ある経営者からの手紙 ~悩まれている経営者様へ~

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公開日:2023年10月18日 /最終更新日:2023年10月19日

悩まれている経営者の方に、先日、弊社でM&Aのお手伝いを行った元経営者の方からお礼のお手紙をご紹介したいと思います。
このコラムに興味ある方の中に、同じように現在進行形で経営の先行きに悩まれている心境の経営者もいると思います。
そう考えて、頂いたお手紙を許可を得て一部修正のうえ転載しました。
このようなお手紙をいただくのは弊社も励みになります。
同じ境遇の経営者の方々にも感謝されるようなサービスを今後も引き続き提供していきたいと気持ちを新たにしました。
会社経営にお悩みの方は是非ご一読ください。

ある経営者からの手紙

先日は弊社のM&Aを行っていただきありがとうございました。
私は自分の会社を愛していましたが、だからこそ当時は何をすべきかわからず悩んでいました。
何年も苦労してこの会社を育ててきましたし、会社の従業員やお客様とも深い関係を築いてきました。
私はこの会社がなくなるということを考えることができませんでした。

ですが当時、会社は危機に瀕していました。
新型コロナウイルスの影響で売上が激減しましたし、借金も膨らんでました。
売上が悪化していたためゼロゼロ融資を最後に、銀行からの追加融資も期待できませんでした。
たぶん債務超過になりかけていたと思います。

当時の私はどうすればいいのか分かりませんでした。
会社の将来に展望を見いだせず、廃業するべきかそれとも自己破産をしないといけないのか、いつも悩んでいました。
どちらにしても、追加で多額の費用を支払う必要があることは薄々知っていました。
廃業するにも借入金の返済や廃棄物処理の費用が必要ですし、自己破産するにも弁護士費用や手数料が必要です。
これ以上の融資が受けられない以上、私はどこからそのお金を捻出すればいいのか悩んでばかりでした。
借金の返済は抵当に入れている自分の財産を売り払っても足りませんでしたし、破産など家族や友人に相談することもできません。
そもそも会社を無くすということを私は誰にも相談できませんでしたし、死にたいと思っていたことも一度や二度ではありません。

毎晩眠れず、頭痛や胃痛に悩まされて、食欲もなくなりました。
私は酒に逃げることもできませんでした。酒を飲むと吐いてしまうからです。
この問題から逃げ出したかったですが、どうしたらいいかわかりませんでした。
でも
経営者である以上向き合わざるを得ませんでした。

そんな中、御社に相談することで私が費用を持ち出しせず、会社を引き継ぐことができると知りました。
おかげさまでM&Aでいいお相手をご紹介して頂くことができて感謝しています。
従業員やお客様にも迷惑をかけることもなく、毎日悩んでいたあの日々が嘘の様です。

聞くは一時の恥と言いますが、あの時勇気を振り絞って相談したことで今は本当に楽になりました。
会社を手放したことは少し寂しいですが、気持ちが楽になったことはそれを差し引いても余りあります。
いいお相手をご紹介して頂き本当にありがとうございました。
おかげさまで今でも顧問として会社に携わることができますし、相談した決断は間違っていなかったと思います。
今後の貴社の発展を心から祈念しております。

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