株式譲渡のトラブル・判例74件を分析――「株主は誰か」・表明保証・譲渡後の争いを裁判所はどう判断したか
株式譲渡のトラブルは、どんな形で裁判になり、裁判所はどう判断したのか。裁判所が公開している判決のうち、株式譲渡・M&A(事業譲渡を除く会社の売買、合併、資本提携とその交渉)が争いの前提になっている判決を全文で読み、主たる争点で類型に分けました。中心は非公開会社の株式の売り買いです。類型ごとに主な事例を、何が起きたか・裁判所の判断・実務上の示唆の順で並べ、巻末に全件の資料カード(判決日・裁判所・事件番号・争点・原告の立場・結論・請求額と認容額・判決の原文引用・判決PDF)を付けています。事業譲渡の判決62件は、姉妹編の事業譲渡のトラブル・判例62件を分析にまとめています。
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<a href="https://jfsc.jp/research/ma-hanrei/kabushiki-jouto/">株式譲渡のトラブル・判例74件を分析――「株主は誰か」・表明保証・譲渡後の争いを裁判所はどう判断したか|株式会社日本財務戦略センター</a>文章での出典表記:株式会社日本財務戦略センター「株式譲渡のトラブル・判例74件を分析――「株主は誰か」・表明保証・譲渡後の争いを裁判所はどう判断したか」(2026年10月12日) https://jfsc.jp/research/ma-hanrei/kabushiki-jouto/※ JFSCが集計・加工・分析した結果(集計値・集計表・図表・指標・分析と見解)は、この条件で引用いただけます。他機関(官公庁・調査会社など)が公表した数値や文章そのものは、それぞれの元資料の利用条件に従ってください。
あなたの立場から読む
- 会社を売る側(オーナー・株主):譲渡承認や株券の扱い(類型1)、売った後の商標・特許・商号(類型5)、株式の価格(類型4)。
- 会社を買う側:株主が誰かの確認(類型1)、買収後に判明した問題と表明保証(類型2)、交渉段階の合意(類型3)、買収の判断と専門家の責任(類型6)。
- 同族会社・従業員持株会のある会社:名義株、持株会の買戻しルール、相続した株式(類型1)。
この調査でわかったこと
- 74件(同じ紛争の判決を束ねると68の紛争)で最も多いのは、「誰が株主か」をめぐる争いで24件でした。 譲渡制限株式の譲渡承認、株券を発行しないままの譲渡、名義株、担保に入れた株式、従業員持株会の買戻しなどです。株式の売り買いそのものより、その後に、会社に対して誰が株主と言えるのかが争いになっています。
- ほかの類型は、売り手・旧経営者との譲渡後の争い12件、刑事事件11件、交渉段階・契約の成立9件、買い手側の判断と専門家の責任7件、買収後に判明した問題(表明保証など)6件、株式の代金・価格2件、その他3件。 上場会社の経営権争い・買収防衛策の7件は、株式譲渡のトラブルとは性格が違うため、参考として集計から外しました。
- 交渉段階の類型では、「契約が成立していた」「株式を渡す合意があった」と主張した側の主張が認められた判決はありませんでした(9件。1件は最高裁が審理を差し戻したもの)。
- 民事63件の原告は、買い手22件(請求の全部または一部が認められたもの12件)、売り手11件(同5件)、対象会社11件(同5件)、株主10件(同4件)など。 刑事11件は、有罪7件・無罪3件・差戻し1件でした。
- お金の請求は、認められないことが多い。 金銭を請求した民事20件のうち9件は認容0円で、認容額÷請求額の中央値は18%でした。取引から判決までは、わかる65件の中央値で5年(四分位3〜8年)です。
図1 株式譲渡のトラブル・判例74件を分析(インフォグラフィック)(クリックで拡大)本記事の内容は、出典リンクつきでご自由に引用いただけます(CC BY 4.0・出典に「株式会社日本財務戦略センター(JFSC)」の名称を明記)。コピー用の引用タグは ページ冒頭の枠 にあります。
この調査の範囲と数え方
- 対象:2026年10月に、裁判所の裁判例検索で探した判決の全文を読んで選びました。第1段では、事業譲渡・株式譲渡契約・株式売買契約・M&A・表明保証・デューデリジェンスなどの語で約380件を読み、会社・事業の売買が争いの前提になっている110件から、事業譲渡の62件を除いた48件を抽出しました。この48件のうち、上場会社の経営権争い・買収防衛策に関する7件は本編の集計から外し、参考として掲載しています(本編に残るのは41件)。第2段では、非公開会社の株式譲渡に絞って、株式譲渡・株式の譲渡・全株式・名義株・株券発行前・株式譲渡制限・事業承継・名義書換・株主名簿・株主権確認などの語で一覧730件を集め、読んでいない判決のうち税金の事件などを除いた397件の判決文を取得し、134件を全文で読んで33件を加えました。以上から、本編は74件(41件+33件)、参考掲載は7件です。
- 選んだ基準:会社の株式(有限会社の持分を含む)の売買・譲渡が争いの前提になっていて、会社の持ち主が替わる(替わろうとした)取引のトラブルであること。盗まれた株券の取得、上場株の市場での売買や投資の勧誘、相続や新株発行だけの争い、税金の事件は除きました。
- 参考の7件:上場会社の経営権争い・買収防衛策(ライブドア×ニッポン放送、ブルドックソース、ニレコなど)は、本編の件数・勝敗・金額の集計に入れず、末尾に参考として載せています。
- 範囲の外の判例:裁判所の裁判例検索に載っていない判決(判例雑誌や有料の判例データベースだけに載るもの)は入っていません。表明保証の解説でよく引かれる判決(東京地裁 平成19年7月26日、大阪地裁 平成23年7月25日など)も、この理由で対象外です。アーンアウト(業績に連動する後払いの対価)、経営者保証、所在不明株主の語では、裁判例検索で該当する判決が見つかりませんでした。
- 件の数え方:件数は公開された判決の数です。同じ紛争の地裁と高裁の判決や、同じ事件の別の被告人の判決は別々に数えています。本編ではそうした組が6組あり、紛争に束ねると68になります。本文の件数・勝敗・金額は、原則としてこの判決単位で集計しています。そのため、原告の請求が認められた判決の割合は、独立した紛争における勝訴率を示すものではありません。
- 分類:1件の判決に論点が複数あっても、最も中心になった論点1つに分類しました。分類はほかの論点を含まないという意味ではありません。
- 勝ち負け:民事の「原告の請求が認められた」は、全部または一部が認められた判決です(却下・棄却は「認められなかった」、差戻しは「判断なし」)。その判決の結論で数えています(上級審でその後どうなったかではありません)。刑事事件は勝ち負けに入れていません。
- 金額:請求額・認容額は遅延損害金を除いた額で、金銭を請求した20件だけで集計しています。オリンパス事件に関係する3件の判決の請求額が合計の大半を占めるため、合計の比は示しません。この3件を除いた17件では、請求額の合計約68.9億円に対し認容額の合計約9.0億円、8件が0円でした。同じ紛争の複数の判決を含むため、これらの合計額は、独立した紛争ごとの請求額・認容額を集計したものではありません。認容額÷請求額は、裁判で請求した額と認められた額の比で、実際に回収された額ではありません。
- 古い判決:74件のうち20件は1999年以前の判決です。株券や譲渡の方法についての古い判決は、当時の商法の規定によるものです。現在の会社法では、株券を発行しないのが原則で(会社法214条)、株券を発行する会社でも株式の譲渡は株券の交付が要件です(会社法128条)。古い判決の結論が、そのまま現在に当てはまるとは限りません。
- 限界:裁判所はすべての判決を公開しているわけではなく、和解で終わった争いや裁判にならなかったトラブルは入りません。件数は「起きたトラブルの数」ではありません。判決から読めない項目は空欄にしています。資料カードの「判決の言葉」は判決文から一字一句そのまま引用し、原文と機械で照合しています。この調査は株式譲渡と事業譲渡を比べたものではなく、どちらの手法が安全かは判断できません。
株式譲渡・M&Aのトラブル判例74件の全体像
| 類型 | 判決(紛争) | 主に訴えた側 | 原告が勝った(全部または一部) |
|---|
| 1 株式の帰属・株主権(譲渡承認・株券・名義株) | 24件(24) | 買い手10件・株主6件 | 9件/24件 |
| 2 買収後に判明した問題(表明保証・説明・引き継いだ契約) | 6件(6) | 買い手4件・株主1件 | 2件/6件 |
| 3 交渉段階・契約の成立・錯誤 | 9件(8) | 対象会社6件・売り手1件 | 2件/9件 |
| 4 株式の代金・価格(譲渡承認の拒否・反対株主の買取価格を含む) | 2件(2) | 株主1件・対象会社1件 | 1件/2件 |
| 5 売り手・旧経営者との譲渡後の争い(商標・特許・商号) | 12件(10) | 売り手5件・対象会社3件 | 6件/12件 |
| 6 買い手側の判断と専門家の責任 | 7件(6) | 買い手4件・その他1件 | 5件/7件 |
| 7 株式の売買に関連する刑事事件 | 11件(9) | (刑事) | (刑事は勝敗に入れない) |
| その他 | 3件(3) | 買い手1件・従業員1件 | 2件/3件 |
| 参考:上場会社の経営権争い・買収防衛策(集計外) | 7件(5) | 株主4件・買い手3件 | 3件/7件 |
| 合計 | 74件(68) | | |
原告の立場ごとの結果(民事63件)
| 訴えた側(原告) | 判決 | 原告が勝った(全部または一部) |
|---|
| 買い手 | 22件 | 12件 |
| 売り手 | 11件 | 5件 |
| 対象会社 | 11件 | 5件 |
| 株主 | 10件 | 4件 |
| その他 | 5件 | 1件 |
| 従業員 | 2件 | 0件 |
| 第三者(権利者等) | 1件 | 0件 |
| 相続人 | 1件 | 0件 |
| 合計(民事) | 63件 | 27件 |
類型1 株式の帰属・株主権――譲渡承認・株券・名義株(24件・24の紛争)
24件のうち原告の請求が認められたのは9件。原告は買い手10件・株主6件など。 株式を売った、買った、もらった、担保に取った――そのあとで、会社に対して誰が株主と言えるのかが争われた判決です。
株券を発行しないまま順に譲渡された株式――当事者の間では譲渡は有効(最高裁 令和6年)
- 何が起きたか:株券を発行する会社なのに株券を発行していなかった非上場の会社の株式が、株券のないまま順に譲渡されました。のちに譲受人の債権者が代わりに請求して会社が株券を譲受人に直接渡し、その株式と株券を譲り受けた者が、株主であることの確認を求めました。
- 裁判所の判断:原審は、株券を交付しない譲渡は当事者の間でも無効だとして請求を退けました。最高裁(令和6年4月19日)は、「株券の発行前にした株券発行会社の株式の譲渡は、譲渡当事者間においては、当該株式に係る株券の交付がないことをもってその効力が否定されることはないと解するのが相当である。」として原判決を破棄し、審理を差し戻しました。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):株券発行会社なのに株券を出していない非上場会社は少なくない。買う前に、定款(株券を発行する定めの有無)と、過去の譲渡の経緯・株券の所在を確かめる。
会社が株券の発行を不当に遅らせているなら、株券のない譲渡も否定できない
- 最高裁大法廷(昭和47年11月8日)は、組織変更後4年余り株券を発行していなかった会社について、株券発行前を理由に譲渡の効力を否定することはできないとして、それまでの判例を変更しました。最高裁(昭和49年9月26日)、東京高裁(昭和34年3月7日)、神戸地裁(平成14年2月22日・設立以来40年近く株券を発行していなかった会社)も同じ考え方です。神戸地裁は「したがって,株主名簿の書き換えがなされていなくても,株式譲受人は株主として会社に対抗できると解するのが相当である。」と述べています。
- 一方、株券発行前の譲渡は会社に対して効力がないとした判決(大阪高裁 昭和40年など)もあり、時期と事情で結論が分かれています。
譲渡承認――承認がなくても当事者の間では有効、会社に対しては別
- 一人会社の譲渡(最高裁 平成5年3月30日):全株式を持つ代表者が、取締役会の承認なしに株式の一部を2人に譲渡しました。最高裁は「本件のようないわゆる一人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効と解するのが相当である。」と判断しました。
- 譲渡担保・競売(最高裁 昭和48年・昭和63年・平成9年):承認のない譲渡担保は当事者の間では有効です。一方、競売で落札した者が承認を求めないままなら、会社との関係では元の株主がなお株主として扱われます。
- 買受人の指定と撤回(最高裁 平成15年2月27日/福岡高裁 平成14年10月31日):譲渡承認を求めた株主は、会社が指定した買受人が売渡しを請求する前なら請求を撤回できます(最高裁)。二つの一族が株式を半分ずつ持つ会社では、過半数にならないよう一部だけを承認しないことも許され、指定のあとの取下げは効力を生じないとされました(福岡高裁)。
名義株――払込みの出どころで判断された
- 不動産仲介会社(名古屋高裁 平成3年4月24日):個人事業を法人化した会社で、元従業員などの名義の株式について、払込金の出どころや法人税の申告書の記載から名義株と認め、創業者夫婦の株主としての地位を認めました。
- 西武グループの持株会社(東京高裁 平成17年6月28日/東京地裁 平成17年):他人名義で買い集められた株式(名義株)について、創業者の相続人の持分は一応認められましたが、株主総会の開催を止める仮処分は認められませんでした。
従業員持株会の「額面で買い戻す」ルールは有効
- 日刊新聞社(最高裁 平成21年2月17日):持株会から額面で買った株式を別の元従業員に1株1000円で売った件で、額面で買い戻すルールへの合意は有効とされました。判決は「以上によれば,本件株式譲渡ルールに従う旨の本件合意は,会社法107条及び127条の規定に反するものではなく,公序良俗にも反しないから有効というべきである。」と述べています。最高裁 平成7年4月25日も、退職時に額面で譲渡する合意を有効としています。
そのほかの事例
- タクシー会社(東京高裁 昭和46年):元取締役が持株の約3割を同業者に1500万円で売ったところ、会社が「全株買取りが前提だった」「独占禁止法違反だ」として株主と認めませんでしたが、買い手の株主権が認められました。
- ホテル・パチンコ会社(福岡地裁小倉支部):融資の担保として全株式を買戻し特約付きで譲った旧オーナーが返済を止め、買戻しの権利を失ったとされました。
- 破産した会社から譲り受けたという主張(甲府地裁 平成18年):議事録が後から作られた、贈与税の申告がない、株券が借入れの担保に入っていたなどから、譲渡の事実が認められませんでした。
- 経営権争いの和解の覚書(大阪高裁 昭和35年):株券全部を譲渡すると書いた覚書は、株式を特定して直接移す意思を欠くとして、譲渡を証する書面にあたらないとされました。
- ほかに、会社が保有する他社株式を取締役会の決議なしに譲渡した件(最高裁 平成6年)、贈与された株式の譲渡承認の申請手続(最高裁 昭和63年)、借入れの担保に質入れした株式の帰属(最高裁 昭和46年)。
類型2 買収後に判明した問題――表明保証・説明・引き継いだ契約(6件・6つの紛争)
6件のうち原告の請求が認められたのは2件。 表明保証に限らず、買収・組織再編に関連する説明や契約上の責任、対象会社が結んでいた契約の引き継ぎを含みます。買った後に問題が見つかっても、保証の範囲、買い手が知っていた事情、損害との因果関係などで結論が分かれます。
消費者金融の利益の水増し――表明保証違反で約3億円(アルコ事件)
- 何が起きたか:消費者金融会社(株式会社アルコ)の全株式を簿価純資産を基準に約23億3000万円で買った会社が、買収の直後に、和解債権の返済金を元本から利息に充て直し、貸倒引当金も積まずに利益を水増ししていた処理を見つけ、売り手に損害の補償を求めました。
- 裁判所の判断:東京地裁(平成18年1月17日)は、財務諸表の正確性などの表明保証の違反を認め、売り手がこの処理を故意に隠していたとして、DDで見つけられなかった買い手に重大な過失はないと判断しました。判決は「原告が被告らが本件表明保証を行った事項に関して違反していることについて善意であることが原告の重大な過失に基づくと認めることはできない。」と述べ、約3億0529万円の請求の元本を全額認めています。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):表明保証は、契約で定めた事項について売り手などが保証し、違反があった場合の責任を定める仕組み。買い手の調査で判明しなかった問題も対象になり得るが、保証の範囲、買い手が知っていた事情、損害や因果関係などによって結論が変わる。
調剤薬局の買収――違反は認められず、閉店との因果関係も否定
- 何が起きたか:調剤薬局チェーンが、在宅専門の薬局1店舗を営む会社の全株式を約2億4502万円で買った後、加算料の不正請求などがあったとして、売り手に約2億5961万円の補償を求めました。
- 裁判所の判断:札幌地裁(令和2年12月25日)は、不正請求は誤記程度で指定取消しにはあたらず、患者負担金の減免は買い手がDDで知っていたなどとして違反を否定しました。さらに「仮に原告の主張する表明保証違反が存したとしても,これに起因して本件薬局が閉鎖を余儀なくされ,原告に損失が生じたということはできない。」として、閉店は薬剤師の退職によるものとみています。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):違反の有無だけでなく、損害との因果関係が問われる。人に依存する事業では、キーパーソンの残留の取り決めが価値を左右する。
そのほかの事例
- ほっかほっか亭(東京地裁 平成20年4月25日):商標権を持つ会社の株式を買って合併した地域本部の会社が、フランチャイズ本部(株式会社ほっかほっか亭総本部)に使用料相当(一部請求9519万円)を求めましたが、創業時からの無償・独占の黙示の使用許諾は株主が替わっても終わらず、合併で買い手がそのまま引き継いだとして棄却されました。
- ポイントシステムの特許(東京地裁 平成24年):株式の90%を買う際に売り手のオーナーが、実施権の契約は2か月前の予告で解約できると説明し保証書まで出していたのに、買収後に期間制限を削る覚書が持ち出されました。覚書は買収を妨げる目的で作られた通謀虚偽表示とされました。
- 農協の合併(最高裁 平成21年3月31日):合併契約の、財務書類に誤りがあったときは役員が個人で賠償するという条項に基づく責任が争われ、最高裁は条項の趣旨を認めて審理を差し戻しました。
- 冷凍機器の特許の譲受け(大阪地裁 平成25年):別の会社から特許侵害を警告された買い手が代金の返還を求めましたが、売り手は契約前から侵害のおそれを指摘していたとして棄却されました。
類型3 交渉段階・契約の成立・錯誤(9件・8つの紛争)
9件のうち、原告の請求が全部または一部認められた判決は2件です。ただし、株式譲渡や資本提携の契約が成立していた、株式を渡す合意があったという主張が認められたわけではありません。 認められた2件は、会社が債務のないことの確認を求めたものと、売買の成立を否定された元取締役の不当な訴えに対する賠償です。もう1件は最高裁が原判決を破棄して審理を差し戻しており、最終的な結論とは区別しています。
衛星通信の資本提携の破談――DDに協力しても、契約は成立していなかった
- 何が起きたか:衛星通信サービスの中小企業(株式会社日本デジコム)が、大手(スカパーJSAT株式会社)から34%の出資と業務提携を前提に基本合意を結び、独占交渉権を与えて法務・財務のDDに協力しました。大手は海外の事業者との合弁に方針を変えて出資を見送り、中小企業は営業秘密の詐取や契約の成立などを主張して5.6億円を求めました。
- 裁判所の判断:東京地裁(平成24年6月1日)は請求を棄却し、知財高裁(同年12月12日)も、「将来の資本提携等を行う検討の前提としてデューデリジェンスを実施した場合には,その時点で,一般的に解除条件付きの資本提携契約が成立しているものと認定すべき経験則があると認めることは困難である。」として控訴を棄却しました。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):基本合意書には、法的拘束力のある条項(独占交渉・秘密保持・費用負担・破談時の扱い)とない条項を分けて書く。DDで渡した資料の返還・廃棄も決める。
「株式の20%を持たせる」という覚書――具体的な権利とは認められなかった
- 何が起きたか:休眠会社を買収して作られた非上場会社の株式は、投資ファンドを経て上場会社(オリンパス株式会社)が約288億円で取得しましたが、会社はその後解散して特別清算に入りました。発明者の側は、設立時に株式の20%を持たせる合意があったのに外されたとして、約57億円の債権を申し出ました。
- 裁判所の判断:東京地裁(平成27年1月23日)は、「本件合意は,せいぜい被告Y又はその親族による原告株式の保有割合を20%以上とするよう配慮すべきことを定めたものにすぎず,被告Y又はその親族による原告株式の取得価格やその売却価格を保証したものではない」として、債権がないことを確認しました。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):株式を持たせる約束は、取得の時期・相手・価格まで書かないと、権利として認められにくい。
そのほかの事例
- ソフトバンク×日本テレコム×平成電電(東京地裁 平成18年):DDで開示した情報が子会社に流用されたとして差止めを求めましたが、情報の多くは公知などで営業秘密にあたらず、子会社のサービスは独自に構築したものと推認できるとして棄却されました。
- ソフトウェア卸の合併の白紙化(東京地裁 平成15年):合併前提の業務提携と融資の後、財務DDで約54億円の債務超過とされて合併が白紙になり、会社は破産しました。約42億円の請求は棄却されました。
- 非上場会社の全株を純資産の約5分の1で売った件(最高裁 平成16年7月8日):資産管理を任せていた元経理担当者の会社に全株式を2億円で売った件で、錯誤・詐欺を否定した原判決が破棄され、差し戻されました。
- ほかに、燃料会社の全株式を100万円で買う契約が成立していなかったとされた件(最高裁 昭和39年)、不動産の売買の手数料として株式を譲る合意が認められなかった件(甲府地裁 平成18年)、株式の過半を2億円で買う約束の手付金を理由に仮差押えと提訴をした元取締役に賠償が命じられた件(名古屋高裁 平成13年)。
類型4 株式の代金・価格――譲渡承認の拒否・反対株主の買取価格(2件・2つの紛争)
非上場の株式は市場で売れないため、会社が譲渡を承認せず買い取るときや、合併に反対した株主が買取りを求めるときに、価格が裁判で決められます。
- 譲渡を承認しなかった会社の買取り(最高裁 令和5年5月24日):非上場の2社の株主が譲渡承認を求め、会社が承認せず自ら買い取ることにした件で、最高裁は「譲渡制限株式の売買価格の決定をする場合において、当該譲渡制限株式に市場性がないことを理由に減価を行うことが相当と認められるときは、当該譲渡制限株式が任意に譲渡される場合と同様に、非流動性ディスカウントを行うことができるものと解される。」と述べ、DCF法の評価額から30%を差し引いた原審の判断を維持しました。
- 合併に反対した株主の買取価格(最高裁 平成27年3月26日):非上場会社の吸収合併で、収益還元法で算定した価格から市場性がないとして25%を差し引いた原審の判断が破棄され、1株80円が106円になりました。最高裁は、収益還元法で算定する場合には非流動性ディスカウントを行うことはできないとしています。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):非上場株式の価格は、評価の方法によって市場性のなさを差し引けるかどうかが変わる。譲渡承認の手続を使うときは、価格を裁判で決めることになった場合まで見込んでおく。
類型5 売り手・旧経営者との譲渡後の争い――商標・特許・商号(12件・10の紛争)
12件のうち原告の請求が認められたのは6件。原告は売り手5件・対象会社3件など。 株式を譲った後に、旧経営者や元の共同経営者、元の親会社との間で、商標・特許・商号などが争われています。
秋田のラスク製造販売会社――退任した元社長が商標を移した
- 何が起きたか:秋田のラスク製造販売会社のオーナー社長が、仲介会社の仲介で全株式を同業の会社に譲り、代表として残りました。経営方針の対立で退任する際、元配偶者と共謀し、虚偽の理由で取り寄せた会社の印鑑証明書を使って、会社の商標権を元配偶者の名義に移しました。
- 裁判所の判断:東京地裁(令和4年5月27日)は共謀を認め、百貨店のカタログ掲載を断られたことによる逸失利益や、登録を取り戻す訴訟の費用など963万6770円の賠償を命じました。知財高裁(令和4年11月30日)も共謀と共同不法行為を認めています。判決には仲介会社の名称も出てきますが、仲介会社はこの訴訟の当事者ではなく、責任が判断されたものでもありません。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):売り手が役員として残る場合、退任のときの扱い(商標・印鑑・顧客)を株式譲渡契約と役員の契約で決めておく。
補修工事会社の買収――買収額に技術の評価が入っていても、特許は移っていなかった
- 何が起きたか:建設会社が補修工事会社の全株式を創業者夫妻から1億円で買い取って吸収合併し、創業者は代表として残りました。関係が切れた後、創業者が自分の会社の名義で出願していた特許について、買い手は、買収額に創業者の技術の評価が含まれていたので特許を受ける権利の承継も合意されていたと主張しました。
- 裁判所の判断:大阪地裁(平成22年11月18日)は、「株式買取価格を1億円にするP2夫妻の提案を受け入れたとしても,それだけではP2の将来の職務発明についての特許を受ける権利を原告に承継させることが一般的包括的に合意されたと認めさせるにはほど遠いといわなければならない。」として請求を棄却しました。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):技術や人に価値がある会社を買うときは、旧経営者が個人や別会社で持つ特許・出願・ノウハウの帰属を、株式譲渡契約に書く。
そのほかの事例
- 住宅会社の元子会社の商号(知財高裁 平成31年2月14日):子会社の全株式を代表者に譲って資本関係を解消した後も、元子会社が似た商号を使い続けました。商号を使わない合意は認められず、判決は「Aに株式全部を譲渡する前に,被告商号が株式譲渡後に確実に変更されるための対策を講じようと思えば,講じることが可能な立場にあったにもかかわらず,控訴人がそのような対策を講じることを検討した形跡はうかがわれない。」と述べています。
- アパレルの共同経営の解消(株式会社チェルシー・東京地裁 平成24年/知財高裁 平成25年):持株を750万円で譲って退いた側の会社に、解消後の商標ロイヤルティ約270万円が認められました。
- 有限会社の持分の譲渡と誓約書(東京地裁 平成16年):持分40口を100万円で譲った元代表者が職務発明の対価などを求めました。会社は、一切の請求権を放棄する誓約書が出されたと主張しましたが、本人が作ったとは認められず、相当の対価192万円が認められました。
- 水門会社の創業者(神戸地裁 平成元年):大手メーカーの資本参加の後に代表を辞めた創業者が、自分の実用新案権などに基づいて会社に製造の差止めを求めましたが、職務考案として会社に通常実施権があるとして退けられました。
- ほかに、パソコン教室の2段階の株式譲渡の合意解約後の争い(大阪地裁 平成26年)、ヘアーアイロンの特許の転売(知財高裁 令和6年)、老舗化粧品店の屋号(知財高裁 令和7年)、聴覚機器の特許と虚偽の告知(東京地裁 平成31年)。
類型6 買い手側の判断と専門家の責任(7件・6つの紛争)
7件のうち原告の請求が認められたのは5件。 買収の判断をした役員や、関わったアドバイザーの責任が問われた事件です。うち2件はオリンパスの元役員らへの同じ請求の地裁・高裁の判決です。
オリンパス――損失隠しのための買収と、元役員・アドバイザーの責任
- 何が起きたか:上場の精密機器メーカーであるオリンパスが、巨額の含み損を簿外のファンドに移して隠し、その穴埋めのために国内の小さな3社の株式を実態とかけ離れた高値で買い、英国の医療機器会社の買収では財務アドバイザーに異常に高額な報酬を払って、資金をファンドに還流させました。
- 裁判所の判断:東京地裁(平成29年)と東京高裁(令和元年)は損失隠しを担った元役員らに賠償を命じ、東京高裁(平成29年)は損失隠しに関わったコンサルタントらに10億円の賠償を認めました。一方、東京地裁(令和6年)は、株主が当時の会計監査人の責任を求めた訴えを棄却しています。
- 実務上の示唆(判決が命じたことではありません):役員については、買収の目的、判断の過程、取締役会の決議、専門家の意見をどう検討したかが問題になり得る。アドバイザーについては、契約上の役割、実際に提供した業務、取引への関与、認識していた事情を確認する。元役員・アドバイザー・会計監査人で結論が分かれており、1つの結論にまとめることはできない。
そのほかの事例
- 上場の時計メーカー(さいたま地裁 平成22年):債務超過の会社を創業家から無償で取得し、直後の増資金が主要仕入先への期限前の弁済に回って、対象会社は約3か月後に破産しました。監査役会からDDの不足を指摘されながら決議した取締役らに、注意義務の違反が認められました(1億0750万円)。
- 名古屋の上場会社の元役員(名古屋地裁 平成27年):子会社株式の売却代金約3億0505万円に対し、アドバイザーに着手金と成功報酬で約1億1865万円(約38%)を払っていたことなどについて、元役員らの責任が認められました。
- 匿名組合の出資金での株式の買取り(最高裁 平成28年9月6日):出資金で営業者の代表者の親族から株式を買い取らせた行為は、出資者の承諾がない限り注意義務に反するとされました。
類型7 株式の売買に関連する刑事事件(11件・9つの事件)
この類型は、株式の売買や買収、その資金や情報に関係する刑事判決を整理したものです。民事事件とは判断の対象が違い(犯罪が成立するか、被告人に刑事責任があるか)、ここに挙げた事件が一般の株式譲渡の危険性を示すものではありません。個人の名前は書かず、会社名も事件の理解に必要な範囲に限っています。11件の内訳は、有罪7件・無罪3件・差戻し1件です(同じ事件の別の被告人の判決を含みます)。
- 上場の害虫駆除会社の仮装買収(東京地裁 平成17年・被告人2人):創業者への60億円の貸付金を隠すため、価値6億5000万円以下の会社の全株式を60億円で買ったように装い、有価証券報告書に虚偽の記載をしました。被告人ら(創業者と、関与したコンサルティング会社の代表者)について、株価算定書や財務DD報告書を意向に沿う形で作成させたことなどが認定され、有罪判決が言い渡されました。会社そのものが被告人になった事件ではありません。
- 学校法人の経営権の取得と21億円の横領(大阪地裁・大阪高裁 令和3年・被告人2人):自己資金を十分に持たない人物が借りた18億円で理事長になり、学校の土地の売却手付金21億円を横領しました(主犯は有罪)。資金を貸した上場不動産会社の代表者は、使途を認識していたとの立証がないとして無罪になりました。
- 営業と株式を他社に譲る目的での株券の偽造(福岡高裁 昭和47年):タクシー会社の債権者らが、会社の営業と株式を別のタクシー会社に譲って回収しようと、代表資格を失った旧代表者の名義で、担保に入っている株券と重複する株券を作らせ、有価証券偽造で有罪となりました。
- ほかに、公開買付けのインサイダー取引(東京地裁 平成15年)、M&Aの交渉を任された弁護士のインサイダー取引(最高裁 平成11年6月10日)、太陽光発電の特別目的会社の出資金の流用(有罪)、株式の売却代金を受け取った弁護士の着服(有罪)、株式の取得資金を対象会社の預金から出したとされた件(無罪)、コンサルティング会社の役員らの送金(控訴審で無罪)。
対策(判決から導ける示唆):売却代金や出資金の流れを、第三者が確かめられる形にする(決済と同時の支払い、エスクローなど)。株券や印鑑の管理、M&Aの情報を扱う人の範囲を決め、記録する。
その他(3件)
- 株式譲渡契約の失効の特約(最高裁 昭和34年):会社が解散したら株式譲渡契約が失効し土地建物を移すという特約に基づく請求が認められました。古い判例で、現在のM&A契約の実務にそのまま当てはまるとは限りません。
- 吸収合併と厚生年金基金(東京地裁 平成27年):合併で消えた会社の基金加入をめぐり、基金が存続会社に課した約1億1386万円の特別掛金は取り消されました。
- 日本IBMのハードディスク事業(東京高裁 平成20年):事業を新設分割で子会社にし、その株式を日立製作所との合弁の会社に譲った件で、承継される従業員の承継の拒否や手続違反の主張は退けられました(第1ハブの横浜地裁判決の控訴審)。
参考 上場会社の経営権争い・買収防衛策(7件・集計外)
上場会社の支配権をめぐる争いは、非公開会社の株式譲渡とは性格が違うため、本編の集計から外して参考として載せます。
- ライブドア×ニッポン放送(東京地裁 平成17年3月11日):公開買付けの最中にフジテレビへの大量の新株予約権の割当てを決めたことについて、支配権の維持を主な目的とする不公正な発行として差止めが認められました。判決は「特定の株主の支配権取得により企業価値が著しく毀損されることが明らかであることを要すると解すべきである。」と述べています。
- ブルドックソース×スティール・パートナーズ(東京地裁 平成19年6月28日/東京高裁 同年7月9日):株主総会の特別決議を経て、買収者に金銭を交付する防衛策は差し止められませんでした(上告審の判断もありますが、この調査の母集団には入っていません)。防衛策一般が株主総会の決議だけで認められるわけではありません。
- ニレコ(平成17年・東京地裁/東京高裁):買収者が現れる前に全株主へ新株予約権を出す防衛策は、差し止められました。
- ほかに、公開買付け中の株式分割(夢真ホールディングス×日本技術開発・東京地裁 平成17年)、出光興産の公募増資(東京地裁 平成29年)。
実務ではこう見る(日本財務戦略センター)
ここから先は、判決の分析ではなく、仲介・FAとして案件を進める立場からの見方です。
- 買う前に「誰が株主か」を確かめます。 株主名簿だけでなく、定款(株券を発行する定め・譲渡制限)、過去の譲渡の承認の記録、株券の所在、名義株の有無(払込みの出どころ)、担保や質権の設定、相続の経緯を見ます。74件で最も多かったのがこの争いです。
- 株式譲渡か事業譲渡かは、目的と会社の状態で選びます。 どちらにも利点と弱点があり、片方が常に安全ということはありません(比較表は事業譲渡のトラブル・判例62件の分析に載せています)。
- 株式譲渡では、会社ごと引き継ぐものを調べます。 簿外債務や過去の法令違反、書面のない取引関係や使用許諾、株主の変更で取引先が契約を解除できる条項(チェンジ・オブ・コントロール条項)などです。表明保証は、デューデリジェンスの代わりではありません。調査で確認した事項も含め、どの事実について売り手などが保証し、違反した場合にどの範囲で責任を負うのかを契約で定めます。対象・期間・責任の上限に加え、買い手が知っていた事情の扱いも確認します。
- 売り手が役員として残る場合は、退任のときの扱いを先に決めます。 商標・印鑑・顧客・競業、旧経営者が個人で持つ特許や出願について、株式譲渡契約と役員の契約の両方で決めておきます。
- 基本合意書は、拘束力のある条項とない条項を分けて書きます。 独占交渉・秘密保持・DD資料の返還・費用負担・破談時の扱いです。株式を持たせる約束は、時期・相手・価格まで書きます。
- 代金と株券・書類の受け渡しは、同時にします。 売却代金を誰が受け取り、どこへ払うかを、売り手本人が確かめられる形にします。
契約の前に確かめること
| 確かめること | 関係する判決 |
|---|
| 株主名簿・定款(株券発行の定め・譲渡制限)・過去の譲渡承認の記録・株券の所在 | 最高裁 R6.4.19/最高裁 H5.3.30/神戸地裁 H14.2.22 |
| 名義株の有無(払込みの出どころ)、担保・質権、相続の経緯 | 名古屋高裁 H3.4.24/最高裁 S48.6.15 |
| 従業員持株会・役員持株の買戻しルール | 最高裁 H21.2.17/最高裁 H7.4.25 |
| 表明保証の対象・期間・上限、買い手が知っていた事情の扱い | 東京地裁 H18.1.17(アルコ)/札幌地裁 R2.12.25 |
| 対象会社の許諾関係(書面のないものを含む)と、株主の変更で解除できる条項 | 東京地裁 H20.4.25(ほっかほっか亭) |
| 売り手が役員として残る場合の、退任時の商標・印鑑・特許・商号の扱い | 東京地裁 R4.5.27/大阪地裁 H22.11.18/知財高裁 H31.2.14 |
| 基本合意書の拘束力のある条項とない条項、DD資料の返還、株式を持たせる約束の書き方 | 知財高裁 H24.12.12/東京地裁 H27.1.23 |
| 譲渡承認を使う場合の価格の決まり方 | 最高裁 R5.5.24/最高裁 H27.3.26 |
| 買収価格の根拠(算定書・DD)を作る専門家の独立性、取締役会の決議と記録 | 東京高裁 R1.5.16(オリンパス)/さいたま地裁 H22.3.26 |
| 売却代金・出資金の流れを第三者が確かめられるか | 東京地裁 R7.1.14/福岡地裁 R7.9.17 |
よくある質問
Q. 株券を発行していない会社の株式を、株券なしで買っても大丈夫ですか?
現在の会社法では、株券を発行しない会社が原則で、その場合は株券なしで譲渡できます(会社に対抗するには株主名簿の書換えが必要です)。定款で株券を発行すると定めた会社では、株式の譲渡は株券の交付が要件です。ただし最高裁 令和6年4月19日判決は、株券発行前の譲渡も、当事者の間では株券の交付がないことを理由に効力を否定されないとしました。会社が株券の発行を不当に遅らせている場合に、株券のない譲渡の効力を否定できないとした判決もあります。買う前に定款と過去の譲渡の経緯を確かめます。
Q. 譲渡制限株式を、会社の承認なしに売ったらどうなりますか?
承認のない譲渡も、売り手と買い手の間では有効とされています(最高裁 昭和48年6月15日)。ただし会社との関係では効力が生じず、会社は元の株主を株主として扱います(最高裁 昭和63年3月15日)。全株式を持つ一人会社の株主が譲渡した場合は、承認がなくても会社との関係で有効とされました(最高裁 平成5年3月30日)。
Q. 株式譲渡の後に粉飾が見つかったら、売り手に請求できますか?
表明保証の条項があれば、違反を理由に補償を請求できる場合があります。東京地裁 平成18年1月17日判決(アルコ事件)は、売り手が故意に隠していた利益の水増しについて、表明保証違反を認め約3億円を認めました。一方で、買い手が知っていた事情や、損害との因果関係が認められない場合は請求が退けられています(札幌地裁 令和2年)。
Q. 基本合意書を結んだら、相手は最後まで買う義務がありますか?
基本合意書を結んだだけで、最終契約を結ぶ義務が当然に生じるわけではありません。法的な拘束力は、条項の文言や交渉の経緯などによって判断されます。衛星通信の資本提携をめぐる判決(東京地裁 平成24年・知財高裁 平成24年)では、基本合意を結び DD に協力していても、資本提携契約が成立したとは認められませんでした。
Q. 株式譲渡と事業譲渡、どちらがトラブルになりにくいですか?
この調査は株式譲渡と事業譲渡を比べたものではないので、どちらが少ないとは言えません。株式譲渡では対象会社そのものが存続し、会社が持つ資産や契約上の地位は原則として会社に残ります。事業譲渡では、個々の資産や契約を移す手続が問題になります。株式譲渡には、株主が誰かの確認、簿外債務や表明保証、株主の変更に伴う契約上の制約といった別の確認事項があり、目的と会社の状態で選びます。
株式譲渡でお悩み・お困りの際は、実績のある日本財務戦略センターまでお気軽にご相談ください。 当社は株式譲渡・事業譲渡の仲介・FA(ファイナンシャル・アドバイザー)の支援実績があり、株主の確認、表明保証や基本合意書の作り方、売り手が役員として残る場合の取り決めなど、判例で争われた点を踏まえたご相談をお受けしています。ページ右下のチャットボットでも、お問い合わせのメールでも構いません。
APPENDIX 株式譲渡・M&Aのトラブル判例の資料カード
類型ごとに、新しい判決から並べています。見出しを押すと開きます。参考の7件も最後に載せています。
株式の帰属・株主権(譲渡承認・株券・名義株)(24件)
令和6年4月19日 最高裁判所第二小法廷 令和4(受)1266 各株券引渡請求及び独立当事者参加事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- その他・判断なし
- 取引の年
- 2012年(判決まで12年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「したがって、株券の発行前にした株券発行会社の株式の譲渡は、譲渡当事者間においては、当該株式に係る株券の交付がないことをもってその効力が否定されることはないと解するのが相当である。」
判決文(裁判所)
平成21年2月17日 最高裁判所第三小法廷 平成20(受)1207 株主権確認等,株主名簿名義書換等,株式保有確認等請求事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 2005年(判決まで4年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「以上によれば,本件株式譲渡ルールに従う旨の本件合意は,会社法107条及び127条の規定に反するものではなく,公序良俗にも反しないから有効というべきである。」
判決文(裁判所)
平成18年1月27日 甲府地方裁判所 平成17(ワ)157
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 1998年(判決まで8年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「Bの証言によって本件株式のA社から原告への譲渡の事実を認定することはできず,ほかに的確な証拠もないので,原告が本件株式を取得したとの事実を認定することはできない。」
判決文(裁判所)
平成17年11月11日 東京地方裁判所 民事第8部 平成17(ヨ)20103 株主総会招集禁止仮処分命令申立事件
- 争点
- 組織再編の差止め(株式移転を議題とする臨時株主総会の開催禁止仮処分・名義株)(株式移転で持株会社化(西武再編))
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 却下
- 取引の年
- 2005年(判決まで0年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件株主総会が開催されることによって,コクドに回復困難な重大な損害を被らせるということについて疎明があったということはできないし,」
判決文(裁判所)
平成17年6月28日 東京高等裁判所 平成17(ラ)1012
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 相続人
- 結論
- 原告負け
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件株主総会の開催「ニ因リ会社ニ回復スベカラザル損害ヲ生ズル虞」があることについての疎明がないから,結局,被保全権利について疎明を尽くしたということは困難というほかない。」
判決文(裁判所)
平成15年2月27日 最高裁判所第一小法廷 平成14(許)10 株式売買価格決定申請棄却決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 2000年(判決まで3年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「そして,会社に対して譲渡の相手方を指定すべきことを請求した株主がその後に請求を撤回したとしても,会社にとって好ましくない者が新たに株主となるわけではないから,定款に譲渡制限の定めを置いた会社の利益が害されることはない。」
判決文(裁判所)
平成14年10月31日 福岡高等裁判所 平成14(ネ)236
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 2001年(判決まで1年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「したがって,本件において,本件会社が譲渡の相手方の指定をした後に行われた被控訴人の譲渡承認等請求の取下は,効力を生じないから,この点に関する被控訴人の主張は理由がない。」
判決文(裁判所)
平成14年2月22日 神戸地方裁判所 平成13(ワ)1973
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告勝ち(全部)
- 取引の年
- 2000年(判決まで2年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「したがって,株主名簿の書き換えがなされていなくても,株式譲受人は株主として会社に対抗できると解するのが相当である。」
判決文(裁判所)
平成14年1月29日 福岡地方裁判所 小倉支部 平成10(ワ)885
- 争点
- 担保目的の買戻特約付株式譲渡の有効性(独禁法・公序良俗)・買戻権喪失・融資仲介手数料(担保目的・買戻特約付きの譲渡)
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 旧オーナー側の請求棄却・譲受会社側の請求認容
- 取引の年
- 1995年(判決まで7年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「原告Aが原告タカイシないしFの承諾を得ないで被告ホテル及び被告樹里の役員を変更した行為が本件株式等譲渡契約に定めた買戻権喪失事由にあたることは明らかである。」
判決文(裁判所)
平成9年9月9日 最高裁判所第三小法廷 平成6(オ)362
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- その他・判断なし
- 取引の年
- 1978年(判決まで19年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「会社に対する関係でその効力の生じない限り、従前の株主が会社に対する関係ではなお株主としての地位を有し、会社はこの者を株主として取り扱う義務を負うのであるから」
判決文(裁判所)
平成7年4月25日 最高裁判所第三小法廷 平成3(オ)1332
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 従業員
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 1988年(判決まで7年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件合意は、商法二〇四条一項に違反するものではなく、公序良俗にも反しないから有効であり、被上告会社の取締役会が、本件合意に基づく譲受人としてDを指定し、同人が買受けの意思を明らかにしたことにより、上告人らは被上告会社の株式を喪失したとして」
判決文(裁判所)
平成6年1月20日 最高裁判所第一小法廷 平成5(オ)595
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- その他・判断なし
- 取引の年
- 1990年(判決まで4年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件株式はその適正時価が把握し難くその代価いかんによっては上告人の資産及び損益に著しい影響を与え得るものであり、しかも、本件株式の譲渡は上告人の営業のため通常行われる取引に属さないのであるから、」
判決文(裁判所)
平成5年3月30日 最高裁判所第三小法廷 平成1(オ)1006
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告勝ち(全部)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件のようないわゆる一人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効と解するのが相当である。」
判決文(裁判所)
平成3年4月24日 名古屋高等裁判所 平成2(ネ)206 株主総会決議不存在確認等請求、同附帯控訴事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 原告一部勝ち
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「控訴人が被控訴人らの名義書換え請求を正当な理由なく拒絶した場合と実質的に同視することができるので、被控訴人らは、本件係争株式について名義書換えを経ていないけれども、右株式の株主たる地位を控訴人に対抗することができるものというべきである。」
判決文(裁判所)
昭和63年10月21日 最高裁判所第二小法廷 昭和60(オ)522 株券引渡等請求事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- その他
- 結論
- 原告一部勝ち
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「あらかじめ請求する必要が認められず、将来の給付の訴えとしての訴訟要件を欠く不適法なものであるといわざるを得ない。」
判決文(裁判所)
昭和63年3月15日 最高裁判所第三小法廷 昭和61(オ)965 株主地位確認等請求事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 原告勝ち(全部)
- 取引の年
- 1978年(判決まで10年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「株式の譲渡制限の定めのある被上告人の株式一万三〇八二株を有する株主となつた上告人は、その後に右株式がD株式会社によつて競落されたとしても、被上告人に対し自己がなお右株主であることを主張することができ、」
判決文(裁判所)
昭和49年9月26日 最高裁判所第一小法廷 昭和47(オ)1225
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 1964年(判決まで10年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「原審認定の事実関係のもとにおいては、同社は不当に株券の発行を遅滞しているものと認められるから、株券発行前であることを理由に株式譲渡の効力を否定することは許されないものというべきである」
判決文(裁判所)
昭和48年6月15日 最高裁判所第二小法廷 昭和47(オ)91
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- その他
- 結論
- 原告負け
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「株式の譲渡につき定款による制限のある場合に、株式が譲渡担保に供されることにつき取締役会の承認をえていなくとも、当事者間では、有効なものとして、株式の権利移転の効力を生ずるものというべきである。」
判決文(裁判所)
昭和47年11月8日 最高裁判所大法廷 昭和39(オ)883
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告一部勝ち
- 取引の年
- 1953年(判決まで19年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「これを本件についてみると、前叙のとおり、被上告会社は、株式会社に組織変更後四年余の長きにわたつて全く株券を発行することなく放置していたものであり、これが商法の規定の趣旨に反する不当な株券発行の遅滞であることは明らかである。」
判決文(裁判所)
昭和46年10月12日 東京高等裁判所 第一六民事部 昭和42(ネ)2132 株式および株主名簿名義書換請求事件
- 争点
- 株式取得の効力(譲渡契約の解除・独禁法違反)・株主権確認(競業タクシー会社が約3割の株式を取得)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 控訴棄却(買い手の請求認容を維持)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「本件株式譲渡の前記対価は必ずしも不当にすなわち,公正かつ自由な競争を阻害するおそれがあるほどに高額のものともいえないし」
判決文(裁判所)
昭和46年3月18日 最高裁判所第一小法廷 昭和44(オ)1226
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- その他
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 1961年(判決まで10年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「右債務引受契約の成立以後、本件株式は、質権その他の担保権の目的たることの拘束から解放されたものというべきであり、株主権を有する被上告人Bの反訴請求を認容した原審の判断もまた正当といわなければならない。」
判決文(裁判所)
昭和40年6月29日 大阪高等裁判所 昭和38(ネ)518 株主総会決議無効確認請求事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 原告勝ち(全部)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「株券の発行前における株式の譲渡は、会社に対して何らの効力をも生じないものと解するを相当とする(前掲最高裁判決参照)から、控訴人主張の上記株式の譲渡を有効とすることはできない。」
判決文(裁判所)
昭和35年8月31日 大阪高等裁判所 昭和33(ネ)1723 仮処分異議事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 1956年(判決まで4年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「かように株式を譲渡すべき単なる債権的意思表示のみを記載した覚書は、商法第二〇五条第一項にいう譲渡を証する書面に該当しないというべきであるから、控訴人の右主張は採用することができない。」
判決文(裁判所)
昭和34年3月7日 東京高等裁判所 昭和33(ネ)2776 株主権確認並びに株主名義書換請求事件
- 争点
- 株式の帰属・株主権
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告勝ち(全部)
- 取引の年
- 1958年(判決まで1年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「控訴会社の場合は前示のとおり既に株券発行に必要な合理的期間を経過しているのだから、一方に株券の発行を著しく懈怠し、他方にこれを名義書換拒否の理由とすることは失当であつて、」
判決文(裁判所)
買収後に判明した問題(表明保証・説明・引き継いだ契約)(6件)
令和2年12月25日 札幌地方裁判所 平成29(ワ)1617 損失補償請求事件
- 争点
- 表明保証違反(法令違反・不正請求)(調剤薬局1店舗の会社の全株式)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 棄却
- 請求額/認容額
- 2.60億円/0円
- 取引の年
- 2016年(判決まで4年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「仮に原告の主張する表明保証違反が存したとしても,これに起因して本件薬局が閉鎖を余儀なくされ,原告に損失が生じたということはできない。」
判決文(裁判所)
平成25年7月16日 大阪地方裁判所 平成24(ワ)6658等 特許権譲渡代金返還請求事件
- 争点
- 特許・商標等の譲渡契約の詐欺取消・錯誤無効(代金返還)/未払代金(特許権・商標権の譲渡契約)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 本訴棄却・反訴認容
- 請求額/認容額
- 1,155万円/0円
- 取引の年
- 2010年(判決まで3年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「しかしながら,被告(具体的にはP1)が,原告に対し,本件譲渡契約を締結すれば古賀産業から特許権侵害による責任を追及されることはない旨申し向けるなど,被告に上記誤信を生じさせるような欺罔行為をした事実は認められない。」
判決文(裁判所)
平成24年3月30日 東京地方裁判所 平成21(ワ)47445 専用実施権設定登録抹消登録等請求事件
- 争点
- 買収妨害目的の虚偽文書(通謀虚偽表示)・専用実施権の解約(株式90%買収後の専用実施権の解約)
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 認容
- 取引の年
- 2009年(判決まで3年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「本件覚書は,平成21年9月30日に本件株式譲渡契約(の準備契約)が締結された後,Aとペンジュラム社との間での顧問契約の内容等について不安を抱いたAが,Dと共謀して,ペンジュラム社がAの所有する株式を買収することを妨げる目的で作成したものと認められ」
判決文(裁判所)
平成21年3月31日 最高裁判所 平成20(受)442 組合員代表訴訟事件
- 争点
- 合併契約の賠償条項(財務書類の正確性の担保・表明保証類似)(4農協の新設合併・賠償条項)
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 破棄差戻し
- 取引の年
- 2001年(判決まで8年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「本件賠償条項は,不良債権が適正に評価され,必要な貸倒引当金が計上されていることを含めて,旧4農協の貸借対照表等が正確であることを担保する趣旨の定めというべきであり」
判決文(裁判所)
平成20年4月25日 東京地方裁判所 平成18(ワ)28616等 損害賠償本訴,商標使用権確認反訴請求事件
- 争点
- 承継後の権利関係(取得した商標権に付いた黙示の使用許諾の存続)(株式取得後に吸収合併し商標を承継)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 棄却(反訴は一部認容)
- 請求額/認容額
- 9,519万円/0円
- 取引の年
- 1999年(判決まで9年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「平成16年3月1日をもって,原告は,訴外会社を吸収合併して訴外会社に帰属する権利義務の一切を包括的に承継しているから,被告との関係において,本件黙示合意1ないし3の権利義務を当然に引き継いでいることになる。」
判決文(裁判所)
平成18年1月17日 東京地方裁判所 民事第37部 平成16(ワ)8241 損害賠償等請求事件
- 争点
- 表明保証違反(粉飾・会計処理の不開示)/買い手の重過失による免責の可否(消費者金融会社の全株式)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 一部認容(請求元本は全額認容・遅延損害金の起算日のみ後ろにずれた)
- 請求額/認容額
- 3.05億円/3.05億円
- 取引の年
- 2003年(判決まで3年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「原告が被告らが本件表明保証を行った事項に関して違反していることについて善意であることが原告の重大な過失に基づくと認めることはできない。」
判決文(裁判所)
交渉段階・契約の成立・錯誤(9件)
平成27年1月23日 東京地方裁判所 平成25(ワ)14002 特許権に基づく損害賠償請求権等不存在確認請求事件
- 争点
- 交渉段階・契約の成立・錯誤
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 原告勝ち(全部)
- 取引の年
- 2008年(判決まで6年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件合意は,せいぜい被告Y又はその親族による原告株式の保有割合を20%以上とするよう配慮すべきことを定めたものにすぎず,被告Y又はその親族による原告株式の取得価格やその売却価格を保証したものではない」
判決文(裁判所)
平成24年12月12日 知的財産高等裁判所 平成24(ネ)10060 損害賠償,損害賠償等請求控訴事件
- 争点
- 資本提携交渉の破棄・DDによる情報取得の違法性・秘密保持契約違反(34%出資の検討とDD後の破談)
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 控訴棄却(請求棄却維持)
- 請求額/認容額
- 5.60億円/0円
- 取引の年
- 2007年(判決まで5年)
- 契約書
- 契約書なし・口頭
- 判決の言葉
- 「企業間において,将来の資本提携等を行う検討の前提としてデューデリジェンスを実施した場合には,その時点で,一般的に解除条件付きの資本提携契約が成立しているものと認定すべき経験則があると認めることは困難である。」
判決文(裁判所)
平成24年6月1日 東京地方裁判所 平成21(ワ)16761等 損害賠償請求事件
- 争点
- 資本・業務提携の成否/デューデリジェンスを口実とした営業秘密取得(不正競争)・秘密保持契約違反・期待権侵害(資本提携の基本合意・DD後に破談)
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 棄却
- 請求額/認容額
- 6.60億円/0円
- 取引の年
- 2007年(判決まで5年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「たとえ原告が本件業務提携契約等が成立するとの期待を抱いたとしても,かかる期待は事実上のものにすぎず,法律上保護されるものとはいえない。」
判決文(裁判所)
平成18年5月31日 甲府地方裁判所 平成17(ワ)45 株券引渡請求事件
- 争点
- 交渉段階・契約の成立・錯誤
- 訴えた側
- その他
- 結論
- 原告負け
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件売買契約は,原告及び被告とは別の法人格を有するA社とB社との間の契約であり,被告が原告に対して本件各株式を譲渡するということ自体,通常の取引形態とは異なるといえるところ,本件全証拠によっても,被告が原告に対して本件各株式を譲渡すべき事情がうかがわれない。」
判決文(裁判所)
平成18年3月30日 東京地方裁判所 平成16(ワ)25297 営業行為差止請求事件
- 争点
- 買収交渉・DDで開示した営業秘密の不正開示(不正競争防止法・秘密保持契約)(資本提携・買収交渉のDDで情報開示)
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 請求棄却
- 取引の年
- 2004年(判決まで2年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「本件営業秘密6及び7における情報については,本件全証拠を検討しても,これを被告ソフトバンクが被告日本テレコムに開示したことを認めるに足りる証拠はない」
判決文(裁判所)
平成16年7月8日 最高裁判所 平成15(受)1259 株主総会決議不存在確認,株主権確認請求事件
- 争点
- 株式譲渡の詐欺・錯誤(全株を純資産の約5分の1で売却・買主の支配関係の誤信)(純資産約10億円の会社の全株を2億円で)
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 破棄差戻し
- 取引の年
- 1999年(判決まで5年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「特段の事情のない限り,このような資産を有する会社であることを知りながら,その会社の全株式を合計2億円で売却することは不自然であるといわざるを得ず」
判決文(裁判所)
平成15年6月24日 東京地方裁判所 民事第48部 平成9(ワ)12659 損害賠償請求事件
- 争点
- 合併詐欺(欺罔)・合併合意の不履行・財務DDの適否・担保の否認(合併前提の業務提携・DD後に破談)
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 棄却(甲事件)/反訴認容/乙事件一部認容
- 請求額/認容額
- 42.20億円/0円
- 取引の年
- 1996年(判決まで7年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「このような本件合併問題に関する一連の事実経過にかんがみれば,被告カテナにはソフトウェアジャパンと合併を前提として業務提携を実施する意思があり,実際に,そのための手順を1つずつ着実に実施していったものと評価することができる。」
判決文(裁判所)
平成13年10月12日 名古屋高等裁判所 平成13(ネ)181
- 争点
- 架空の株式売買契約を根拠にした不当な仮差押え・不当訴訟(不法行為)(元取締役が株等売買を主張・不成立)
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 原判決変更・請求一部認容
- 請求額/認容額
- 5,222万円/1,010万円
- 取引の年
- 1989年(判決まで12年)
- 契約書
- 写しのみ・真正が争われた
- 判決の言葉
- 「控訴人が本件手付金1億円を受領した事実がないにもかかわらず,被控訴人は当然そのことを知りながら,本件仮差押えをしたものと推認するほかない。」
判決文(裁判所)
昭和39年1月23日 最高裁判所第一小法廷 昭和36(オ)647
- 争点
- 交渉段階・契約の成立・錯誤
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 1952年(判決まで12年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「上告人が被上告人B1より昭和二七年一月頃被上告会社B2燃料株式会社発行の全株式を金一〇〇万円で買受くる契約は、成立するに至らなかつた旨の原判示認定は、原判決挙示の証拠に照らして首肯できないことはない。」
判決文(裁判所)
株式の代金・価格(譲渡承認の拒否・反対株主の買取価格を含む)(2件)
令和5年5月24日 最高裁判所第三小法廷 令和4(許)8 株式売買価格決定に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件
- 争点
- 株式の代金・価格
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- その他・判断なし
- 取引の年
- 2016年(判決まで7年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「譲渡制限株式の売買価格の決定をする場合において、当該譲渡制限株式に市場性がないことを理由に減価を行うことが相当と認められるときは、当該譲渡制限株式が任意に譲渡される場合と同様に、非流動性ディスカウントを行うことができるものと解される。」
判決文(裁判所)
平成27年3月26日 最高裁判所第一小法廷 平成26(許)39 株式買取価格決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
- 争点
- 株式の代金・価格
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 原告勝ち(全部)
- 取引の年
- 2012年(判決まで3年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「非上場会社において会社法785条1項に基づく株式買取請求がされ,裁判所が収益還元法を用いて株式の買取価格を決定する場合に,非流動性ディスカウントを行うことはできないと解するのが相当である。」
判決文(裁判所)
売り手・旧経営者との譲渡後の争い(商標・特許・商号)(12件)
令和7年1月29日 知的財産高等裁判所 令和6(行ケ)10078 審決取消請求事件
- 争点
- 親族間の事業承継と屋号(廃業会社の商標と後継店の混同・商標法51条)(会社解散時の合意書で「池善」使用を容認)
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 棄却(審決維持)
- 取引の年
- 2021年(判決まで4年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「被告による各使用商標の使用が、訴外会社の役務と混同を生ずる具体的なおそれを有するものとも認められないというべきである。」
判決文(裁判所)
令和6年10月10日 知的財産高等裁判所 令和6(ネ)10044 特許権移転登録手続請求控訴事件
- 争点
- 株式譲渡後の経営権混乱・無権代表による資産(特許)譲渡と第三者保護(民法94条2項類推)(冒認特許権の転得者への移転請求)
- 訴えた側
- 第三者(権利者等)
- 結論
- 控訴棄却
- 取引の年
- 2022年(判決まで2年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「虚偽の外観作出に係る真の権利者の帰責性と、第三者の善意無過失という当事者間の具体的な関係性に基づき、民法の法律行為に係る一般原則である同法94条2項が類推適用されることを排除する理由は見当たらないというべきである。」
判決文(裁判所)
令和4年11月30日 知的財産高等裁判所 令和4(ネ)10067等 損害賠償請求控訴事件,同附帯控訴事件
- 争点
- 売り手・旧経営者との譲渡後の争い
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 原告一部勝ち
- 請求額/認容額
- 2,128万円/586万円
- 取引の年
- 2016年(判決まで6年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「控訴人は、Aと共同して本件商標1に係る商標権移転登録申請をした際、櫻山の代表取締役を退任していたのであるから、控訴人がAと共同して同申請をした行為は、櫻山に対する共同不法行為を構成する。」
判決文(裁判所)
令和4年5月27日 東京地方裁判所 令和2(ワ)14627 損害賠償請求事件
- 争点
- 承継後の元経営者による妨害(商標権の不正移転・共同不法行為)(株式売却後に元社長が商標を流出)
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 一部認容
- 請求額/認容額
- 2,128万円/964万円
- 取引の年
- 2015年(判決まで7年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「被告による上記印鑑証明書の取得依頼は、Bと共謀して本件商標2の移転登録を行うためのものであったと認めるのが相当である。」
判決文(裁判所)
平成31年2月20日 東京地方裁判所 平成30(ワ)6962 不正競争行為差止請求事件
- 争点
- 譲渡当事者間の知財の実施許諾・虚偽告知(不正競争)(子会社株式取得後に事業も譲受)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 一部認容(差止め)
- 取引の年
- 2010年(判決まで9年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「被告の上記の主張は,原告による契約上の義務違反をいうものにすぎず,本件知的財産権を有する被告によって被告製品が拡布,すなわち適法に流通に置かれた事実を争うものではないから,被告の上記主張は,その前提を欠き,採用することができない。」
判決文(裁判所)
平成31年2月14日 知的財産高等裁判所 平成30(ネ)10067 商号使用禁止等請求控訴事件
- 争点
- 売り手・旧経営者との譲渡後の争い
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 2012年(判決まで7年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「Aに株式全部を譲渡する前に,被告商号が株式譲渡後に確実に変更されるための対策を講じようと思えば,講じることが可能な立場にあったにもかかわらず,控訴人がそのような対策を講じることを検討した形跡はうかがわれない。」
判決文(裁判所)
平成26年7月17日 大阪地方裁判所 平成23(ワ)9238等 損害賠償請求事件
- 争点
- 破談した株式譲渡の解約合意(教材の利用許諾)・従業員引抜き・信用毀損(不正競争)(二段階の株式譲渡を合意解約)
- 訴えた側
- 対象会社
- 結論
- 甲事件 棄却/乙事件 一部認容
- 請求額/認容額
- 5,488万円/0円
- 取引の年
- 2008年(判決まで6年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「原告表現物が創作性を有し著作物となるかどうかに関わらず,C3社の子会社である被告C2は,本件合意に基づき,被告C2表現物を適法に利用することができるというべきである。」
判決文(裁判所)
平成25年3月18日 知的財産高等裁判所 平成24(ネ)10082等 商標権侵害差止等請求控訴,同附帯控訴事件
- 争点
- 売り手・旧経営者との譲渡後の争い
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 原告一部勝ち
- 請求額/認容額
- 370万円/270万円
- 取引の年
- 2009年(判決まで4年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「被告の株式が高額で売却できたと認めることはできず,また,連帯保証債務が現実化する可能性も否定し得ない状況であったと認められる。」
判決文(裁判所)
平成24年9月28日 東京地方裁判所 平成21(ワ)43006 商標権侵害差止等請求事件
- 争点
- 共同経営解消(持株譲渡)に伴う付随合意の成否(ロイヤルティ・商標の無償譲渡)(共同事業の解消で持株を相手方に売却)
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 一部認容
- 請求額/認容額
- 370万円/270万円
- 取引の年
- 2009年(判決まで3年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「A1及びB間の被告における共同事業が解消された後においては,原告が被告に対し本件登録商標1ないし5の使用を無償で許諾することについて,A1にとって合理的な理由を見出し難い。」
判決文(裁判所)
平成22年11月18日 大阪地方裁判所 平成21(ワ)297 特許権移転登録手続等請求事件
- 争点
- 売り手・旧経営者との譲渡後の争い
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 2004年(判決まで6年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「株式買取価格を1億円にするP2夫妻の提案を受け入れたとしても,それだけではP2の将来の職務発明についての特許を受ける権利を原告に承継させることが一般的包括的に合意されたと認めさせるにはほど遠いといわなければならない。」
判決文(裁判所)
平成16年7月23日 東京地方裁判所 平成14(ワ)22594等 研究開発人件費等請求事件
- 争点
- 売り手・旧経営者との譲渡後の争い
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 原告一部勝ち
- 請求額/認容額
- 1,108万円/192万円
- 取引の年
- 2001年(判決まで3年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「被告会社に対する一切の請求権を放棄する旨の内容の乙2に同日原告が押印したという被告の主張は,前後の状況に照らし,極めて不自然である。」
判決文(裁判所)
平成元年12月12日 神戸地方裁判所 昭和62(ヨ)527
- 争点
- 売り手・旧経営者との譲渡後の争い
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 原告負け
- 取引の年
- 1983年(判決まで6年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「しかし、債権者は、前記認定のとおり終始債務者会社の技術部門の最高責任者の地位にあつた者であるから、右7(三)の法理に鑑みると、全く会社から便益供与を受けず、独力で創作を行なつたというような特段の事情が存しない限り、再抗弁は成り立たないと解するのが相当である。」
判決文(裁判所)
買い手側の判断と専門家の責任(7件)
令和6年12月19日 東京地方裁判所 令和1(ワ)11335 参加申出事件
- 争点
- 会計監査人の善管注意義務違反(損失隠し・海外企業買収のFA報酬と国内3社株式の高値取得を通じた損失解消スキームの見逃し)(国内3社株式取得とジャイラス買収)
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 請求棄却(原告・参加人とも)
- 請求額/認容額
- 2,196.78億円/0円
- 取引の年
- 2008年(判決まで16年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「そうすると、被告において、それ以上に、外部の専門家を利用して本件国内3社の事業価値について評価を行うなどの独自の調査を行う義務があったとは認められない。」
判決文(裁判所)
令和元年5月16日 東京高等裁判所 平成29(ネ)2968 各取締役に対する損害賠償請求控訴事件
- 争点
- 取締役責任(損失隠し目的の企業買収・FA報酬/違法配当/罰金・課徴金/告発した社長の解職)(損失隠し解消のための国内3社・英社買収)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 一部認容(控訴審で一部変更・一部取消し)
- 請求額/認容額
- 628.99億円/594.03億円
- 取引の年
- 2008年(判決まで11年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「その賠償の範囲には任務懈怠と相当因果関係がある限り,特段の限定はなく,会社が取締役の任務懈怠によって課徴金・罰金の支払を余儀なくされた場合において,その課徴金・罰金を損害から除く根拠はない。」
判決文(裁判所)
平成29年6月15日 東京高等裁判所 平成28(ネ)2636 損害賠償請求控訴事件
- 争点
- M&A(株式取得)を利用した損失隠し・アドバイザーの不法行為責任(損失解消のため新事業3社株を高値で取得)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 一部認容(主位的請求棄却・予備的請求認容)
- 請求額/認容額
- 10億円/10億円
- 取引の年
- 2008年(判決まで9年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「そうすると,控訴人らは,Aらの不法行為を幇助したというべきであるから,民法719条2項に基づき,共同行為者とみなして,被控訴人に生じた損害を賠償すべき責任がある。」
判決文(裁判所)
平成29年4月27日 東京地方裁判所 平成24(ワ)174 取締役に対する損害賠償請求事件
- 争点
- 取締役責任(買収を損失隠しの解消に利用・違法配当・罰金等)(損失隠し解消のための企業買収)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 一部認容
- 取引の年
- 2008年(判決まで9年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「本件国内3社の株式取得に係る任務懈怠によって,会社原告に607億9500万円の損害が生じたと認めることはできない。」
判決文(裁判所)
平成28年9月6日 最高裁判所 平成27(受)766 損害賠償請求事件
- 争点
- 事業の買取りでの利益相反(匿名組合の営業者の善管注意義務)(匿名組合出資で関係者株式を買取)
- 訴えた側
- その他
- 結論
- 破棄差戻し(一部上告却下)
- 請求額/認容額
- 1.65億円/—
- 取引の年
- 2008年(判決まで8年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「以上によれば,被上告会社が上記一連の行為を行うことは,上告人の承諾を得ない限り,営業者の善管注意義務に違反するものと解するのが相当である。」
判決文(裁判所)
平成27年6月30日 名古屋地方裁判所 民事第7部 平成24(ワ)1138 損害賠償請求事件
- 争点
- 取締役の責任(上場子会社株式の売却アドバイザリー契約などの名目で外部コンサルへ巨額支出)(上場子会社株式売却の助言名目で支出)
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 請求一部認容
- 請求額/認容額
- 4.65億円/4.53億円
- 取引の年
- 2011年(判決まで4年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「よって,cによる株式譲渡アドバイザリー契約に基づく業務提供の実体は株式買受人の紹介以外は不明であり,多額の報酬を支払うのが相当な業務提供があったとは認められない。」
判決文(裁判所)
平成22年3月26日 さいたま地方裁判所 第6民事部 平成19(ワ)2817 損害賠償等請求事件
- 争点
- 買収判断の取締役責任(善管注意義務・会社法423条)・詐害行為取消(債務超過会社を株式無償取得+1億円増資)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 一部認容
- 請求額/認容額
- 1.14億円/1.07億円
- 取引の年
- 2007年(判決まで3年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「被告Y1,同Y3及び同Y5についても,本件買収という経営判断に当たっての事実認識の前提となる調査及び分析を十分に行わなかったという点において不注意な誤りがあったというべきであり,善管注意義務違反があったものと認めるのが相当である。」
判決文(裁判所)
株式の売買に関連する刑事事件(11件)
令和8年5月18日 東京地方裁判所 東京地方裁判所刑事第15部 令和6刑(わ)1261
- 争点
- 刑事(対象会社の資金による株式購入代金の支払い・業務上横領)(株式取得資金を対象会社の預金から送金)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 無罪
- 取引の年
- 2018年(判決まで8年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「このように、検察官が主張する各事実は推認力が乏しく、これらを総合しても、被告人に業務上横領の故意があったことを立証されたとはいえない。」
判決文(裁判所)
令和7年9月17日 福岡地方裁判所 第2刑事部 令和5(わ)839 偽造有印公文書行使、詐欺、業務上横領被告事件
- 争点
- 刑事(業務上横領・詐欺・偽造有印公文書行使=株式売却代金の着服を含む)(弁護士が株式売却代金を横領)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 懲役8年
- 取引の年
- 2020年(判決まで5年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「Bの前記供述ほか関係証拠により,被告人が判示のとおり受領した各金銭の占有が,Bとの委託信任関係に基づくものであることは明らかというべきであり,被告人の弁解等を踏まえても,この結論は揺るがない。」
判決文(裁判所)
令和7年1月14日 東京地方裁判所 刑事第1部 令和5刑(わ)730 業務上横領被告事件
- 争点
- 刑事(SPC持分を取得した出資者の出資金の業務上横領・案件の紛争の不告知)(太陽光SPCへ10億出資・持分買取約定)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 有罪(懲役6年)
- 取引の年
- 2019年(判決まで6年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「本件各振込送金は,A3社及びA4社の債務の弁済等の目的で行われたものと認められ,丙案件の開発費用と全く無関係の使途に用いるための支出であることは明らかであるから,E1社からA1社への出資金の委託の趣旨に反する行為であると認められる。」
判決文(裁判所)
令和3年10月28日 大阪地方裁判所 第14刑事部 令和1(わ)5184
- 争点
- 業務上横領の共謀・故意(学校法人の経営権取得資金の貸付)(学校法人の経営権取得・校地売却)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 無罪
- 取引の年
- 2017年(判決まで4年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「被告人が本件貸付後の株式会社dの貸付につき,当時,学校法人bの債務になると認識していても何ら不合理ではなく,逆に,学校法人bの債務にならない可能性があると認識していたというには合理的な疑いが残る。」
判決文(裁判所)
令和3年8月25日 大阪高等裁判所 第6刑事部 令和3(う)258 業務上横領被告事件
- 争点
- 業務上横領の量刑(学校法人の経営権取得と土地売却手付金の横領)(学校法人の経営権取得・校地売却)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 控訴棄却(懲役5年6月の原判決維持)
- 取引の年
- 2017年(判決まで4年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件における結果の重大性,被告人の果たした役割の重大性をはじめとする犯情の悪質さに鑑みると,被告人はやはり相当長期間の服役を免れないものであり,上記のような主に犯行後の事情についての考慮には自ずと限度がある。」
判決文(裁判所)
平成29年8月4日 東京高等裁判所 第11刑事部 平成28(う)414 業務上横領被告事件
- 争点
- 業務上横領の成否(M&A投資用会社への送金がクライアント代表者の承諾の範囲内か)(顧問先から学校法人M&A投資会社へ送金)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 原判決破棄・無罪
- 取引の年
- 2010年(判決まで7年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「本件1億円の送金について,D3が事前に認識・承諾していたことは明らかで,そこにはなんらの錯誤もないことも明らかというべきであるから,被告人A3が本件1億円の送金を行ったことは権限に基づく有効なものと認められる。」
判決文(裁判所)
平成17年3月11日 東京地方裁判所 刑事第2部 平成16特(わ)741 証券取引法違反被告事件
- 争点
- 刑事(相場操縦・仮装買収による有価証券報告書の虚偽記載)(相場操縦と仮装の株式買収で粉飾)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 有罪(懲役3年・執行猶予5年、追徴3億1082万円)
- 取引の年
- 2002年(判決まで3年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「このように,判示第2の各犯行は,DやEの専門的知識や実務経験等を悪用し,極めて巧妙に計画した上で敢行された組織的な犯行であって,その態様は誠に悪質である。」
判決文(裁判所)
平成17年3月4日 東京地方裁判所 刑事第2部 平成16特(わ)1505 証券取引法違反被告事件
- 争点
- 刑事(仮装の企業買収による粉飾決算・有価証券報告書虚偽記載)(6.5億以下の株式を60億で仮装売却)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 有罪(懲役1年6月・執行猶予3年)
- 取引の年
- 2002年(判決まで3年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「このように,本件は,被告人やBの専門的知識や実務経験等を悪用し,極めて巧妙に計画された上で敢行された組織的な犯行であって,その態様は誠に悪質である。」
判決文(裁判所)
平成15年10月21日 東京地方裁判所 刑事第4部 平成15特(わ)2997
- 争点
- 刑事(TOB情報によるインサイダー取引)(親会社による子会社株TOBの内部者取引)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 有罪(懲役1年2月・執行猶予3年、罰金70万円、追徴891万5293円)
- 取引の年
- 2002年(判決まで1年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件犯行は,証券市場の公正性及び健全性を害し,証券会社の社会的信用を損ない,一般投資家の証券市場に対する信頼を揺るがしかねないものであり,その社会的影響も大きい。」
判決文(裁判所)
平成11年6月10日 最高裁判所 平成10(あ)1146 証券取引法違反被告事件
- 争点
- 刑事(インサイダー取引・第三者割当増資の「決定」の時期)(第三者割当増資+親会社保有株の売却)
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 破棄差戻し
- 取引の年
- 1995年(判決まで4年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「右決定をしたというためには右機関において株式の発行の実現を意図して行ったことを要するが,当該株式の発行が確実に実行されるとの予測が成り立つことは要しないと解するのが相当である。」
判決文(裁判所)
昭和47年12月25日 福岡高等裁判所 昭和47(う)296 有価証券偽造記入被告事件
- 争点
- 株式の売買に関連する刑事事件
- 訴えた側
- 検察(刑事)
- 結論
- 刑事有罪
- 取引の年
- 1970年(判決まで3年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「被告人らはAタクシーの営業と共に株券をBタクシーに譲渡する意図をもつて本件株券を作成したものであることは前叙のとおりであつて、かかる意図の中に行使の目的が存在することはいうまでもない」
判決文(裁判所)
その他(3件)
平成27年12月8日 東京地方裁判所 平成26(行ウ)381 特別掛金賦課処分取消請求事件
- 争点
- 合併後の債務(厚生年金基金の特別掛金)(吸収合併後の厚生年金基金特別掛金)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 認容(特別掛金1億1385万5759円の納入告知を取消し)
- 取引の年
- 2013年(判決まで2年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「したがって,本件規定の「脱退の申出」とは,当該申出の時点において設立事業所の地位にある事業所からされるいわゆる任意脱退の申出をいうと解するのが相当である。」
判決文(裁判所)
平成20年6月26日 東京高等裁判所 平成19(ネ)3596 地位確認請求控訴事件(通称 日本アイ・ビー・エム会社分割)
- 争点
- 従業員の労働契約承継(会社分割・労働契約承継法)(HDD部門を新設分割し株式を合弁へ譲渡)
- 訴えた側
- 従業員
- 結論
- 控訴棄却(請求棄却)
- 請求額/認容額
- 3,300万円/0円
- 取引の年
- 2002年(判決まで6年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「控訴人らが主張する不利益は,仮にそのような不利益が生じていたとしても,会社分割により通常生じると想定される事態がもたらす可能性のある不利益の範囲内に止まるものというべきであり,」
判決文(裁判所)
昭和34年12月25日 最高裁判所 昭和30(オ)171
- 争点
- 株式譲渡契約の失効と特約に基づく不動産の移転(訴えの変更の適法性)(会社解散時に株式譲渡が失効する特約)
- 訴えた側
- 売り手
- 結論
- 上告棄却
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「右契約に基き被上告人らと上告人ら先代間の本件各土地建物の売買契約の履行期は右会社の解散と同時に到来し,株式譲渡契約は当然に失効し,上告人ら先代が本件土地建物の所有権を取得したことにより」
判決文(裁判所)
参考:上場会社の経営権争い・買収防衛策(集計外)(7件)
平成29年7月18日 東京地方裁判所 平成29(ヨ)20068 新株発行差止仮処分命令申立事件
- 争点
- 経営権争い(合併に反対する大株主に対する公募増資の差止め)(経営統合に反対する株主の公募増資差止)
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 却下
- 取引の年
- 2016年(判決まで1年)
- 契約書
- 契約書あり
- 判決の言葉
- 「以上のとおり,本件新株発行の主要目的が不当なものであると認めるに足りる証拠はないから,本件新株発行が「著しく不公正な方法」により行われたものであるとの疎明があったともいえない。」
判決文(裁判所)
平成19年7月9日 東京高等裁判所 第15民事部 平成19(ラ)917 株主総会決議禁止等仮処分命令申立却下決定に対する抗告事件
- 争点
- 経営権争い(敵対的公開買付けに対する差別的な新株予約権無償割当て・株主平等原則)(敵対的TOBに差別的新株予約権)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 抗告棄却(差止め認めず)
- 取引の年
- 2007年(判決まで0年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件公開買付け等は,前記の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するものとして信義誠実の原則に抵触する不当なものであり,これを行う抗告人関係者は本件については濫用的買収者であると認めるのが相当というべきである。」
判決文(裁判所)
平成19年6月28日 東京地方裁判所 民事第8部 平成19(ヨ)20081 株主総会決議禁止等仮処分命令申立事件
- 争点
- 経営権争い(買収防衛策=差別的条件付き新株予約権無償割当て)(敵対的TOBに差別的新株予約権)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 却下(申立て却下)
- 取引の年
- 2007年(判決まで0年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「対抗手段の必要性の判断については,原則として株主総会に委ねられるべきであり,当該株主総会の判断が明らかに合理性を欠く場合に限って,対抗手段の必要性が否定されるものというべきである。」
判決文(裁判所)
平成17年7月29日 東京地方裁判所 民事第8部 平成17(ヨ)20080 株式分割差止仮処分命令申立事件
- 争点
- 経営権争い(敵対的公開買付けに対する株式分割の差止め)(敵対的TOBへの対抗の株式分割)
- 訴えた側
- 買い手
- 結論
- 却下(被保全権利の疎明なし)
- 取引の年
- 2005年(判決まで0年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件株式分割が,証券取引法の趣旨や権限分配の法意に反するものとして,直ちに相当性を欠き,取締役会がその権限を濫用したものとまでいうことはできない。」
判決文(裁判所)
平成17年6月15日 東京高等裁判所 第15民事部 平成17(ラ)942
- 争点
- 敵対的買収防衛策(新株予約権の発行差止)(平時導入のライツプラン型防衛策)
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 棄却(保全抗告棄却・差止め維持)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「本件新株予約権の発行は,既存株主に受忍させるべきでない損害が生じるおそれがあるから,著しく不公正な方法によるものというべきであり」
判決文(裁判所)
平成17年6月1日 東京地方裁判所 民事第8部 平成17(ヨ)20050 新株予約権発行差止仮処分命令申立事件
- 争点
- 敵対的買収防衛策(新株予約権の発行差止)(平時導入のライツプラン型防衛策)
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 認容(仮処分決定・発行差止め)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「未だこのような敵対的買収者が現れていないにもかかわらず,新株予約権の発行によって直ちに敵対的買収者以外の株主に不測の損害を与えることは,取締役会の決議による事前の対抗策として相当性を欠くというべきである。」
判決文(裁判所)
平成17年3月11日 東京地方裁判所 平成17(ヨ)20021 新株予約権発行差止仮処分命令申立事件
- 争点
- 経営権争い(敵対的買収に対する新株予約権の不公正発行・差止め)(敵対的買収・新株予約権の発行差止め)
- 訴えた側
- 株主
- 結論
- 認容(仮処分・5億円の担保が条件)
- 取引の年
- 2005年(判決まで0年)
- 契約書
- 判決から不明
- 判決の言葉
- 「企業価値の毀損防止のための手段として新株予約権の発行を正当化する特段の事情があるというためには,特定の株主の支配権取得により企業価値が著しく毀損されることが明らかであることを要すると解すべきである。」
判決文(裁判所)
M&Aのトラブルは、誰に起きるのか(売り手・買い手・仲介の全体像)
この記事は、裁判所が公開している判決文(2026-10-12時点)をもとに、判決が認定した事実と判断を整理したものです。判決の評価にあたる言葉は、判決の文言をカギカッコで引用したものに限っています。判決に出てくる個人は、判決自身の伏せた表記か続柄だけで書いています。株式会社日本財務戦略センターが当事者の主張の当否や、現在の会社・商品について評価するものではありません。上級審や確定の有無は、記事中に書いたもの以外は確認できていません。個別の契約や紛争については、弁護士などの専門家にご相談ください。
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「株式会社日本財務戦略センター(JFSC)」の名称と当記事へのリンクを明記してください。
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<a href="https://jfsc.jp/research/ma-hanrei/kabushiki-jouto/">株式譲渡のトラブル・判例74件を分析――「株主は誰か」・表明保証・譲渡後の争いを裁判所はどう判断したか|株式会社日本財務戦略センター</a>文章での出典表記:株式会社日本財務戦略センター「株式譲渡のトラブル・判例74件を分析――「株主は誰か」・表明保証・譲渡後の争いを裁判所はどう判断したか」(2026年10月12日) https://jfsc.jp/research/ma-hanrei/kabushiki-jouto/※ JFSCが集計・加工・分析した結果(集計値・集計表・図表・指標・分析と見解)は、この条件で引用いただけます。他機関(官公庁・調査会社など)が公表した数値や文章そのものは、それぞれの元資料の利用条件に従ってください。
監修・執筆責任者
株式会社日本財務戦略センター 代表取締役。京都大学経済学部経営学科(マーケティングゼミ専攻)卒。損害保険ジャパン本店営業部(企業リスク・法務)を経て、東証上場M&A仲介会社にて多数の成約に従事。2020年に株式会社日本財務戦略センターを創業し、M&A・事業承継・財務戦略を専門としています。中小企業庁 M&A支援機関登録事業者/一般社団法人M&A支援機関協会 正会員です。