2025.11.07 M&A実務

ファクタリングには気をつけろ! 換金一秒、拘束一生!

LAST UPDATED最新の法令・税制に基づいて更新しています


この記事の要点
  • 1.「即日現金化」の甘い言葉に注意。ファクタリングで倒産寸前になった建設業者の実例を紹介します。
  • 2.年利100%超の手数料に加え、気づかぬうちに全売掛金を差し押さえる契約を結ばされる危険があります。
  • 3.同じ道を歩まないために、悪質業者を見抜く「危険信号」と具体的な回避策を詳しく解説します。

ファクタリングで「即日現金化」と思った瞬間、会社が終わるかもしれない…

資金繰りがピンチで眠れない夜を過ごしていませんか?
「審査不要」「借金じゃない」「即日入金」の甘い言葉にすがりたくなる気持ち、痛いほどわかります。
でも、実際に建設業で売上10億円超の会社が、ファクタリングに手を出した結果——全売掛債権を一瞬で差し押さえられ、工事ストップ、下請け連鎖未払い、倒産寸前…という地獄を見ました。

「換金一秒」で助かったと思った代償が「拘束一生」。
包括差し押さえの隠し条項、年利100%超の手数料、自転車操業の連鎖…。
弊社が実際にダメージコントロールした建設業者の悲惨な実例を、金融庁の公式警告と併せて赤裸々に解説します。

中小企業、特に建設業の経営者の方は**今すぐ読み進めて**ください。
同じ道を歩まないための「危険信号」と回避策が、ここにあります。

金融庁ページより引用:『ファクタリングとして行われる取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものは、貸金業に該当するおそれがあります。』

事例:建設業者が招いた破滅とは

弊社の取引先の建設会社(仮にA社とします)の事例です。
元々業績はよく、売り上げも10億円を超えるなど、エリアでも認知の高い事業者でした。
ただコロナで受注が減り、粗利の低い受注が増え、材料費や人件費の支払いが重なる時期に、運転資金が底をつきそうになりました。
地元の信金がメインバンクだったのですが、定期預金の資金拘束をされたり、キャッシュに余裕がなくなりつつある時期でした。
そこで頼ったのがファクタリング業者です。
「売掛債権を買い取るだけ。借金じゃないから安心ですよ」との誘い文句に乗り、数千万円の債権をファクタリングの対象とし、数千万の現金が振り込まれました。
手数料は年利に換算すると100%を超える規模で高めでしたが、「一時しのぎだから」と納得し、手を出すことに。
しかし問題はここからです。
元々粗利が低い仕事を受注していたのに、年利換算とはいえ100%を超える金利のファクタリング。
気づいた時には自転車操業に火がついた状況です。
また別事業として行っていた建築の遅れもあり、追加のファクタリングを繰り返すことに。
業者からは最初は「現金化すぐできますよ」「簡単な書類だけでOK」と次々提案され、A社の代表は深く考えずに依存を深めていきました。
そんな中、ついに資金は底をつきます。
売掛先からの入金が遅れ、ファクタリングの返済(買取代金の充当)が滞りジャンプしようとします。
すると業者からは「なぜ、支払いが遅れたんですか。追加の債権はありますか? 無い? ではこれにハンコを押してください。そうしたら今回は帰ります。ハンコ一つで済みますよ」との一方的な押しかけの面談があったとのこと。
A社の社長は、疲労と焦りの中で詳細説明をろくに聞かず、言われるままに捺印しました。
実はこれが「債権譲渡契約の追加条項」で、全売掛債権の包括的な差し押さえ権を業者に与える内容でした。
よく読めば、返済遅延時は即座に売り上げについての債権回収を始め、裁判所を通さず強制執行可能と記されていたのです。
結果、A社の主要な売掛債権(数千万円規模)が一気に業者に押さえられ、取引先への支払いがストップしました。
もちろん施工中の工事もストップです。
協力業者や下請け会社に未払いが連鎖し、A社は倒産を余儀なくされました。
本件、弊社が弁護士を含め関与したことでA社の社長はその後、再起を期するようなダメージコントロールを行うことができたのですが、ファクタリング業者の言いなりになっていたら連鎖倒産により信用を失い、業界に戻ることはできなかったのではないでしょうか。
それくらい安易なファクタリングは注意を要すると言えるでしょう。
ファクタリング会社も数か月の間、年利換算で100%を超えるような手数料でファクタリングを行っていたら、それは倒産した際に債権回収できる前提で手数料収入を得るという頭があったのかもしれません。
つまり、A社を救う、というよりもA社が潰れる前提で、どういうリスクコントロールで収益を上げようか、という考えだったのでしょう。

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実際に弊社が対応した事例では、事業者がファクタリングを利用した結果、全売掛債権の包括的な差し押さえ権を与える条項が隠されており、資金繰りが悪化して倒産に至りました。このようなケースは、金融庁も繰り返し警告しています。
金融庁の公式注意喚起によると、『ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されており、買取代金が債権額に比べて著しく低額であるケースは偽装ファクタリングの疑いがある』と指摘されています(金融庁:ファクタリングの利用に関する注意喚起)。
換金は一瞬でできても、結果として『拘束一生』となるリスクを十分に認識してください。

実際にこうした規制の隙を突いた悪質業者の事例は、新聞報道でも複数確認されています。例えば2017年、日本経済新聞が報じた大阪府警の摘発では、『ファクタリングを装ったヤミ金融が中小企業を相手に高金利貸付を繰り返し、14人が貸金業法違反などで逮捕された』ケースがあります(日本経済新聞:ファクタリング、ヤミ金が装う 違法貸し付け、大阪などで摘発)。
債権購入代金を支払わず、担保として債権を握る手口は、A社の包括差し押さえ条項と類似しており、資金繰り悪化を加速させる典型です。弊社対応事例でも似た強引な契約誘導が見られました。

ファクタリングの「隠れた毒」:なぜこんな事態になるのか?

ファクタリングは確かに「債権売買」ですが、以下の点で借金以上のリスクを孕んでいます。

1.手数料の罠と連鎖利用
表面上の手数料は10~30%と言われていますが、遅延時は違約金が上乗せされます。
また年率換算で100%超えるケースもざらです。
A社のように一度利用すると、資金繰りの悪化で繰り返し、雪だるま式に債務が増大します。

高額な手数料を支払うと、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険性があります。金融庁も『高額な手数料・大幅な割引率のファクタリングの利用には十分注意してください』と警告しています(金融庁:多重債務防止のための注意喚起)。
弊社の相談事例でも、手数料負担が重くのしかかり、結果として事業継続が困難になったケースが複数あります。

建設業に限らず、ファクタリングの連続利用が倒産を招く事例は弁護士法人でも報告されています。例えば、神奈川県厚木市の法律事務所が公開した相模原市の建設会社破産事例では、『高額手数料と偽装業者のリスクにより自転車操業が続き、破産に至った』と解説されています(ジン法律事務所:ファクタリング利用の法人破産手続き事例)。
弊社対応のA社も、年利100%超の手数料負担と包括条項が重なり、連鎖倒産寸前でした。

2.契約の不明瞭さと強引な押印誘導
業者の多くは「簡単」「即日」を売りに、詳細説明を省略する悪質な業者がいるようです。
A社の場合も大手業者でしたが、追加契約で「包括譲渡」「一括回収条項」が埋め込まれていました。
民法上、債権譲渡は有効ですが、説明不足は「公序良俗違反」で争える余地もあります。
ただし、今回はハンコを押してしまったことと倒産寸前で係争するための余力がなかったため、戦う余力はなく、ダメージコントロールを行うことになりました。

3.債権差し押さえの即時性
ファクタリングは「買取」なので、返済遅延で即座に債権を回収可能です。
銀行融資なら担保執行に時間かかりますが、ここは即時に可能です。
ファクタリング会社の顧問弁護士からすぐ、事前にヒアリングしている取引先に通知が行きます。
今回もA社の売掛先は混乱し、「誰に支払えばいい?」と取引停止に追い込まれました。
「何とかしてくれたら金は払う」と言われたのはA社の社長との関係でしたが、逆にそれも無ければすぐ取引が切られたでしょう。

4.貸金業法の規制外ゆえの乱暴な業者氾濫
ファクタリングは売掛債権の譲渡契約であるため、貸金業法の適用を受けず、貸金業登録が不要です。
これにより金利の上限規制(利息制限法)や取り立て禁止規定が及ばず、悪質業者が野放しになりやすいのが実情です。
金融庁もファクタリングを装った高金利貸付(ヤミ金)を違法として注意喚起しており、登録なしの偽装業者が給与や売掛を悪用する事例が急増しています。
過去には、ファクタリング業者が金利を得て貸金業法違反で逮捕されたケースもあり、取り立ての厳しさ(脅迫めいた連絡や即時差し押さえ)が問題視されています。

日本貸金業協会も、こうした「ファクタリング偽装ヤミ金」の事例を例示して警鐘を鳴らしています。
A社のケースも、この規制の隙間を突いた業者の強引さが倒産を加速させた典型例です。
…という上記についての注意喚起をしている大手が今回のファクタリング先だったこともあり、ファクタリングを行う際は自分個人だけの判断ではなく、メインバンクには聞きづらいと思うものの、様々な顧問先に確認してみる必要があるのではないでしょうか。

金融庁が公表している違法事例では、『ファクタリングを装って、貸金業登録のない業者が債権を担保とした違法な貸付けを行っている事案が確認されています』(金融庁資料:その資金調達 大丈夫ですか?)。
弊社対応の事例でも、似たような包括差し押さえ条項が問題となりました。契約書をしっかり読み、こうしたリスクを避けましょう。

結論

弊社はファクタリングを一概に否定しているわけではありません。
創業時にファクタリングを利用しキャッシュフローを安定させ、売り上げを2億程度の規模に拡大した介護事業者などとも取引があるので、成功した事例も存じております。
ただし売り上げが下降気味な際に利用することについて、しかも十分な説明を受けていなかったり、理解せず利用してしまうことに対して注意喚起を行いたいと考えております。
今回の件もファクタリングを利用しなかったとして倒産に至った可能性は高いと思いますが、ただどう事業を整理するかによって、取引先に迷惑をかけないか、つまり公平に債権者に対して債権の分配ができたのではないかという考え方はあると思います。
下請けその他にしてもファクタリング会社が契約とはいえ、優先的に差し押さえをしたらそれは面白くないでしょうし、自分たちに対しても影響が出ますよね。

会社が追い込まれても責任の取り方がきちんとしていたら再起はできますし、そういう例はいくらでもあります。
ファクタリング会社を利用することによってそのようなチャンスを失うのはあまりにももったいない。
そうなる前に一度どのように再起を図るかを検討するのは一つの選択肢でしょうし、弊社もお力になれると思いますのでお気軽にご相談ください

日本財務戦略センター(jfsc)は、資金繰り・M&A支援の実務経験豊富な専門家集団です。
M&Aを行う家庭でファクタリング関連相談を多数対応し、倒産回避や安全利用のアドバイスを行ってきました。
本記事は、そうした一次事例に基づいています。
執筆者:五十嵐 悠一
株式会社日本財務戦略センター代表。
中小企業庁登録機関のコンサルタントとして、数多くの企業の財務改善や事業再生を現場で主導。

実務経験に基づく「きれいごと抜きの一次情報」を発信し、経営者の再起を支援する現場主義の専門家。
2026年1月22日:大幅改稿

公開日: 2025年11月7日 / 最終更新日: 2026年5月22日
五十嵐 悠一

執筆者

五十嵐 悠一(いがらし ゆういち)

株式会社日本財務戦略センター 代表取締役

京都大学経済学部経営学科卒業。株式会社損害保険ジャパン本店営業部、東証上場M&A仲介会社を経て、2020年5月に日本財務戦略センターを設立。中小企業のM&A仲介・事業承継支援を専門とし、医療・介護・食品製造・流通卸・機械製造分野の成約実績を持つ。

資格:プロフェッショナルCFO(日本CFO協会)/M&Aエキスパート(金融業務2級 事業承継・M&Aコース)

公的登録:中小企業庁 M&A支援機関 登録事業者/一般社団法人 M&A支援機関協会 正会員

メディア登壇:株式会社サイゾー Business Journal ウェブセミナー講師「【売り手向け】M&Aを成功させるための具体的な行動・プロセス・知識」(2022年6月)[公式告知]

専門家コラム寄稿:BATONZ(国内最大級M&A プラットフォーム)に M&A・事業承継 74本(2021年〜継続)[コラム一覧]

|LinkedIn|X (@jfsc2020)|BATONZ

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の案件における法務・税務・会計判断を提供するものではありません。法務・税務・会計の個別判断は、弁護士・税理士・公認会計士等の専門家にご相談ください。M&Aのスキーム設計・タイミング・買い手探し等のアドバイザリーは、株式会社日本財務戦略センターにご相談ください。記載内容は公開時点の情報に基づき、法令改正や市場変動により最新の状況と異なる場合があります。

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よくあるご質問(FAQ)

この章のポイント
日本財務戦略センターへのご相談に関する共通の10問と、本記事に関する5問の計15問。
共通Q1. 日本財務戦略センターはどのような会社ですか?
A. 株式会社日本財務戦略センター(JFSC)は、中小企業オーナーの M&A・事業承継を「自分事として最後まで完結する」ためのご相談先です。仲介の独断ではなく、売り手の判断材料を整える立場を貫いています。会社概要もご覧ください。
共通Q2. 相談したら、必ず M&A しなければいけませんか?
A. いいえ、ご相談のみで結構です。相談後に「今回は見送ります」と判断いただいても問題ありません。M&A 以外の選択肢(廃業・親族承継・事業再生)も含めてご一緒に整理します。まずは無料相談からお気軽にどうぞ。
共通Q3. 相談料・着手金は発生しますか?
A. 初回相談・簡易査定・進行中の段階まで、すべて無料です。日本財務戦略センターは完全成功報酬制を採用しており、M&A 成約時のみご報酬が発生します。着手金・中間金・月額顧問料は一切いただきません。なお、案件特性により外部専門家への依頼や登記等の実費(例:司法書士の登記費用、外部監査法人による資産査定、譲受企業側からの弁護士・公認会計士による DD 費用 等)が発生する場合は、必ず事前にご相談・ご同意のうえ進めますので、不意の費用負担は生じません。詳細は弊社の報酬体系をご確認ください。
共通Q4. 一般的な M&A 仲介会社と、どこが違いますか?利益相反はどう開示されますか?
A. M&A 仲介は売主・買主の双方から報酬を得る「両手仲介」が業界慣行で、構造的な利益相反のリスクがあります。そのうえで、業界には「誘い込む仲介」と「公開する仲介」の二類型があると当社は考えています。日本財務戦略センターは後者の立場で、契約締結時に重要事項説明書を交付し、両手仲介の構造を含めて文書でご説明したうえで、売り手の判断材料となる情報を整え、買い手の都合で交渉を急がせない姿勢を貫きます。これは経済産業省・中小企業庁中小 M&A ガイドライン第 3 版・2024 年 8 月改訂、手数料算定基準の開示・買い手信用調査等を留意事項として明示)に則った対応です。二類型化の根拠は弊社独自の業界 20 社研究レポート、構造論の詳細は仲介契約 vs FA 契約の構造分析もご参照ください。
共通Q5. どれくらいの規模から相談できますか?
A. 年商数千万円規模の小規模事業から、数億円規模まで対応します。業界の多くの仲介会社では最低手数料を 2,000 万円以上に設定している傾向で、各社の最低手数料は中小企業庁M&A 支援機関登録制度・登録情報で確認いただけます。日本財務戦略センターの最低手数料は 700 万円で、小規模案件もお引き受けしています。具体的な報酬構造は弊社の報酬体系をご確認ください。
共通Q6. 税金・法律のことを詳しく教えてもらえますか?
A. 税務・法務は税理士法・弁護士法により、具体的な提案は弁護士・税理士等の専門家のみが行えます。当社は業界慣行の一般論をご説明した上で、顧問の先生方にご確認いただく形でご案内します。必要に応じて専門家ネットワークのご紹介も無料で行っています。
共通Q7. 家族や従業員に知られたくないのですが、可能ですか?
A. ご相談段階から NDA(秘密保持契約)を締結し、徹底管理します。社名を公開せずに買い手候補へ打診する「ノンネーム打診」の進め方も可能です。守秘義務体制については情報管理ポリシーでご確認いただけます。
共通Q8. 成約までどれくらいの期間がかかりますか?
A. 標準的には 3〜6 ヶ月程度を目安としてお考えください。買い手候補と事前に綿密な調整を行い、売主オーナー様のペースで進行します。スピード優先で売主の利益を損なう進め方は致しませんが、売主オーナー様のご事情・ご要望に応じて、最短 60 日での成約実績もございます。
共通Q9. デューデリジェンス(DD)では、どのような立場をとりますか?
A. 日本財務戦略センターは、売主オーナー様の利益を最優先に検討する立場を貫きます。仲介業の構造的な利益相反論点については仲介契約 vs FA 契約の構造分析で詳述しており、DD 費用負担の判例実務は東京地裁 DD 費用判決の射程でご確認いただけます。必要に応じて第三者の公認会計士・弁護士・税理士等の専門家をご紹介し、買い手寄りに偏らない査定体制を整えます。中小企業庁中小 M&A ガイドラインの遵守事項に則り、適切な情報開示を行います。
共通Q10. 対応エリアは限られますか?
A. 全国対応可能です。首都圏はもちろん、各地方都市でもご相談実績があります。オンライン面談と現地訪問を組み合わせ、所在地を問わず売主様のペースで進行します。まずは所在地を問わない無料相談をご利用ください。
本記事Q11. 建設業の事例で、年利換算100%超の手数料とありましたが、一般的なファクタリングの手数料はどのくらいなのでしょうか?
A. 記事の事例は極めて悪質なケースであり、一般的なファクタリングの手数料は数%から20%程度が目安とされています。しかし、手数料率だけでなく、契約書に隠された追加費用や包括的な債権譲渡条項がないか、詳細な確認が重要です。
本記事Q12. 記事中で「全売掛債権の包括的な差し押さえ権」という言葉がありましたが、これはどのようなリスクを意味するのでしょうか?
A. 包括的な差し押さえ権とは、特定の売掛債権だけでなく、将来発生する全ての売掛債権まで業者に譲渡する契約条項を指します。これにより、資金繰りが悪化した場合、企業は全ての売上を失い、事業継続が極めて困難になるリスクがあります。
本記事Q13. 金融庁が「貸金業に該当するおそれがある」と警告していますが、ファクタリングと貸金業の境界線はどこにあるのでしょうか?
A. 金融庁は、ファクタリング取引が実質的に貸付けと同様の機能を持つ場合、貸金業に該当する可能性があると指摘しています。特に、債権の買取代金が著しく低額である、償還請求権(売掛先が支払わない場合に利用企業が買い戻す義務)があるといったケースは、偽装ファクタリングの疑いがあるとされています。
本記事Q14. 建設業のA社のように、資金繰りが厳しくなった際に、ファクタリング以外にどのような資金調達の選択肢があるのでしょうか?
A. 資金繰り悪化の初期段階であれば、メインバンクへの相談、信用保証協会付き融資、つなぎ融資、または事業売却(M&A)による資金調達などが考えられます。ファクタリングを検討する前に、これらの代替手段について専門家にご相談いただくことを推奨いたします。
本記事Q15. 記事の事例で、A社社長が「詳細説明をろくに聞かず、言われるままに捺印」したとありますが、悪質なファクタリング業者を見抜く「危険信号」にはどのようなものがありますか?
A. 悪質な業者の危険信号としては、「即日現金化」を過度に強調する、契約書の内容説明が不十分、償還請求権の有無が不明瞭、手数料が不透明、そして強引な契約締結を迫るなどが挙げられます。特に、契約書に「全売掛債権の包括的な差し押さえ権」のような隠し条項がないか、専門家によるリーガルチェックを受けることが極めて重要です。

📅 本記事の情報基準日

本記事は 2025年11月7日 公開時点の情報に基づきます。税制・法令等は改正される場合があるため、最新の制度・税制は公的機関の公式情報をご確認ください。

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