外国人が日本の会社を買うなら、どの業種か

株式会社日本財務戦略センター|独自調査|2026年9月21日公開

外国人が日本の会社を買うなら、どの業種か

外国人が日本の会社を買うこと自体は、多くの業種でできます。問題は買えるかどうかではなく、買ったあと自分で経営を続けられるかどうかです。この記事では後者を、合併4,044件の実データと、国別の投資統計から考えます。制度の話は最後に置きました。

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まず、日本の中小M&Aがどういう市場かを見る

日本で会社を買うといっても、どういう規模の会社が、誰に、どこから買われているのか。外から見ているとここが分かりません。

国税庁の法人番号公表データには、会社が閉鎖した理由が記録されています。そのうち「合併による解散」を業種別に抜き出すと、消えた会社とその相手が対になって出てきます。11業種、4,044件。買い手の名前まで取れたのが3,977件です。

まずこの4,044件が何を言っているかを見ます。

売り手と買い手は、同じ大きさとは限らない

合併で消えた会社と、その受け皿になった会社。両方を各業種の許可名簿と照らし合わせて、規模が取れた分だけ並べます。グループ内の再編は除き、第三者への承継だけを調べました。買い手は、何回買っていても法人ごとに1回だけ集計しています。

業種売り手(中央値)買い手(中央値)
薬局測れず(確認できたのは10社)24店舗(n=135)
介護2事業所(n=23・参考)13事業所(n=151)/定員189人(n=133)
飲食12法人のうち7法人が施設1つ(参考)4施設(n=89)
運送18台(10台以下が20%・n=44)67台(n=122)
売り手と買い手の規模の中央値(業種別)
図1 売り手と買い手の規模の中央値(業種別)(クリックで拡大)出典:国税庁「法人番号公表サイト」公表データを各業種の許可名簿と照合 集計:株式会社日本財務戦略センター

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同じ「中小企業のM&A」でも、形が違います。

買い手の規模は、薬局が24店舗、介護が13事業所、運送が67台、飲食が4施設。業種で桁が違います。薬局の買い手は数十店舗を持つ会社で、飲食の買い手は数店の会社です。

薬局の買い手については、本店のある都道府県に実際に店舗があることを確認できた法人だけを集計しています。社名が一致しただけの会社は、同じ名前の別法人を拾っている可能性が高いためです。

売り手の数字は参考にとどめてください。売り手と買い手の中央値は、同じ取引の対ではありません。それぞれ、名簿で確認できた会社の中央値です。

不動産(宅建業)は、この表から外しました。国土交通省の宅建業者名簿には従業員数と資本金の列がありますが、133,600行に対して従業員数の値が13種類しかなく、「2」が54.9%を占めます。少数の値が大量に複製されている形で、会社ごとの実数として使えないと判断しました。

買い手としてどのくらいの規模の相手と競うことになるのかが、業種で変わります。

数字の限界を先に書いておきます

この表には、はっきりした制約があります。合併で消えた会社は、許可名簿からも消えます。だから売り手の規模は、ほとんど取れません。

業種売り手が名簿に残っていた割合
運送14.0%(99/709)
介護10.1%(35/346)
飲食6.8%(30/443)
不動産3.0%(21/708)
薬局1.8%(10/555)
建設(東京都の名簿のみで照合)0.6%(4/660)
売り手の規模が測れる割合
図2 売り手の規模が測れる割合(クリックで拡大)出典:国税庁「法人番号公表サイト」公表データを各業種の許可名簿と照合 集計:株式会社日本財務戦略センター

この表の分母は、グループ内の再編を含む合併の全体です。先ほどの規模の表は第三者への承継だけなので、件数は一致しません。

薬局は、社名が一意に一致した会社なら52社ありました。ただしそれは同じ名前の別法人を拾っている可能性が高いので、本店のある都道府県に店舗があるもの10社に絞っています。

売り手の規模をある程度語れるのは、運送と介護までです。飲食は12法人で参考値、薬局は測れませんでした。建設は4社しか残らないので語りません。旅館・ホテルは売り手側の照合ができていないので、この表に出てきません。不動産は名簿に残っていても、規模の列が使えません。買い手の規模は、薬局・介護・飲食・運送で示せます。

買い手は、どこから来るか

規模の次は、距離です。グループ内の再編を除いた「第三者への承継」について、買い手が売り手と同じ市区町村にいた割合を出します。

業種第三者への承継うち同じ市区町村
建設340件44.7%
介護241件40.2%
自動車整備68件35.3%
飲食185件34.1%
産業廃棄物36件33.3%
不動産242件32.6%
旅館・ホテル151件29.1%
運送276件21.7%
薬局450件10.9%
第三者への承継で買い手が同じ市区町村にいた割合
図3 第三者への承継で買い手が同じ市区町村にいた割合(クリックで拡大)出典:国税庁「法人番号公表サイト」公表データ(閉鎖事由「合併による解散」) 集計:株式会社日本財務戦略センター

建設と介護は、4割が同じ市区町村の相手に引き継がれています。隣の会社が買う市場です。

薬局は10.9%しかありません。買い手の9割は別の市区町村から来ています。全国チェーンが広域から拾っていく市場です。

重ねると、市場の型が3つ見える

規模と距離を重ねると、業種ごとに違う型が出ます。

外から入ってくる買い手にとって、この違いは競合の顔ぶれの違いです。近隣型の市場では、売り手は「知っている相手」に譲ることが多い。地元のつながりを持たない買い手にとっては、そこが壁になります。

旅館・ホテルは29.1%で、7割の買い手が外から来ています。地元の顔つなぎに依存しにくい市場だということです。

外国人が日本の会社を買って経営するときの、4つの制約

ここまでは、買い手が日本人でも外国人でも同じ話です。ここから変わります。

外国人が日本の会社を買って自分で経営する場合、資金があれば済むわけではありません。経営を続ける順番に沿って、4つの制約があります。

一、日本語がなくても回せるか

現場の意思疎通が日本語でしか成立しない業種があります。

介護、物流、ビルメンテナンス。どれも労働集約で、仕事が現場の会話で回ります。利用者の様子を申し送る、配車を組み替える、清掃の手順を変える。こうしたやり取りは日本語で起きています。通訳を介すると速度が落ち、速度が落ちると回りません。

一方で、客のほうが外国人という業種もあります。そこでは、日本語が話せないことが減点になりません。

二、許認可が「人」に紐づくか「施設」に紐づくか

許認可を引き継げるかどうかだけでなく、引き継いだあと保てるかが問題になります。

介護の指定は人員基準に連動しています。有資格者が一定数いることが指定の条件なので、その人たちが数人辞めると、指定そのものが危うくなります。経営者が変わったときに人が抜けるのは、よくある話です。

運送の営業所には運行管理者が要ります。これも人に紐づく資格です。

対して、旅館業の許可は施設の構造設備が主な基準です。客室の広さ、換気、入浴設備。これらは人が入れ替わっても変わりません。人の出入りに強い許認可です。

三、自分の国の客を相手にできるか

買い手の母国語や母国のネットワークが、そのまま売上になる業種かどうか。

介護の利用者は日本の高齢者です。建設の発注者も日本の事業者です。ここで母国語は武器になりません。

宿泊業は違います。客の相当数が海外から来ます。買い手が中国語や英語の話者であれば、それは弱点ではなく強みになります。

四、資金が続くか

ここは正直に書きます。この軸だけ、業種別の数字を出せていません。

建物を伴う業種は、取得額が大きくなります。買ったあとも改装と設備更新が続きます。宿泊業はその典型です。一方、飲食や小売は1店舗単位なので、少額から始められます。

これを業種別に数字で示そうとしたのですが、使える一次資料が見つかりませんでした。国税庁の会社標本調査は業種分類が「料理飲食旅館業」で、飲食店と旅館が合算されています。この分類では資本金2,000万円以下が95.8%になりますが、これは大量の小さな飲食店に引っ張られた数字で、宿泊業単独の姿ではありません。

参考になるのは規模感だけです。厚生労働省の衛生行政報告例では、旅館・ホテル営業の許可施設は52,946施設、客室は1,782,232室(令和6年度末)。1施設あたり平均33.7室です。33室分の建物を取得するということが、どれくらいの資金を必要とするか。ここは読み手の判断に委ねます。

この4つ目は、定性的な記述に留めます。数字で裏付けていない以上、そう書くのが正確です。

「外国人」を一つの市場として見ると、話がおかしくなる

4つの制約が机上の話でないことを、実際のデータで確かめます。ただしその前に、分けておかないといけないことがあります。

「外国人が日本で事業をする」には、まったく別の層が3つあります。この3つを混ぜると、数字が意味を持たなくなります。

層1 ── 対内直接投資(大企業・法人の投資)

日本銀行が集計している対内直接投資の残高です。2025年末、単位は億円。

国・地域残高1位の業種
米国87,650―
シンガポール53,971金融・保険 69.8%
香港28,594化学・医薬 36.5%
台湾17,031電気機械 36.2%
中国本土4,832電気機械9.6%/化学・医薬8.0%/サービス6.5%/不動産4.1%
(全地域計)340,053―
対内直接投資の残高と1位業種(2025年末)
図4 対内直接投資の残高と1位業種(2025年末)(クリックで拡大)出典:日本銀行「直接投資(業種別・地域別)」

「中国系が日本を買っている」と一括りにされることがありますが、中身はまったく別物です。香港は医薬、台湾は電機、シンガポールは金融に集中しています。そして中国本土は金額では突出していません。香港の6分の1、シンガポールの11分の1です。

中国本土は、業種の偏り方も他と違います。製造業以外が占める割合を年で並べます。

2023年2024年2025年残高
中国本土82%80%76%75%
香港61%79%34%54%
台湾44%71%61%63%

香港と台湾は年で大きく振れます。大型案件が1件入れば比率が動く規模だということです。中国本土だけが毎年8割前後で安定しています。

直近2025年のフローで、製造業以外の内訳を見ると、不動産業77.1億円、サービス業75.0億円、卸売・小売業32.8億円。一方で通信業は−22.1億円、金融・保険業は−11.5億円で、引き揚げになっています。

ここで書けるのは、ここまでです。中国本土からの対日直接投資は、近年も製造業以外が大部分を占めている。少なくとも「製造業への大型投資だけ」という構図ではない。

ただし、この統計から投資の主体までは分かりません。製造業以外だからといって民間の資金とは限りません。国有企業のサービス業投資も、ファンド経由の投資も、日本国内で活動している企業の再投資も、同じ枠に入ります。主体別の一次資料がなければ、そこは言えません。

層2 ── 在留資格「経営・管理」(日本に住んで自分で経営している外国人)

2025年12月末で46,781人。

国籍・地域人数割合
中国24,84053.1%
ネパール3,1586.8%
パキスタン3,0146.4%
ベトナム3,0056.4%
韓国2,7285.8%
スリランカ2,6175.6%
台湾1,4163.0%
米国7281.6%

この表の「中国」24,840人は、香港を内数として含みます。層1の表では中国本土と香港が別の行なので、範囲が違う点に注意してください。

中国籍が53.1%です。その行き先は東京7,496人(30.2%)、大阪6,829人(27.5%)で、2都府で57.7%を占めます。

層1と層2では、上位に来る国が違います。金額で見ると米国とシンガポールが大きく、人数で見ると中国とネパールが大きい。同じ「外国からの投資」という言葉で、違う人たちを見ています。

層3 ── 小規模の外国人経営者が、実際にやっている業種

日本政策金融公庫総合研究所が外国人経営者619人に聞いた調査です。

業種割合業種割合
卸売業39.3%建設業3.1%
情報通信業13.7%生活関連サービス業3.1%
小売業11.1%運輸業2.9%
製造業10.7%宿泊業1.0%
専門・技術サービス業5.3%
飲食店4.8%

卸売が4割を占めます。宿泊業は1.0%です。

この調査は2020年10月に実施されたものです。新型コロナが宿泊業を直撃していた時期であり、その後のインバウンド回復を含んでいません。2026年現在の姿を示すものではないので、「今も1%」とは読まないでください。利用できる調査ではそうだった、というだけです。

外国人が日本で事業をする3つの層
図5 外国人が日本で事業をする3つの層(クリックで拡大)出典:日本銀行/出入国在留管理庁/日本政策金融公庫総合研究所

この記事が相手にしている層

層1の巨額投資ではありません。海外に住んでいる人、または日本に住んでいる外国人が、日本の中小企業を取得して自分で経営するケースです。層2と層3のあいだにいる人たちです。

4つの制約を重ねると、宿泊業は「運営では有利、資金では重い」位置になる

さきほどの4つを業種に当てます。

業種日本語への依存許認可の紐づき自国の客資金の重さ
介護高い人(人員基準)取れない中
物流・運送高い人(運行管理者)取れない中
ビルメンテナンス高い人取れない軽い
飲食中施設一部取れる軽い
宿泊(ホテル・旅館)低い施設取れる重い

宿泊業は、建物と運営から稼ぐ業種です。人数で稼ぐ業種ではありません。客の相当数が海外から来るので、日本語が話せないことが減点になりません。旅館業の許可は施設の基準が中心なので、スタッフの入れ替わりに強い。

そして最後の列だけ、不利です。

だから、こういう結論になります

宿泊業は、外国人にとって運営面の適合性が高い一方、資金面の障壁が大きい業種です。

「外国人におすすめ」でも「いちばん儲かる」でもありません。二面性があって、その二面性を理解したうえでなら検討対象になり得る、という結論です。

1.0%という数字と、矛盾しないのか

層3の調査で宿泊業が1.0%しかなかったことと、この結論は矛盾するように見えます。「条件がそんなに合うなら、もっとやっているはずだ」と。

ただ、この二つは違うものを測っています。

4つの制約は「買ったあと経営を続けられるか」を見る物差しです。層3の調査は「現在どの業種を経営しているか」を調べた統計です。「どの業種を買収するのが合理的か」を直接測ったものではありません。母集団が違います。

そのうえで、1.0%が低い理由として考えられることを並べます。

つまり「合理的なのに誰もやっていない」のではなく、参入の形が買収に限られないうえ、資金の壁があるので、この統計には出にくい、と読むほうが素直です。

そのほか、書いておくべきこと

宿泊業は景気と観光需要に振れます。ここは他の業種より振れ幅が大きい。

合併台帳では、旅館・ホテルの合併298件のうち承継先が判明したのは295件で、そのうちグループ内の再編が144件(48.8%)、第三者への承継が151件でした。第三者への承継のうち、買い手が同じ市区町村にいたのは29.1%。7割は外から来ています。外部の買い手が入りにくい市場ではありません。

ただし、この数字は「合併」の形をとった取引だけです。株式譲渡や事業譲渡で動いた分は法人番号データに出てきません。取引全体の一部を見ていることになります。

前提として、日本の制度がどうなっているか

業種を決めたあとに効いてくる話です。最後に置きます。

「日本は外資に開かれている」は、半分だけ本当です

外国投資家が日本の会社を買うとき、業種によっては事前の届出が要ります。その件数を主要国で並べると、日本が突出しています。

国義務的事前届出の件数
日本2,903件
英国753件
イタリア577件
米国342件(任意届出を含む)
ドイツ261件
フランス135件
カナダ6件
義務的事前届出の件数(7か国)
図6 義務的事前届出の件数(7か国)(クリックで拡大)出典:財務省「外為法・投資審査制度 年次報告書(2024年度)」

届出が必要になる株式取得の割合も、日本は上場会社で1%と、比較した7か国でもっとも低く設定されています。

ただしこれは「指定業種」に限った話です。武器、航空機、原子力、宇宙関連、通信、上水道、鉄道、石油、熱供給、航空運輸、海運、感染症に係る医薬品の製造、高度管理医療機器の製造、電力、ガス、放送、旅客運送、警備業、農林水産業、皮革関連など。届出の56%はサイバーセキュリティ関連業種(情報処理サービス、ソフトウェア、集積回路製造など)が占めています。

裏を返すと、指定業種でなければ事前届出は要りません。取得したあとの事後報告で済みます。宿泊業は指定業種ではありません。

日本に住んで経営するなら、在留資格が要ります

在留資格「経営・管理」の要件が、2025年10月16日から変わりました。資本金等の額が3,000万円以上、そして常勤職員を1人以上雇用すること。すでに在留している人には、2028年10月16日までの経過措置があります。

この3,000万円は「資本金の額」で判定されます。現金を新たに用意しなければならないという意味ではありません。詳細は別稿で条文から整理しました。

不動産が絡むと、税の扱いが変わります

売主が非居住者である不動産を買うと、買主に源泉徴収の義務が生じます。税率は復興特別所得税を含めて10.21%です。例外は、個人が自分または親族の居住用に買い、対価が1億円以下の場合だけです。

宿泊業の取得で建物が絡む場合、この点は取引の設計に影響します。

そして、不動産を取得しても在留資格は出ません。別の制度です。

業種を決めたあとは、個別の話になります

ここまでは、どの業種を見るかという一般論です。実際にどの会社を買えるかは、個別の事情で決まります。

日本財務戦略センターは、日本の中小企業のオーナーから直接持ち込まれる案件を扱っています。マーケットプレイスに並んでいる案件ではなく、1件ずつ来るものです。

ご相談は、各言語の問い合わせフォームからお願いします。フォームは現地語と英語の併記で、どちらの言語で書いていただいても構いません。

ご返信はメールで差し上げます。時差がありますので、お電話は日本の営業時間に限られます。メールでのやり取りをお願いしています。

この記事で確かめられなかったこと

よくある質問

Q. 外国人でも日本の会社を買えますか。

多くの業種で買えます。財務省が告示で定める指定業種にあたる場合は事前の届出と審査が必要ですが、それ以外は取得後の報告で済みます。ただし買えることと、買ったあと自分で経営を続けられることは別の問題です。

Q. 日本語が話せないと、経営はできませんか。

業種によります。介護・物流・ビルメンテナンスのように現場の意思疎通が日本語で回る業種は、日本語なしでは難しいです。一方、宿泊業のように客の相当数が海外から来る業種では、日本語が話せないことが減点になりません。

Q. 許認可は引き継げますか。

引き継げるかどうかだけでなく、引き継いだあと保てるかを見てください。介護の指定は人員基準に連動しているため、有資格者が抜けると指定自体が危うくなります。旅館業の許可は施設の構造設備が主な基準なので、人の入れ替わりに強いです。

Q. どの業種がいちばん儲かりますか。

この記事はその問いには答えていません。答えているのは「買ったあと自分で経営を続けやすいのはどの業種か」です。4つの制約を重ねると、宿泊業は運営面では他の業種より合いますが、資金面の障壁は他の業種より大きくなります。

Q. 日本の中小企業は、どれくらいの規模ですか。

この記事で測れたのは、合併で事業を引き取った側の規模です。中央値は薬局が24店舗、介護が13事業所、運送が67台、飲食が4施設で、業種で桁が違います。売り手の規模は、合併すると許可名簿から消えるため、ほとんど測れません。

Q. 地元にネットワークがないと不利ですか。

業種によります。建設は第三者への承継の44.7%、介護は40.2%が同じ市区町村の相手でした。一方、薬局は10.9%、旅館・ホテルは29.1%です。地元のつながりに依存しにくい市場もあります。

Q. 日本に住んで経営したい場合、何が必要ですか。

在留資格「経営・管理」です。2025年10月16日から、資本金等3,000万円以上と常勤職員1人以上が要件になりました。すでに在留している方には2028年10月16日までの経過措置があります。

Q. 不動産が付いてくる取引で、気をつけることはありますか。

売主が非居住者の場合、買主に10.21%の源泉徴収義務が生じます(個人が自分または親族の居住用に買い、対価1億円以下の場合を除く)。また、不動産を取得しても在留資格は出ません。

【引用・転載について】
本記事は、事前のご連絡なしにご自由に引用・転載いただけます(CC BY 4.0)。引用の条件として、出典に「株式会社日本財務戦略センター(JFSC)」の名称と当記事へのリンクを明記してください。
Webサイトでの引用タグ(そのままコピーしてお使いください)
<a href="https://jfsc.jp/research/foreign-buyer-industry-japan/">外国人が日本の会社を買うなら、どの業種か|株式会社日本財務戦略センター</a>文章での出典表記:株式会社日本財務戦略センター「外国人が日本の会社を買うなら、どの業種か」(2026年9月21日) https://jfsc.jp/research/foreign-buyer-industry-japan/
※ JFSCが集計・加工・分析した結果(集計値・集計表・図表・指標・分析と見解)は、この条件で引用いただけます。他機関(官公庁・調査会社など)が公表した数値や文章そのものは、それぞれの元資料の利用条件に従ってください。

出典

合併の実データ

投資統計

在留資格・外国人経営者

制度

五十嵐悠一
監修・執筆責任者
株式会社日本財務戦略センター 代表取締役。京都大学経済学部経営学科(マーケティングゼミ専攻)卒。損害保険ジャパン本店営業部(企業リスク・法務)を経て、東証上場M&A仲介会社にて多数の成約に従事。2020年に株式会社日本財務戦略センターを創業し、M&A・事業承継・財務戦略を専門としています。日本CFO協会認定 プロフェッショナルCFO M&Aエキスパート/中小企業庁 M&A支援機関登録事業者/一般社団法人M&A支援機関協会 正会員/中小M&Aガイドライン第3版 遵守宣言済です。

本稿は、国税庁「法人番号公表サイト」の公表データ、日本銀行・財務省・出入国在留管理庁・国税庁・厚生労働省の公表資料、日本政策金融公庫総合研究所の調査、および e-Gov 法令検索の条文を読んで整理したものです。個別の取引について、可否や結果を判断・保証するものではありません。
本稿の集計は「合併」の形をとった取引に限られ、株式譲渡や事業譲渡は含みません。また売り手の規模は許可名簿と照合できた分のみで、業種によっては母数がごく小さくなります。該当箇所にその旨を明記しています。
許認可の承継や在留資格の申請は、行政書士法・弁護士法により資格者の業務とされています。本稿は制度とデータを説明するものであって、申請書類の作成や申請の代理を行うものではありません。
記載に誤りがある可能性があります。お気づきの点がありましたら、お問い合わせよりご連絡ください。速やかに確認のうえ対応いたします。

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