万博会期中は大手ゼネコンが集中投入、閉幕後に中堅・中小への仕事が戻るタイミングで売り案件が増加。買い手は 2026 年を「漁場」と捉える。
2025 年 4 月着工、竹中工務店・銭高組・南海辰村建設等が元請。下請・設備・内装の中小業者への発注が今後本格化。
景観条例・高さ制限下での特殊工法・町家改修等のノウハウを持つ業者は希少価値、買い手評価が高い。
ポートアイランド医療・製薬・バイオ関連施設建設需要堅調、先端施設施工実績を持つ業者が M&A プレミアム対象。
南海トラフ対策・河川改修・インフラ老朽化更新需要が長期継続、公共工事依存の地域業者の承継ニーズ。
うちは土木の許可を、三業種抱えて回してきた。
経管も専技も、わしと数人で揃えてきた番号や。
息子は都会に出て、もう戻らんと言うとる。
公共工事を取るのは、経審のランクが命綱や。
わしが抜けたら、完工高も経験年数も崩れる。
入札から外されたら、職人の仕事をどう賄うのか。
2024年の四月から、時間外は年720時間が上限になった。
でも工期は変わらん、60時間超えれば割増も五割。
このままでは、原価が利益を食い潰してしまう。
鉄筋工も、型枠大工も、もう皆60代になった。
あと五年で、現場が回らんようになる。
段取りは、わしの頭の中にしか残っていない。
銀行の融資には、個人保証が付いている。
10年以上、一緒にやってきた職人がいる。
畳むだけが、終わり方ではないと知っておきたい。
一人で抱え込む必要はありません。
会社を守り、職人を守り、
許可と入札資格を守り、社長の次の人生を設計する。
建設業許可・経審評点・入札参加資格、
職人の雇用継続と技術の存続、
そして経営者保証の解除まで。
行政庁・金融機関・元請への事前調整と
買い手との条件交渉を一体で設計し、
承継後の現場混乱を未然に防ぎます。
DATA & CONTEXT
SCHEME COMPARISON
建設業の承継で最大の論点は、建設業許可番号と経審評点・入札参加資格をどう引き継ぐかです。会社の法人形態とスキーム選択により、許可番号がそのまま継続できるか、行政庁の認可が必要かが分かれます。早い段階で経管・専技の体制を整えておくことが、選択肢の幅を広げます。
| 承継スキーム | 許可・入札資格 | 特徴 |
|---|---|---|
| 株式譲渡 (最も一般的) |
そのまま継続 | 法人格存続のため建設業許可・経審評点・入札参加資格をそのまま維持。経管・専任技術者が引き続き常勤すること、役員変更届の30日以内提出が条件。買い手の信用力で取引先・金融機関との関係も安定しやすい。 |
| 事業譲渡+承継認可 (2020年10月改正) |
認可で引継ぎ可能 | 2020年10月の建設業法改正で承継認可制度(建設業法第17条の2)が新設。事前に行政庁の認可を受ければ、許可番号を引き継いで譲渡できる。認可期間は 1〜3か月を要し、経審の継続受審(1年7か月以内)も必要。 |
REGULATORY PRACTICE
建設業M&Aの最大の論点は、建設業許可・経営事項審査(経審)・入札参加資格の三点セットの取扱いです。株式譲渡なら原則そのまま継続しますが、変更届・継続受審・更新申請のスケジュール設計を誤ると、入札参加資格を失うリスクがあります。行政庁との事前調整を綿密に行うことが、承継成否を分けます。
CLOSURE vs SUCCESSION
引退を考え始めた社長から最初によく頂くご質問は「そもそもうちの会社に値段がつくのか」というものです。比較すべきは、第三者承継の対価ではなく、廃業した場合のコストです。建設業の廃業は「ゼロ」ではなく、施工中工事の瑕疵担保責任や重機・リース残債を考えると、通常はマイナスから始まる選択肢になります。
※上記は典型的な傾向の整理であり、個別事例の数値は許可業種数・経審評点・完工高・受注地域・職人構成・重機保有状況等により大きく変動します。参考レンジ:年商3億円・営業利益1,500万円・時価純資産5,000万円のケースで、「時価純資産+営業利益×3年」概算で約9,500万円のレンジ(推定)となる場合があります。当社では、初期相談時に 廃業シナリオと承継シナリオの収支比較を整理し、判断材料をご提供します。最終的な税務処理の確定は、顧問税理士・公認会計士にご確認ください。
MESSAGE
CASE STUDIES
土木工事/建築工事/大工工事/とび・土工/
鉄筋工事/型枠工事/鉄骨工事/
電気工事/管工事/内装仕上工事/塗装工事/
防水工事/造園工事/解体工事/
建設コンサルタント/設計事務所/リフォーム
※各事例の譲渡対価は概算値です。弊社の成約実績および業界の
平均的な成約条件を参考にしており、実際の対価は
BS/PL(貸借対照表・損益計算書)、
許可業種・経審評点・完工高・
受注地域・職人構成など、
個別要因により変動します。
FOUR PILLARS
弐
熟練鉄筋工・型枠大工・現場監督等の雇用継続を譲渡条件として明文化。給与・勤続年数通算・退職金引継・建退共承継まで、買い手と事前に擦り合わせて契約に組み込みます。
RECENT TRENDS

監修・執筆
五十嵐 悠一(株式会社日本財務戦略センター 代表取締役)
損害保険ジャパン本店営業部を経て、東証上場 M&A 仲介会社で多数の成約に従事。2020 年 5 月に株式会社日本財務戦略センターを創業。日本 CFO 協会認定プロフェッショナル CFO。
→ 代表挨拶・経歴詳細
登録・所属
中小企業庁 M&A 支援機関登録事業者/一般社団法人 M&A 支援機関協会 正会員/中小 M&A ガイドライン第 3 版 遵守
公開・更新
公開日:2026 年 4 月 24 日 / 最終更新:2026 年 4 月 24 日
建設業のM&A・事業承継には、許認可承継・専門資格者の確保・運営基準充足・契約上の地位移転など、業種固有の注意点があります。実務上もっとも問題になりやすいポイントを整理しました。
建設業許可取得・維持の最重要要件です。令和2年10月改正後も、常勤役員として建設業経営に関する5年以上の経験を有する者が必須です。M&A後、当該人材が退職・転職した場合、許可そのものが失効する重大リスクがあります。クロージング前に該当人材の継続就業契約を確実に締結し、退職時の後継者育成計画も契約に盛り込む必須です。
各営業所に『建築士資格』または『建設関連実務経験者』として認定される専任技術者を常勤専従で1人以上配置することが法定要件です。M&A交渉時にすべての営業所の技術者情報を確認し、資格要件未充足営業所がないか確認する必須です。当該営業所があると、建設業許可変更申請が却下される可能性があります。
建設業の事業承継(承継人への地位移転)申請は、計画日の2ヶ月~25日前に提出する必須があります。期限を外すと承継が遅延し、営業停止期間が生じます。クロージング日程決定時に直ちに申請準備を開始し、都道府県建設業課に事前相談して受付期限を確認する必須です。
経営業務の管理責任者が変更する場合、変更通知を提出する必須があります。令和2年10月改正により、常勤役員の経験要件が緩和され、『5年以上の経営補佐者』で代替可能な場合もあります。ただし、緩和要件の適用可否は都道府県で判断が異なるため、事前確認が必須です。
建設業が宅地建物取引業も兼業している場合、建設業許可変更に伴い宅建業免許の変更手続きも並行して実施する必須があります。営業所名義変更の申請タイミングが異なると、一時的に名義齟齬が生じ、両許可の信頼性に影響します。同時に進行する必須です。
建設業許可取得後、営業保証金を供託し、その納付証を許可当局に届け出る必須があります。M&A後、新運営者が供託を引き継がず、または納付証を失効させた場合、許可が失効します。また、500万円超の公共工事受注には経営事項審査(経審)が必須で、M&A後の経営体質変化により経審評点が低下するリスクもあります。
M&A後、既存の下請業者との契約関係、労災保険の保険関係、職人の勤務地が変更されないか確認する必須です。新運営者が既存契約を引き継がない場合、職人の失業手当や保険加入の空白期間が生じるリスクがあります。建設業特有の法定福利厚生(労災保険・雇用保険・健康保険)の継続をM&A契約で明確化する必須です。
※上記は建設業M&Aで実務上問題になりやすい論点を整理したものです。個別案件では他にも検討すべき事項がございます。一次相談は無料でお受けしておりますのでお気軽にご相談ください。