公開日:2020年8月27日 /最終更新日:2024年7月24日
仲介という形式
実は仲介という形式、シンガポールとかアメリカでは禁止です。
実は厳密には小規模のM&Aなどでは行われているようですが、むこうではFAという形で、買い手売り手双方にアドバイザーをつけて交渉させています。
(日本では「別れ」と言って何とかまとめさせようとしているような存在ですが、向こうではお互いの利益を主張するためにつけるので全然違う存在だと思います…)。
なぜ仲介という存在が禁止されているのかというと、それは利益相反の可能性があるからです。
つまり、売り手と買い手について、話をまとめるために情報を歪曲し、(基本的に)売り手をだまくらかしても成約して手数料をもらう…。
そんな仲介者がごろごろしていればそりゃ禁止しますよね。。
日本の場合は?
なぜ日本では仲介という形式が残っているのでしょうか。
もし経済合理性がないのであれば禁止されているはずです。
ここからは個人的な推測ですが、日本的なウェットな交渉の際に、間に入るのが一人(一社)のほうが感情的になる可能性が少ないからかなあと考えています。
相対取引は最終的には経済的なバリュエーションを裏付けとして感情的な(エモーショナルな)問題をクリアし、ハンコを押すということがゴールになると考えられます。
その際にお互いの立場を主張すぎると、バリュエーションを優先してエモーショナルな問題が発生してしまう。
それなら多少、バリュエーション(価格)は調整されるとしても、「まあまあ、この辺で」「お互い、一緒にやっていきましょう」という考え方が、双方の感情や考え方を踏まえてやれる仲介という形に落ち着いたのかなと考えられます。
結局仲介形式ってどうなの?
では本当に仲介という形が正しいのでしょうか?
それも難しいところです。上記の話は性善説に立っておりますが、中には制約を優先して、情報を捻じ曲げ、いずれかの不利(利益相反)になっても手数料をもらう、という仲介もいると思います。
特にインセンティブ形式の会社はそうですよね。
インセンティブ率が高い場合、会社の採用ページで「業界最高水準!」とか「平均年収2●●●万円!」みたいにうたってると、「え・・・、その原資ってどこから出てるの」って思いますし、「会社も許容してるんかい」って思いますよね。
単価の高い成約ありきでチェックアンドバランスが働いていない状況なのではないか、と思われても不思議ではありません。
では社内で「売り手と買い手に分かれています」という会社なら安全なのでしょうか?
それも本末転倒で、そもそも利益相反の観点を防ぐためにお互いに分かれてやっているのに、どちらも自社であれば、「顧客のために自社の利益を毀損してもいいのでやめるよう言います」という話にはならないですよね。
したがって社内で別れ対応をしていても顧客利益はまっとうされない。。
かといってFA対応だとそもそも調整ができるのかという問題もある。。
弊社の場合は
誰を信じたらいいのかという疑問があると思いますが、当社の場合、「悩んだら代表までご相談ください」とお伝えします。
担当仲介の言動に不一致があると思われた場合、何か不審な点がある場合や不安になった場合。発言がぶれた場合が何かある可能性が高いです。
当社の担当者がもしそのような言動をとる場合には当方までご連絡ください。そして状況を確認し、お伝えします。
当社の場合は、そのようにチェックアンドバランスをとりますし、たいていの仲介会社はそこまでやりません。
そのうえで納得感のあるM&Aを行い、ご満足を頂けるよう努めてまります。他社でやられてる事業者の方も、ご不安であればご相談に乗りますので、お気軽にご相談ください。
よろしくお願い申し上げます。
M&A仲介については以下のブログも参考にしてください。
「M&A仲介への不信感4選」
仲介かFASか
「M&A仲介会社の手数料」上場・非上場会社との比較!
M&Aで会社を譲渡する際に失敗しないための21のポイント!
売り手がM&Aを始める前に確認すべき5つのこと
【年倍法】M&Aの「価格」と「価値」の違いとは
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