令和3年度当初予算「事業承継・引継ぎ補助金」について

Pocket

公開日:2021年10月7日 /最終更新日:2024年7月24日

M&Aをご検討されている方で、手数料など資金的な問題で躊躇されている方も多いと思います。
政府の施策として事業承継やM&Aを進め、経営資源の集約を図るため、M&Aに発生する費用に対して補助金による支援を実施しています。

通年で募集していないため、タイムリーに申し込むのは難しいことから、特にM&Aを検討されている売り手様は事前に申しまれることをお勧めします。
特に電子申請での受付のみ認められているため、その準備に時間がかかってしまうことから、余裕を持った取り組みをお勧めします。
なおこの補助金の対象となる支援機関は中小企業庁のM&A支援登録制度に登録している支援機関が対象となりますので、事前に登録しているか確認した方がいいと思います。
この支援制度に登録している支援機関は政府の「中小M&Aガイドライン」に従うことを誓約しており、登録していない企業については何らかの問題がある可能性があります。
(弊社も支援登録制度に登録している支援機関でありガイドラインに従うことをwebで宣言しております

また買い手様についてもこの補助金は仲介会社に支払う手数料だけではなく、譲渡後経営革新のための設備投資資金や改装工事費用なども補助金の対象となります。
此方も案件がタイムリーに出てくることはM&Aでは難しいことから、日ごろから感度を高めておいた方がよろしいと思いますが、M&A後のスタートダッシュを図るには非常に助かる補助金だと思いますので是非ご活用ください。

以下、概要について中小企業庁のサイトより抜粋します。

 

事業承継やM&A(事業再編・事業統合等。経営資源を引き継いで行う創業を含む。)を契機とした経営革新等への挑戦や、M&Aによる経営資源の引継ぎを行おうとする中小企業者等を後押しするため、「事業承継・引継ぎ補助金」による支援を実施します。

本補助金の申請は「電子申請(Jグランツ)」のみでの受付となりますので、GビズIDプライムアカウントの取得等の準備を進めてください。

申請受付期間

令和3年9月30日(木)より本補助金への申請受付を開始いたしました。

2021年9月30日(木)~10月26日(火)※
※M&A支援機関登録制度の最終公表が当初の予定よりも遅れることに伴い、本補助金の交付申請受付期限を10月21日(木)から10月26日(火)に延長いたしました。

概要

【経営革新】 補助率:1/2以内 補助上限:250~500万円以内(上乗せ額:200万円以内)
事業承継やM&A(事業再編・事業統合等。経営資源を引き継いで行う創業を含む。)を契機とした経営革新等(事業再構築、設備投資、販路開拓等)への挑戦に要する費用を補助します。
(補助対象経費:設備投資費用、人件費、店舗・事務所の改築工事費用 等)

【専門家活用】 補助率:1/2以内 補助上限:250万円以内(上乗せ額:200万円以内)
M&Aによる経営資源の引継ぎを支援するため、M&Aに係る専門家等の活用費用を補助します。
(補助対象経費:M&A支援業者に支払う手数料、デューデリジェンスにかかる専門家費用 等)

支援対象者

経営革新

事業承継、M&A(経営資源を引き継いで行う創業を含む。)を契機として、経営革新等に挑戦する中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む。)

(こんな方におすすめ)

  • 新しい商品の開発やサービスの提供を行いたい
  • 新たな顧客層の開拓に取り組みたい
  • 今まで行っていなかった事業活動を始めたい

専門家活用

M&Aにより経営資源を他者から引継ぐ、あるいは他者に引継ぐ予定の中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む。)

(こんな方におすすめ)

  • M&Aの成約に向けて取組を進めている方
  • M&Aに着手しようと考えている方

公募要領・申請方法

本補助金への申請期間は9月30日(木)~10月26日(火)です。
公募要領や申請に関する詳細等は、令和3年度当初予算事業承継・引継ぎ補助金Webサイト(以下URL)をご確認下さい。

なおこの支援機関制度の登録する際、M&A仲介会社は自社の手数料を登録することになっています。
もし現状、依頼しているM&A仲介会社と仲介手数料についてトラブルになるようでしたら、一般社団法人M&A仲介協会に相談してみるのも方法の一つかもしれません。
というのも中小M&Aガイドラインでは支援機関はクレームに対して真摯に対応することになっており、M&A仲介協会は苦情などの申立て窓口になっているからです。
もしクレームが解決しないようでしたらM&A仲介協会から中小企業庁に連携され、おそらく支援機関としての登録が削除されてしまうことから、従来よりも丁寧に対応すると思います。

M&A仲介については以下のブログも参考にしてください。

小規模M&A向け表明保証保険「M&A Batonz」についての解説
「M&A仲介への不信感4選」
仲介かFASか
「M&A仲介会社の手数料」上場・非上場会社との比較!
M&Aで会社を譲渡する際に失敗しないための21のポイント!
売り手がM&Aを始める前に確認すべき5つのこと
【年倍法】M&Aの「価格」と「価値」の違いとは
「御社を買いたい人がいるから売ってくれと言われているが本当か」問題
M&A仲介会社の「業界最安値」手数料問題とは
仲介会社が入る意味とは
「M&A仲介と契約を結ぶ前に。テール条項には気をつけろ!」
「中小企業庁から学ぶ! M&A仲介業者の見極め方」
「中小企業庁から学ぶ! M&A仲介業者の見極め方2」

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

過去ブログ抜粋

  1. 「M&A経営論: ビジネスモデル革新の成功法則」

  2. 経営者の世代によってM&Aに対するイメージが異なるのは転職と似てる?

  3. 仲介かFASか

  4. M&Aとは何か?M&Aの流れと成功させるためのポイント

  5. 【TSR】2022年5月度全国企業倒産件数について

  6. 日本政策金融公庫を使ったスモールM&Aのための資金調達!・・・と疑似PEファンドの組成?