【この記事の結論】後継者不在による休廃業が急増する中、廃業選択は内部留保が薄ければ受取額が乏しくブランド毀損も伴います。M&Aによる事業承継は廃業より受取額が大きく、従業員・取引先関係の継続も可能な有力な選択肢です。
日本財務戦略センター(JFSC)は、中小企業の事業承継・M&Aを専門とするプロフェッショナル集団です。公認会計士、税理士、弁護士といった各分野の専門家と連携し、複雑なM&Aプロセスを総合的にサポートします。私たちは、中小M&Aガイドラインを遵守し、M&A支援機関登録制度に則った透明性の高い支援を通じて、お客様の事業の未来を共に築きます。
深刻化する中小企業の事業承継問題とM&Aの必要性
なぜ後継者不在が事業継続の危機を招くのでしょうか?
人口動態の予測が示す通り、高齢化に伴う休廃業は今後さらに進むと予測されています。東京商工リサーチの調査(2018年)では、全国で4万6724件の企業が休廃業・解散しており、これは前年比14.2%増、倒産社数(8235件)を大幅に上回ります。政府も、今後10年間で中小企業の127万社が後継者不在により廃業する可能性があると指摘しています。(出典:政府資料)
このような状況下で、法人内で後継者を育成することが理想的ですが、適任者が見つからなかったり、個人保証の引き継ぎが困難であったり、株式買取資金の問題など、多くの課題が存在します。
廃業を選択した場合、どのような現実が待っているのでしょうか?
後継者不在に直面した際、廃業は現実的な選択肢として浮上します。しかし、廃業には多くの隠れたコストが伴います。債務の返済、従業員の解雇に伴う退職金支払い、取引先への説明や違約金、在庫の見切り処分などが発生し、会社のブランド価値も毀損されます。残った資産からこれらを清算すると、経営者が受け取る利益は、これまでの苦労に比べて非常に少ない可能性が高いです。長年育ててきた会社をなくしてしまうことは、非常にもったいない選択と言えるでしょう。
M&Aによる事業承継がもたらす具体的なメリット
そこで、廃業以外の有力な選択肢として、M&Aによる事業承継が注目されています。
譲渡企業(売り手)はM&Aからどのような恩恵を得られるのでしょうか?
M&Aによる事業承継は、譲渡企業にとって廃業と比較して以下の大きなメリットがあります。
- 自社ブランドを毀損せず、むしろ他社から評価された証となります。
- 従業員や取引先との関係を継続でき、雇用や事業の安定に貢献します。
- 企業価値が客観的に評価され、解散時には得られない営業権(のれん)に対しても金銭的な価値が評価される可能性があります。
- これにより、廃業時よりも受け取る金額が大きくなり、一部を退職金として受け取ることで税制メリットも享受できます。
譲受企業(買い手)にとってのM&Aの魅力とは何でしょうか?
企業を譲り受ける買い手側は、売り手企業が培ってきたノウハウ、資産、従業員、販路などを引き継ぐことで、自社の経営資源を有効活用し、事業の拡大や新たな価値創造を目指します。M&Aは、買い手にとっても成長戦略の重要な手段となります。
M&Aを成功に導くためのステップと専門家の役割
M&Aは複雑なプロセスを伴いますが、適切なステップと専門家の支援があれば成功に導くことができます。
M&Aプロセスは具体的にどのように進むのでしょうか?
- M&Aの相談と戦略立案: 信頼できる専門家への相談が第一歩です。JFSCでは、お客様の事業状況や将来展望を詳細にヒアリングし、最適なM&A戦略を立案します。事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的機関の活用も検討できます。
- 企業評価(バリュエーション): 企業の客観的な価値を算定します。割引キャッシュフロー(DCF)法、類似会社比較法、純資産法など複数の手法を用い、収益性、資産、将来性などを多角的に分析し、価格交渉の基礎とします。
- M&A候補先の探索とマッチング: 企業評価に基づき、M&Aの目的や条件に合致する買い手候補を探索します。秘密保持契約(NDA)締結後、ノンネームシートで打診し、最適なパートナーを見つけ出します。
- 交渉と基本合意: 候補先との面談を経て、譲渡価格、従業員の処遇、経営陣の継続の有無など、具体的な条件交渉を行います。合意に至った場合、基本合意書(LOI)を締結し、今後の交渉の方向性を明確にします。
- デューデリジェンス(DD)と最終契約: 基本合意後、買い手は譲渡企業の詳細な調査(デューデリジェンス)を実施します。財務、法務(弁護士法)、税務(税理士法)、事業、人事などあらゆる側面からリスクを洗い出します。このプロセスには、各分野の専門家が不可欠です。DDの結果を踏まえ、最終的な条件調整を行い、会社法に則った手続きを経て、株式譲渡契約書などの最終契約を締結します。経営者保証の解除については、経営者保証に関するガイドラインに沿った対応も重要です。
M&Aにはどのような潜在的デメリットがあり、どう対策すべきでしょうか?
M&Aには、候補企業が見つからない可能性や、従業員・取引先にM&Aの検討が伝わり、退職や取引縮小につながるリスクがあります。しかし、これらのデメリットは、1年程度の余裕を持って対応し、経験豊富な専門家が秘密保持を徹底しながら進めることで、影響を最小限に抑えることが十分に可能です。
M&A検討はなぜ早期の専門家相談が重要なのでしょうか?
先日、廃業に伴う在庫処分を行う老舗企業のニュースを目にしました。実は弊社が数ヶ月前にお話をした企業で、その時は他社との面談が決まっているとのことでした。しかし、その後廃業に至ったということは、面談がうまくいかなかったのかもしれません。もう少し早くアプローチできていれば、複数の面談候補を紹介し、異なる結果になった可能性も考えられます。
このような事例からも、M&Aの検討は十分な余裕があるうちから進めることが極めて重要です。早期に専門家へ相談することで、選択肢を広げ、より良い未来を築くための準備を始めることができます。JFSCでは無料相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
※M&A実務の判断には専門家との相談が不可欠です。
よくあるご質問
事業承継において、M&Aと廃業ではどちらが有利な選択肢ですか?
一般的に、M&Aは廃業よりも多くのメリットをもたらします。廃業はブランド毀損や従業員の解雇、限定的な受取額に繋がる一方、M&Aは企業価値の最大化、従業員・取引先の継続、そして経営者の利益確保が期待できます。
M&Aのプロセスで特に注意すべき点は何ですか?
M&Aは複雑なプロセスであり、企業評価、秘密保持、デューデリジェンス、最終契約など、各段階で専門的な知識と経験が必要です。特に、財務・法務・税務のデューデリジェンスは専門家による詳細な調査が不可欠です。
M&Aを検討する際、いつ専門家に相談すべきですか?
M&Aの検討は、事業に十分な余裕がある早期の段階で専門家に相談することが重要です。時間的な余裕を持つことで、より多くの候補先を検討でき、最適なM&A戦略を立案し、成功確率を高めることができます。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の案件における法務・税務・会計判断を提供するものではありません。法務・税務・会計の個別判断は、弁護士・税理士・公認会計士等の専門家にご相談ください。M&Aのスキーム設計・タイミング・買い手探し等のアドバイザリーは、株式会社日本財務戦略センターにご相談ください。記載内容は公開時点の情報に基づき、法令改正や市場変動により最新の状況と異なる場合があります。
よくあるご質問(FAQ)
📅 本記事の情報基準日
本記事は 2020年10月13日 公開時点の情報に基づきます。税制・法令等は改正される場合があるため、最新の制度・税制は公的機関の公式情報をご確認ください。
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