【レーマン方式って何!?】わかりづらいM&Aの「最低手数料」と計算の罠をプロが解説

 

M&A(企業買収や合併)を検討する際、多くの方が気になるのが「結局、手数料っていくらかかるの?」という点ではないでしょうか。
M&A仲介会社に対して手数料を明確に示すルールができましたが、大手企業のウェブサイトを見てみると、情報がわかりづらいようで、特に「最低手数料」については見つけにくい、もしくはトップページには記載がないことが多いようです。
今回は最低手数料とレーマン方式について詳しく解説し、トラブル時の相談先にも触れながら、弊社の「明確に公開する」姿勢についても併せてお伝えしたいとおもいます。

最低手数料、どこに記載されている?
「M&Aの手数料はわかりづらい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この疑問を確かめるため、当職でも大手M&A仲介会社のウェブサイトを確認しました。
確かに手数料の概要は「レーマン方式で取引金額の5%から」「着手金無料」などといった形で、比較的目立つ場所に記載されています。
しかし「最低手数料2,500万円」や「中間金は成功報酬の10~20%」といった重要な詳細は、リンクをたどりにたどってようやく確認できることが多く、すぐには見つけにくいのが実情ではないでしょうか。

中小企業庁の「中小M&Aガイドライン(第3版)」では、M&A支援機関に対し、手数料の種類や基準、支払時期を契約前に明確に説明することが求められています。

最近は標準手数料をデータベースで公開する企業も増えていますが、ウェブサイトのトップページで「最低手数料は2,500万円」と明示している企業は少なく、これにより「M&Aわかりづらい」「なんだか高そう」という印象を与えているのではないでしょうか。

最低手数料とは何か?
では、「最低手数料」について詳しく説明したいと思います。
M&Aの手数料は通常「レーマン方式(後述)」で計算されることが多いです。
しかし取引金額が小さい場合、計算された手数料も少額になり、仲介会社の労力に見合わないことがあります。
というのもM&Aには、ソーシング、企業価値の評価、買い手との交渉、デューデリジェンスなど、多くの手間や工程がかかるからです。
そこで設定されるのが「最低これだけはお支払いください」ということで「最低手数料」という金額設定が一般的に行われております。

最低手数料とは?
取引金額が小さくても、仲介会社が確保する最低限の手数料です。業界の相場はおおよそ以下の通りです。

  • 大手仲介会社:2,000万円~3,000万円
  • 中堅仲介会社:1,000万円~2,000万円
  • 小規模仲介会社:300万円~1,000万円

たとえば、取引金額5,000万円で料率5%の場合、手数料は250万円ですが、最低手数料が2,000万円なら2,000万円が請求されます。
この情報が事前にわかっていないと、想定外の費用に驚くことも。
各社ウェブサイトではレーマン方式の概要は目立つものの、最低手数料は小さく記載されることが多かったり、よくわからないところに書かれているため、確認に注意が必要です。

最低手数料の必要性
M&Aの手続きは取引金額の大小にかかわらず、同程度の労力を要します。
企業価値の算定や契約書の確認など、専門的な作業が多いため、最低手数料を設定することで、仲介会社は適切な報酬が確保できるようになるわけです。
この仕組みを理解しておけば、「手数料が安そう」と安易に選んだ結果、最低手数料で想定外の費用が発生するのを防げるのです。

レーマン方式とはどのような仕組み?
次に「レーマン方式」について詳しく解説します。
M&Aの手数料の中心は、取引金額に基づく「成功報酬」で、その計算に使われるのがレーマン方式です。
一説によればドイツの経営学者レーマン博士が考案したとも言われますが、起源は明確ではありません。
名称は専門的ですが、仕組みは比較的シンプルです。

レーマン方式の基本
取引金額に応じて料率が段階的に下がる方式です(「逆レーマン方式」という概念もありますが割愛します)。

以下は一般的な例です。

  • 5億円以下:5%
  • 5億円超~10億円:4%
  • 10億円超~50億円:3%
  • 50億円超:2%

この場合、取引額が20億円だったとしての計算例を出してみましょう。
20億円をテーブルごとに分解して、それぞれのレートをかけ、最終的に足し上げます。

  • 5億円 × 5% = 2,500万円
  • (10億円 – 5億円) × 4% = 2,000万円
  • (20億円 – 10億円) × 3% = 3,000万円
  • 合計:7,500万円

この場合は7500万円で、仮に最低手数料が2,500万円の場合、最低手数料を上回っているので7500万円が適用されます。
ただし取引金額が小さい場合(この場合は計算しても2500万円に達しない場合)、最低手数料である2500万円が適用されるわけです。
この最低手数料は各社が独自に決めているので、事前に確認することの重要性がご理解いただけたのではないでしょうか。

基準額の違い
レーマン方式の計算で次にややこしいのが、「取引金額」の定義です。
仲介会社によって基準額が異なり、以下のようなケースがあります。

  • 株式譲渡対価:株式を売却した金額。
  • 企業価値:株式+負債(借入金など)の合計。
  • 移動総資産:売却対象の資産総額。

たとえば、株式譲渡対価1億円で負債が2億円の場合、企業価値は3億円になります。
料率5%なら企業価値ベースでは1,500万円、株式譲渡対価ベースでは500万円となり3倍の差が生じます。
ウェブサイトでは基準額が明示されていない、または小さな文字で記載されている場合が多く、事前確認が重要です。
(ただし最低手数料が2500万円の場合、どちらの計算基準も2500万円に引き上げられますが)

レーマン方式の特徴
レーマン方式は取引金額が大きいほど料率が下がるため、大規模なM&Aでは手数料負担が軽減されます。
一方、小規模なM&Aでは最低手数料の影響が大きくなるため注意が必要です。
この仕組みを理解することで、見積もりが比較しやすくなります。

なぜ手数料の透明性が重要か?
最低手数料やレーマン方式を理解すると、手数料の透明性がなぜ重要かがわかります。
M&Aは企業の将来を左右する重要な決断です。
想定外の手数料が発生すると、計画に大きな影響を及ぼします。
中小企業庁の「中小M&Aガイドライン(第3版)」でも、M&A仲介会社に対し以下の項目を契約前に明確に説明することを求めています。

  • 手数料の種類:着手金、中間金、成功報酬、リテイナーフィーなど。
  • 算定基準:レーマン方式の料率や基準額(株式譲渡対価か企業価値か)。
  • 支払時期:最終契約締結時か、M&A成立時か。

これらは依頼者が安心してM&Aを進められるようにするためのルールです。
たとえば最低手数料2,000万円や企業価値ベースの計算を事前に知っていれば、複数社の見積もりを比較し、信頼できる仲介会社を選べますし、そもそも最初から相談しようと思わないかもしれません。
透明性は、M&Aの成功に欠かせない要素です。

大手企業の手数料の状況は?
大手M&A仲介会社の手数料は、どのような状況でしょうか?
固有名詞は控え、一般的な傾向をお伝えします。

  • 手数料の種類:着手金(50万円~300万円)、中間金(成功報酬の10~20%)、成功報酬(レーマン方式で5%から)が一般的。
    最近は「着手金無料」「完全成功報酬制」を掲げる企業も増えています。
  • 最低手数料:取引金額が小さくても、最低手数料(2,000万円~3,000万円が相場)が設定されている場合が多いです。
  • レーマン方式の開示:料率(例:5億円以下5%)は記載されていますが、基準額(株式譲渡対価か企業価値か)は小さな文字だったり、記載がなかったりします。
    具体的な説明も記載がないので、契約時に口頭で説明されて「そんなものか」と思ってしまうケースも多いのではないでしょうか。

大手企業はガイドラインを遵守し契約前に詳細を説明しているはず(と願ってやまない)ですが、ウェブサイトだけで全貌を把握するのは難しいのではないでしょうか。
手数料に関するトラブル(例:想定外の高額請求や不透明な契約)が起きた場合、以下の相談窓口に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

  • 中小企業庁 情報提供受付窓口
    M&A支援機関登録制度に基づき、登録されたファイナンシャル・アドバイザーや仲介業者の不適切な対応(手数料の不透明さや契約トラブルなど)に関する情報を受け付けます。
    情報提供者は秘密保持義務違反による不利益を受けないよう保護されます。
    紛争処理や助言は行いませんが情報は不適切事例の周知や登録要件の確認に活用されます。
    連絡先:電話 03-4577-6532(平日10:00~17:00)、メール jouhouteikyou@ma-shienkikan.go.jp
    サイト:https://ma-shienkikan.go.jp/inappropriate-cases
  • 一般社団法人 M&A支援機関協会(MAAA)
    M&Aの公正で円滑な取引を推進する業界団体。会員(幹事会員・正会員)による手数料トラブルや不適切な支援に関する相談を受け付け、問題の通知や調査を通じて解決をサポートします。
    直接の紛争解決や助言は行いませんが(ただ最近は規則を強化して、会員に対して調査をする権限を内規で強めました)、相談はWebフォーム経由で可能です。
    連絡先:電話番号非公開、Webフォーム(https://www.maa-a.or.jp/inquiry)
    サイト:https://www.maa-a.or.jp/

トラブル防止のコツ:契約前に、レーマン方式の基準額(株式譲渡対価か企業価値か)、最低手数料、支払時期をしっかり確認しましょう。
複数社から見積もりを取って比較することも大切です。
悪質な仲介も存在しているので、疑問が生じた場合、上記の窓口に早めに連絡し、ガイドラインを参考に信頼できる仲介会社を選びましょう。

日本財務戦略センターの約束:手数料を明確に公開
私たち日本財務戦略センターは、「手数料を明確に公開する」ことをお約束します。
最低手数料やレーマン方式の基準額は複雑になりがちですが、だからこそ、わかりやすくお伝えすることが大切だと考えています。
ウェブサイトの料金ページで、すべての情報を明確に掲載しており、
例えば

  • 着手金:無料。
  • 完全成功報酬:レーマン方式(例:5億円以下5%)、基準は「移動総資産」と明確。
  • 最低手数料:700万円(税別)
  • 支払時期:最終契約締結時など、タイミングも明示。

と、明確にしています。
弊社は料金情報をウェブサイトの目立つ場所に掲載し、依頼者が安心してM&Aを進められるよう努めております。
というのもM&Aは信頼が最も重要なので、みなさんが「この会社なら任せられる」と感じられるよう、誠実かつ透明性のある対応を心がけたいからです。

まとめ:手数料は透明に、M&Aは安心に
M&Aの手数料、特に「最低手数料」や「レーマン方式」は、ガイドラインで明確な表示が求められているにもかかわらず、多くの仲介会社のウェブサイトでは詳細が見つけづらいのが現状です。
しかし日本財務戦略センターは、手数料を明確に公開し、みなさんの信頼に応えます。もし手数料で疑問が生じた場合は、中小企業庁の情報提供受付窓口(https://ma-shienkikan.go.jp/inappropriate-cases)やM&A支援機関協会(https://www.maa-a.or.jp/inquiry)にご相談ください。
そしてこのページを訪問された方はM&Aをご検討中で、かつ手数料についての疑問をお持ちになられた方と思いますが、弊社では事前に「手数料はいくら?」という疑問を解消し、安心してM&Aを進められるようサポートいたしますのでお気軽にご相談ください!

【2026年1月追記】 2026年現在、M&A業界では手数料の二極化が進んでいます。大手の「最低手数料」は依然として高止まりしており、増税(ミニマムタックス等)の影響と相まって、オーナー様の手残りが思ったより得られないケースが増えています。 当センターでは中小規模のM&Aの実態に合わせた柔軟な対応を心がけています。「他社の見積もりが高すぎる」と感じた際は、セカンドオピニオンとしてお気軽にご相談ください。

 

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大手仲介会社の「最低手数料」に疑問を感じたら、まずは当センターへご相談ください。
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