公開日:2021年6月6日 /最終更新日:2024年7月24日
個人が資産を築くには
資産家とサラリーマンの違いとは
ZOZOの前澤友作さんとか、ソフトバンクの孫正義さんとか、個人で億万長者になった方って立志伝中の方ですよね。
サラリーマンで退職した時に、彼らのような富を築くのはまず無理でしょう。
一般的に高収入と呼ばれる年収1,000万円以上のサラリーマンでも手取りベースでは700万ほどでしょうし、生活費で無くなるものを考えると年に貯金しても100万円〜200万円ほどでしょうか。
仮に30年貯金しても6,000万円ですよね。
企業側としても労働者に対して必要以上の配分を行なってしまえば労働者も組織体から離脱(リタイア)するでしょうから、仮に利益を多くあげたとしても配分額は1,000〜2,000万円、仮にうまくいき上場企業の経営者で成功したとしてもフローである役員報酬は数億円といったレベルに留まるのではないでしょうか。
ではどうやって彼らは富を築いたのでしょうか。
フローとストック
フローとストックという概念があります。
フローというのはサラリーマンの月々の給料のように入ってくるお金。
先ほど例としてあげた概念です。
他方、ストックとは不動産や株式やのように資産として「存在する」ものと言えるでしょう。
どちらを重視するのか
ではフローとストック、どちらを重視したらいいのでしょうか。
一般的にサラリーマンをやっていると昇格し昇級し、月々入ってくるお金が増えたらいいと思いますよね。
それ自体は誤りではないのですが、ストックと比較するとインパクトが大きく異なります。
もっと言えば、ストックの方がレバレッジが効く。
レバレッジというのは、「てこの力」が働くということです。
レバレッジ
例えばですが、月に50万円、年間600万円入ってくる金融商品があるとします。
この金融資産に対していくらで購入(投資)しますか?
例えば、この金融資産が3000万で売っているとします。
3,000万円で買って、入ってくるお金が年600万円なので年間20%の利回りです。
5年で回収可能ですよね(今ではありえないですが)。
現金を3,000万円出したら5年で回収ですよね。
ではその3,000万円のうち30万円しか出さなかったらどうでしょうか。
つまり残りの2,970万円は借りてしまうわけです。
金利はここでは割愛して考えます。
上記の場合、30万円出して年間600万円が入ってくるので、年利2,000%ですよね。
この場合、最初に3,000万円出すよりも早く回収ができますし、資金効率を高めることができます。
また利回り20%で売買されることが妥当な金融商品だとします。
金融商品と書きましたが、これがあなたが経営している会社だとします。
(非公開会社の株式も立派な金融商品です)
元々、月に50万稼いで、年600万の売り上げ(ここでは簡単に考えるため、売り上げ=利益と仮定します)だったとしますが、これがあなたがさらに経営状況をよくして月に100万円、年1,200万円の利益が上げられるようになったとしたらどうでしょうか。
あなたが当初3,000万円で投資した会社を同様に利回り20%で売却した場合、6,000万円で売却できます。
結果として3,000万円の差益が生まれます。
3,000万円投資した金融商品(会社)を6,000万円で売却して、3,000万円利益を産むことができれば、フローによって収入を得るよりも資産を獲得するスピードが早いですよね。
ここで、最初に30万しか自己資金を出さず、残りを金融機関などで借りた場合であれば、金融機関に対して2,970万円を返済しても3,030万円の利益(これをキャピタルゲインと言います)が生まれます。
30万円の自己資金で3,030万円の利益が残るのであれば先ほどの事例より最初に必要な資金が少ないので、より早く資産を築くことができます。
先ほどのフローで6,000万円の金融資産を築くのに30年かかると概算しましたが、このようにストックを築くのであれば2回転、それも入れる金額が大きくなれば指数関数的に扱う金額を増やしていくことも可能になることから、スピードは加速していきます。
上記のように、ストックを売買する中で得た資金を別のビジネスや資産に投資し、それらの価値を高めて売却していくこと、それが資産を築くという点で最も現実的なのではないでしょうか。
個人が資産を築くには
上記の前提で行けば、ある程度お金が稼げる事業を作って、その売り方を考えたらいいと還元できるはずです。
そしてそのためにはどういう売り先がいいのかとか、どう見せた方がプラスになるのか、というところも論点になってくると思います。
上記についてご理解いただけるのであれば、サラリーマン(労働者)として変化のない生活を送るより、面白い人生を送り、かつ金銭的にもメリットを享受できることが可能になると思います。
冒頭ご紹介した、竹之内教博さんの「無名の男がたった7年で270億円手に入れた物語」はスモールビジネスを立ち上げ大きくしていくヒントがたくさん詰まった内容でした(私もファンになりました)。
昨今は個人がM&Aで小規模ビジネスを買収して起業するという流れもあり、全く否定するものではありませんが、一から制度を作っていくのも最初からビジネスの設計図を自分で考えることができるのでこれはこれでありだと思いました。
具体的事例含めてご興味ある方は是非お問い合わせください。
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