2021.03.23 M&A実務

地域経済活性化支援機構(REVIC)とは?中小企業再生と経営者支援の要諦

地域経済活性化支援機構(REVIC)とは、有用な経営資源を有しながら過大な債務を負う中堅・中小企業事業再生を支援する官民ファンドです。株式会社地域経済活性化支援機構法に基づき設立され、金融機関と連携し、経営者の私財保全や事業継続を考慮した柔軟な再生スキームを提供することで、地域経済の活性化に貢献しています。

地域経済活性化支援機構(REVIC)が中小企業再生の鍵となる理由

中堅・中小企業の事業再生は、単なる財務改善に留まらず、経営者の私財保全や事業継続、ひいては地域経済の活性化に直結する重要な課題です。特に、地域経済活性化支援機構(REVIC)は、金融機関主導の私的整理と比較して、経営者に寄り添った柔軟な選択肢を提供することで注目されています。弊社日本財務戦略センター(JFSC)は、M&A仲介・事業承継専門家として、REVICの役割と、それが経営者支援にどう貢献するかを深く考察します。

地域経済活性化支援機構(REVIC)はどのような役割を担うのか?

地域経済活性化支援機構(REVIC)は、株式会社地域経済活性化支援機構法に基づき設立された官民ファンドであり、有用な経営資源を有しながら過大な債務を負う中堅・中小企業の事業再生を支援します。その特徴は、単に債務超過に陥った企業だけでなく、損益計算書が赤字でも貸借対照表が黒字の段階、あるいは将来の設備投資が困難で事業継続が危ぶまれる段階で、金融機関からの持ち込みによって支援が開始されるケースが多数見られる点にあります。これは、早期の介入によって事業の根幹を守り、地域経済への影響を最小限に抑えるというREVICの重要な役割を示しています。REVICの概要は、ウィキペディアおよびREVIC公式サイトでも詳しく説明されています。

REVICによる事業再生は経営者にどのようなメリットをもたらすのか?

多くの経営者は、会社が破綻した場合に私財が取り上げられ、自身も解任されると懸念し、事業再生への着手が遅れることがあります。しかし、REVICの支援は、このような経営者の不安を軽減する柔軟な選択肢を提供します。金融機関主導の私的整理では債権カットが主要な焦点となり、経営者の私財処分や退任が厳しく求められる傾向がありますが、REVICの事例では、経営者の私財保全(経営者保証に関するガイドライン参照)や、事業に必要な人材としての継続的な関与が保証されるケースが散見されます。これは、事業の継続性を最優先し、経営者が負うべき責任の範囲を個別の状況に応じて慎重に判断する姿勢の表れであり、健全な経済活動の維持に不可欠な要素です。中小M&Aガイドライン経営者保証ガイドラインも、この課題の重要性を指摘しています。

REVICの支援事例から見る事業再生の傾向とは?

REVICが公開する再生支援事例を分析すると、いくつかの共通した傾向が見て取れます。まず、多くのケースで債務超過に陥る前の段階、あるいは資金繰りの問題が顕在化した段階で支援が開始されています。これは、早期の事業再生が成功の鍵であることを示唆しています。次に、再生スキームとしては、債権放棄やDDS(デット・デット・スワップ)に加え、M&Aの一種である第二会社方式が頻繁に活用されています。これにより、既存事業の優良部分を新会社に移管し、事業継続を図ることが可能となります。また、既存役員の処遇については、全員退任を求められるケースがある一方で、「事業に必要な」人材は留任し、取締役や従業員として事業に関与を続ける事例も存在します。スポンサーの探索や派遣も積極的に行われ、新たな経営資源の注入を通じて事業の再建が図られています。これらの事例は、事業再生が単なる財務改善に留まらず、経営体制の刷新や新たなパートナーシップ構築を含む多角的なアプローチであることを示しています。

事業再生を成功させるために専門家はどのように支援するのか?

事業再生は、財務、法務、税務、そしてM&A戦略が複雑に絡み合う高度な専門性を要するプロセスです。特に、地域金融機関とのしがらみにとらわれず、中立的な立場から経営者の利益を最優先に考えた支援が不可欠となります。弊社JFSCは、長年にわたり多数の事業再生案件を手掛けてきた実績と、弁護士法に基づく企業法務・事業再生に精通した弁護士税理士法に基づく税務・財務の専門家、そして公認会計士など、各分野の資格と豊富な経験を持つプロフェッショナルがチームを組成し、多角的な視点から支援を提供しています。経営者の私財保全、事業への関与継続、そして最適なスポンサー探索からスキームの提案・実行までを一貫して支援する「企業(事業)再生ワンストップサービス」を通じて、会社と経営者を含めた真の再生を目指します。M&A仲介・事業承継のハブとして、再生後の成長戦略まで見据えたサポートを提供することが、私たちの使命です。

よくあるご質問

REVICはどのような企業を支援対象とするのですか?

REVICは、有用な経営資源を持ちながら過大な債務を負う中堅・中小企業を支援します。債務超過前でも、資金繰り悪化や将来の設備投資困難など、事業継続が危ぶまれる段階での早期介入が特徴です。

REVICの支援を受けると、経営者の私財はどうなりますか?

REVICの支援では、経営者保証に関するガイドラインに基づき、経営者の私財保全が考慮されるケースが多く見られます。金融機関主導の再生よりも柔軟な対応が期待でき、生活の保障が図られることがあります。

事業再生においてM&Aはどのように関わってきますか?

事業再生では、第二会社方式のようにM&Aスキームが活用されることがあります。これにより、優良事業を新会社に移管したり、スポンサーからの資本注入を受けたりすることで、事業の継続と成長を図ります。

公開日: 2021年3月23日 / 最終更新日: 2026年5月22日
五十嵐 悠一

執筆者

五十嵐 悠一(いがらし ゆういち)

株式会社日本財務戦略センター 代表取締役

京都大学経済学部経営学科卒業。株式会社損害保険ジャパン本店営業部、東証上場M&A仲介会社を経て、2020年5月に日本財務戦略センターを設立。中小企業のM&A仲介・事業承継支援を専門とし、医療・介護・食品製造・流通卸・機械製造分野の成約実績を持つ。

資格:プロフェッショナルCFO(日本CFO協会)/M&Aエキスパート(金融業務2級 事業承継・M&Aコース)

公的登録:中小企業庁 M&A支援機関 登録事業者/一般社団法人 M&A支援機関協会 正会員

メディア登壇:株式会社サイゾー Business Journal ウェブセミナー講師「【売り手向け】M&Aを成功させるための具体的な行動・プロセス・知識」(2022年6月)[公式告知]

専門家コラム寄稿:BATONZ(国内最大級M&A プラットフォーム)に M&A・事業承継 74本(2021年〜継続)[コラム一覧]

|LinkedIn|X (@jfsc2020)|BATONZ

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の案件における法務・税務・会計判断を提供するものではありません。法務・税務・会計の個別判断は、弁護士・税理士・公認会計士等の専門家にご相談ください。M&Aのスキーム設計・タイミング・買い手探し等のアドバイザリーは、株式会社日本財務戦略センターにご相談ください。記載内容は公開時点の情報に基づき、法令改正や市場変動により最新の状況と異なる場合があります。

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よくあるご質問(FAQ)

この章のポイント
日本財務戦略センターへのご相談に関する共通の10問と、本記事に関する0問の計10問。
共通Q1. 日本財務戦略センターはどのような会社ですか?
A. 株式会社日本財務戦略センター(JFSC)は、中小企業オーナーの M&A・事業承継を「自分事として最後まで完結する」ためのご相談先です。仲介の独断ではなく、売り手の判断材料を整える立場を貫いています。会社概要もご覧ください。
共通Q2. 相談したら、必ず M&A しなければいけませんか?
A. いいえ、ご相談のみで結構です。相談後に「今回は見送ります」と判断いただいても問題ありません。M&A 以外の選択肢(廃業・親族承継・事業再生)も含めてご一緒に整理します。まずは無料相談からお気軽にどうぞ。
共通Q3. 相談料・着手金は発生しますか?
A. 初回相談・簡易査定・進行中の段階まで、すべて無料です。日本財務戦略センターは完全成功報酬制を採用しており、M&A 成約時のみご報酬が発生します。着手金・中間金・月額顧問料は一切いただきません。なお、案件特性により外部専門家への依頼や登記等の実費(例:司法書士の登記費用、外部監査法人による資産査定、譲受企業側からの弁護士・公認会計士による DD 費用 等)が発生する場合は、必ず事前にご相談・ご同意のうえ進めますので、不意の費用負担は生じません。詳細は弊社の報酬体系をご確認ください。
共通Q4. 一般的な M&A 仲介会社と、どこが違いますか?利益相反はどう開示されますか?
A. M&A 仲介は売主・買主の双方から報酬を得る「両手仲介」が業界慣行で、構造的な利益相反のリスクがあります。そのうえで、業界には「誘い込む仲介」と「公開する仲介」の二類型があると当社は考えています。日本財務戦略センターは後者の立場で、契約締結時に重要事項説明書を交付し、両手仲介の構造を含めて文書でご説明したうえで、売り手の判断材料となる情報を整え、買い手の都合で交渉を急がせない姿勢を貫きます。これは経済産業省・中小企業庁中小 M&A ガイドライン第 3 版・2024 年 8 月改訂、手数料算定基準の開示・買い手信用調査等を留意事項として明示)に則った対応です。二類型化の根拠は弊社独自の業界 20 社研究レポート、構造論の詳細は仲介契約 vs FA 契約の構造分析もご参照ください。
共通Q5. どれくらいの規模から相談できますか?
A. 年商数千万円規模の小規模事業から、数億円規模まで対応します。業界の多くの仲介会社では最低手数料を 2,000 万円以上に設定している傾向で、各社の最低手数料は中小企業庁M&A 支援機関登録制度・登録情報で確認いただけます。日本財務戦略センターの最低手数料は 700 万円で、小規模案件もお引き受けしています。具体的な報酬構造は弊社の報酬体系をご確認ください。
共通Q6. 税金・法律のことを詳しく教えてもらえますか?
A. 税務・法務は税理士法・弁護士法により、具体的な提案は弁護士・税理士等の専門家のみが行えます。当社は業界慣行の一般論をご説明した上で、顧問の先生方にご確認いただく形でご案内します。必要に応じて専門家ネットワークのご紹介も無料で行っています。
共通Q7. 家族や従業員に知られたくないのですが、可能ですか?
A. ご相談段階から NDA(秘密保持契約)を締結し、徹底管理します。社名を公開せずに買い手候補へ打診する「ノンネーム打診」の進め方も可能です。守秘義務体制については情報管理ポリシーでご確認いただけます。
共通Q8. 成約までどれくらいの期間がかかりますか?
A. 標準的には 3〜6 ヶ月程度を目安としてお考えください。買い手候補と事前に綿密な調整を行い、売主オーナー様のペースで進行します。スピード優先で売主の利益を損なう進め方は致しませんが、売主オーナー様のご事情・ご要望に応じて、最短 60 日での成約実績もございます。
共通Q9. デューデリジェンス(DD)では、どのような立場をとりますか?
A. 日本財務戦略センターは、売主オーナー様の利益を最優先に検討する立場を貫きます。仲介業の構造的な利益相反論点については仲介契約 vs FA 契約の構造分析で詳述しており、DD 費用負担の判例実務は東京地裁 DD 費用判決の射程でご確認いただけます。必要に応じて第三者の公認会計士・弁護士・税理士等の専門家をご紹介し、買い手寄りに偏らない査定体制を整えます。中小企業庁中小 M&A ガイドラインの遵守事項に則り、適切な情報開示を行います。
共通Q10. 対応エリアは限られますか?
A. 全国対応可能です。首都圏はもちろん、各地方都市でもご相談実績があります。オンライン面談と現地訪問を組み合わせ、所在地を問わず売主様のペースで進行します。まずは所在地を問わない無料相談をご利用ください。

📅 本記事の情報基準日

本記事は 2021年3月23日 公開時点の情報に基づきます。税制・法令等は改正される場合があるため、最新の制度・税制は公的機関の公式情報をご確認ください。

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