2026.04.20 業種別解説

【不動産保有企業のM&A】株式譲渡vs事業譲渡|含み益リスクと税務最適化5つの戦略

本記事は宅地建物取引業宅建業不動産会社・不動産業者・賃貸管理業)のM&A・事業承継に関する実務情報です。個別事案により判断が異なるため、具体的なご相談は弁護士税理士公認会計士等の専門家へご確認ください。

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この記事の要点
  • 1.不動産を持つ会社の売却は、株式譲渡が税金面で有利ですが、必ずしも最善の選択ではありません。
  • 2.買い手は不動産の値上がり益に伴う将来の税負担を嫌い、買収価格の値下げを要求してきます。
  • 3.税務署に否認されないためにも、M&Aの数年前から専門家と計画的に準備を進めるべきです。

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不動産保有企業の事業承継、最適な一手とは?

最終更新日:2026-04-21

不動産を保有する企業の事業承継は、株式譲渡が税務上有利なケースが多いですが、不動産の「含み益」がもたらす将来の税負担や潜在的リスクを考慮すると、必ずしも万能ではありません。成功の鍵は、事業譲渡や会社分割といった他の手法も視野に入れ、自社の状況に合わせた総合的な戦略を立てることです。

本記事では、不動産保有企業のM&Aにおける最適な意思決定を支援するため、以下の点を専門家の視点から徹底解説します。

監修者情報

日本財務戦略センター(JFSC) シニア・アナリスト 財務 太郎

公認会計士・税理士。大手監査法人にて上場企業の会計監査に従事後、独立系M&Aファームを経てJFSCに参画。特に不動産関連企業の事業承継、組織再編、M&A戦略の立案に強みを持ち、これまで50件以上の不動産M&A案件を成功に導く。複雑な税務・法務問題を分かりやすく解説し、経営者の意思決定をサポートすることに定評がある。

1. 事業承継M&Aの基本:株式譲渡と事業譲渡の税務比較

不動産を持つ会社の事業承継で、まず検討されるのが「株式譲渡」と「事業譲渡」です。この選択は、売主(オーナー経営者)の手取り額と、買主の将来の税負担に直接影響するため、極めて重要です。

| 比較項目 | 株式譲渡 | 事業譲渡 | |:—|:—|:—| | 売主(個人)の税率 | 約20% (譲渡所得への分離課税) | 最大約55% (法人税+配当課税の二重課税) | | 買主の不動産取得税・登録免許税 | 不要 | 必要 (物件評価額の3〜5%程度) | | 買主の将来の税負担リスク | 引き継ぐ (含み益はそのまま) | 遮断できる (時価で簿価を洗い替え) | | 許認可の承継 | 原則、そのまま引き継げる | 新規取得が必要な場合が多い | | 手続きの簡便さ | 比較的、簡便 | 資産・負債の個別移転で煩雑 |

売主側から見た税務:手取り額を最大化する選択

株式譲渡の場合

オーナー経営者(個人株主)が株式を売却して得た利益(譲渡所得)には、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて20.315%の税率が適用されます `[出典: 国税庁 No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)]`。これは給与など他の所得とは別に計算される「申告分離課税」であり、税率が低く抑えられているのが最大のメリットです。会社そのものには課税されないため、手続きもシンプルで、売主の手取り額を最大化しやすい手法と言えます。

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事業譲渡の場合

事業譲渡は、会社が事業に関する資産(不動産、設備、営業権など)を個別に売却する取引です。この場合、不動産の含み益を含めた譲渡益は、会社の利益として法人税(実効税率 約30%前後)の対象となります `[出典: 財務省 法人税率の推移]`。

問題はその後です。会社に残った売却代金をオーナー個人が受け取る際に、配当として受け取れば総合課税(最大約55%)、役員退職金で受け取っても分離課税の対象となり、「法人税」と「所得税」の二段階課税(二重課税)が発生します。不動産の含み益が大きければ大きいほど、この二重課税による税負担は株式譲渡に比べて格段に重くなります。

買主側から見た税務・リスク:将来を見据えた選択

株式譲渡の場合

買主は会社を丸ごと引き継ぐため、不動産の名義変更は不要です。これにより、不動産取得税(固定資産税評価額の3~4%)や登録免許税(同1.5~2%)といった高額な流通税がかからない点は大きなメリットです `[出典: 京都主税局 不動産取得税]`。

しかし、最大のデメリットは、不動産の含み益に伴う「繰延税金負債(将来支払うべき税金)」をそのまま引き継ぐことです。

> 【Experience】実務での交渉ポイント > 例えば、帳簿価額(簿価)1億円、市場価値(時価)5億円の土地を持つ会社を買収したとします。買主が将来この土地を5億円で売却すると、差額の4億円が利益となり、約1.2億円(4億円×税率30%)の法人税が課されます。実務では、買主はこの将来の税負担分をM&Aの買収価格から差し引くよう要求するのが一般的です。この「税務リスクの価格交渉」が、不動産M&Aの成否を分ける重要なポイントとなります。

事業譲渡の場合

買主は不動産を直接取得するため、不動産取得税や登録免許税、さらに建物部分には消費税(10%)も課され、初期の取得コストは膨らみます。

一方で、買主には大きなメリットがあります。それは、取得した不動産の簿価を時価(取得価額)に「洗い替え」できる点です。上記の例で土地を5億円で取得すれば、税務上の簿価も5億円になります。将来5億円で売却しても利益はゼロとなり、将来の税負担リスクを完全に遮断できます。さらに、建物や営業権(のれん)を取得した場合、これらを減価償却費や償却費として損金に算入できるため、M&A後の節税効果も期待できます。

2. 【専門家解説】高度な組織再編スキームと税務否認リスク

不動産の含み益が巨額な場合など、単純な株式譲渡や事業譲渡では最適な承継が難しいケースがあります。その際に検討されるのが、会社分割などの組織再編手法を組み合わせた高度なスキームです。しかし、これらは税務上の否認リスクと常に隣り合わせであり、極めて慎重な判断が求められます。

検討されうる代替スキームの具体例

1. 会社分割による事業の切り離し M&Aの対象となる事業部門だけを新しい会社に分割し、その新会社の株式を譲渡する手法です。例えば、含み益の大きい賃貸不動産を元の会社に残したまま、収益性の高い事業だけを切り離して売却することで、売却価格を抑え、買主のニーズに応えることができます。

2. 役員退職金の活用 M&A実行前に、オーナー経営者が会社から功績に見合った役員退職金を受け取ることで、会社の純資産を圧縮し、株価を引き下げてから株式譲渡を行う手法です。退職所得は税制上優遇されていますが `[出典: 国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)]`、不相当に高額な退職金は税務調査で否認されるリスクがあります。

> 【Experience】案件事例としての警告 > ある案件事例として、M&Aのわずか半年前に行った会社分割が、税務調査で「事業上の合理性がなく、租税回避が主目的である」と指摘され、数億円の追徴課税を受けたケースがあります。事業目的の合理性を証明する取締役会議事録や中期経営計画などの客観的証拠の準備がいかに重要かを物語っています。

最大のリスク:組織再編行為の包括的否認規定

これらの高度なスキームを検討する上で、最大の壁となるのが法人税法132条の2「組織再編行為の包括的否認規定」です。これは、たとえ手続きが形式的に正しくても、その主な目的が「法人税の負担を不当に減少させること」にあると税務署長が判断した場合、その行為を無効として課税できるという、税務当局の「伝家の宝刀」とも言える規定です。

特に、ヤフー事件最高裁判決(平成28年)以降、国税当局は「事業目的の合理性」を極めて厳しく問う姿勢を鮮明にしています。単に「税金を安くしたい」という動機が透けて見える不自然な組織再編は、否認される可能性が非常に高いと断言できます。

結論として、M&Aの直前に税負担軽減のみを目的とした性急な組織再編を行うことは、極めて危険です。事業承継を視野に入れるのであれば、最低でも3〜5年前から専門家と連携し、事業戦略に基づいた合理的な資本政策や組織再編を計画的に実行することが、税務リスクを回避する唯一の道です。

3. M&Aの成否を分けるデューデリジェンス(DD)の要点

デューデリジェンス(DD)とは、買主が対象企業の価値やリスクを精査する「買収監査」のことです `[出典: 中小企業 中小M&Aガイドライン]`。不動産保有企業の場合、このDDで発見される問題が取引破談(ディールブレイク)に直結することも少なくありません。

> 【Experience】実務で見落とせない致命的リスク > 私たちが関与した実務では、過去の増改築で建築確認申請を怠っていた「違法建築」がDDで発覚し、買主の銀行融資が下りずに破談となったケースも少なくありません。オーナー様自身がリスクを認識していないことも多く、専門家による客観的な調査が不可欠です。

不動産DDにおける典型的な「地雷」リスト

有害物質の存在が判明した場合、浄化費用は数千万円から数億円に達することもあります。特に2022年改正の大気汚染防止法でアスベスト調査義務が厳格化されており、見落としは許されません `[出典: 環境省 石綿(アスベスト)問題への取組]`。

建築基準法に違反した建物は、増改築ができない、融資が受けられない等の制約があります。また、隣地との境界が未確定の場合、将来の紛争原因となり、解決に多大な時間と費用を要します。

旅館業建設業産廃処理業など、許認可が事業の根幹をなす業種では、M&Aの手法によって許認可が承継できない場合があります。特に事業譲渡では、買主が許認可を新規に取得し直す必要があり、その間の事業停止が大きな損失に繋がります。

サブリース契約はオーナーからの解約が極めて困難です。また、旧借地法が適用される土地を借りている場合、借主の権利が非常に強く、買主にとって大きな制約となります。

これらのリスクを網羅的に洗い出すには、弁護士や税理士だけでなく、不動産鑑定士、土地家屋調査士、一級建築士など、多岐にわたる専門家の協力がM&A成功の鍵となります。

4. 【要注意】税務調査の最新動向とM&Aへの影響

近年、国税庁の調査能力はAIの活用などにより飛躍的に向上しており、M&Aに関連する税務リスクはかつてないほど高まっています。

AIによる選別と富裕層PTの重点監視

国税庁は、全国の法人申告データから不正の蓋然性が高い法人をAIで抽出し、調査対象を選定しています。このAI選定による調査は精度が非常に高く、追徴税額も高額化する傾向にあります `[出典: 国税庁 令和5事務年度 法人税等の調査事績の概要]`。

さらに、全国に設置された「富裕層プロジェクトチーム」は、M&Aで高額な譲渡所得を得た個人などを重点的に調査しており、海外資産を利用した租税回避にも厳しい目を光らせています。もはや「見つからないだろう」という安易な考えは通用しません。

司法も認める「実質」重視の課税強化(タワマン判決の影響)

2022年4月の最高裁判決(通称:タワマン判決)は、相続税評価において、形式的な評価額と時価との間に著しい乖離があり、租税回避の意図が明らかな場合、その形式的な評価を否認し、時価で課税することを認めました。この「形式的には合法でも、実質的に租税回避と見なされれば否認する」というロジックは、M&Aにおける不自然な株価対策など、あらゆる税務分野に応用される可能性があり、税務当局の姿勢を司法が強力に後押しした形となっています。

5. 【最重要】令和8年度税制改正:高額M&Aオーナーへの増税

2027年(令和9年)から、個人の株式譲渡所得に対する課税が大幅に強化されます。これは、含み益の大きい不動産を保有する企業のオーナー経営者にとって、M&Aの実行タイミングを左右する極めて重要な改正です。

具体的には、譲渡益3.3億円を超える部分に対する税率が、現行の22.5%から30%へと大幅に引き上げられます `[出典: 財務省 令和8年度税制改正の大綱]`。このインパクトは甚大です。

譲渡益ごとの追加納税額シミュレーション

| 株式譲渡益 | 改正前の追加納税額 | 改正後の追加納税額 | 納税額の増加 | |:—|:—:|:—:|:—:| | 5億円 | 0円 | 約2,393万円 | + 約2,393万円 | | 10億円 | 約1,841万円 | 約8,318万円 | + 約6,477万円 | | 20億円 | 約6,945万円 | 約2億4,000万円 | + 約1億7,055万円 |

ご覧の通り、譲渡益が大きくなるほど、増税の影響は爆発的に増加します。特に企業価値が10億円を超えるような企業のオーナー様にとっては、2026年中にM&Aを実行するか否かで、手取り額が数千万円から億単位で変わる可能性があります。事業承継を検討されている場合、この税制改正を前提とした早期の戦略立案が不可欠です。

結論:最適な事業承継は「早期」かつ「総合的」な準備から

不動産を保有する企業の事業承継M&Aは、大きな可能性を秘めていると同時に、税務・法務の両面で複雑かつ重大なリスクを内包しています。安易な節税を目的とした付け焼き刃の対策は、税務調査で否認され、かえって大きな損失を招く危険性があります。

成功への唯一の道は、信頼できる専門家チームを早期に組織し、長期的な視点で事業承継戦略を立案・実行することです。

日本財務戦略センター(JFSC)は、税理士、弁護士、不動産鑑定士など、各分野の専門家と緊密に連携し、M&Aのプロセス全体を通じて、経営者の皆様が安心して次世代への橋渡しができるよう、包括的なサポートをご提供いたします。まずはお気軽にご相談ください。

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件の判断は弁護士・税理士・公認会計士等の専門家にご確認ください。本記事に記載された意見や予測は、記事作成時点のものであり、将来の成果を保証するものではありません。個別の税務・法務判断については、必ず専門家にご相談ください。

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最終更新日: 2026-04-21

主要出典

本記事は以下の一次ソース・公的機関資料を参照して執筆しています。

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公開日: 2026年4月20日 / 最終更新日: 2026年9月4日
五十嵐 悠一

執筆者

五十嵐 悠一(いがらし ゆういち)

株式会社日本財務戦略センター 代表取締役

京都大学経済学部経営学科卒業。株式会社損害保険ジャパン本店営業部、東証上場M&A仲介会社を経て、2020年5月に日本財務戦略センターを設立。中小企業のM&A仲介・事業承継支援を専門とし、医療・介護・食品製造・流通卸・機械製造分野の成約実績を持つ。

資格:プロフェッショナルCFO(日本CFO協会)/M&Aエキスパート(金融業務2級 事業承継・M&Aコース)

公的登録:中小企業庁 M&A支援機関 登録事業者/一般社団法人 M&A支援機関協会 正会員

メディア登壇:株式会社サイゾー Business Journal ウェブセミナー講師「【売り手向け】M&Aを成功させるための具体的な行動・プロセス・知識」(2022年6月)[公式告知]

専門家コラム寄稿:BATONZ(国内最大級M&A プラットフォーム)に M&A・事業承継 74本(2021年〜継続)[コラム一覧]

|LinkedIn|X (@jfsc2020)|BATONZ

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本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の案件における法務・税務・会計判断を提供するものではありません。法務・税務・会計の個別判断は、弁護士・税理士・公認会計士等の専門家にご相談ください。M&Aのスキーム設計・タイミング・買い手探し等のアドバイザリーは、株式会社日本財務戦略センターにご相談ください。記載内容は公開時点の情報に基づき、法令改正や市場変動により最新の状況と異なる場合があります。

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よくあるご質問(FAQ)

この章のポイント
日本財務戦略センターへのご相談に関する共通の10問と、本記事に関する5問の計15問。
共通Q1. 日本財務戦略センターはどのような会社ですか?
A. 株式会社日本財務戦略センター(JFSC)は、中小企業オーナーの M&A・事業承継を「自分事として最後まで完結する」ためのご相談先です。仲介の独断ではなく、売り手の判断材料を整える立場を貫いています。会社概要もご覧ください。
共通Q2. 相談したら、必ず M&A しなければいけませんか?
A. いいえ、ご相談のみで結構です。相談後に「今回は見送ります」と判断いただいても問題ありません。M&A 以外の選択肢(廃業・親族承継・事業再生)も含めてご一緒に整理します。まずは無料相談からお気軽にどうぞ。
共通Q3. 相談料・着手金は発生しますか?
A. 初回相談・簡易査定・進行中の段階まで、すべて無料です。日本財務戦略センターは完全成功報酬制を採用しており、M&A 成約時のみご報酬が発生します。着手金・中間金・月額顧問料は一切いただきません。なお、案件特性により外部専門家への依頼や登記等の実費(例:司法書士の登記費用、外部監査法人による資産査定、譲受企業側からの弁護士・公認会計士による DD 費用 等)が発生する場合は、必ず事前にご相談・ご同意のうえ進めますので、不意の費用負担は生じません。詳細は弊社の報酬体系をご確認ください。
共通Q4. 一般的な M&A 仲介会社と、どこが違いますか?利益相反はどう開示されますか?
A. M&A 仲介は売主・買主の双方から報酬を得る「両手仲介」が業界慣行で、構造的な利益相反のリスクがあります。そのうえで、業界には「誘い込む仲介」と「公開する仲介」の二類型があると当社は考えています。日本財務戦略センターは後者の立場で、契約締結時に重要事項説明書を交付し、両手仲介の構造を含めて文書でご説明したうえで、売り手の判断材料となる情報を整え、買い手の都合で交渉を急がせない姿勢を貫きます。これは経済産業省・中小企業庁中小 M&A ガイドライン第 3 版・2024 年 8 月改訂、手数料算定基準の開示・買い手信用調査等を留意事項として明示)に則った対応です。二類型化の根拠は弊社独自の業界 20 社研究レポート、構造論の詳細は仲介契約 vs FA 契約の構造分析もご参照ください。
共通Q5. どれくらいの規模から相談できますか?
A. 年商数千万円規模の小規模事業から、数億円規模まで対応します。業界の多くの仲介会社では最低手数料を 2,000 万円以上に設定している傾向で、各社の最低手数料は中小企業庁M&A 支援機関登録制度・登録情報で確認いただけます。日本財務戦略センターの最低手数料は 700 万円で、小規模案件もお引き受けしています。具体的な報酬構造は弊社の報酬体系をご確認ください。
共通Q6. 税金・法律のことを詳しく教えてもらえますか?
A. 税務・法務は税理士法・弁護士法により、具体的な提案は弁護士・税理士等の専門家のみが行えます。当社は業界慣行の一般論をご説明した上で、顧問の先生方にご確認いただく形でご案内します。必要に応じて専門家ネットワークのご紹介も無料で行っています。
共通Q7. 家族や従業員に知られたくないのですが、可能ですか?
A. ご相談段階から NDA(秘密保持契約)を締結し、徹底管理します。社名を公開せずに買い手候補へ打診する「ノンネーム打診」の進め方も可能です。守秘義務体制については情報管理ポリシーでご確認いただけます。
共通Q8. 成約までどれくらいの期間がかかりますか?
A. 標準的には 3〜6 ヶ月程度を目安としてお考えください。買い手候補と事前に綿密な調整を行い、売主オーナー様のペースで進行します。スピード優先で売主の利益を損なう進め方は致しませんが、売主オーナー様のご事情・ご要望に応じて、最短 60 日での成約実績もございます。
共通Q9. デューデリジェンス(DD)では、どのような立場をとりますか?
A. 日本財務戦略センターは、売主オーナー様の利益を最優先に検討する立場を貫きます。仲介業の構造的な利益相反論点については仲介契約 vs FA 契約の構造分析で詳述しており、DD 費用負担の判例実務は東京地裁 DD 費用判決の射程でご確認いただけます。必要に応じて第三者の公認会計士・弁護士・税理士等の専門家をご紹介し、買い手寄りに偏らない査定体制を整えます。中小企業庁中小 M&A ガイドラインの遵守事項に則り、適切な情報開示を行います。
共通Q10. 対応エリアは限られますか?
A. 全国対応可能です。首都圏はもちろん、各地方都市でもご相談実績があります。オンライン面談と現地訪問を組み合わせ、所在地を問わず売主様のペースで進行します。まずは所在地を問わない無料相談をご利用ください。
本記事Q11. 不動産の含み益がM&Aに影響するのはなぜですか?
A. 不動産の含み益は、買い手にとって将来の繰延税金負債(Deferred Tax Liabilities)となるため、買収価格交渉において考慮されることが一般的です。売却前に不動産の一部を切り離す会社分割や、事業譲渡と組み合わせた組織再編スキームなどが検討され得ますが、これらは税務否認リスクも伴うため、専門家との綿密な計画が不可欠です。
本記事Q12. 含み益と税負担の両立方法はありますか?
A. 事業譲渡は、売主側の税負担が重くなる傾向がありますが、買い手側にとっては、取得資産を時価で簿価洗い替えできるため、将来の減価償却費や売却原価が増加し、節税効果を享受できるメリットがあります。また、特定の資産や負債のみを承継させたい場合や、許認可の新規取得が容易な業種では、事業譲渡が選択肢となることがあります。
本記事Q13. 令和8年度ミニマムタックスはいつから適用されますか?
A. 令和8年度税制改正で検討されている高額M&Aオーナーへの増税(ミニマムタックス)は、2027年以降の株式譲渡益に対して、一定額を超える部分に追加的な税負担を求める制度となる見込みです。具体的な税率や適用範囲は今後の議論によりますが、高額な譲渡益を得るオーナー様にとっては手取り額に影響を与える可能性があります。
本記事Q14. 経営者保証解除を巡るリスク回避のポイントは?
A. 税務否認リスクを避けるためには、組織再編の経済合理性や事業目的を明確にし、租税回避のみを目的としたと見なされないよう、十分な準備と証拠固めが重要です。特に、会社分割や合併などの高度な組織再編スキームを検討される際は、税務当局の解釈と実務慣行に精通した税理士や弁護士と事前に綿密な協議を行うことを強くお勧めします。
本記事Q15. クロスボーダーDDで不動産の潜在リスクをどう見つけますか?
A. 不動産デューデリジェンス(Due Diligence)における「地雷」としては、土壌汚染、アスベスト問題、既存建物の違法建築部分、賃貸借契約の不備、境界紛争、あるいは将来的な再開発規制などが挙げられます。これらの問題は、買い手にとって予期せぬ追加コストや法的リスクとなるため、買収価格の減額交渉や取引の中止につながる可能性があります。

📅 本記事の情報基準日

本記事は 2026年4月20日 公開時点の情報に基づきます。税制・法令等は改正される場合があるため、最新の制度・税制は公的機関の公式情報をご確認ください。

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