総選挙後の岸田内閣の経済政策と中小企業に対する影響について(コロナ対策を中心に)

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公開日:2021年10月18日 /最終更新日:2024年7月24日

岸田総理の経済政策の変遷

以前のコラム岸田総理と中小企業とM&Aでは総裁選時の公約をもとに中小企業への影響がどのようなものになるのか、という事について触れてみました。
岸田総理は「聞く力」が強く、公約を取りまとめる党政調会長にタカ派の政策を取る高市早苗さんを据えたこともあり、党の右派からも政策を取入れたようです。
そのため総裁選当初の公約と総理になって以降の政策はやや離れてきそうです。
岸田内閣の経済政策は一体どのようになってくるのでしょうか。また中小企業に与える影響はどのようなものがあるのでしょうか。
選挙結果によっても各党との連携や協調など出てくると思いますし、財政出動の規模なども与党から確定した数字が出てきていない現時点で断定は難しいと思いますので、今回は現在の政府のコロナ対策のための政策を踏まえた上で、自民党の公約を見ていきたいと思います。

経済産業省のコロナ対策(経済支援)

経済産業省を中心に政府の経済支援策の全体像についてご紹介します。
平議員のサイトのリンクは経済対策だけ抜粋されているのでこちらの方が見やすいかもしれません
以下、網羅的でそのまま載せるには長いため、中小企業に影響がありそうなところは青字にしています。

昨年より作成されたものについて、状況が変更するにつれて継ぎ足されていったような形です。

新 型 コ ロ ナ ウ イ ル ス 感 染 症 の 影 響 に 対 す る 経 済 支 援 策 の 全 体 像

1.厳しい影響を受ける方々への経済支援策

(1) 以下の支援策について、重点的・効果的かつ迅速・的確に実施する。

資料5-1

 

① 事業主への迅速かつ円滑な支援

・地方公共団体による時短要請等に応じた飲食店(大企業を含む)に対する協力金緊急事態措置を実施すべき区域又はまん延防止等重点措置地域:

中小企業:売上高に応じて1日3万円~10万円(20時までの時短要請の場合)等(※1) 大企業 :売上高減少額に応じて1日最大20万円(中小企業も選択可能)

それ以外の地域:1日2万円(4月22日以降、全国の時短要請が一旦途切れるまでは、売上高に応じて1日2.5万円~

7.5万円(大企業や大企業方式を適用する中小企業は最大20万円))(※2)

※1 今般(4/25~)の緊急事態宣言期間において緊急事態措置を実施すべき区域については、宣言解除まで3万円を4万円とする。

※2 ただし、1日2万円とすることも可。

(注1)酒類提供自粛が長期に及んでおり、再度の酒類提供自粛が飲食店の経営に与える影響が大きいこと等を踏まえ、緊急事態宣 言区域又はまん延防止等重点措置地域における飲食店に対し、協力金の早期給付等を実施。

(注2)緊急事態措置区域又はまん延防止等重点措置地域における飲食店への時短要請等により影響を受けた酒類販売事業者への支 援を実施。

・緊急事態措置区域又はまん延防止等重点措置地域において、人流抑制の観点から、特措法第24条第9項に基づく時短要請等(※3)に応じた集客力の高い大規模施設(1000平米超)及び当該施設においてテナント契約に基づき一般消費者向け事業を営む事業所等に対して、事業規模に応じた協力金を支給。(※4)

※3 都道府県が独自に、一定の大規模集客施設に対する休業要請等を行った場合を含む。

※4  大規模施設に対して1000平米毎に20万円/日、テナント等に対して100平米毎に2万円/日を支給。加えて、協力金支給対象となるテナント等を多数擁する施設に対して、テナント等の数に応じて、テナント等向け協力金支給単価の1割相当額を支給。

・イベントの開催制限により影響を受けた事業者等への支援

  • キャンセル費用の支援(上限2,500万円、固定費のうち公演等の開催関連費用も支援対象)
  • J-LODlive補助金の運用改善(つなぎ融資の創設等)【5月6日つなぎ融資申請受付開始】

・本年1月の緊急事態宣言の影響により売上が半減した中堅・中小事業者への一時支援金【申請受付終了】

(上限:個人30万円/法人60万円)

・本年4~9月の緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の影響により売上が半減した中堅・中小事業者への月次支援金(上限:個人10万円/月、法人20万円/月)

・地域観光事業支援(後述):都道府県が行う県内旅行の割引事業(総額2,300億円)、宿泊事業者による感染防止対策等への支援(支援額は都道府県が宿泊施設の規模等に応じ設定(1施設最大500万円)、総額1,000億円)1

 

・感染防止対策を前提に事業再構築補助金や持続化補助金等の優先採択等

  • 事業再構築補助金の特別枠の創設(事業規模に配慮)【第3回公募7月30日公募開始・9月21日申請締切予定】
  • 持続化補助金(感染防止対策への支援強化)【4月16日申請受付開始(1月8日以降に発注・契約・支出したものは遡及可能)】

・迅速な資金繰り支援(足元2週間以上の売上減少で要件を判断できるよう運用を柔軟化)【9月まで】

② 企業の資金繰り支援等

・日本公庫等の実質無利子・無担保融資の無利子枠の拡充【1月22日以降順次措置済み】

公庫(国民事業)等:4,000万円→6,000万円    公庫(中小事業)等、商中:2億円→3億円

※ 日本公庫等による実質無利子・無担保融資は、当面年末まで継続。

・日本公庫等・民間金融機関の既往債務の条件変更等の迅速かつ柔軟な対応や本業支援の要請と

フォローアップ(中堅企業向けについても要請)【1月19日に要請(中堅企業も含め、 2月5日、3月8日、3月25日、4月28日、5月12日、6月10日に再度要請)、4月16日、4月28日、5月12日、6月10日に協力金等の支給までに必要な資金繰り支援について要請】

・日本公庫等の劣後ローンの積極的活用【1月19日に要請(2月5日、3月8日、3月25日、4月28日、5月12日、6月10日に再度要請)】

※ 7月1日より融資限度額を7.2億円から10億円に引上げ

・コロナの影響で経営環境が悪化した事業者に対するREVICの復興支援ファンド等の積極的活用【1月中に周知】

・新型コロナの影響を特に受けている飲食・宿泊等の企業向けの金融支援等の実施

  • 政投銀・商工中金による支援強化(民間協調融資原則の停止、資本性劣後ローンの金利引下げ等)
  • 民間金融機関に対して、長期の返済猶予と新規融資の積極実施の徹底等を要請 等
③ 雇用支援・職業訓練の強化

・雇用調整助成金の特例、休業支援金・休業給付金

  • 5~11月は緊急事態措置を実施すべき区域又はまん延防止等重点措置地域・特に業況が厳しい企業について4月までと同様の水準の支援。

※    年末までは業況特例等及び原則的な措置を含めてリーマンショック時(中小企業:最大9/10)以上の助成率を維持

  • 大企業のシフト制労働者等への休業支援金・休業給付金の適用

・雇用対策パッケージ(在籍出向を支援する産業雇用安定助成金の活用等)による各種支援

・新たな雇用・訓練パッケージ(感染症対策業務等による雇用創出、求職者支援制度の収入要件等の特例措置の導入等(9月末まで))の実行

  • さらに、デジタル分野の求職者支援訓練の定員を倍増し、訓練内容を多様化。職業訓練受講給付金の特例措置(収入要件・出席要件)の活用による受給者倍増(約5万人を目標)
  • 職業訓練受講給付金と住居確保給付金との併給調整をしない特例を導入(9月末まで)
  • 受講申込締切日から受講開始日までの期間の短縮(1か月→半月程度)等
  • 職業訓練等の実績を把握し、フォローアップ

・介護訓練修了者への返済免除付の就職支援金貸付制度

・一人ひとりの求職者の状況に合わせた職業相談や職業訓練の実施(オンデマンド型のオンライン訓練等)                                                                                                         2

 

④ 生活困窮者等への支援

・雇用調整助成金の特例、休業支援金・休業給付金(再掲)

・緊急小口資金・総合支援資金の特例貸付

  • 返済開始時期の令和4年3月末までの延長【1月8日公表】
  • 緊急小口資金や総合支援資金(初回、再貸付)の特例貸付の申請期限を11月末まで延長
  • 償還免除要件の明確化【緊急小口資金は住民税非課税世帯、総合支援資金は資金種類毎に住民税非課税世帯を一括償還免除】
  • 女性・非正規・ひとり親向け要件を明確化(シフト減による収入の減少や養育費が減少した場合も対象)

・特例貸付が限度額に達した等の一定の生活困窮世帯に対する「新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金」の支給の申請期限を11月末まで延長

・職業訓練受講給付金と住居確保給付金との併給調整をしない特例を導入するとともに住居確保給付金の支給が一旦終了した者への再支給を継続(9月末まで)

・ひとり親世帯等への支援(上記を除く)

  • 低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金の支給
  • 高等職業訓練促進給付金に係る訓練受講期間の柔軟化とデジタル分野を含む対象資格の拡大
  • 償還免除付のひとり親家庭住宅支援資金貸付

・自立相談支援機関によるきめ細かな生活支援相談の強化

・生活保護の扶養照会など弾力的な運用の周知・徹底【2月26日、3月30日に通知発出】

・公共料金の支払猶予等の利用についての周知・徹底【1月中に通知発出等】

・大学生等に向けた授業料等減免・給付型奨学金、緊急特別無利子貸与型奨学金等の各種支援策の周知・徹底

・生活が困窮する在留外国人の支援、情報発信・相談体制の強化

⑤孤独・孤立、自殺対策等

・都道府県等の自殺防止対策(相談・情報発信)の強化

・地域包括支援センター等による一人暮らし高齢者への見守りの強化【1月29日に取組例の通知発出】

・NPO等を通じた孤独・孤立、自殺対策等(きめ細かな生活支援等や自殺防止対策、フードバンク支援、子供の居場所づくり、不安を抱える女性に寄り添った相談支援、住まいに係る支援等)

(2)都道府県による事業者支援の取組を後押しするため、地方創生臨時交付金に特別枠「事業者支援分」を創設

(5,000億円)【4月30日に、各都道府県に対し、先行交付分(3,000億円)の交付限度額を通知。また、飲食店の休業要請の影響を受ける酒類

の販売業者等や、人流抑制の影響を受ける交通事業者等に対する、国の施策を補完する都道府県独自の支援への積極的な取り組みの検討を要請】

さらに、都道府県や市町村がきめ細かく事業者支援の取組を実施できるよう、地方創生臨時交付金の特別枠

「事業者支援分」を追加交付予定(都道府県2,000億円(留保分)、市町村1,000億円(令和2年度3次補正の繰越分))

(3) 予期せぬ不足を生じた場合には、コロナ予備費(残額約4兆円)により機動的に対応。                                                                                                   3

 

2.総合経済対策の迅速かつ適切な執行(事業規模74兆円)

(1)令和2年度第3次補正予算を含む総合経済対策(雇用下支え・創出効果60万人程度)を迅速かつ適切に執行。特に、公共事業については、自粛要請等の影響で事業が停滞する懸念もあり、感染症対策に万全を期すことを前提に、事業の円滑な執行を行う。地方独自の取組についても臨時交付金(地単分1兆円)を通じて後押し。

① 企業の事業再構築・資金繰り支援
  • 事業再構築補助金(1兆円)【第3回公募7月30日公募開始・9月21日申請締切予定】
  • 持続化補助金・ものづくり補助金・IT導入補助金(2,300億円)【持続化補助金: 4月16日申請受付開始(1月8日以降に発注・契約・支出したものは遡及可能)、ものづくり補助金:2月9日申請受付開始、IT導入補助金:4月7日申請受付開始(1月8日以降に契約したものは遡及可能)】
  • サプライチェーン補助金(2,100億円)【3月12日公募開始・5月7日公募締切】
  • 日本公庫等の実質無利子・無担保融資等(融資規模110兆円)【1月19日に通知発出】

 

② 公共事業の円滑な執行(国土強靱化1.7兆円、災害復旧等0.6兆円)

【1月28日通知発出】

 

  • 感染症対策を講じた場合に関係費を上乗せする、柔軟な契約変更の徹底
③ 協力要請の影響を受けた業種への重点的・効率的な支援

〇 緊急事態宣言の解除後、感染状況を確認しながら、消費需要喚起策

  • GOTOトラベル (残予算含め、1兆円の支援に対応)
  • GOTOイート (残予算含め、500億円を追加配分中)
  • GOTOイベント等(残予算含め、1,700億円程度)

〇 宿泊施設、飲食店、土産物店等の再生に向けた改修・廃屋撤去や経営革新支援(550億円)

〇 地域公共交通の既存路線維持等のための重点的支援(150億円、観光との連携を含め計305億円)

※ 地域観光事業支援(3,300億円)

都道府県が行う県内旅行の割引事業(1人1泊5,000円を上限に割引支援。旅行中に飲食・土産物等に使えるクーポン等で地域の幅広い産業を支援する   場合、1人1泊2,000円を上限に追加支援(前売り宿泊券等の発行を含む))(2,300億円)【4月1日以降順次実施】及び宿泊事業者による感染防止対策等 への支援(1,000億円)【5月14日以降順次実施】

 

④ 雇用対策

【在籍出向を支援する産業雇用安定助成金について1月1日から適用】

 

〇 雇用対策パッケージ(産業雇用安定助成金の活用、業種・職種を越えた再就職支援等)による各種支援(再掲)

 

⑤ 生活困窮者対策・自殺対策等

【2月1日に要綱発出】

 

〇 新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金による支援強化(140億円)

(2) 引き続き、企業の資金繰り等にも十分留意して対応。

資金繰りの支援のために政府系金融機関や官民ファンドをフル活用していることが見て取れます。
また緊急事態宣言により不発に終わりましたが、GOTOの予算枠も潤沢に用意されていることから、報道にあるように一部の自治体が来月11月以降のGOTO支援を始めるのはかなり現実性が高いのではないでしょうか。
個人的に冬が到来し、コロナの第6波がくる可能性がある前に、経済活性化のため助成金などでアクセルを踏むのはありではないかと考えています。

反面、資金繰りについては1年を通じて融資の拡大を行ってきています。
弊社にご相談いただく取引先も売り上げが落ち込んだままの企業は保証協会融資ですら借換えが断られている企業が散見されています。
まだ借り入れができる企業で、先の見通しが不明瞭なところは資本性劣後ローン融資について検討したほうがいいかもしれません。
以前コラムでも触れましたが、自己資本が厚いと金融機関が見なしてくれた場合、追加での融資が可能になるため、単純に運転資金を追加して借り入れするよりも多くの融資を受け入れられる可能性があるからです。
ただし借り入れを増やすことは本質的な解決にならないことについては以前のコラムでも触れた通りです。

 

自民党公約

自民党公約のうち、政策BANKについても見てみましょう。
https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/pamphlet/20211011_bank.pdf
コロナ支援についていうと目新しいものはなく、事業再生補助金による業態変更や無利子無担保融資や返済猶予の要請を継続してやるほか、飲食や宿泊などの業種を除けば、新しく支援を行うことについて現状想定していなさそうです。

反面、事業承継を行う場合、個人保証を引き継がないようにするための施策を行うとのことで、これは以前のコラムでも述べたようにガイドラインの変更を行うことで代表者が連帯保証を行わなくてもよくなるのではないでしょうか。
個人保証を行う必要性がなくなれば負債の引継ぎも今よりは抵抗がなくなることから、債務超過に悩んでいる企業のM&Aが今よりも活発になる可能性があります。
ただし事業が上向き、赤字が解消できると譲受側が判断できる余地がないと厳しいかもしれません。

現状と今後の影響

日経記事の「飲食・サービス、客足回復鈍く 宣言解除2週間消費者、「第6波」を警戒」や「9月の百貨店売上高、5社中4社減収 客足は回復の兆し」等を見ると百貨店については客足が戻りつつあり、飲食については人の行動が変わったので以前通りではなさそうという内容です。
個人的な印象とも合致しており、百貨店の催事などは客足が戻ってきている話も聞いていますが、飲食については優勝劣敗で入っている入っていない店が分れている印象がありますし、コロナにより全飲食店の1割を占める4万5千店舗が閉店しているため、供給が縮小しても客足が鈍い、というのは外食を行わなくなったという行動変容が起きているのかもしれません。
またウーバーイーツなどの宅配やテレワークが進んだなど、構造的な変化が起きていることも挙げられると考えます。

他方、旅行業などについてはローカルニュースですが、「緊急宣言解除後初の週末 観光やホテル客足戻る Go To イートに飲食店期待」という明るい話題も出ています。
私自身も出張や旅行を行う中でかなり混んできているという印象をここ1カ月で感じているので、旅行や輸送などの分野から先に回復してくるかもしれません。
これはワクチン接種が進んでハイリスク群であった高齢者が感染しづらくなったことでマインドが回復しつつあること、飲食などでは飛沫感染リスクを感じてしまうものの、旅行や観光であればそこまで意識しないのでは、というところがあるかもしれません。
人が動くことで地元の産業や雇用が活性化されますし、高齢者は現役世代よりもカレンダーに拘束されないため、GotoTravelが平日も対応するようにするという岸田内閣の施策は経済合理性のある施策だと思います(ワクチン接種の優先順位と同じく、現役世代や若者から高齢者に対して不公平感が高まるかもしれませんが)。

さて売り上げが拡大していく中で気を付けないといけないことが運転資金の確保だと思います。
バランスシートが痛んでいる産業群の売り上げがここから上がっていくでしょうから、融資を受けられる企業については借入れを行うことで対応を行えばいいと思いますが、先ほど述べたような融資を断られている企業は商機を失ってしまい、かつ仮に第6波が来た時に耐えられる余力があるかどうか、という問題が出てきます。
ここは難しいところで、借入れを行い売り上げを伸ばしていった際に第6波が来た場合、固定費が重くなってしまうという可能性もありますし、政府のコロナ対応が間に合い、経済とコロナ対策のバランスが取れ売り上げがそれほど減少しないという事であれば借入れをして売り上げを伸ばし、今までの負債を返済していった方がいいでしょう。

個人的には日本のワクチン接種率が高いので、感染者が増えても重症者がそれほど増えず、今までのような医療崩壊には至らないのではないかと考えていますが、感染者急増をおそれた世論が緊急事態宣言を求める可能性もあるため、難しいところです。
ただ今までの波よりは影響は少ないのではないでしょうか。

そう考えると、借り入れができる企業については需要の増加を想定し供給を強化してもいいのではないかと思いますが、借り入れができない企業については先ほど申し上げたとおり、商機を逸してしまう事、今後の展望についても影響が出てきてしまうことから、自力での再生について再検討することも必要なのかもしれません。

*10月18日注
来月からGoto再開する自治体も、と記載しましたが、直近のNHKニュースを見ると政府が開始する時期は未定のようですね
岸田総理も「聞く力」が強すぎていつからやるのかについてはまだ検討段階の様です。
波はいずれ来ると思うので、経済立て直しという事であれば、波が来る可能性やそれに備えた医療体制を整えることを国民に説明した上で、ワクチン接種者限定でキャンペーンを行うのは一つの方法かと思いましたが、このあたりはまだ一波乱ありそうですね。
ワクチンも抗体価が下がってくるため、第三回目の接種をハイリスク群に打ってから行うことを想定しているのかもしれません。
ただ日本全体でみると今が抗体価が高いタイミングなので時期を逸しなければいいと考えますが。

色々と政府内部でも選挙の動向や世論動向を踏まえて判断するでしょうから、今後の展望について不透明さはまだあるかともいますが、ご懸念がある企業については弊社までお気軽にご相談ください。

なお私的整理などに関する事業再生(企業再生)については以下のコラムも参考にしてください。

企業再生スキームとM&A
債務超過企業と企業再生(準則型私的整理編)
【事業再生】特定調停スキームとは
【事業再生】事業再生ADR制度について
地域経済活性化支援機構(REVICとは)
事業承継時の「経営者保証に関するガイドライン」の特則
「経営者保証に関するガイドライン」とは
資金繰りと私的整理を考えるタイミング

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