2026.04.29 業種別解説

【医療法人M&A】持分あり vs 持分なし|売却税額が3倍変わる仕組みと退職金スキームの実務

医療法人M&A 持分有・持分無 完全比較ガイド

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【医療法人M&A】持分あり vs 持分なしで売却税額が大きく違う仕組み|認定医療法人制度の令和8年12月31日期限

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本記事の要約(読了目安:35分)

全国の医療法人 59,043件のうち、持分有 約36,928件・持分無 約22,115件。M&Aの取引構造・税務・認可手続が根本的に異なります。

持分有では出資持分譲渡が中心で、最判平成22年4月8日の「出資割合説」確定により払戻額が時価ベースに急騰し、所得税法25条のみなし配当課税が手取りを直撃する構造です。

持分無では基金移転・理事長交代・退職金が対価設計の中心となり、第7次医療法改正の認定医療法人制度(措法70の7の9〜12)も持分なし化への移行手段として機能しています。

Table of Contents

なぜ医療法人M&Aは「持分有か持分無か」で全部変わるのか?

この章の要点:医療法人は「持分有」と「持分無」で取引対象・税務構造・認可手続が根本的に異なります。改正史を踏まえて、まず制度の輪郭を押さえます。

医療法人 全国59,043件の内訳と、M&Aで取引される対象は何か?

厚生労働省の「種類別医療法人数の年次推移」(2025年時点)によると、全国の医療法人は59,043件です。内訳は社団医療法人 58,669件・財団医療法人 374件で、社団のうち持分有が約36,928件、持分無が約22,115件と推計されます。M&Aで取引対象となるのは社団医療法人が大半で、財団医療法人は本記事では補足的な扱いに留めます。

ここで確認すべきは「医療法人M&Aと言ったとき、何を譲り受け・譲り渡すのか」です。株式会社のM&Aであれば株式という単一の取引対象が存在しますが、医療法人にはそのような統一的な取引対象がありません。持分有の場合は「出資持分」、持分無の場合は「社員(理事)の地位」「基金」「事業」というように、譲渡対象そのものが法人形態ごとに違います。

この前提を取り違えたまま交渉を進めると、後の章で詳述するように「払戻額の合意ができたが税務的にみなし配当課税で手取りが半減する」「持分無の理事交代で対価をどう支払うかが決まらない」といった重大な躓きが発生します。M&A検討の最初の関門は、自院の医療法人がどちらに属するかを定款と登記事項証明書で確認することです。

持分有・持分無の制度的違いはどこから生まれたのか?

持分有医療法人は、医療法人制度創設(昭和25年・1950年)時から続く形態で、社員(出資者)が出資割合に応じて法人財産に対する「持分」を持ちます。社員資格を喪失した場合、出資割合に応じた払戻請求権が発生する構造です。長年の内部留保や土地・建物の含み益が積み上がると、出資金額(多くは数十万円〜数百万円)が時価ベースで億円単位になる事案が頻発しました。

転換点は平成18年(2006年)の第5次医療法改正でした。この改正により「新規の持分あり医療法人の設立は不可」となり、新規設立は持分無に一本化されます。既存の持分有は経過措置として存続が認められましたが、相続発生時の持分評価が高額化し相続税納税のために医療継続が困難になる問題が政策課題として浮上しました。

この問題への政策的対応が平成26年(2014年)の第7次医療法改正で導入された認定医療法人制度です。持分あり→持分なしへの移行計画を厚生労働大臣が認定すると、相続税の納税猶予・免除や贈与税の税額控除といった税制優遇が受けられる仕組みで、租税特別措置法70条の7の9〜12に規定されています。本制度の詳細は H2-5 で詳述しますが、適用期限は令和8年(2026年)12月31日までとされており、これまで複数回延長されてきた経緯があります。

さらに令和3年(2021年)の第8次医療法改正では、社会医療法人の認定要件である「救急医療等確保事業」に「新興感染症発生・まん延時における医療」が追加されました。コロナ禍の経験を踏まえた改正で、持分無医療法人のなかでも社会医療法人化を選ぶインセンティブの幅が広がっています。

補足:医療法人制度の改正史 早見表
改正主な内容
第5次(H18・2006)新規の持分あり医療法人 設立不可。基金拠出型・社会医療法人創設
第7次(H26・2014)認定医療法人制度(持分なし化移行支援)創設
第8次(R3・2021)救急医療等確保事業に新興感染症医療を追加。医師の働き方改革

つまり医療法人制度は「持分有から持分無へ」の長期的な移行政策のなかにあり、M&Aの実務もこの政策方向と無縁ではありません。次章ではまず持分有医療法人のM&A経済構造を解きほぐします。

図解:持分有 vs 持分無 M&Aスキーム フロー比較

持分有医療法人

① 出資持分の譲渡(社員資格喪失)
↓
② 払戻額算定(出資割合説・最判H22.4.8)
↓
③ みなし配当課税55%+譲渡所得20.315%
↓
④ 退職金支給(功績倍率法 法人税法34条)
↓
手取りはみなし配当で大きく目減り

持分無医療法人

① 理事長交代(社員総会・理事会決議)
↓
② 旧基金返還+新基金拠出(基金拠出型)
↓
③ 退職金支給(オーナー医師の長年功績)
↓
④ 場合により事業譲渡対価(介護等の切出)
↓
基金返還+退職金が王道(裏スキーム不可)

持分有医療法人のM&Aは何にいくらかかるのか?

この章の要点:払戻額の決まり方(出資割合説)、みなし配当課税の構造、相続税評価、MS法人スキームの限界、退職金の損金算入上限を順に整理します。本章は最も実務的な勘所が詰まる章です。

出資持分譲渡で「払戻額」はどう決まるのか?── 最判平成22年4月8日 出資割合説の射程

持分有医療法人の社員が退社する場合の払戻額をめぐっては、長年「出資額限度説」(出資した金額が払戻上限)と「出資割合説」(退社時の純資産評価額×出資割合)の論争がありました。この論争に決着をつけたのが最高裁第一小法廷 平成22年4月8日 判決(事件番号:平成20年(受)第1809号)です。

最高裁は「出資割合説」を採用し、社員資格喪失時点の医療法人の財産評価額に出資割合を乗じた額が払戻額となると判示しました。同時に、払戻請求権は債権であり消滅時効が成立し得ること、また医療法人の経営継続が脅かされる場合は「権利の濫用」として請求が制限される可能性があることも判決理由で示されています。

この判例の実務的な含意は重大です。長年の内部留保と土地・建物の含み益、医療機器の取得時価などすべてが払戻対象に算入されるため、創業時に数十万円〜数百万円だった出資金額が、退社時には数億円〜十数億円に膨らんでいるケースが珍しくありません。後継者不在の医療法人でM&Aを検討するオーナーにとって、本判例は交渉の出発点であり、同時に最大の躓きポイントでもあります。

なお、定款変更により払戻上限を出資額に限定した「出資額限度法人」に移行した場合の相続税・贈与税評価については、別の最高裁判決(平成22年7月16日、事件番号:平成20年(行ヒ)第241号)が、出資額限度法人であっても財産評価基本通達194-2に従って通常の持分あり法人と同様に評価すると判示しています。つまり定款変更による出資額限度化は相続税対策にはならないと確定しています。

みなし配当課税はどこで発生するのか?── 所得税法25条の構造

出資持分の払戻額が決まったあと、社員(オーナー医師個人)の手取りを左右するのが税務処理です。所得税法25条は「法人からの退社に伴って持分の払戻しを受けた場合、払戻金額のうち持分に対応する資本等の金額(法人税法2条16号)を超える部分はみなし配当として課税する」と規定しています。

具体的な課税構造は以下のとおりです。

問題は、長年の内部留保が積み上がった医療法人ほどみなし配当部分の比率が大きくなる点です。極端な例では払戻額1億円のうち9千万円超がみなし配当(最高55%課税)に該当し、残り1千万円弱が譲渡所得(20.315%課税)となるケースもあります。この場合の手取りは試算上で5千万円を下回り、当初の合意金額の半分以下となる可能性があります。

M&A交渉の前段階で、顧問税理士・公認会計士に試算を依頼し、みなし配当部分と譲渡所得部分を切り分けて手取りベースで合意金額を組むことが、後悔回避の最低条件です。仲介会社の提示する払戻総額だけを見て合意すると、申告期で手取り額の少なさに愕然とする事案を実務でよく目にします。

図解:払戻額1億円のときの課税構造(試算イメージ)

前提:払戻額 1億円/持分対応資本等の金額 500万円/持分取得費 100万円

払戻総額:1億円

みなし配当 9,500万円(95%)
譲渡 400万
取得費

課税構造

区分金額課税方式税率(最大)税額(試算)
みなし配当9,500万円総合課税最大55%約5,225万円
譲渡所得400万円分離課税20.315%約81万円
手取り(試算)───約4,694万円(47%)

※ 上記は最高税率適用時の概算試算で、所得の合算・各種控除により実効税率は変動します。最終的な税負担額は、所得状況・控除適用の有無により大きく異なるため、必ず顧問税理士・公認会計士による個別試算を経て判断してください。

出資持分の相続税評価はどう計算されるのか?── 財産評価基本通達194-2

M&Aを検討するタイミングと並んで深刻な問題が、オーナー医師に相続が発生したケースです。医療法人の出資持分は財産評価基本通達194-2に基づき、純資産価額方式で相続税評価が行われます。評価額は「相続開始時点の医療法人の純資産評価額×被相続人の出資割合」で計算され、株式会社のように類似業種比準方式を併用することはできません。

純資産価額方式では、土地・建物の含み益、減価償却済医療機器の時価、医療法人独自の暖簾的価値(ただし会計上は計上されません)などがすべて評価対象に入ります。長く経営してきた地域基幹医療法人ほど評価額が高額化する構造で、相続税納税のために医療法人の資産を一部売却せざるを得ないケースや、相続人が持分を放棄するケースに繋がっています。

相続発生「前」のオーナーにとって、ここでの選択肢は大きく3つに分かれます。

  1. 持分を維持したまま、生前に第三者承継(M&A)を選ぶ──みなし配当課税は重いが、相続税より税負担が軽くなるケースもある
  2. 認定医療法人制度を活用して持分なし化に移行する──措法70の7の9〜12の税制優遇を享受、ただし令和8年12月期限
  3. 持分を後継者に贈与・相続する──親族内承継が前提で、外部承継は別途検討

どの選択肢が最適かは、医療法人の資産規模・後継者の有無・相続人の関係・経営継続意思によって変わります。個別の判断は必ず顧問税理士・公認会計士・弁護士にご相談ください。

MS法人スキームを使えば手取りは最大化できるのか?── 医療法46条の6の4・54条との関係

医療業界にはMS法人(Medical Service法人)と呼ばれる仕組みが存在します。これは株式会社・合同会社などの形態で医療法人とは別法人を設立し、医療法人が直接行うことができない営利事業(不動産賃貸、人材派遣、医療機器リース、調剤、介護など)を担わせる構造です。MS法人自体は医療業界で広く存在する仕組みであり、その存在をもって違法視されるものではありません。

問題は、M&Aの場面で「譲渡対価を最大化するためにMS法人を経由して払戻し以外の名目で対価を支払う」という設計が成立するかという論点です。結論からお伝えすると、この種のスキームは税務リスクが極めて高く、基本的に推奨できる選択肢ではありません。理由を3点に整理します。

第一に、価格逸脱による寄附金認定リスクです。MS法人と医療法人の間の取引価格(不動産賃料、人材派遣料、リース料など)が市場相場を逸脱した場合、税務調査で「経済合理性のない価格設定」と判断され、損金不算入や寄附金認定を受けるリスクがあります。M&A対価を上乗せする目的で取引価格を恣意的に設定したと判断されれば、医療法人側で損金不算入+追徴課税、MS法人側で受贈益課税という二重打撃を受ける可能性があります。

第二に、医療法46条の6の4の利益相反取引規制との抵触です。理事と医療法人の利益が相反する取引については、社員総会・評議員会の承認が必要であり、承認なき取引は法人に対して無効を主張できます。MS法人と医療法人で役員が兼務している場合、対価上乗せ目的の取引は利益相反として承認手続きの形式を踏んでも、実質的には医療法人の財産を毀損する行為と評価される余地があります。

第三に、医療法54条の配当禁止規定です。医療法人は剰余金の配当を行うことができず、これは持分有医療法人であっても適用されます。MS法人を経由した間接的な利益移転は、配当禁止規定の脱法と評価されるリスクがあります。

実務でMS法人を活用するケースは多く存在しますが、それは「医療法人が直接行えない営利事業を切り分けて運営する」という本来の目的に沿った設計に限られるべきです。M&A対価最大化を目的とした設計は、税務調査で必ず問題化すると考えるべきで、個別の判断は必ず税理士・公認会計士・弁護士にご相談ください。

退職金スキームで損金算入の上限はどこにあるのか?── 法人税法34条と功績倍率法

M&Aに伴うオーナー医師の退社時には退職金が支給されることが一般的です。退職金は受給者側では退職所得として分離課税となり、所得税法30条により{(退職金 − 退職所得控除額) × 1/2} × 税率という極めて有利な計算方式が適用されます。退職所得控除額は勤続20年以下が「40万円×勤続年数」、20年超が「70万円×(勤続年数−20年)+ 800万円」と定められています。

問題は、医療法人側で支給した退職金を全額損金算入できるかという点です。法人税法34条2項は、役員退職給与のうち「不相当に高額な部分」については損金算入しないと定めています。実務で広く用いられる目安が功績倍率法で、計算式は以下のとおりです。

退職金相当額 = 最終月額報酬 × 勤続年数 × 功績倍率

功績倍率は役員区分により目安が異なり、代表取締役(理事長)でおおむね3倍前後が上限とされる傾向があります。例えば最終月額報酬200万円・勤続30年・功績倍率3.0倍の場合、相当額は1.8億円となります。これを大幅に超える退職金を支給すると、超過部分が損金不算入となり、医療法人側で追加の法人税負担が発生します。

退職金の設計はM&A対価設計のなかで最も重要な要素のひとつで、みなし配当課税の重さを退職所得控除でどこまで緩和できるかの調整弁になります。ただし功績倍率は税務調査で必ず確認される論点で、過度に高額な設定は否認リスクが高くなります。退職金額の設定は、必ず顧問税理士・公認会計士の試算を経て決定してください。

持分無医療法人のM&Aはどう設計するのか?

この章の要点:持分がない以上「持分の譲渡」はできません。理事長交代+退職金+基金移転の組合せが王道。社会医療法人化・特定医療法人化との分岐点も整理します。

基金拠出型法人のM&Aで「対価」はどう移転するのか?── 基金返還と代替基金の構造

基金拠出型医療法人は平成19年(2007年)の第5次医療法改正で導入された制度で、剰余金分配を行わないという医療法人の基本性格を維持しつつ、外部からの資金調達を可能にする仕組みです。基金は法的には劣後債権に類似した性格を持ち、拠出者は医療法人に対して返還請求権を持つ一方、医療法人側は他の優先債権者への弁済を行ったうえで基金返還の前提として「代替基金」を計上することが医療法施行規則31条の17〜31条の22で求められています。

M&Aの場面では、買い手が新たに基金を拠出し、売り手オーナー(旧基金拠出者)の基金を返還するという形で「基金拠出者の地位の移転」を実現します。同時に理事長交代の社員総会決議を行い、新理事長候補(買い手側)が経営を承継します。対価は以下の3要素の組合せで設計されることが多いです。

  1. 旧基金の返還:拠出した基金額が上限。それを超える「対価」をここに乗せることはできない
  2. 退職金の支給:法人税法34条2項の損金算入上限内で、長年の理事長としての貢献に対する報酬
  3. 場合により事業譲渡対価:医療法人の特定事業(介護事業所など)を別法人に切り離して譲渡する組合せ

ここで税務上の重要な留意点があります。対価上乗せを目的としてMS法人に名目を付けて支払うスキームは、税務リスクが極めて高く基本的に成立しません。実態を伴わない名目の支払いは、税務調査で容易に否認され、損金不算入・追徴課税・場合により法人税法上の重加算税の対象となります。持分無医療法人のM&Aでは、上記3要素の正攻法で設計し、不足する部分はM&A価格全体の見直しで対応する以外の選択肢はないと考えてください。

社会医療法人化と特定医療法人化、どちらを選ぶべきか?── 医療法42条の2 vs 措法67条の2

持分無医療法人のなかでも、追加の認定や承認を受けることで税制優遇を享受できる類型が「社会医療法人」と「特定医療法人」です。両者は要件と優遇の方向が異なり、選択は経営戦略によります。

社会医療法人は医療法42条の2に基づく認定制度で、都道府県知事が認定します。主な認定要件は以下のとおりです。

税制優遇は、本来業務(病院・診療所・介護老人保健施設)からの所得についての法人税非課税、救急医療等確保事業に供する資産の固定資産税・都市計画税非課税、社会医療法人債の発行可、寄附金の損金算入(特定公益増進法人として)など多岐にわたります。

特定医療法人は租税特別措置法67条の2に基づく国税庁長官の承認制度です。要件は社会医療法人とは別系統で、低所得者診療の実施、役員報酬・資産等の制限、非営利徹底(持分なし・配当なし・解散時残余財産の国・地方公共団体等への帰属)が課されます。税制優遇は法人税の軽減税率で、年800万円以下の所得部分について通常19%(令和7年4月1日以後開始事業年度から年10億円超の法人の年800万円以下部分は17%)が適用されます。

M&Aの局面で社会医療法人化や特定医療法人化を選ぶ判断は、買収後の事業性をどう設計するかと密接に関わります。地域医療への貢献を継続する事業構造であれば社会医療法人化、低所得者診療を含む地域医療の継続を志向するなら特定医療法人、いずれも該当しない場合は基金拠出型のままが現実的です。

残余財産帰属の制約をどう乗り越えるのか?── 医療法44条5項の射程

持分無医療法人の解散時の残余財産は、医療法44条5項により定款の定めに従って国・地方公共団体・他の社会医療法人等(持分のない医療法人を含む)に帰属することになります。個人への帰属は認められません。これは持分無医療法人の本質的な制約です。

M&Aの実務上、これが意味するのは、持分無医療法人を解散して財産を清算する形での「対価回収」は不可能だということです。出口は事実上、理事長交代+退職金支給+基金返還による経営承継一択です。M&A当初から「事業を売却して財産を分配する」という発想で持分無医療法人を見ると、出口設計を誤ります。

認可手続のどこが鬼門なのか?

この章の要点:都道府県認可(医療法)と地方厚生局指定(健康保険法)の二段構え。標準処理期間1〜3ヶ月をクロージングに組み込まないと、診療報酬請求が止まる致命傷を招きます。

都道府県認可と地方厚生局指定の二段構えとは?── 医療法47条と健保法65条

医療法人M&Aの認可手続は、医療法に基づく都道府県認可と、健康保険法に基づく地方厚生局指定の二段構えで進みます。両者は所管官庁・根拠法・手続きの性格がそれぞれ異なります。

手続種別根拠所管
定款変更認可医療法47条都道府県知事(政令市は市長)
理事長変更医療法46条の6第1項都道府県への届出(認可不要)
合併認可医療法57条都道府県知事
保険医療機関指定健康保険法65条地方厚生局長

M&Aの局面では「定款変更認可(社員構成・理事長変更)→ 理事長変更届 → 保険医療機関指定の取り直し」というフローが基本になります。各手続きの順序とタイミングを誤ると、後述の遡及指定漏れにより診療報酬請求が止まる致命傷を招きます。

保険指定の「遡及指定漏れ」の致命傷とは?── 開設者変更で診療報酬請求が止まる事例

M&Aで医療法人の開設者(理事長)が変更される場合、保険医療機関の指定は原則として一度失効し、新たに指定を取り直す必要があります。指定の空白期間中は保険診療を提供しても診療報酬請求ができないため、現場の運営に深刻な影響が生じます。

この空白期間を回避するために用意されているのが遡及指定の特例です。開設者変更があっても、患者が引き続き同じ施設で診療を受けている事実がある場合、地方厚生局長は新指定を遡及的に発効させることができます。ただし遡及指定の申請には期限と書類要件があり、これを失念したり申請書の不備で差し戻されたりすると、空白期間が現実のものとなります。

M&A当事者が陥りやすい誤解は「クロージング日と指定発効日は自動的に揃う」というものです。実際には、地方厚生局の標準処理期間内に申請書類が揃って初めて指定が発効します。クロージング前に厚生局へ事前相談を行い、書類準備を遡って進めるのが定石です。

標準処理期間1〜3ヶ月をクロージングにどう組み込むか?

都道府県の定款変更認可の標準処理期間は都道府県により異なりますが、概ね1〜3ヶ月とされています。この期間を考慮せずM&Aスケジュールを組むと、最終契約締結後に認可が下りずクロージング日が後ろ倒しになる事態が頻発します。

実務的には、最終契約の前段階(基本合意書段階)で都道府県と地方厚生局の双方に事前相談を行い、認可・指定の見通しを把握しておくことが重要です。クロージング日は認可・指定が確実に間に合う日程に設定し、それまでの間の運営継続のための覚書を当事者間で締結しておくのが安全です。

第7次医療法改正の認定医療法人制度はどう活用するのか?

この章の要点:持分なし化への移行を支援する税制優遇制度。措法70の7の9〜12が中核。期限は段階的に延長されており、現行は令和8年12月31日まで。

持分なし化への移行で受けられる税制優遇とは?── 措法70の7の9〜12

認定医療法人制度は、持分あり医療法人が持分なし医療法人に移行する計画を作成し、厚生労働大臣の認定を受けることで税制優遇を受けられる仕組みです。租税特別措置法に複数の特例が用意されています。

これらの特例の効果は大きく、持分が時価ベースで高額化したオーナー医師にとって、相続税・贈与税負担を回避しつつ持分なし化を達成する事実上の唯一の手段となっています。

なぜ令和8年12月31日までの期限制度なのか?(履歴と再延長の見通し)

認定医療法人制度は平成26年(2014年)10月1日に施行され、当初は3年間の時限措置でした。その後、政策効果と移行進捗の観点から複数回延長され、現在の期限は令和8年(2026年)12月31日までとされています。

なぜ時限措置として運用されているのかというと、本制度は「持分あり医療法人の持分なし化を一定期間内に促す」という政策目的を持つためです。永続化すれば促進効果が薄れる一方、期限を区切ることで意思決定のインセンティブが働く、という考え方です。再延長されるかどうかは、その時々の政策動向や持分なし化の進捗状況を踏まえた厚生労働省・財務省の判断に委ねられています。

本制度の活用を検討するオーナーにとって重要なのは、認定申請から実際の移行完了までに相応の期間を要することです。認定申請の準備、移行計画の策定、社員総会等の意思決定を考えると、期限ギリギリでの駆け込み申請は推奨できません。検討を始めるなら、期限の1年以上前から着手するのが現実的です。

移行を選ぶオーナーと選ばないオーナーの分岐点は何か?

認定医療法人制度を活用すべきかどうかは、以下の要素を総合勘案して判断します。

  1. 相続発生の確実性とタイミング──オーナー医師の年齢、健康状態、後継者の有無
  2. 同族集中度──持分が同族内で集中しているか、複数家系に分散しているか
  3. 将来のM&A想定──第三者承継を視野に入れているか、地域医療継続を志向しているか
  4. 経営継続意思──持分なし化後も医療法人として地域医療を継続する強い意思があるか

移行を選ぶケースは、相続税負担の懸念があり、かつ持分なし化後も医療法人として継続経営する意思があるオーナーです。逆に「近い将来に第三者承継(M&A)を確定的に予定している」場合は、認定医療法人化を経由せず、持分有のまま売却するルートのほうが手取り最大化という観点では有利になり得ます。

どちらが適切かは、医療法人の財務状況、地域医療における役割、家族構成、本人の意思に大きく依存します。判断にあたっては、必ず顧問税理士・公認会計士・弁護士、および医療経営に精通した専門家にご相談ください。

補足ツール:自院の概算企業価値を匿名で試算したい方は企業価値試算ツール(kabuka-sim)を、仲介手数料の体系を比較したい方はM&A手数料比較ツール(fee-sim)をご活用ください。いずれも無料・匿名で、医療法人を含む各種法人形態に対応しています。

医療法人M&Aで失敗するパターンは何か?

この章の要点:持分有・持分無それぞれで実務上頻発する失敗類型を5選ずつ整理します。事前に知っているだけで防げるトラブルが大半です。

持分有譲渡で起きやすい税務トラブル5選

  1. みなし配当課税の過小見積もり──払戻額のうちみなし配当部分の比率を試算せず合意額を決定。最終的に手取りが想定の半分以下になる事案
  2. 退職金の損金不算入──功績倍率を過大に設定したため税務調査で否認、追徴課税の発生
  3. 出資持分評価額と買収価格の乖離──純資産価額方式の評価と実際の買収価格に大きな乖離があり、差額について贈与税課税のリスク(相続税法9条)
  4. 相続発生後の遺産分割協議中のM&A──相続人全員の同意なく持分を移転すると、後の遺産分割で民事上の問題が発生
  5. MS法人の整理漏れ──MS法人と医療法人の取引が市場価格から乖離していた場合、買い手デューデリジェンス(DD)で指摘され、バリュエーション引き下げや契約条件悪化要因となる

持分無譲渡で起きやすい認可トラブル5選

  1. 保険指定の失効──開設者変更時に遡及指定申請を期限内に行わず、空白期間中の診療報酬請求ができない
  2. 退職金の上限超過──法人税法34条2項による損金算入の相当性基準を超えた退職金支給で否認
  3. 基金返還の手順誤り──代替基金の計上手順を誤ると、法人税・消費税の処理が複雑化、税務調査での指摘リスク
  4. 社会医療法人・特定医療法人の認定取り消し──M&A後の役員構成変更で同族関係者比率が1/3を超え、認定が取り消されて優遇税制を失う
  5. 定款変更認可の遅延──都道府県の標準処理期間(概ね1〜3ヶ月)を考慮せずスケジュールを設定し、クロージング日を後ろ倒しにせざるを得なくなる

中堅医療法人オーナーがM&Aを成功させる条件は何か?

この章の要点:M&Aの成否は検討着手のタイミングで8割決まります。専門家連携と現実的なスケジュール感を整理します。

M&A検討開始から成約までのリアルなタイムライン

医療法人M&Aの実務的なフローと所要期間の目安は以下のとおりです。

フェーズ所要期間(目安)
秘密保持契約(NDA)→ 基本合意書(LOI)1〜2ヶ月
デューデリジェンス(財務・法務・医療法・診療報酬)2〜3ヶ月
最終契約締結1ヶ月
都道府県認可申請・社員総会・理事会決議1〜3ヶ月
クロージング・地方厚生局指定1ヶ月
統合プロセス(PMI)(診療報酬請求継承・スタッフ・電子カルテ)3〜6ヶ月
合計(持分有)9〜15ヶ月
合計(持分無)12〜18ヶ月(認可絡みで長期化)

M&A仲介会社・弁護士・税理士・公認会計士との連携をいつ始めるべきか?

医療法人M&Aで最初に入れるべきは M&A仲介会社です。M&A仲介会社は、相手方探索(売り手・買い手のマッチング)、譲渡条件・対価設計の交渉ファシリテート、税理士・公認会計士・弁護士の各専門家との連携調整、都道府県認可・地方厚生局指定のスケジュール管理など、M&Aプロセス全体のハブを担います。本記事のここまでの議論も、M&A仲介会社を最初に入れる前提のうえで「各論点をどの専門家にどう依頼するか」を整理してきたものです。

仲介会社の選定後、各専門家との連携は早ければ早いほど安全です。基本合意書(LOI)の締結前から、顧問税理士・公認会計士には払戻額の試算・みなし配当部分の切り分け・退職金の損金算入相当性の検討を依頼するのが理想です。弁護士には基本合意書の文言、最終契約の表明保証、社員総会・理事会の決議手続の助言を依頼します。

いずれの専門家についても、医療法人特有の論点(医療法・医療法施行規則・健康保険法・地方厚生局通達)に精通していることが重要です。一般法人M&Aの経験だけで医療法人M&Aを進めると、認可手続や診療報酬請求継承の局面で躓きが発生しがちで、M&A仲介会社の選定段階から「医療法人M&Aの実績」を確認することが現実的な防御策となります。

M&A検討着手のタイミング判断

「M&Aを検討する」と頭をよぎってから実際に成約するまでには、上記のとおり1年以上を要します。さらに、認定医療法人制度の活用を選ぶならその準備期間も加わります。

現実的なタイミング感としては、相続発生5年前が理想、3年前が最低ラインです。すでに後継者不在が明らかで、第三者承継しか選択肢がないと判断したなら、検討を先送りする理由はありません。早期着手は、複数の選択肢(持分有のままM&A・認定医療法人移行・社会医療法人化など)を比較検討する余裕を生み、最終的な手取り額や事業承継の質を大きく左右します。

よくあるご質問

Q1. 医療法人を譲渡するときは何から始めるべきですか?

まず状況把握からです。後継者の有無を確認し、親族内承継・マネジメントバイアウト(MBO)(内部承継)・第三者承継のどれを志向するかを整理します。第三者承継(M&A)を選ぶ場合、自院が持分有か持分無かを定款・登記事項証明書で確認したうえで、医療法人M&Aの実績を持つ M&A仲介会社を最初に入れます。仲介会社が税理士・公認会計士・弁護士の各専門家との連携を調整し、認可手続のスケジュールを管理しながらプロセス全体を進めます。早期着手が選択肢の幅を最大化します。

Q2. 持分の払戻額が想定より高額になった場合、どう対応するのですか?

主な対応策は3つです。第一に退職金支給スキームを併用し、退職所得控除の効果でみなし配当課税の重さを部分的に緩和する方法。第二に認定医療法人制度(措法70の7の9〜12)を活用し、持分なし化への移行を選ぶ方法。第三に分割払戻交渉で年度ごとの課税負担を平準化する方法です。どれを選ぶかは個別の状況により、必ず税理士・弁護士・公認会計士にご相談ください。

Q3. MS法人を設立して譲渡対価を最大化する方法はありますか?

MS法人は医療法人が直接行えない営利事業を担う仕組みとして広く存在しますが、M&A対価最大化を目的とした取引価格の上乗せは税務リスクが極めて高く、推奨できる選択肢ではありません。寄附金認定・利益相反取引規制・配当禁止規定の各論点で否認される可能性が高く、国税の実態判断は厳格です。個別の判断は、必ず顧問税理士・公認会計士・弁護士にご相談ください。

Q4. 持分なし医療法人のM&Aで「対価」はどこに支払われるのですか?

王道は基金返還+退職金支給の組合せで、場合により事業譲渡対価を加える設計です。MS法人を経由した名目支払いで対価を上乗せするスキームは、税務リスクが極めて高く基本的に成立しません。買収価格全体の見直しで対応し、不足する部分を裏スキームで補おうとしないことが鉄則です。

Q5. 第7次医療法改正の認定医療法人制度を使うべきオーナーは誰ですか?

相続税負担の懸念があり、かつ持分なし化後も医療法人として地域医療を継続する意思があるオーナーが第一候補です。逆に「近い将来の第三者承継(M&A)が確定的」な場合は、認定医療法人化を経由せず、持分有のまま売却するルートが手取り最大化の観点で有利になり得ます。判断は医療法人の財務状況・地域医療における役割・家族構成・本人の意思に依存し、必ず専門家にご相談のうえ決定してください。

一次ソース・関連法令(出典)

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関連解説(M&Aプロセスを深掘り)

医療法人M&Aは個別性が極めて高い領域です。

本記事は医療法人M&Aの一般的な構造を中堅オーナー視点で整理したものであり、特定案件の助言ではありません。具体的な検討にあたっては、弁護士・税理士・公認会計士、および医療経営に精通した支援機関にご相談ください。

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<a href="https://jfsc.jp/iryou-houjin-ma-mochibun-comparison/">【医療法人M&A】持分あり vs 持分なし|売却税額が3倍変わる仕組みと退職金スキームの実務|株式会社日本財務戦略センター</a>文章での出典表記:株式会社日本財務戦略センター「【医療法人M&A】持分あり vs 持分なし|売却税額が3倍変わる仕組みと退職金スキームの実務」(2026年4月29日) https://jfsc.jp/iryou-houjin-ma-mochibun-comparison/

※ JFSCが集計・加工・分析した結果(集計値・図表・分析と見解)は、この条件で引用いただけます。他機関(官公庁・調査会社など)が公表した数値や文章そのものは、元資料の利用条件に従ってください。
公開日: 2026年4月29日 / 最終更新日: 2026年8月29日
五十嵐 悠一

執筆者

五十嵐 悠一(いがらし ゆういち)

株式会社日本財務戦略センター 代表取締役

京都大学経済学部経営学科卒業。株式会社損害保険ジャパン本店営業部、東証上場M&A仲介会社を経て、2020年5月に日本財務戦略センターを設立。中小企業のM&A仲介・事業承継支援を専門とし、医療・介護・食品製造・流通卸・機械製造分野の成約実績を持つ。

資格:プロフェッショナルCFO(日本CFO協会)/M&Aエキスパート(金融業務2級 事業承継・M&Aコース)

公的登録:中小企業庁 M&A支援機関 登録事業者/一般社団法人 M&A支援機関協会 正会員

メディア登壇:株式会社サイゾー Business Journal ウェブセミナー講師「【売り手向け】M&Aを成功させるための具体的な行動・プロセス・知識」(2022年6月)[公式告知]

専門家コラム寄稿:BATONZ(国内最大級M&A プラットフォーム)に M&A・事業承継 74本(2021年〜継続)[コラム一覧]

|LinkedIn|X (@jfsc2020)|BATONZ

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の案件における法務・税務・会計判断を提供するものではありません。法務・税務・会計の個別判断は、弁護士・税理士・公認会計士等の専門家にご相談ください。M&Aのスキーム設計・タイミング・買い手探し等のアドバイザリーは、株式会社日本財務戦略センターにご相談ください。記載内容は公開時点の情報に基づき、法令改正や市場変動により最新の状況と異なる場合があります。

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よくあるご質問(FAQ)

この章のポイント
日本財務戦略センターへのご相談に関する共通の10問と、本記事に関する0問の計10問。
共通Q1. 日本財務戦略センターはどのような会社ですか?
A. 株式会社日本財務戦略センター(JFSC)は、中小企業オーナーの M&A・事業承継を「自分事として最後まで完結する」ためのご相談先です。仲介の独断ではなく、売り手の判断材料を整える立場を貫いています。会社概要もご覧ください。
共通Q2. 相談したら、必ず M&A しなければいけませんか?
A. いいえ、ご相談のみで結構です。相談後に「今回は見送ります」と判断いただいても問題ありません。M&A 以外の選択肢(廃業・親族承継・事業再生)も含めてご一緒に整理します。まずは無料相談からお気軽にどうぞ。
共通Q3. 相談料・着手金は発生しますか?
A. 初回相談・簡易査定・進行中の段階まで、すべて無料です。日本財務戦略センターは完全成功報酬制を採用しており、M&A 成約時のみご報酬が発生します。着手金・中間金・月額顧問料は一切いただきません。なお、案件特性により外部専門家への依頼や登記等の実費(例:司法書士の登記費用、外部監査法人による資産査定、譲受企業側からの弁護士・公認会計士による DD 費用 等)が発生する場合は、必ず事前にご相談・ご同意のうえ進めますので、不意の費用負担は生じません。詳細は弊社の報酬体系をご確認ください。
共通Q4. 一般的な M&A 仲介会社と、どこが違いますか?利益相反はどう開示されますか?
A. M&A 仲介は売主・買主の双方から報酬を得る「両手仲介」が業界慣行で、構造的な利益相反のリスクがあります。そのうえで、業界には「誘い込む仲介」と「公開する仲介」の二類型があると当社は考えています。日本財務戦略センターは後者の立場で、契約締結時に重要事項説明書を交付し、両手仲介の構造を含めて文書でご説明したうえで、売り手の判断材料となる情報を整え、買い手の都合で交渉を急がせない姿勢を貫きます。これは経済産業省・中小企業庁中小 M&A ガイドライン(第 3 版・2024 年 8 月改訂、手数料算定基準の開示・買い手信用調査等を留意事項として明示)に則った対応です。二類型化の根拠は弊社独自の業界 20 社研究レポート、構造論の詳細は仲介契約 vs FA 契約の構造分析もご参照ください。
共通Q5. どれくらいの規模から相談できますか?
A. 年商数千万円規模の小規模事業から、数億円規模まで対応します。業界の多くの仲介会社では最低手数料を 2,000 万円以上に設定している傾向で、各社の最低手数料は中小企業庁M&A 支援機関登録制度・登録情報で確認いただけます。日本財務戦略センターの最低手数料は 700 万円で、小規模案件もお引き受けしています。具体的な報酬構造は弊社の報酬体系をご確認ください。
共通Q6. 税金・法律のことを詳しく教えてもらえますか?
A. 税務・法務は税理士法・弁護士法により、具体的な提案は弁護士・税理士等の専門家のみが行えます。当社は業界慣行の一般論をご説明した上で、顧問の先生方にご確認いただく形でご案内します。必要に応じて専門家ネットワークのご紹介も無料で行っています。
共通Q7. 家族や従業員に知られたくないのですが、可能ですか?
A. ご相談段階から NDA(秘密保持契約)を締結し、徹底管理します。社名を公開せずに買い手候補へ打診する「ノンネーム打診」の進め方も可能です。守秘義務体制については情報管理ポリシーでご確認いただけます。
共通Q8. 成約までどれくらいの期間がかかりますか?
A. 標準的には 3〜6 ヶ月程度を目安としてお考えください。買い手候補と事前に綿密な調整を行い、売主オーナー様のペースで進行します。スピード優先で売主の利益を損なう進め方は致しませんが、売主オーナー様のご事情・ご要望に応じて、最短 60 日での成約実績もございます。
共通Q9. デューデリジェンス(DD)では、どのような立場をとりますか?
A. 日本財務戦略センターは、売主オーナー様の利益を最優先に検討する立場を貫きます。仲介業の構造的な利益相反論点については仲介契約 vs FA 契約の構造分析で詳述しており、DD 費用負担の判例実務は東京地裁 DD 費用判決の射程でご確認いただけます。必要に応じて第三者の公認会計士・弁護士・税理士等の専門家をご紹介し、買い手寄りに偏らない査定体制を整えます。中小企業庁中小 M&A ガイドラインの遵守事項に則り、適切な情報開示を行います。
共通Q10. 対応エリアは限られますか?
A. 全国対応可能です。首都圏はもちろん、各地方都市でもご相談実績があります。オンライン面談と現地訪問を組み合わせ、所在地を問わず売主様のペースで進行します。まずは所在地を問わない無料相談をご利用ください。

📅 本記事の情報基準日

本記事は 2026年4月29日 公開時点の情報に基づきます。税制・法令等は改正される場合があるため、最新の制度・税制は公的機関の公式情報をご確認ください。

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