近畿エリア(2 府 5 県+堺・神戸) のビルメンテナンス・清掃業市場は、都市圏集積・地方部過疎化・産業集積による需要偏在が混在。立地特性を踏まえた M&A 戦略設計が核心です。
全国大手・地域中核のビルメンテナンス・清掃業プレイヤーが近畿エリアへ進出・買収を拡大。地場中小の統合ターゲット化が進行中。
近畿エリア(2 府 5 県+堺・神戸) では再開発・インフラ更新・制度改正が業種需要に直結する地域がある。時系列シナリオを織り込んだ評価が必要。
一人で抱え込む必要はありません。
会社を守り、契約を守り、
スタッフを守り、社長の次の人生を設計する。
建築物清掃業登録・有資格者体制・
長期契約・外国人雇用関係まで。
都道府県・厚生局・入国管理局への手続きと
買い手との事前調整を一体で設計し、
承継後の混乱を未然に防ぎます。
DATA & CONTEXT
SCHEME COMPARISON
ビルメンテナンス・清掃業のM&Aでは、建築物清掃業登録(建築物衛生法)の承継可否が最大の論点です。株式譲渡なら法人格継続で登録・有資格者選任体制・官公庁入札資格・既存契約・外国人雇用関係をそのまま引き継げますが、事業譲渡では登録・入札資格は新規申請、外国人雇用契約は個別再締結となります。早い段階で形態を整理しておくことが、選択肢の幅を広げます。
| 会社の形態 | M&Aスキーム | 特徴 |
|---|---|---|
| 法人格を有する ビルメンテナンス会社 (推奨形態) |
株式譲渡 (推奨) |
法人格継続により 建築物清掃業登録が自動継続。建築物環境衛生管理技術者の選任体制・全省庁統一資格・既存清掃契約・特定技能/技能実習の在留資格をそのまま包括承継。簿外債務・未払い労務費・社会保険未加入問題のDDが論点。 |
| 同・事業譲渡型 | 事業譲渡 | 建築物清掃業登録は法人付随のため引継ぎ不可。譲受会社が新規登録申請が必要。官公庁入札参加資格も再申請、外国人雇用契約は個別再締結。競業避止義務は会社法21条に基づき原則20年・同一地区。 |
| 個人事業主 (小規模事業者) |
事業譲渡 (一択) |
個別資産・契約の承継となり、登録・入札資格は事実上ゼロベース。承継前に法人化を検討する選択肢もあるが、登録更新タイミングと整合させる必要がある。 |
REGULATORY PRACTICE
ビルメンテナンス・清掃業M&Aの最大の論点は、建築物清掃業登録(建築物衛生法)と建築物環境衛生管理技術者の選任体制、官公庁入札参加資格、外国人在留資格の取扱いです。株式譲渡では多くが自動継続されますが、事業譲渡や法人形態の変更を伴う場合、行政との事前調整を綿密に行うことが、承継成否を分けます。
CLOSURE vs SUCCESSION
引退を考え始めた経営者から最初によく頂くご質問は「そもそもうちの会社に値段がつくのか」というものです。比較すべきは、第三者承継の対価ではなく、廃業した場合のコストです。廃業は「ゼロ」ではなく、通常はマイナスから始まる選択肢になります。
※上記は典型的な傾向の整理であり、個別事例の数値は契約構成・有資格者数・スタッフ構成・機材状況・テナント条件等により大きく変動します。当社では、初期相談時に 廃業シナリオと承継シナリオの収支比較を整理し、判断材料をご提供します。最終的な税務処理の確定は、顧問税理士・公認会計士にご確認ください。
MESSAGE
CASE STUDIES
建築物清掃/日常清掃/定期清掃/
床面ワックスがけ/ガラス清掃/外壁清掃/
設備管理/警備業務/衛生害虫駆除/
特殊清掃/遺品整理/ハウスクリーニング/
官公庁入札清掃/病院清掃/ホテル清掃/工場クリーンルーム
※各事例の譲渡対価・スキームは概算値です。弊社の成約実績および
業界の平均的な成約条件を参考にしており、実際の対価は
BS/PL(貸借対照表・損益計算書)、契約構成・有資格者数・
スタッフ構成・機材状況など、
個別要因により変動します。
FOUR PILLARS
RECENT TRENDS

監修・執筆
五十嵐 悠一(株式会社日本財務戦略センター 代表取締役)
損害保険ジャパン本店営業部を経て、東証上場 M&A 仲介会社で多数の成約に従事。2020 年 5 月に株式会社日本財務戦略センターを創業。日本 CFO 協会認定プロフェッショナル CFO。
→ 代表挨拶・経歴詳細
登録・所属
中小企業庁 M&A 支援機関登録事業者/一般社団法人 M&A 支援機関協会 正会員/中小 M&A ガイドライン第 3 版 遵守
公開・更新
公開日:2026 年 4 月 24 日 / 最終更新:2026 年 4 月 24 日
ビルメンテナンス・清掃業のM&A・事業承継には、許認可承継・専門資格者の確保・運営基準充足・契約上の地位移転など、業種固有の注意点があります。実務上もっとも問題になりやすいポイントを整理しました。
クリーニング所を開設するには厚生労働省令の定める基準に基づき、都道府県知事への開設届出が必須で、位置・構造設備・従事者数・クリーニング師氏名を届け出ます。M&A では新規開設届または承継届が必要なため、買い手側の事前申請対応が重要。既存施設が構造基準に不適合の場合、改修投資を事前見積もりが必須です。
クリーニング所(受取・引渡のみの店舗を除く)には 1 名以上のクリーニング師資格者を配置することが法定要件です。既存クリーニング師の年齢・資格更新状況・技能レベルを詳査し、M&A 後の継続雇用を契約で明確化が重要。クリーニング師の離職は営業継続に直結するため、留任契約を買収の前提条件にする必要があります。
クリーニング業は環境規制の強化で一部の有機溶剤が使用禁止化されており、代替薬剤の導入が進みつつあります。既存のドライクリーニング機・洗場設備・排水処理が新規制に適合しているか確認が必須で、非適合の場合は買い手側で機械更新投資が必要になります。環境規制の今後の強化トレンドを踏まえ、設備投資計画の妥当性を事前評価が重要です。
クリーニング所の業務従事者は有機溶剤取扱特別安全衛生教育・衛生管理講習等を受講することが法定義務化されています。既存従業員の研修履歴・教育体制・安全衛生マニュアルを詳査が必須。買い手側で研修体制が未整備の場合、新規従業員採用時の研修準備が必要になり、運営コストが増加します。
クリーニング業の洗場は『不浸透性材料で築造され、適当な勾配と排水口がある』ことが法定基準です。既存の排水処理体制・廃液処理・廃棄物管理(汚泥・フィルター等)が環境基準に適合しているか確認が必須。不適合の場合、買い手側で排水処理設備の更新・廃棄物処理業者の契約締結が必要になり、運営コスト増が見込まれます。
クリーニング業の売上は既存顧客・定期配送契約・法人ユニフォーム取引先に大きく依存します。顧客台帳・配送ルート・料金体系・法人取引契約の引き継ぎが買い手側の営業継続に直結するため、既存顧客リテンション率を詳査が重要。買い手の営業体制変更による顧客流出リスクを契約で最小化し、重要法人取引先の継続契約を前提条件に含める必要があります。
※上記はビルメンテナンス・清掃業M&Aで実務上問題になりやすい論点を整理したものです。個別案件では他にも検討すべき事項がございます。一次相談は無料でお受けしておりますのでお気軽にご相談ください。