公開日:2021年3月23日 /最終更新日:2024年7月24日
地域経済活性化支援機構
事業再生を行う際に活用される地域経済活性化支援機構について記載します。ウィキペディアからの引用は以下の通りです。
株式会社地域経済活性化支援機構(ちいきけいざいかっせいかしえんきこう、英称:Regional Economy Vitalization Corporation of Japan、略称:REVIC)は、株式会社地域経済活性化支援機構法に基づき設立された有用な経営資源を有しながら過大な債務を負っている中堅・中小企業、その他の事業者の事業再生を支援する官民ファンドである。
過去、10年前後の地域経済活性化支援機構の再生実績について以下の通りまとめました。
意外でしたが債務超過に陥る前であったり、BS/PLが黒字(あるいはPLが赤字)の段階でも金融機関によって持ち込まれるケースが散見されます。
理由を整理すると、必ずしも債務超過だから、というわけではなく、資金繰りの問題であったり、将来の設備投資ができない(そのままでは行き詰まる)ということがわかった段階で、金融機関から持ち込まれているケースが散見されています。
場合によっては、金融機関主導で?為替デリバティブ取引を行い、そこで損失を出し、あまつさえデリバティブ取引清算損に対する融資まで出しているにも関わらず、メガバンクが支援機構に持ち込んでいるケースがありました。金融機関のいいなりで不要な損失、借り入れが発生したのは(一定の経営責任はあるとしても)大変気の毒な話だと思いますが、その結果として役員全員が経営責任を求められ退任を求められた、というのはなんともやりきれない話だと一般的には思われるのではないでしょうか。
また経営者は経営責任を取ることを金融機関から求められ退任を促されてしまいますが、「経営に必要な」人材は留任し取締役、あるいは従業員として基幹的な職位についたケースも散見されます。
何が申し上げたいかというと、仮に自身の会社が破綻した場合、一般的に私財は取り上げられますし、解任されてしまうと思われている経営者は多いと思います。
ただそのために事業再生が行われず経済が沈滞してしまう、というのは国も困るわけです。
そこで私財については一定を保証することで生活の保障を行い、処遇についてはケースバイケースですが事業について保証されるケースはございます。
銀行主導の場合、どうしても債権カットがメインになるため、(貸し手責任はさておき)借り手に対し責任を負わせるために、可能な範囲で経営者の私財を換金し、取引先や従業員との関係も無視して会社から放逐しようと思うかもしれません。
ただそれは果たして前向きな話なのでしょうか?
借り手責任は一定あると思いますが、貸し手の責任もあるはずです。
経営者もリスクをとって経営を行ってきているため、100%現状維持がされるということはないでしょうが、逆に100%の責任を問われるのも酷な話だと思います。
「お家断絶領地没収」ではないですが、経営時は従業員や取引先、金融機関に対して顔色を伺って経営をしているのに、いざ何かあった時は苛烈な責任のみを追求されるのであれば、経営者になりたい人もいなくなり、経済も停滞するでしょう。
弊社では上記のような経営者に寄り添い、私財の適切な範囲の保全、必要性のある範囲での事業への関与を継続するための企業(事業)再生ワンストップサービスを提供しております。
具体的には上記の御趣旨に賛同していたけるスポンサーを探し、地元の金融機関としがらみのない企業法務、特に事業再生の知識や実績のある弁護士により、最適なスキームを提案し、実行致します。
その上で、漫然とした会社だけの清算だけではなく、会社と経営者を含めた再生を行っていきたいと考えております。
ご興味ある方は是非お問い合わせください。
再生事例
No. | 対象事業者 | 所在地 | 業種 | 金融機関 | スポンサー | 売り上げ規模(百万円) | 純利益黒字/赤字 | 資産超過/債務超過 | 経緯 | スキーム | 子会社化 | 既存役員の処遇 | 従業員の雇用 |
1 | 株式会社紅乙女酒造 | 福岡県久留米市 | 焼酎の製造・販売 | 福岡銀行他2行 | 株式会社ふくや | 1,605 | 赤字 | 黒字 | 過大な設備投資。老朽化した生産設備の追加コストの発生。 | 債権放棄 | ○ | 役員全員の退任。スポンサーから役員派遣。 | ○ |
2 | 株式会社中山製鋼所 | 大阪府大阪市 | 鉄鋼業 | 三菱東京UFJ銀行 三菱UFJ信託銀行 三井住友信託銀行他 | 複数 | 113,881 | 赤字 | 黒字 | 高コスト体質。返済能力を超えた過剰な有利子負債。 | 債権放棄 | ○ | 一人を除き全員退任。銀行から役員、スポンサーから監査役の派遣。 | ○ |
3 | 株式会社北都 株式会社三都 | 新潟県新潟市 | 印刷業 | 第四銀行他 | 島津印刷株式会社 | 2,930 | 赤字 | 赤字 | 過剰設備投資による借入れ案高の増加。 | 第二会社方式 | ○ | 一部役員を除き役員の退任。スポンサーから役員派遣。 | ○ |
4 | 株式会社マリーナ電子 株式会社マリーナ産業 | 茨城県笠間市 | 電子部品受託 OA機器等販売 | 筑波銀行、常陽銀行 | キャノン電子販売 | 3,688 | 赤字 | 黒字 | 売上減とリストラを行っても回復しない資金繰り。 | 第二会社方式 | ○ | ファンド及び金融機関からの監査役の派遣。 | ○ |
5 | 医療法人東華会 有限会社東華医療設備 | 神奈川県相模原市緑区 | 医療事業 介護事業 | 横浜銀行他 | ー | 2,147 | 黒字 | 赤字 | 債務超過。設備投資が必要と思われていたが、事業モデルの転換を行う必要があるが借り入れができない。 | 債権放棄 DDS | × | 理事長を除き理事は退任(一部再任)。機構及び横浜銀行から理事を派遣。 | ○ |
6 | 寿工業株式会社 | 東京都新宿区 | 鉄鋼製品及び鋳鋼品の製造販売 | もみじ銀行 広島銀行 呉信用金庫及び商工組合中央金庫 | ー | 17,128 | 赤字 | 黒字 | 合弁会社に対する多額の債務保証。 | 第二会社方式 DDS | × | 取締役数のスリム化。 外部人材の登用及び機構からの人材派遣。 機構への第三者割当増資。 | ○ |
7 | 新和印刷株式会社 新和ロジスティクス株式会社 | 大阪府大阪市 | 印刷製版製本業 運送業及び倉庫業等 | 三井住友銀行他 | 株式会社石田大成社 | 3,324 | 赤字 | 黒字 | 受注の落ち込み。有利子負債過大による事業継続が困難であること。 | 第二会社方式 | ○ | 再生に必要な一部役員を除き退任。スポンサーからの役員派遣。 | ○ |
8 | 株式会社沖縄三越 | 沖縄県那覇市 | 百貨店 | 沖縄銀行 沖縄振興開発金融公庫 琉球銀行 沖縄海邦銀行 | 株式会社リウボウホールディングス | 7,668 | 黒字 | 赤字 | 売上が減少。商標利用期限が到来し、事業継続が見通せなくなったため。 | 債権放棄 | ○ | 役員全員が退任。リウボウHDおよび機構から役員派遣。 | 不明 |
9 | 株式会社フレンドリー | 大阪府大東市 | ファミリーレストラン・居酒屋の運営 | りそな銀行他3行 | ー | 9,130 | 赤字 | 黒字 | 売上の減少。設備投資が出来ず。 | リスケジュール及び設備投資資金の供給 | ○ | 代表取締役会長の退任。機構からの役員派遣。 | ○ |
10 | 株式会社最上 株式会社海荘 株式会社クリアウォーター | 福岡県北九州市 | 鮮魚小売り、飲食、辛し明太子製造販売など | 福岡銀行他10行 | ー | 5,733 | 赤字 | 黒字 | 売上の低下。多角化に伴う過剰投資による過大な有利子負債。 | 第二会社方式 | × | 役員全員退任。役員として人材派遣。 | 不明 |
11 | 社会福祉法人宇治病院 | 京都府宇治市 | 医療事業、介護事業 | 京都銀行他 | ー | 3,151 | 赤字 | 黒字 | 稼働率の低下に伴う収支の低迷。借入金負担大。修繕や設備更新の借り入れができず。 | 債権放棄 | × | 一部理事、評議員以外はすべて退任。機構から理事は県。 | ○ |
12 | 株式会社建材社 | 北海道札幌市 | 建材卸売、タイル工事等 | 北海道銀行他 | 株式会社クワザワ | 5,168 | 黒字 | 黒字 | 売り上げ減、後継者問題 | 100%減資スキーム | ○ | 役員全員退任。スポンサーから役員派遣。 | ○ |
13 | 熊本バス株式会社 | 熊本県熊本市 | バス事業、自動車学校運営等 | 熊本第一信用金庫、肥後銀行他 | ー | 1,258 | 赤字 | 赤字 | 収益性悪化、設備投資できず | 直接放棄 | ○ | スポンサー及び機構からの役員派遣 | ○ |
14 | 大井川鉄道株式会社 大鉄商事株式会社 | 静岡県島田市 | 鉄道事業、不動産賃貸業、物販事業 | 静岡県信用農業協同組合連合会、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、静岡銀行 | エクリプス日高 | 1,451 | 黒字 | 黒字 | 収益性悪化、返済能力を超えた過大な負債。 | 直接放棄 | ○ | スポンサーから役所金の派遣を受けることでガバナンス体制の強化を図る | ○ |
15 | マルカサービス株式会社 マナレイジャパン株式会社 | 愛知県名古屋市 | 自動車用品卸業(アルミホイール他) | 三菱東京UFJ銀行 みずほ銀行他 | 株式会社レイズ | 10,576 | 黒字 | 赤字 | デリバティブに伴う為替差損。返済のために借り入れをした結果過剰債務。減収。 | 債権放棄 | ○ | 再生に必要な一部役員を除き退任。スポンサーからの役員派遣。 | ○ |
16 | 株式会社フードセンター富田屋 | 岐阜県大垣市 | 食料品の加工・販売 日用品・酒類の販売 | 大垣共立銀行 大垣信用金庫他10行 | コノミヤ | 17,850 | 赤字 | 赤字 | 売上高の低下、借入金の増大 | 第二会社方式 | ○ | 取締役全員の退任。スポンサーから役員の派遣。 | ○ |
17 | 村田長株式会社 | 大阪府大阪市 | 産業用繊維資材の卸販売事業 | りそな銀行他3行 | 4,228 | 黒字 | 赤字 | 売上の減少、デリバティブ契約による為替差損、仕入れ価格高騰など | 債権放棄 100%減増資 | ○ | 一部役員を除き役員全員の退任。機構からの役員派遣。 | ○ | |
18 | 株式会社伸東工業 | 静岡県浜松市 | プラスチック部品製造業 | 遠州信用金庫 三井住友銀行他 | 安福ゴム工業 | 897 | 赤字 | 赤字 | 大幅な減収と過剰投資による事業継続困難 | 第二会社方式 債権放棄 | ○ | 一部役員を除き役員全員の退任。スポンサーからの役員派遣。 | ○ |
19 | 株式会社文真堂書店 | 群馬県高崎市 | 書店事業 アミューズメント事業 | 群馬銀行他8行 | 株式会社トーハン | 9,237 | 赤字 | 黒字 | 収益性の悪化による資金不足。在庫投資や設備投資が出来なくなった。 | 100%減増資スキーム | ○ | スポンサーからの役職員の派遣を受ける。 | ○ |
20 | 株式会社オーケー | 大分県大分市 | 食品スーパー事業 不動産賃貸事業 | 大分銀行 みずほ銀行 豊和銀行 商工組合中央金庫 大分信用金庫 | 株式会社マルミヤストア | 13,055 | 赤字 | 黒字 | 収益の減少、財務状況悪化により資金繰りのひっ迫 | 会社分割第二会社方式 | ○ | スポンサーからの役職員の派遣を受ける。 | ○ |
21 | 株式会社阿蘇熊牧場 | 熊本県阿蘇市 | 観光商業施設運営 | 熊本銀行 商工中央金庫 肥後銀行 熊本県信用保証協会 | 株式会社スターダストホテル | 482 | 赤字 | 黒字 | 入場者の減少、阿蘇山の噴火、多角投資の失敗による資金繰りの悪化 | 100%減増資スキーム、直接債権放棄 | ○ | 役員全員が退任し、スポンサーから役員の派遣を受ける予定。 | ○ |
22 | 株式会社亀田組 株式会社進興 | 大阪府大阪市 | 建設業、運送業 建設資材販売業 | 近畿大阪銀行 三井住友銀行 大阪厚生信用金庫 阿波銀行 尼崎信用金庫 日本政策金融公庫 | 株式会社ピーエス三菱、株式会社ニューテック康和 | 2,217 | 赤字 | 赤字 | 収益環境の悪化、労働単価の上昇、待機人件費の発生、コスト削減の遅れによる資金繰りの悪化 | 第二会社方式 | ○ | スポンサーから役員の派遣を受ける | ○ |
23 | ステンレスパイプ工業株式会社 | 大阪府堺市 | ステンレス溶接鋼管の製造 | 商工組合中央金庫 他8行 | 阪和興業株式会社 | 2,956 | 赤字 | 赤字 | 売上の大幅検証、過剰廉売、納期遅れなどによる収益性低下 | 債権放棄 | ○ | 役員はすべて退任しスポンサーからの役員派遣を受ける | ○ |
24 | 勝浦漁業協同組合 | 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町 | 協同組合 | 脳論中央金庫、和歌山県漁業協同組合連合会他5行 | 304 | 黒字 | 赤字 | 200カイリ宣言などにより貸付債権や経済事業債権の大半が不良債権化。また水揚げ高の低迷により資金繰りがひっぱく | 第二会社方式 | × | 県漁連を中心に市場関係者などにより構成される委員会を設置 | 不明 | |
25 | 医療法人清風会及びホスピタル坂東 | 茨城県坂東市 | 精神科病院、介護施設 | 独立合成法人福祉医療機構、群馬銀行他 | 3,466 | 赤字 | 赤字 | 診療報酬の不正請求が発覚し、その影響で精神科救急指定病院の取り消し、入院外来含む患者数の減少などが続き医業収益が低迷 | 債権放棄等 | × | 創業家出身の社員理事は退任し、理事長は新しく招聘した医師が就任、機構及び主力金融機関から社員、理事を派遣 | ○ | |
26 | 株式会社吉田ハム | 岐阜県大垣市 | 食品卸売・加工、製造販売及び小売 | 大垣共立銀行他5行 | JA全農ミートフーズ株式会社 | 12,888 | 赤字 | 赤字 | 売上がピーク時の半分まで落ち込み、不振売上先の整理やリストラなどを行ったが売り上げを回復できなかった | 債権放棄(事業譲渡・第二会社方式) | ○ | スポンサーから代表取締役、営業本部長及び管理本部長の派遣を受ける | ○ |
27 | 株式会社阿蘇熊牧場 | 熊本県阿蘇市 | 観光商業施設運営 | 熊本銀行他 | 株式会社スターゲイトホテル | 535 | 赤字 | 黒字 | 当初の再建計画に基づく支援決定後、熊本地震によって被災し、予期せぬ支出が発生し当初計画の遂行が困難になっため | 100%増減資スキーム、直接放棄方式 | ○ | 役員全員が退任しスポンサーから役員の派遣を受ける予定 | ○ |
28 | 栄川酒造株式会社 | 福島県耶麻郡磐梯町 | 酒類製造販売 | 東邦銀行他 | 株式会社ヨシムラフードホールディングス | 715 | 黒字 | 黒字 | 生産コストの抜本的な改善ができないまま市場の縮小と東日本大震災による福島県の人口減少などの英子湯を受けたことによる資金繰りひっ迫 | 100%減増資スキーム | ○ | 再生に必要な一部役員を除き退任。スポンサーからの役員派遣。 | ○ |
29 | 協同組合グリーンモール 株式会社グリーンフード 株式会社グリーンモール 有限会社ジーエム | 島根県江津市 | 商業施設運営後湯、食料品等販売業 | 山陰合同銀行他6行 | 株式会社イズミ 株式会社今井産業 | 277 | 黒字 | 黒字 | 増床等の設備投資を行ったが商圏人口の減少や、施設全体の有効な店舗配置転換やテナント入れ替えなど有効な経営改善策を打てず、収入の減少が常態化し、財務状況は急速に悪化した。 | 直接放棄方式 | ○ | スポンサーから役職員の派遣を受けることでガバナンス体制の強化を図る | ○ |
30 | 株式会社玉川温泉 関直右衛門合資会社 | 秋田県仙北市 | 温泉旅館業 | 秋田銀行他5行 | 1,322 | 赤字 | 赤字 | 景気低迷や旅行形態の変化に対応できず、東日本大震災の影響で大幅な減収を余儀なくされた | 100%減増資スキーム | ○ | 経営陣はいったん全員退任し、機構及び秋田銀行から役員の派遣を受け入れ、一部役員は引き続き基幹ポストに従事 | ○ | |
31 | 社会医療法人恵愛会 | 大分県大分市 | 病院 | 大分銀行他3行 | 4,445 | 黒字 | 赤字 | 業務効率に支障が出てきた建物を建て替えようとしたが既存債務が相応にあるため資金調達が困難であった | 債権放棄 | × | 金融機関から役員の派遣を受ける | ○ | |
32 | 田坂鉄工建設株式会社 | 大阪府大阪市 | 建設業 | 近畿大阪銀行他3行 | 新興プランテック株式会社 | 524 | 赤字 | 赤字 | 新規事業に対する借入れが増え資金繰りが急速に悪化した | 第二会社方式 | ○ | スポンサーから役員の派遣を受ける | ○ |
33 | トリスミ集成材株式会社及び奈良県大規模木造協同組合 | 奈良県五條市 | 集成材の製造販売 大規模木造建築工事の請負 | 南都銀行他7行 | 村地綜合木材株式会社 | 4,876 | 赤字 | 黒字 | 新築住宅着工数減少等の影響で借入返済が進まず資金繰りが悪化 | 債権放棄(会社分割・第二会社方式) | ○ | スポンサーから代表取締役の派遣を受ける | ○ |
34 | 島原鉄道株式会社 | 長崎県島原市 | 鉄道、路線・貸し切りバス、船舶、不動産賃貸、ホテル運営等 | 株式会社十八銀行他2行 | 長崎自動車株式会社 | 1,822 | 赤字 | 赤字 | 人口減少による低迷と雲仙普賢岳の噴火による損害等、収益力に対して債務が過大となっていた | 直接放棄方式 | ○ | 経営陣はいったん全員退任し、機構及び長崎自動車から役員の派遣を受け入れ、一部役員は引き続き基幹ポストに従事 | ○ |
35 | 宮崎カーフェリー株式会社 宮崎船舶有限会社 | 宮崎県宮崎市 | 海上運送業 | 宮崎銀行他 | 5,313 | 黒字 | 赤字 | 燃料高騰や過去に建造した2隻の船舶にかかる債務負担などがあり債務超過に陥っていたが、今後の事業に新船建造などの設備投資が必要だったため事業債権に迫られていた | 第二会社方式 | × | 機構から経営人材を派遣するほか、一部の出融資者からも取締役を派遣し、ガバナンス体制を強化する | ○ | |
36 | 株式会社三啓 | 東京都江東区 | 精密測定器、顕微鏡及び光学器の卸売業 | りそな銀行他5行 | 中山商事株式会社 | 3,454 | 赤字 | 赤字 | 国の方針変更に伴い生物顕微鏡の販売が減少、有価証券投資の失敗、米国メーカーからの総代理店契約が解消されたことによる業績の悪化等 | 法人格存続・直接放棄スキーム | ○ | 経営者は全員退任するものの、引き続き使用人として直接事業運営に関与していく | ○ |
37 | 国際スキー開発株式会社 | 東京都世田谷区 | スキー場 | 昭和信用金庫 あおぞら債権回収株式会社 | 78 | 赤字 | 赤字 | スキー人口が減少する中、過大な債務を抱え、有効なプロモ―ションやインフラ設備を行うことができなかったから | 直接放棄方式 | ○ | 役員全員の退任。スポンサーから役員派遣。 | ○ | |
38 | 株式会社トヨシマ | 大阪府池田市 | 産業車両部品、各種バネの製造販売装置 | 池田泉州銀行他6行 | 株式会社イチネンホールディングス | 4,997 | 赤字 | 黒字 | 米国ばね事業や兵庫県工場の浸水復旧により借り入れが増大する中、リーマンショック以降の市場縮小と海外製品の台頭により収益環境が悪化 | 債権放棄(会社分割・第二会社方式) | ○ | スポンサーから代表取締役の派遣を受けることでガバナンス体制の強化を図る | ○ |
39 | 株式会社ジョイアンドジェイ | 熊本県熊本市 | 飲食業(居酒屋等経営) | 西日本シティ銀行他10行 | 株式会社アスラポート・ダイニング | 4,615 | 赤字 | 黒字 | 急速な大型店舗の出店を図っていたが他業種との競争激化により収益が悪化し、店舗の設備更新が滞るという悪循環に陥り、資金繰りがひっ迫 | 第二会社方式 | ○ | スポンサーから経営者及び店舗運営に精通した人材を招聘し、新経営管理体制を構築 | ○ |
40 | 第一合繊株式会社 | 新潟県見附市 | 合成繊維の規格製造卸売り | 北越銀行他2行 | 帝人フロンティア株式会社 | 1,201 | 黒字 | 赤字 | 中国品との価格競争、豪雨や新潟中越地震、中国子会社の清算など過大な金融債務を抱えていた | 直接放棄方式、DES | ○ | 役員全員が退任しスポンサーからの役員派遣 | ○ |
41 | 一般社団法人福岡県社会医療保険協会 | 福岡県福岡市 | 病院介護事業 | 福岡銀行他1行 | 桜十字グループ | – | – | – | 運営エリアを増やしすぎ法人規模が課題となったこと及び一部の病院を移転新築したためさらに債務が増加した | 3者協調支援と金融支援 | × | 機構、金融機関、桜十字から役員の派遣 | ○ |
<事業再生についてはこちらのページも併せてご参考にしてください>
企業再生スキームとM&A
債務超過企業と企業再生(準則型私的整理編)
【事業再生】特定調停スキームとは
【事業再生】事業再生ADR制度について
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