本稿は、日本の主要大学オーケストラ約27団体について、2025年度の全演奏会と各団体の演奏履歴(最長100年分)を収集・分析した調査レポートです。学生オーケストラがどのような作品を、どこまで演奏してきたか――その選曲の歴史を、公開情報をもとにデータ化しました。全データはCSVで公開しています(末尾)。
毎年、桜の散るころに新入生が入り、雪の降るころに四年生が去っていく。学生オーケストラとは、四年でメンバーが総入れ替えになる「水のような組織」である。にもかかわらず、その水の流れは、100年ものあいだ途切れることなく一本の川であり続けてきた。一度も同じ顔ぶれにならない集団が、世代を越えて何を弾き継ぎ、どこまで難しい曲に手を伸ばしてきたのか。本稿は、27団体の2025年度の演奏会と、34団体・8,997件の演奏履歴を一枚のデータに束ね、その「100年の物語」を読み解く試みである。なお、演奏記録として確認できた最古のものは1926年(同志社交響楽団)である。各団体が公表している沿革まで含めれば1910年代に遡り、京都大学交響楽団は1916年創立、1921年にチャイコフスキー「悲愴」を日本初演している。本稿の表題の「100年」は、この沿革を含めた時間の幅を指す。以下の集計はすべて、演奏記録が確認できた1926年以降を対象としている。
<a href="https://jfsc.jp/research/univ-orchestra-100years/">学生オーケストラ100年の選曲史|株式会社日本財務戦略センター</a>文章での出典表記:株式会社日本財務戦略センター「学生オーケストラ100年の選曲史」(2026年7月1日) https://jfsc.jp/research/univ-orchestra-100years/数字だけを眺めれば、これは演目リストの集計にすぎない。だが一曲一曲の裏には、譜面を配られて青ざめた新入生がいて、本番直前まで居残った最上級生がいる。以下に続く五つの部は、その積み重ねを五つの角度から照らし出していく。
日本にプロのオーケストラがまだ存在しなかった時代がある。大正から昭和の初め、交響曲を生で聴ける場所は宮内省の楽部や上野の音楽学校など、ごくわずかだった。蓄音機もまだ高嶺の花で、分厚いスコアの響きを耳で確かめるすべは、ほとんどの人に与えられていなかった。その黎明期に、ベートーヴェンやチャイコフスキーの大曲を「日本で初めて」鳴らしたのは――驚くべきことに――大学の学生たちだった。京都帝国大学の学生オーケストラが1921年にチャイコフスキーの「悲愴」を日本初演したとき、それは学内行事である以前に、日本の音楽史の一頁だった。学生オーケストラは、娯楽である前に、西洋音楽の開拓者だったのである。
以下の四団体は、その歴史をいまに伝える名門である。プロ不在の時代に日本初演を担った彼らの勲章を見てみよう。
| 名門 | 創立 | 歴史的勲章 |
|---|---|---|
| 京都大学交響楽団 | 1916 | 1921年 チャイコフスキー「悲愴」を日本初演。現存最長級100年の歴史 |
| 早稲田大学交響楽団 | 1913 | 1975年 ショスタコーヴィチ13番「バビ・ヤール」日本初演、1982年 武満徹「星・島」世界初演、カラヤン国際コンクール優勝(1978) |
| 慶應ワグネル・ソサィエティー | 1901 | 日本初の「音楽科以外の学生」によるアマオケ=学生オケの開祖 |
| 東京大学音楽部管弦楽団 | 1920 | ベートーヴェン4番を日本初演(大正〜昭和初期)。近衛秀麿ら音楽家を輩出 |
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四団体それぞれが「日本初演」「世界初演」「開祖」「人材輩出」と異なる勲章を持つ。同じ名門でも、刻んできた功績の色合いはまるで違う。一つずつ、その物語を見ていこう。
京都大学交響楽団――1916年創立。京都帝大の学生たちが、まだ日本にプロオーケストラのなかった時代に「悲愴」を初演した。以来100年あまり、その指揮台には近衞秀麿の名も刻まれている。戦後はベートーヴェンを軸に据えつつ、近年はマーラーへと射程を広げてきた。常任を置かず毎回プロを招く"客演型"でありながら、医学部や大学院の長期在籍者が技術の貯金となり、高い水準を保ち続けている。100年前に切り拓いた曲へ、いまも折にふれて立ち返る――その姿に、伝統校の矜持がにじむ。
早稲田大学交響楽団(ワセオケ)――1913年創立。1975年、ショスタコーヴィチが世を去ったその年に、彼の交響曲第13番「バビ・ヤール」を日本初演した。ナチスによるユダヤ人虐殺を悼むこの作品を、東西冷戦のさなかに学生が日本へ持ち込んだ意味は小さくない。重く、政治的で、容易に手の出せない作品を、彼らはあえて選んだ。1982年には武満徹「星・島」を世界初演。カラヤン国際コンクール優勝、11度の海外ツアー。その足跡はもはや学生オケの枠を超えた存在である。
慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ――1901年創立。音楽を専門としない学生が結成した、日本で最初のアマチュア管弦楽団である。その名はワーグナーに由来し、伝統にとらわれない開拓精神を掲げた。専門教育を受けた者ではなく、ただ音楽を愛する学生たちが手探りで楽器を握った――日本の学生オーケストラ文化は、まさにここから始まった。
東京大学音楽部管弦楽団――1920年、東京帝大音楽部として発足。ベートーヴェンの交響曲第4番などを本邦初演した記録が残る。だがこの団体の真価は、初演の数より輩出した人材にある。日本の指揮界を築いた近衞秀麿、作曲家の柴田南雄・別宮貞雄――彼らはみなここから巣立った。演奏する団体であると同時に、音楽家を生む土壌でもあったのだ。一つの楽団が、のちの日本の音楽地図そのものを描き変えていったといってよい。
四つの名門が灯した火は、やがて全国の学生オケへと広がっていく。その火が100年後にどこまで燃え盛っているのか――次の部では、2025年度のいまを覗いてみよう。
| 団体 | 最高の演目 | 難度 | 国/私 |
|---|---|---|---|
| 一橋 | マーラー9番 | S+ | 国 |
| 京大 | マーラー1番「巨人」 | S | 国 |
| 早稲田フィル | ショスタコ10番 | S | 私 |
| 慶應ワグネル | マーラー5番 | S | 私 |
| 立命館 | マーラー2番「復活」 | S | 私 |
| 関西学院 | マーラー1番「巨人」 | S | 私 |
頂点に並ぶのは、いずれも一筋縄ではいかない大曲ばかりだ。そして一覧の構成比に目を凝らすと、ひとつの傾向が浮かび上がる。
→ S級6団体は国立2・私立4。最難関は私立が牽引。
だがこのランキングの本当の主役は、最高難度そのものではない。一年という時間のなかで、どれだけ自らを引き上げたか――その「伸び幅」にこそ、学生オケの物語が宿っている。
| 順位 | 団体 | 年度頭→年度末 | 上昇幅 |
|---|---|---|---|
| 1 | 一橋 | 田園(4月)→マーラー9番(1月) | +4 |
| 2 | 東大音楽部 | 田園楽章(5月)→幻想(2月) | +3 |
| 3 | 立命館・慶應ワグネル・中央 | 各S/A+へ | +2 |
4月、新入生がまだ楽譜の配置も覚えていないころ、一橋大学管弦楽団はベートーヴェンの「田園」で年度の幕を開ける。牧歌的で穏やかなこの交響曲は、いわば肩慣らしのジャブだ。だが、そこからの一年が尋常ではない。7月にチャイコフスキー5番、12月にマーラー7番「夜の歌」、そして年が明けた1月――卒業生が引退する直前の最後の本番で、彼らはマーラー9番を叩き込む。演奏時間およそ80分、マーラーが死を見つめて書いた最後の完成交響曲である。学生がこれを舞台に乗せること自体が、ひとつの事件だ。
春の「田園」から冬の「マーラー9番」へ。難度にして4段階の急上昇は、全団体で最大の"伸び幅"だった。年度のはじめに易しい曲を置き、終わりに最難曲を置くこの並びは、一年をかけて段階的にレパートリーを引き上げる選曲設計とも読める。ただし本調査が見ているのは公演の記録だけであり、そう意図されたものかどうかまでは確かめていない。しかも一橋は1980年代から40年間、マーラー・ブルックナー・ショスタコーヴィチを一貫して攻め続けてきた。短い在籍期間で世代が入れ替わってもなお難曲の伝統が途切れない、稀有な"スパルタ"の系譜がそこにある。最難関に名を連ねる大学が並ぶなかで、ダークホースの名がふさわしいのは、この一橋をおいてほかにない。
※本稿が測るのはあくまで「選んだ曲の難度」であり、演奏そのものの巧拙ではない。一橋が毎年マーラーを"選び続けている"ことは事実だが、その演奏が上達したか否かは、本データの範囲外である。
ジャブから最難曲へ。この一年がかりの登攀を可能にしているのは、奏者たちの努力だけではない。指揮台に誰を招くか――その選び方にもまた、各団体の哲学が刻まれている。
2025年度の対象27団体では、学生指揮による公演は2公演にとどまり、ほぼすべての本番でプロ指揮者が起用されていた。「奏者は学生、指揮はプロ」という構造のなかで、ではそのプロをどう招くか――ここに二つの流儀がある。
※以下では便宜的に、同じ指揮者を継続して招く形を「ベルリン・フィル型」、公演ごとに別の指揮者を招く形を「ウィーン・フィル型」と呼ぶ。これは本稿が説明のために置いた呼称であり、実在の両楽団の運営実態を指すものではない。また、公演記録から観測できるのは「同じ指揮者が何回登板したか」までで、それぞれの団体がどのような育成方針を持っているかは本調査では確かめていない。以下の「育成思想」「刺激」といった記述は、観測された登板パターンに対する筆者の解釈である。
ひとつは、ひとりの指揮者が何年もかけて団を育てる流儀。音の統一感が生まれ、解釈が代々受け継がれていく。卒業した先輩から受け継いだ"その団らしい響き"が、次の世代へと手渡されていく。いわばベルリン・フィル型だ。東大音楽部の田代俊文、慶應ワグネルの川本貢司、立命館の阪哲朗――彼らは単なる客演ではなく、団の"顔"として響きを作り込む。
もうひとつは、公演ごとに別のプロを招く流儀。毎回あたらしい解釈と刺激が持ち込まれ、団員は多様な音楽性に揉まれる。馴染んだ手つきに安住する暇はなく、そのつど異なる棒の下で音を立て直すことになる。こちらはウィーン・フィル型。京都大学、大阪大学、そして一橋がこの型を採る。安定の常任型か、刺激の客演型か――優劣の話ではない。育成思想のちがいである。
そして見逃せないのは、伸びしろ日本一の一橋が客演型だったことだ。毎年ちがうプロの手で、ジャブから最難曲へと一年がかりで仕上げていく。本来なら統一感に欠けかねない客演型の"刺激"を、一橋はそのままスパルタの推進力に変えている。下にその二分を示す。
→ 東大音楽部(田代俊文)・慶應ワグネル(川本貢司)・上智(金山隆夫)・中央(佐藤寿一)・日大(佐藤雄一)・立命館(阪哲朗)
→ 京大・阪大・神大・一橋・早稲田フィル
なお、全27団体がプロ指揮者を起用(学生指揮はわずか2公演)。「奏者は学生、指揮はプロ」が大学オケの構造である。掛け持ち指揮者1位は水戸博之(一橋・東大・筑波の3団体)。一人のプロが複数の学生オケを渡り歩くことで、団と団のあいだに見えない橋が架かっていく。
誰が振るかが決まれば、次は何を振るか、である。視点を個々の団体から全体へと引き上げ、27団体が"いま"そろって選んでいる作品の傾向を俯瞰してみよう。
なぜチャイコフスキーの5番なのか。100年のデータで最も多く演奏されたこの曲は、学生オーケストラにとって"主食"である。劇的で分かりやすく、それでいて全パートに聴かせどころがあり、編成も大きい。聴衆を呼べて、団員全員が満足できる――学生オケに求められる条件を、ほぼ完璧に満たしている。一曲のなかに、客席を沸かせる派手さと、奏者一人ひとりの見せ場が同居しているのだ。
その「全員が乗れる」という条件は、選曲全体を静かに支配している。学生オケは部員が50人から100人にのぼる大所帯だ。古典派の2管編成では、全員が舞台に乗れない。せっかく一年練習してきた仲間を客席に座らせるわけにはいかない。だから自然と、3管・4管の大編成を要する後期ロマン派――チャイコフスキー、ドヴォルザーク、マーラー――へと傾いていく。実際、メイン曲の7割が3管以上の大編成だった。「何を演奏したいか」だけでなく「何人を舞台に乗せるか」という運営の事情が、選曲を規定しているのである。古典派がわずか1%まで沈むのも、この力学で説明がつく。
逆に、協奏曲はほとんど演奏されない(全体のわずか3%)。独奏者が主役となり、オーケストラは伴奏に回る。編成も小さめで、全員の見せ場がない。だから学生オケは協奏曲を避ける。これもまた「全員が主役でありたい」という、アマチュアならではの論理だろう。音楽的な好みである以上に、大所帯をどう一つの舞台に乗せきるかという、きわめて現実的な事情の反映なのである。以下、数字で確認する。
数字は雄弁だ。学生オケの選曲は、純粋な音楽的嗜好だけでは決まらない。「全員を舞台に」という大所帯ならではの宿命が、後期ロマン派の大編成へと彼らを押し出していく。では、この傾向はいつ生まれ、どう育ってきたのか。最後に、100年という長い時間軸でこの川の流れをたどってみよう。
8,997件の演奏記録を年代順に並べると、一本の線が現れる。ただしそれは、右肩上がりの線ではない。
難度をどう測るかを先に決めておく。ここでは「その公演で最も難しかった曲」の点数(12点満点)を使う。演奏会の記録は前半の序曲が抜け落ちることが多く、平均を取ると記録の薄い団体ほど高く出てしまう。合計では公演数の多い団体が勝つ。最高値なら、そのどちらにも引っかからない。「どこまで手を伸ばしたか」という問いにも、この指標が直接答える。
公演ごとの最高難度(12点満点)
| 年代 | 公演 | 中央値 | 平均 | 9点以上の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1930年代 | 29 | 7.0 | 6.24 | 7% |
| 1950年代 | 88 | 8.0 | 7.38 | 9% |
| 1960年代 | 220 | 8.0 | 8.11 | 39% |
| 1970年代 | 319 | 9.0 | 8.51 | 52% |
| 1980年代 | 405 | 9.0 | 8.89 | 68% |
| 1990年代 | 460 | 9.0 | 8.95 | 65% |
| 2000年代 | 515 | 9.0 | 8.78 | 60% |
| 2010年代 | 666 | 9.0 | 8.59 | 58% |
| 2020年代 | 255 | 9.0 | 8.60 | 56% |
1930年代の6.24から1990年代の8.95まで、60年かけて上がっている。ここまでは予想どおりである。問題はその先で、2000年代以降は 8.78 → 8.59 → 8.60 と、わずかながら下がっている。9点以上の公演が占める割合も、1980年代の68%を頂点に56%まで落ちた。
中央値だけを見ていると、この動きは見えない。1970年代に9.0へ到達したあと、中央値は50年間まったく動いていないからである。動いていたのは分布のほうだった。9点級を「半分の団体がやる」状態になったのが1970年代、「7割近くがやる」状態になったのが1980年代、そこが頂点。以後は下側が厚くなっていった。
天井のほうも同じ時期に止まっている。12点満点に届いたのは1980年代が最初で、それから40年、天井は動いていない。上りきったのは1980年代から1990年代にかけてだった、というのがこのデータの言い分である。
では、その後の30年は何も起きていないのか。起きている。動いたのは難度ではなく、曲の散らばり方のほうだった。
年代別 主要作曲家の演奏シェア(%)
| 年代 | ベートーヴェン | ブラームス | チャイコフスキー | マーラー | その年代の1位 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1950年代 | 24.9 | 1.3 | 3.0 | 0.0 | ベートーヴェン |
| 1960年代 | 21.9 | 5.1 | 4.8 | 0.0 | ベートーヴェン |
| 1970年代 | 16.3 | 8.7 | 5.2 | 1.3 | ベートーヴェン |
| 1980年代 | 11.0 | 9.0 | 8.1 | 2.0 | ベートーヴェン |
| 1990年代 | 8.5 | 8.2 | 10.1 | 2.4 | チャイコフスキー |
| 2010年代 | 4.7 | 8.7 | 12.4 | 1.7 | チャイコフスキー |
| 2020年代 | 5.0 | 8.2 | 12.3 | 2.7 | チャイコフスキー |
1950年代、ベートーヴェンは4曲に1曲を占める王者だった。それが2020年代には5.0%まで沈む。王座がチャイコフスキーに移るのは1990年代で、以後30年、首位は動いていない。
ただし「チャイコフスキーの天下」と読むと数字を見誤る。首位でも12%であって、残りの88%は別の作曲家が分け合っている。演奏会のメイン曲に選ばれた作品の異なり数は、1950年代の48種から2010年代には191種へ増えた。上位10曲が占める割合は52%から38%へ下がっている。特定の一曲に集中したのではなく、逆である。
定番そのものも入れ替わり続けている。メイン曲の顔ぶれを年代ごとに並べると、ベートーヴェン(1950〜60年代)、ブラームス(1970〜80年代)、チャイコフスキー(1990〜2000年代)、そしてシベリウスとラフマニノフ(2010年代)と、10年から20年で主役が代わる。難度の天井は動かないまま、その天井の下で曲が入れ替わり、散っていった30年だった。
マーラーについても補助線を引いておく。1950・60年代の記録にマーラーは一曲も現れない。初めて登場するのは1970年代で、以後2〜3%で推移する。「かつて0%だったマーラーがいまや当たり前」というほどには、増えていない。マーラーが特別に見えるのは、それが多くの団体にとって「その年代で最も難しかった一公演」になるからで、常食になったわけではない。
ただし団体ごとの個性がある――
一橋大学は1980年代から現在まで、マーラー(1・2・6・9番)・ブルックナー・ショスタコーヴィチ・ラフマニノフを一貫して演奏し続ける"難曲の雄"。2025年度は4月の「田園」を皮切りに、1年かけて段階的に難度を上げ、年度末にマーラー9番を叩き込む"スパルタ式"の構成(難度上昇幅は全団体1位)。常任を置かず毎回プロ客演を招く"ウィーン型"の育成で、40年間ブレずに最難曲を攻め続けている。
ここまでの数字を一言でまとめるなら、学生オーケストラの100年は"背伸びの100年"ではない。1980年代から1990年代にかけて上りきり、そこから先の30年は、同じ高さのまま曲を広げてきた100年である。毎年メンバーが入れ替わる組織が、30年前と同じ水準に立ち続けている――上がり続けることより、そこに留まり続けることのほうが難しい。その軌跡を、以下のFAQとデータで締めくくろう。
学生オーケストラ100年史としての本論は、第5部までで閉じている。以下は、そこから見えてきた問いを広げた関連調査である――現在の日本のアマチュアオーケストラ全体では、いま何が演奏されているのか。大学オーケストラの選曲史と比較するため、現在の日本のアマチュアオーケストラ2,848公演も独自に集計した。ここから先は、第5部までの学生オケ8,997件(1926〜2026年)と、社会人を含むアマチュア2,848公演(2022〜2026年)という、出どころも年代も異なる二つのデータを並べて読むことになる。
なお本節のあと、アマチュアオーケストラ側だけを主題にした調査を別稿にまとめた。そちらは演奏記録データベース i-Amabile から18,072公演・1,162団体(1918〜2026年)を取得し、定番曲の集中度・難度の推移・学生と社会人の違いを扱っている。本稿が「一つの団体が100年でどう変わったか」を追うのに対し、そちらは「いま日本全体で何が鳴っているか」を横断で見る。→ 日本のアマチュアオーケストラは、いま何を弾いているか
ここまでは大学オーケストラの100年を追ってきた。では、いま日本のアマチュアオーケストラ全体では、何が鳴っているのか。チケット販売サイト teket に掲載されたクラシック公演を全数取得し、プロと音大・事業者を除いたアマチュア 2,848 公演・880 団体(2022〜2026年)を集計した。
作曲家別の顔ぶれは、この記事で見てきたものとほとんど変わらない。ベートーヴェン、チャイコフスキー、モーツァルト、ブラームス。学生オケの100年で繰り返し現れた名前が、そのまま社会人を含むアマチュア全体の上位を占めている。
コラム:いま最も演奏されている作品
作曲家ではなく「作品」まで降りると、順位は少し動く。プロを除いた 2,848 公演での集計である。
※本稿でいう「人気」「よく演奏される」は、その作品が演奏された公演数を指す。聴衆や奏者にとっての人気度を直接測ったものではない。演奏回数は、曲の魅力だけでなく、編成の都合(何人を舞台に乗せられるか)、楽譜の入手しやすさ、集客の見込みといった条件にも左右される。
順位 作品 公演数 1 チャイコフスキー 交響曲第5番 34 2 ブラームス 交響曲第2番 30 3 ベートーヴェン 交響曲第1番 25 4 ベートーヴェン 交響曲第9番 24 5 ドヴォルザーク 交響曲第8番 22 6 ブラームス 交響曲第1番 22 7 シューベルト 交響曲第7番 20 8 ベートーヴェン 交響曲第7番 19 首位はベートーヴェンではなく、チャイコフスキーの交響曲第5番であった。そしてもう一つ、ドヴォルザークの第8番が、第9番「新世界より」を上回っている。知名度でいえば逆のはずだが、実際に鳴っている回数では第8番が勝つ。
短い作品では、カルメン47公演、フィンランディア47公演、モルダウ(わが祖国)32公演、くるみ割り人形19公演、交響曲第9番「新世界より」17公演、組曲「惑星」13公演。演奏会の前半に置かれる定番が、そのまま数字に出ている。
学生オーケストラを出た者が社会人オーケストラへ移る。そう考えれば、両者の選曲は似るはずである。測ってみた。
指揮者は、はっきり行き来している。学生オーケストラに登板した指揮者155人のうち、80人(51.6%)が社会人オーケストラにも登板していた。この80人が、学生公演の72.5%を指揮している。同じ人物が、両方の現場に立っているのだ。
選曲にも、時間差の一致が出た。いまの社会人オーケストラの選曲は、1970年代から2000年代の学生オーケストラによく似ている(類似度0.89〜0.92)。一方で2010年代(0.825)・2020年代(0.801)の学生とは、はっきり離れる。いまの社会人奏者が学生だった頃の選曲に近い、という形である。
だが、ここから「学生オケの文化が社会人オケへ受け継がれている」と言い切ることはできない。理由を三つ、正直に書いておく。
第一に、選曲の似方が、系譜では説明しきれない。学生と社会人の類似度は0.862であった。ところが社会人とプロの類似度も0.863である。社会人はプロとも同じだけ似ている。「アマチュアどうしだから似ている」という説明は、この時点で成立しない。
第二に、指揮者の重複は、別の説明にもなる。奏者が持ち上がらなくとも、同じ指揮者が同じ曲を振れば選曲は似る。人の移動を示す証拠であると同時に、人の移動がなくても似る理由でもある。
第三に、そして最も重い。この調査は演奏者個人の経歴を一度も見ていない。系譜の本体は「人が学生オケから社会人オケへ移ること」である。それはこのデータに入っていない。似ていることは測れたが、なぜ似ているかは測れていない。
コラム:アマチュアオーケストラを振る人たち
ただし、この表は曲目の集計ほど信用できない。指揮者名が書かれていた公演は 2,848 中 1,920 公演(67.4%)で、残る三分の一は誰が振ったのか分からない。書かれていない公演が偏りなく散らばっている保証はどこにもない。指揮者の名前を大きく掲げる団体もあれば、まったく載せない団体もある。つまりこの順位は「よく振っている人」ではなく「名前が載りやすい人」を映しているおそれがある。そのつもりで見ていただきたい。
順位 指揮者 登板 団体数 1 田部井剛 43 21 2 山上紘生 27 13 3 松岡究 27 7 4 和田一樹 27 12 5 新田ユリ 25 15 6 坂入健司郎 24 10 同じ登板回数でも、団体数が違う。多くの団体に散らす者もいれば、少数の団体に集中する者もいる。関わり方が分かれている、ということしか言えない。
常任と客演も区別していない。役職が明記された公演が全体の8.6%しかないためである。名前の表記ゆれをどう揃えるかでも数回は動く。回数が多いことは、その指揮者の評価を意味しない。
集計方法、分類の基準、検定の詳細、そしてこの分析では言えないことの一覧は、末尾の付録にまとめた。
この集計についての注記
ここで扱ったのは、チケット販売サイト teket に掲載された公演に限られる。入場無料の演奏会や、団体が自前でチケットを扱っている演奏会は入っていない。日本アマチュアオーケストラ連盟の加盟団体126のうち、この期間に teket へ掲載があったのは30団体(23.8%)にとどまる。掲載団体数そのものは連盟加盟数の6倍を超えるが、それは「連盟とは別の網にかかった集団」というだけであって、全体を覆っているという意味ではない。
また、曲目は公演ページの記載から機械的に拾っている。作品名まで特定できたのは、作曲家名と番号が揃って書かれていたものに限られる。「ベートーヴェンの七番」とだけ書かれた公演や、曲名を略した公演は数えられていない。ここに出ている数字は、いずれも実際より少ない側に出ている。順位が入れ替わるほどの差ではないと考えているが、絶対数として読むべきものではない。
ひとつ補足しておくと、この取りこぼしは公演ページの書き方に依存する。丁寧に曲目を書く団体ほど数字に入りやすい。その偏りが、どの作曲家に有利に働いているかまでは分からない。
本調査の演奏履歴データ(34団体・8,997件・2,977公演・1926〜2026年)を CSV形式 で公開します。出典明記の上、自由に引用・二次利用いただけます(CC BY 4.0)。
📥 data.csv(演奏記録 8,997件)
📥 dropped_rows.csv(収集・整形の過程で除いた 768件・理由つき)
📥 repaired_rows.csv(列がずれていて並べ直した 79件・修正前後つき)
📥 normalized_rows.csv(作曲家名の表記を揃えた 246件・前後つき)
📥 repertoire_appendix.csv(本文以外の140団体・7,486件)
<a href="https://jfsc.jp/research/univ-orchestra-100years/">学生オーケストラ100年の選曲史|株式会社日本財務戦略センター</a>文章での出典表記:株式会社日本財務戦略センター「学生オーケストラ100年の選曲史」(2026年7月1日) https://jfsc.jp/research/univ-orchestra-100years/本調査は複数のAIリサーチエージェントを並列稼働させ、27団体の2025年度の演奏会と、34団体の演奏履歴(1926〜2026年・計8,997件)を各団体公式サイト・teket・i-Amabile・コンサートスクウェア等の公開情報から収集した。難度分類・集計・経年分析も独自に行った。自動収集したデータは、各団体の公式アーカイブやプログラムと突き合わせて確認し、明らかな誤りや重複は除いている。なお演奏履歴を公開していない団体については、収集できた範囲にとどめた。
そもそも、なぜ学生オーケストラの選曲を調べたのか。毎年メンバーが入れ替わる組織が、限られた時間でどこまでの高みに挑めるのか――その軌跡は、100年分のプログラムにこそ刻まれている。一曲一曲は小さな選択にすぎない。だがそれを束ねたとき、データの向こうに、若い奏者たちの背伸びと挑戦の歴史が見えてくるはずだ。
※本稿は「何を演奏したか(選曲の難度・挑戦度)」の分析であり、「どれだけ上手く演奏したか(演奏の質)」を評価するものではない。学生オーケストラの演奏の優劣を論じるものではないことを明記する。
各年代における主要作曲家の演奏シェア(%)の推移。ドイツ古典(ベートーヴェン)が後退し、後期ロマン派(チャイコフスキー・マーラー)が伸びる流れが一目で分かる。
横軸=ベートーヴェンの演奏数、縦軸=後期ロマン派(チャイコ・ドヴォ・マーラー・ラフ・シベ)の演奏数。右下ほど「ドイツ古典派」、左上ほど「後期ロマン派」志向。
この2枚の図について:収録8,997件は34団体の2,977公演から採った。最も多い5団体は東京科学大学管弦楽団(旧・東京工業大学)519件(5.8%)・立命館大学交響楽団497件(5.5%)・京都大学交響楽団484件(5.4%)・北海道大学交響楽団431件(4.8%)・千葉大学管弦楽団400件(4.4%)で、合わせて全体の25.9%。以前の版は上位5団体で87.2%を占めとったが、収集先を広げて偏りを解消した。ただし年代ごとの厚みは均一ではなく、1920〜40年代は計178件しかない。本文で扱わない140団体・7,486件は repertoire_appendix.csv、収集・整形の過程で除いた768件は理由を付けて dropped_rows.csv、列がずれていて並べ直した79件は repaired_rows.csv、作曲家名の表記を揃えた246件は前後を添えて normalized_rows.csv で公開している。
以下は本調査の演奏記録から機械集計した各団体のプロフィールである。測っているのは選曲の記録であって、演奏の巧拙や団の雰囲気ではない。大学の基本情報は一般に公開されている事実の範囲にとどめた。収録は各団体の公開記録の範囲に限られ、実際の公演数より少ない団体がある。難度は本稿の12点満点採点(技術・アンサンブル・音楽性・スタミナの4軸)。順序は収録件数の多い順。
目黒区大岡山に本部を置く国立の理工系大学。旧・東京工業大学で、2024年に東京医科歯科大学と統合して東京科学大学となった。演奏記録は収録1932〜2025年・519件。収録中の最高難度はブルックナー「交響曲第7番」(1998年・12点満点で11点)。難度9点以上の演目は採点対象142件中10%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(12.3%)・チャイコフスキー(8.5%)。全団体平均と比べるとベートーヴェンの比重が高い(12.3%対 平均10.2%)。
京都に本部を置く私立総合大学(関関同立の一角)。演奏記録は収録1955〜2025年・497件。収録中の最高難度はマーラー「交響曲第2番復活」(2025年・12点満点で12点)。難度9点以上の演目は採点対象190件中31%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(17.7%)・チャイコフスキー(9.3%)。全団体平均と比べるとベートーヴェンの比重が高い(17.7%対 平均10.2%)。
「自由の学風」を掲げる京都の国立総合大学。演奏記録は収録1957〜2026年・484件。収録中の最高難度はマーラー「交響曲第9番」(1995年・12点満点で12点)。難度9点以上の演目は採点対象107件中38%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(15.1%)・ブラームス(8.9%)。全団体平均と比べるとベートーヴェンの比重が高い(15.1%対 平均10.2%)。
京都大学交響楽団の公式サイト「過去の演奏会」一覧(第82回・1957年11月〜第219回・2026年6月、定期演奏会130公演分。第81回以前は同一覧に未収載)を集計した(2026年8月29日取得)。
最頻演目はブラームスに大きく偏る。交響曲第1番・第2番が各9回、第4番が8回、大学祝典序曲6回、悲劇的序曲5回——ブラームス関連だけで延べ37回に達する。一方で交響曲第3番だけは3回(1969・1977・2005年)に留まる。名曲でありながら演奏機会が伸びない「ブラームス3番の空白」が、この名門でも観察できる。
| 頻出演目(上位10) | 回数 |
|---|---|
| ブラームス:交響曲第1番 | 9 |
| ブラームス:交響曲第2番 | 9 |
| ブラームス:交響曲第4番 | 8 |
| ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」 | 7 |
| ベートーヴェン:交響曲第7番 | 6 |
| チャイコフスキー:交響曲第5番 | 6 |
| チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」 | 6 |
| ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲 | 6 |
| ブラームス:大学祝典序曲 | 6 |
| シベリウス:交響詩「フィンランディア」 | 5 |
「悲愴」は6回。1921年に同曲を日本初演した団の看板演目だが、再演間隔はおおむね12〜15年に一度に律されてきた(1968→1979→1994→2006→2020年。1979年と2020年はいずれも尾高忠明の指揮)。直近は2020年からわずか6年での再演(2026年6月・第219回、円光寺雅彦指揮)である。
マーラーは交響曲5作品・延べ10回。「復活」3回(1981・1993・2017年)と第9番3回(1987・1995・2012年)を柱に、第1番「巨人」2回(2010・2025年)、第5番(1990年)、第6番「悲劇的」(2002年)。第3・7・8番は未演で、歌曲では「さすらう若人の歌」(1970年)がある。復活と第9番を軸とする選曲史は、上記プロファイルの「収録中の最高難度=1995年の第9番」とも整合する。
札幌に本部を置く国立総合大学。前身は札幌農学校。演奏記録は収録1956〜2025年・431件。収録中の最高難度はマーラー「交響曲第5番」(2025年・12点満点で12点)。難度9点以上の演目は採点対象97件中4%。よく弾く作曲家は川越守(23.4%)・ベートーヴェン(7.7%)。全団体平均と比べると川越守の比重が高い(23.4%対 平均1.1%)。
千葉市に本部を置く国立総合大学。演奏記録は収録1951〜2025年・400件。収録中の最高難度はマーラー「交響曲第5番」(1990年・12点満点で12点)。難度9点以上の演目は採点対象148件中29%。よく弾く作曲家はブラームス(9.2%)・ベートーヴェン(7.5%)。全団体平均と比べるとモーツァルトの比重が高い(6.0%対 平均4.0%)。
新島襄が創立した京都の私立総合大学(関関同立の一角)。演奏記録は収録1926〜2026年・398件。収録中の最高難度はブラームス「交響曲第2番」(2026年・12点満点で9点)。難度9点以上の演目は採点対象40件中5%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(11.3%)・チャイコフスキー(9.5%)。全団体平均と比べるとモーツァルトの比重が高い(6.3%対 平均4.0%)。
横浜市保土ケ谷区に本部を置く国立大学。演奏記録は収録1962〜2026年・389件。収録中の最高難度はブルックナー「交響曲第7番」(1992年・12点満点で11点)。難度9点以上の演目は採点対象126件中32%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(9.5%)・ベートーヴェン(8.7%)。
豊島区目白に本部を置く私立大学。輔仁会は学習院の学生団体の総称で、音楽部はその一部門。演奏記録は収録1957〜2026年・381件。収録中の最高難度はヴェルディ「レクイエム」(2013年・12点満点で11点)。難度9点以上の演目は採点対象96件中22%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(10.8%)・ベートーヴェン(9.2%)。全団体平均と比べるとヴェルディの比重が高い(3.7%対 平均1.5%)。
新潟市に本部を置く国立総合大学。演奏記録は収録1927〜2019年・348件。収録中の最高難度はブルックナー「交響曲第7番」(1984年・12点満点で11点)。難度9点以上の演目は採点対象75件中17%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(8.3%)・ベートーヴェン(7.8%)。全団体平均と比べるとロッシーニの比重が高い(2.9%対 平均1.1%)。
神戸市に本部を置く国立総合大学。前身は神戸高等商業学校。演奏記録は収録1951〜2019年・342件。収録中の最高難度はラフマニノフ「交響曲第2番」(2010年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象70件中26%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(10.2%)・ベートーヴェン(8.8%)。
千代田区市ケ谷に本部を置く私立総合大学(MARCHの一角)。演奏記録は収録1961〜2021年・338件。収録中の最高難度はラフマニノフ「交響的舞曲」(1982年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象52件中10%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(12.7%)・ベートーヴェン(8.9%)。全団体平均と比べるとチャイコフスキーの比重が高い(12.7%対 平均9.2%)。
千代田区四谷に本部を置くカトリック系の私立大学。演奏記録は収録1961〜2025年・331件。収録中の最高難度はブラームス「交響曲第4番」(2019年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象63件中27%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(10.0%)・チャイコフスキー(10.0%)。全団体平均と比べるとモーツァルトの比重が高い(7.3%対 平均4.0%)。
新宿区神楽坂に本部を置く私立の理工系大学。演奏記録は収録1960〜2024年・330件。収録中の最高難度はブラームス「交響曲第4番」(2022年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象89件中13%。よく弾く作曲家はブラームス(9.7%)・ベートーヴェン(9.7%)。全団体平均と比べるとブラームスの比重が高い(9.7%対 平均7.8%)。
国内最大級の学生数を持つ私立総合大学。演奏記録は収録1968〜2024年・330件。収録中の最高難度はラフマニノフ「交響曲第2番」(2006年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象35件中14%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(10.3%)・チャイコフスキー(9.4%)。全団体平均と比べるとサンサーンスの比重が高い(3.6%対 平均1.9%)。
金沢市に本部を置く国立総合大学。演奏記録は収録1950〜2018年・329件。収録中の最高難度はハイドン「天地創造」(1959年・12点満点で9点)。難度9点以上の演目は採点対象26件中4%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(17.3%)・チャイコフスキー(7.6%)。全団体平均と比べるとベートーヴェンの比重が高い(17.3%対 平均10.2%)。
つくば市に本部を置く国立総合大学。前身は東京教育大学。演奏記録は収録1975〜2026年・326件。収録中の最高難度はバルトーク「舞踏組曲」(2003年・12点満点で9点)。難度9点以上の演目は採点対象23件中13%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(9.8%)・チャイコフスキー(9.5%)。全団体平均と比べるとメンデルスゾーンの比重が高い(4.3%対 平均1.9%)。
世田谷区に本部を置く私立の農学系大学。演奏記録は収録1935〜2025年・320件。収録中の最高難度はラフマニノフ「交響曲第2番」(2011年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象95件中6%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(14.4%)・ブラームス(7.5%)。全団体平均と比べるとベートーヴェンの比重が高い(14.4%対 平均10.2%)。
大阪府吹田市に本部を置く私立総合大学(関関同立の一角)。演奏記録は収録1948〜2022年・307件。収録中の最高難度はラフマニノフ「交響曲第2番」(2008年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象65件中11%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(14.3%)・チャイコフスキー(11.1%)。全団体平均と比べるとベートーヴェンの比重が高い(14.3%対 平均10.2%)。
港区三田に本部を置く私立総合大学。オーケストラはワグネル・ソサィエティーの名で知られる。演奏記録は収録1993〜2026年・306件。収録中の最高難度はマーラー「交響曲第5番」(2010年・12点満点で12点)。難度9点以上の演目は採点対象63件中37%。よく弾く作曲家はワーグナー(12.7%)・チャイコフスキー(6.9%)。全団体平均と比べるとワーグナーの比重が高い(12.7%対 平均4.1%)。
千代田区神田に本部を置く私立大学。演奏記録は収録1973〜2025年・277件。収録中の最高難度はラフマニノフ「交響曲第2番」(2014年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象28件中14%。よく弾く作曲家はベートーヴェン(11.2%)・チャイコフスキー(9.7%)。全団体平均と比べるとモーツァルトの比重が高い(6.5%対 平均4.0%)。
府中市に本部を置く国立の外国語大学。演奏記録は収録1965〜2025年・266件。収録中の最高難度はブラームス「交響曲第4番」(2025年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象66件中18%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(12.0%)・ベートーヴェン(10.2%)。全団体平均と比べるとシベリウスの比重が高い(7.5%対 平均4.3%)。
東京・多摩に本部を置く私立総合大学(MARCHの一角)。演奏記録は収録1962〜2025年・258件。収録中の最高難度はブルックナー「交響曲第8番」(1985年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象37件中14%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(10.5%)・ベートーヴェン(9.3%)。全団体平均と比べるとドヴォルザークの比重が高い(7.8%対 平均6.0%)。
東京大学には複数のオーケストラがあり、本稿は別団体として数えている。音楽部管弦楽団は通称「東大オケ」。演奏記録は収録2007〜2025年・254件。収録中の最高難度はブラームス「交響曲第4番」(2022年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象30件中13%。よく弾く作曲家はブラームス(16.1%)・チャイコフスキー(11.8%)。全団体平均と比べるとブラームスの比重が高い(16.1%対 平均7.8%)。
国立市に本部を置く、商学の伝統を持つ社会科学系の国立大学。演奏記録は収録1981〜2025年・179件。収録中の最高難度はマーラー「交響曲第9番」(1992年・12点満点で12点)。難度9点以上の演目は採点対象61件中48%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(9.5%)・マーラー(5.0%)。全団体平均と比べると久石譲の比重が高い(3.9%対 平均0.1%)。
東京大学の複数あるオーケストラの一つ。音楽部管弦楽団(東大オケ)とは別団体。演奏記録は収録1998〜2025年・154件。収録中の最高難度はシベリウス「交響曲第7番」(2025年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象32件中31%。よく弾く作曲家はブラームス(14.3%)・ドヴォルザーク(11.0%)。全団体平均と比べるとブラームスの比重が高い(14.3%対 平均7.8%)。
新宿区に本部を置く私立総合大学。オーケストラは複数あり、交響楽団は「ワセオケ」の通称で知られる。演奏記録は収録2015〜2025年・117件。収録中の最高難度はショスタコーヴィチ「交響曲10番」(2025年・12点満点で11点)。難度9点以上の演目は採点対象9件中78%。よく弾く作曲家はR.シュトラウス(13.7%)・ブラームス(10.3%)。全団体平均と比べるとR.シュトラウスの比重が高い(13.7%対 平均1.2%)。
千代田区駿河台に本部を置く私立総合大学(MARCHの一角)。演奏記録は収録2011〜2024年・115件。収録中の最高難度はショスタコーヴィチ「交響曲第10番」(2024年・12点満点で11点)。難度9点以上の演目は採点対象42件中24%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(12.2%)・プロコフィエフ(4.3%)。全団体平均と比べるとプロコフィエフの比重が高い(4.3%対 平均0.6%)。
豊島区池袋に本部を置く私立総合大学(MARCHの一角)。演奏記録は収録2002〜2024年・115件。収録中の最高難度はブルックナー「交響曲第4番」(2024年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象27件中26%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(17.4%)・ブラームス(7.8%)。全団体平均と比べるとチャイコフスキーの比重が高い(17.4%対 平均9.2%)。
大阪府吹田市に本部を置く国立総合大学。演奏記録は収録1993〜2025年・71件。収録中の最高難度はラフマニノフ「交響曲第2番」(2024年・12点満点で10点)。難度9点以上の演目は採点対象19件中58%。よく弾く作曲家はブラームス(18.3%)・チャイコフスキー(15.5%)。全団体平均と比べるとブラームスの比重が高い(18.3%対 平均7.8%)。
文京区白山に本部を置く私立総合大学。演奏記録は収録2012〜2026年・59件。収録中の最高難度はベートーヴェン「交響曲第9番」(2023年・12点満点で11点)。難度9点以上の演目は採点対象31件中29%。よく弾く作曲家はチャイコフスキー(20.3%)・ベートーヴェン(13.6%)。全団体平均と比べるとチャイコフスキーの比重が高い(20.3%対 平均9.2%)。
方法:本稿収録の8,997件を「団体×演奏会」で名寄せし(同一プログラムの複数都市公演は1回と数える)、曲名の表記ゆれ(調性・作品番号・漢数字・愛称の有無・「ロメオ/ロミオ」「スラヴ/スラブ」など同一曲の別題)を畳んだうえで、団体ごとに演奏プログラム回数を数えた。演奏回数3回以上の演目を列挙する(3回以上が5演目に満たない団体は上位5演目まで)。回数は本稿に収録できた分の実測であり、各団の全演奏史の悉皆ではない。
読み方の注意(収録区間のバイアス):第5部で見たとおり、学生オーケストラの選曲の重心は時代とともにベートーヴェンからブラームス、そしてチャイコフスキー・マーラーら後期ロマン派へ移ってきた。したがって収録期間を古い年代から取れている団体ほど古典派・ベートーヴェンが、収録が近年に偏る団体ほどロシア物・後期ロマン派が多く見える。この表の頻出演目は団体の「好み」だけでなく「データの切り取り区間」を映すため、各団体に併記した収録期間と合わせて読まれたい。例えば収録が1993年以降に限られる慶應義塾ワグネルの上位がチャイコフスキー・ラフマニノフ・マーラーで占められるのは、団の嗜好であると同時に収録区間が新しい時代に寄っていることの反映でもある。また、公式資料で長期の悉皆集計ができた団体(京都大学交響楽団の「レパートリーの傾向」の節)とは、収録範囲の違いにより回数が前後することがある。
東京科学大学管弦楽団(旧・東京工業大学)(収録1932〜2025年・519件・161プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(12回)、ブラームス:交響曲第2番(8回)、シューベルト:交響曲「未完成」(8回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(7回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(7回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(7回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(7回)、ブラームス:交響曲第4番(6回)、ブラームス:交響曲第1番(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(6回)、シベリウス:交響曲第2番(5回)、ベートーヴェン:交響曲第7番(5回)
立命館大学交響楽団(収録1955〜2025年・497件・141プログラム)——ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(12回)、ブラームス:交響曲第2番(10回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(9回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(9回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(8回)、シューベルト:「ロザムンデ」序曲(8回)、ブラームス:交響曲第1番(8回)、シューベルト:交響曲「未完成」(7回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(7回)、ベートーヴェン:序曲「コリオラン」(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(6回)、ブラームス:交響曲第4番(6回)
京都大学交響楽団(収録1957〜2026年・484件・137プログラム)——ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(10回)、ブラームス:交響曲第2番(10回)、ブラームス:交響曲第1番(9回)、ベートーヴェン:交響曲第7番(8回)、ブラームス:交響曲第4番(8回)、ブラームス:大学祝典序曲(7回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(7回)、ベートーヴェン:交響曲第1番(6回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(6回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(6回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(5回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(5回)
北海道大学交響楽団(収録1956〜2025年・431件・111プログラム)——ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(6回)、ブラームス:交響曲第2番(6回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(6回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(6回)、シューベルト:交響曲「未完成」(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(6回)、シベリウス:交響曲第1番(5回)、ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲(5回)、シベリウス:交響曲第2番(5回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(5回)、リスト:交響詩「前奏曲」(5回)、ドビュッシー:小組曲(5回)
千葉大学管弦楽団(収録1951〜2025年・400件・131プログラム)——ブラームス:交響曲第4番(8回)、ブラームス:交響曲第1番(7回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(6回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(5回)、ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」(5回)、ラフマニノフ:交響曲第2番(5回)、ワーグナー:「ローエングリン」第1幕への前奏曲(5回)、ブラームス:交響曲第2番(5回)、シューベルト:交響曲「未完成」(5回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(5回)、ブラームス:大学祝典序曲(4回)
同志社交響楽団(収録1926〜2026年・398件・108プログラム)——ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(9回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(9回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(9回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(9回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(8回)、ブラームス:交響曲第1番(8回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(7回)、ブラームス:交響曲第2番(6回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(6回)、ブラームス:大学祝典序曲(6回)、シューベルト:交響曲「未完成」(5回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(4回)
横浜国立大学管弦楽団(収録1962〜2026年・389件・131プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(8回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(7回)、ブラームス:交響曲第2番(7回)、ブラームス:交響曲第4番(7回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(7回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(7回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(7回)、ドビュッシー:小組曲(6回)、ブラームス:交響曲第1番(6回)、シベリウス:交響曲第2番(6回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(6回)、シューベルト:交響曲「未完成」(6回)
学習院輔仁会音楽部(収録1957〜2026年・381件・74プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(10回)、ブルックナー:テ・デウム(7回)、ブラームス:交響曲第1番(7回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(7回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(6回)、ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」(6回)、ブラームス:大学祝典序曲(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(5回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(5回)、チャイコフスキー:スラヴ行進曲(5回)、サンサーンス:交響曲第3番「オルガン付き」(5回)、ブラームス:交響曲第2番(5回)
新潟大学管弦楽団(収録1927〜2019年・348件・55プログラム)——ブラームス:大学祝典序曲(7回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(7回)、シベリウス:交響曲第2番(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(5回)、ブラームス:交響曲第2番(5回)、チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(5回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(4回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(4回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(4回)、スメタナ:「わが祖国」より「モルダウ」(4回)、シベリウス:交響曲第1番(4回)、リスト:交響詩「前奏曲」(4回)
神戸大学交響楽団(収録1951〜2019年・342件・97プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(8回)、シューベルト:交響曲「未完成」(7回)、ブラームス:交響曲第2番(6回)、ブラームス:交響曲第1番(6回)、ブラームス:交響曲第4番(6回)、シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」序曲(6回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(6回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(5回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(5回)、シベリウス:交響曲第2番(5回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(5回)、ブラームス:大学祝典序曲(5回)
法政大学交響楽団(収録1961〜2021年・338件・110プログラム)——ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(10回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(9回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(8回)、ブラームス:交響曲第1番(8回)、シューベルト:交響曲「未完成」(8回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(7回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(7回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(7回)、ブラームス:大学祝典序曲(6回)、ブラームス:交響曲第4番(6回)、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(5回)
上智大学管弦楽団(収録1961〜2025年・331件・109プログラム)——シューベルト:交響曲「未完成」(8回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(8回)、ブラームス:交響曲第1番(7回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(6回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(6回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(6回)、ベルリオーズ:幻想交響曲(5回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(5回)、モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲(5回)、チャイコフスキー:交響曲第4番(5回)、ブラームス:交響曲第4番(5回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(5回)
東京理科大学管弦楽団(収録1960〜2024年・330件・110プログラム)——シューベルト:交響曲「未完成」(8回)、シベリウス:交響曲第2番(7回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(7回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(7回)、ブラームス:交響曲第4番(6回)、ベートーヴェン:交響曲第1番(6回)、ブラームス:交響曲第2番(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(6回)、ブラームス:大学祝典序曲(6回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(6回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(6回)、ベートーヴェン:「コリオラン」序曲(5回)
日本大学管弦楽団(収録1968〜2024年・330件・102プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(8回)、ブラームス:交響曲第1番(7回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(7回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(6回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(6回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(6回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(5回)、シベリウス:交響曲第2番(5回)、ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」(4回)、モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲(4回)、シベリウス:「カレリア」組曲(4回)、マーラー:交響曲第1番「巨人」(4回)
金沢大学フィルハーモニー管弦楽団(収録1950〜2018年・329件・78プログラム)——ベートーヴェン:「エグモント」序曲(9回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(8回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(8回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(8回)、シューベルト:交響曲「未完成」(8回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(7回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(6回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(6回)、ブラームス:交響曲第2番(6回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(6回)、ブラームス:交響曲第1番(5回)、ビゼー:「アルルの女」第2組曲(4回)
筑波大学管弦楽団(収録1975〜2026年・326件・105プログラム)——ドヴォルザーク:交響曲第8番(8回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(7回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(7回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(6回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(6回)、シベリウス:交響曲第2番(5回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(5回)、ブラームス:交響曲第2番(5回)、シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」序曲(5回)、ブラームス:交響曲第4番(5回)、チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(5回)、シベリウス:交響曲第1番(4回)
東京農業大学農友会管弦楽団(収録1935〜2025年・320件・111プログラム)——シベリウス:交響詩「フィンランディア」(9回)、シューベルト:交響曲「未完成」(6回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(6回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(5回)、ベートーヴェン:交響曲5番(5回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(4回)、シベリウス:交響曲第2番(4回)、グルック:アウリスのイフゲニア序曲(4回)、ベートーヴェン:交響曲1番(4回)、ブラームス:交響曲1番(4回)、チャイコフスキー:交響曲5番(4回)、バッハ:シンフォニア(3回)
関西大学交響楽団(収録1948〜2022年・307件・75プログラム)——ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(10回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(10回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(9回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(8回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(7回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(7回)、シューベルト:交響曲「未完成」(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(6回)、チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(6回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(6回)、シューベルト:「ロザムンデ」序曲(5回)、ベートーヴェン:「コリオラン」序曲(5回)
慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ(収録1993〜2026年・306件・83プログラム)——マーラー:交響曲第1番「巨人」(6回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(4回)、チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(4回)、ラフマニノフ:交響曲第2番(4回)、シューベルト:交響曲「未完成」(4回)、ベルリオーズ:幻想交響曲(4回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(4回)、サンサーンス:交響詩「死の舞踏」(3回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(3回)、ドヴォルザーク:交響曲第7番(3回)、チャイコフスキー:交響曲第4番(3回)、サンサーンス:交響曲第3番「オルガン付き」(3回)
専修大学フィルハーモニー管弦楽団(収録1973〜2025年・277件・50プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(8回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(7回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(7回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(7回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(6回)、シューベルト:交響曲「未完成」(5回)、ブラームス:大学祝典序曲(5回)、ベートーヴェン:「エグモント」序曲(5回)、ブラームス:交響曲第2番(4回)、スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲(4回)、ブラームス:交響曲第4番(4回)
東京外国語大学管弦楽団(収録1965〜2025年・266件・108プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(9回)、ブラームス:交響曲第1番(7回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(6回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(6回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(5回)、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番(5回)、スメタナ:「わが祖国」より「モルダウ」(5回)、ブラームス:交響曲第4番(4回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(4回)、ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」(4回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(4回)、ブラームス:交響曲第2番(4回)
中央大学管弦楽団(収録1962〜2025年・258件・91プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(8回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(6回)、チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(5回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(5回)、シューベルト:交響曲「未完成」(5回)、ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」(5回)、ブラームス:交響曲第2番(4回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(4回)、ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(4回)、ラフマニノフ:交響曲第2番(4回)、リスト:交響詩「前奏曲」(4回)、ブラームス:交響曲第1番(3回)
東京大学音楽部管弦楽団(東大オケ)(収録2007〜2025年・254件・51プログラム)——ブラームス:交響曲第4番(15回)、シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」(11回)、リスト:交響詩「レ・プレリュード」(10回)、メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」序曲(10回)、チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(9回)、ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」(9回)、ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(7回)、メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」(7回)、チャイコフスキー:交響曲第5番(7回)、フランク:交響曲(6回)、ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲(6回)、ブラームス:交響曲第1番(6回)
一橋大学管弦楽団(収録1981〜2025年・179件・67プログラム)——マーラー:交響曲第1番「巨人」(5回)、ラフマニノフ:交響曲第2番(5回)、ベルリオーズ:幻想交響曲(4回)、ドヴォルザーク:交響曲第7番(3回)、ブラームス:大学祝典序曲(3回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(3回)
東京大学フィルハーモニー管弦楽団(収録1998〜2025年・154件・53プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(6回)、ブラームス:交響曲第4番(5回)、ブラームス:交響曲第1番(4回)、シューベルト:交響曲「未完成」(4回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(4回)、ドヴォルザーク:交響曲第7番(3回)、ブラームス:交響曲第3番(3回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(3回)、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(3回)、シューベルト:「ロザムンデ」序曲(3回)、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(3回)、ウェーバー:「魔弾の射手」序曲(3回)
早稲田大学交響楽団(ワセオケ)(収録2015〜2025年・117件・32プログラム)——チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(3回)、ブラームス:悲劇的序曲(3回)、シュトラウス:家庭交響曲(2回)、ブラームス:交響曲第3番(2回)、マーラー:交響曲第1番「巨人」(2回)
明治大学交響楽団(収録2011〜2024年・115件・39プログラム)——ショスタコーヴィチ:祝典序曲(2回)、ラフマニノフ:交響曲第2番(2回)、マーラー:交響曲第1番「巨人」(2回)、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番(2回)、ホルスト:組曲「惑星」より「木星」(2回)
立教大学交響楽団(収録2002〜2024年・115件・41プログラム)——ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(4回)、ラフマニノフ:交響曲第2番(3回)、シベリウス:交響曲第2番(3回)、サンサーンス:交響曲第3番「オルガン付き」(3回)、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番(3回)、ブラームス:交響曲第4番(3回)、チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(3回)
大阪大学交響楽団(収録1993〜2025年・71件・32プログラム)——ブラームス:交響曲第1番(4回)、シベリウス:交響曲第2番(3回)、ラフマニノフ:交響曲第2番(3回)、ブラームス:交響曲第3番(2回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(2回)
東洋大学管弦楽団(収録2012〜2026年・59件・21プログラム)——チャイコフスキー:交響曲第5番(3回)、ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」(3回)、シベリウス:交響詩「フィンランディア」(2回)、ドヴォルザーク:交響曲第8番(2回)、ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(2回)
選曲を規定するのは団の「制度」でもある——誰が入れて、何年在籍し、入口に選抜があるか。主要5団体について、2026年8月時点で公式の募集情報から確認できた範囲を記す。確認できなかった項目は「明文なし」とし、推測では埋めていない。
| 団体 | 所属資格 | 規模 | 在籍・引退 | 入団時の選抜 | 初心者の受け入れ |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京大学音楽部管弦楽団 | 東京大学の学生が対象(公式新歓サイトの代表挨拶は東大新入生宛て。本稿で集計した2026年サマーコンサート団員名簿でも106名全員に東京大学の学部・科類が記載) | 約106名(2026年名簿実測) | 明文なし | 明文なし(新歓はLINE登録→新歓イベント) | 明文なし |
| 京都大学交響楽団 | 「学生及びそれに準ずる方であれば、所属する大学に関わらず入団できます」(学部生・大学院生・短大生も歓迎)=インカレ | — | 明文なし | 技術審査の明文なし。ただし募集はパート別で、チューバ・ファゴット・ヴィオラ・コントラバスは「初心者歓迎」、オーボエ・バストロンボーンは「即戦力」と明示 | 可(パート限定で明示) |
| 早稲田大学交響楽団 | 「早稲田大学の学部生であること」=自大学の学部生のみ(公認オーケストラとして唯一、学部学生のみで構成)。学部を問わず入団可 | 約250名・男女比約1:2(2026年2月・公式FAQ。楽団紹介ページでは約300名) | 学部生であること(=学部在学中) | 「パートによっては選考を行う可能性があるが、楽器の演奏技術を問うオーディション形式ではない」。通年入団可 | 一部パートで可 |
| 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ | 「慶應義塾大学に在籍していること」(公式入団条件に明文)=塾生のみ | 約160名 | 「規定年数(4年間)の在籍」を入団条件に明文。加えて週3回(月・水・金 18〜21/22時)の通常練習と臨時練習への原則参加、部費・演奏会費等の納入、定期演奏会・演奏旅行・合宿・部員総会への参加、職務遂行を条件として列挙——参加義務を明文化した「部」型の運営 | 明文なし | 明文なし |
| 一橋大学管弦楽団 | 「一橋大学を中心に多くの大学から」団員を受け入れ(津田塾向け入団説明会の記録あり)=インカレ | 常時約120名 | 「12月の定期演奏会で3年生が引退」(サークル情報サイトの団員インタビュー・2022年)。学内ポータルにも運営の代替わりは「12月・3年」とあり、3年引退が慣行とみられる(公式サイト上の明文は確認できず) | パート別定員とセレクションの有無を公式に明示(新歓資料では管楽器は各2名程度の定員で多くが「セレクションあり」・初心者不可。フルートは楽器所有者のみ等の条件付き) | 管楽器はほぼ不可(弦は要確認) |
構成の特記:早稲田は新入団員がまず下級生主体の新人オーケストラ「トレオケ」で基礎を学び、団内発表と一般向け「Fresh Concert」を経て上級生の「本練」へ進む二層構造をとる(公式FAQ)。慶應ワグネルは新歓Q&A(2020年・団員アンケート)で、内部進学生(塾高・慶應女子高など)と外部生の比がほぼ1:1、男女比はほぼ同数、高校でオーケストラ以外の部活出身の団員が全体の50%と紹介されており、「塾生のみ・4年間在籍」の制度と併せて、出身母体の近い成員が長期在籍する構成であることがうかがえる。
制度と供給構造(仮説):入口の開き方の違いは、母体がどれだけ弦楽器奏者を「供給」できるかで説明できる可能性がある。慶應ワグネルが塾生のみに閉じたまま4年在籍・週3練習という重い義務を課して約160名を維持できるのは、内部進学層——幼少期から楽器を習う家庭と重なりやすい——が弦の供給源として団の内側に組み込まれているためではないか。同団のOB組織が1970年代の創立以来、半世紀にわたり年2回ペースの演奏会を続けていることも、卒業後まで続く人的資本の厚みを示す。さらに慶應では、高校段階にも同名の「ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ」が部活動として存在する(慶應義塾高等学校・慶應義塾女子高等学校の提携団体)。高校→大学→OBと同一ブランドの三世代構造が組まれており、内部進学生が団員の半数という構成は、大学から始まる偶然ではなく、一貫校段階から組織された供給路の出口とみることができる。なお早稲田側にも附属・系属校(早稲田大学高等学院・本庄高等学院・早稲田高等学校)に弦楽班や室内オーケストラといった音楽部活は存在する。ただし大学オケと同一名で直結する組織ではなく、高校からOBまでを一つのブランドで束ねる慶應との組織化の密度差は歴然である。東大オケも同型とみられ、本稿で集計した2026年サマーコンサート名簿では、出身地の記載がある106名のうち1都3県出身が72.6%(東京38名・神奈川31名の2都県だけで65%)を占めた。首都圏は中高一貫校と幼少期からの楽器教育が厚い地域であり、「入学時点で弦楽器経験者が集まってくる構造があるのではないか」という推論が立つ(ただし出身校・楽器歴のデータはなく、東京大学全体の出身地分布との比較も行っていないため、仮説に留まる)。この推論には状況証拠がある。東大受験に特化した進学塾・鉄緑会が「東大進学有名校」として指定する中高一貫15校(2026年8月現在・在籍生数公表。東大合格者数上位の常連校が並ぶ)について各校の部活動を確認すると、15校中13校に、オーケストラまたは弦楽合奏を行う部が存在する——開成管弦楽団(ブラームスやチャイコフスキーの交響曲を年2回の演奏会で演奏)、桜蔭の管弦楽班(80〜90名規模)、筑波大附属駒場の音楽部=管弦楽団、麻布の管弦楽部、筑波大附属の桐陰フィルハーモニー管弦楽団、聖光学院の弦楽オーケストラ部、豊島岡の弦楽合奏部、駒場東邦のクラシック音楽部(ピアノと弦楽器の部員が年3回の演奏会で合奏)など。さらに栄光学園には部としてのオーケストラはないものの、生徒・卒業生・教員・保護者による「栄光フィルハーモニックオーケストラ」が演奏会を開いており、渋谷教育学園渋谷にも部活動とは別に課外授業「弦楽器講座」(ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバスをパート別に講師が指導し、式典には楽団として参加する)と有志のオーケストラがある。つまり指定校15校のすべてに、部・課外講座・学園オーケストラのいずれかの形で弦楽合奏の場が存在する。指定校の枠外でも、都立日比谷には1953年創部の音楽部オーケストラ班が、都立西にも管弦楽部がある。この構造は関東に限らない——灘には演奏会を開く「クラシック研究部」が、大阪府立北野にもオーケストラ部があり、関西をはじめ関東圏以外の東大進学校からも、同様に合奏経験を持つ学生が供給されうる。附属校を持たない国立大学であっても、入学者を多く送り出す中高の側にオーケストラが備わっている——「入学前に合奏を経験できる環境を通ってきた学生が集まりやすい」という意味での供給構造は、実質的に存在するとみられる(各校公式サイトの部活動紹介等・2026年8月確認)。早稲田はまた別の解をとる。学部生のみに閉じたまま約250名という規模を維持し、新入団員をまず新人オーケストラ「トレオケ」で育ててから本練に上げる——血統で閉じる慶應に対し、規模と内製の育成装置で閉じる早稲田であり、初心者を受け入れながら純血を保てるのはこの装置があるからだと読める。逆に一橋は、学部生が5千人に満たない社会科学系の小規模大学である。単一大学では弦が揃いにくく、インカレに開いたうえでパート別の定員と選抜で人数を調整するのは、調達の必然と読める。なお京大は総合大学で母体の規模に不足はないにもかかわらず「大学を問わず」開いており、こちらは調達難ではなく門戸開放の運営思想の側だろう——同じ「インカレ」でも中身は別物である。入口制度は団の美学ではなく、母体の供給構造の関数——という読みが、この5団体の並びからは可能である。
出典=各団公式サイトの募集・入団条件ページおよび新歓FAQ(東大=新歓サイト、京大=団員募集、早稲田=募集要項・FAQ〔2026年2月〕、慶應=入団条件・新歓Q&A〔2020年〕、一橋=団員募集〔2025年度新歓版〕)。一橋の引退時期のみ外部のサークル情報記事(2022年)を併用。
この5団体だけでも制度は見事に割れる——純血・学部生限定で300名を抱える早稲田、東大生対象の東大、大学を問わず開く京大、4年間の在籍と週3練習を条件に明文化する「部」型の慶應、インカレで入口に定員とセレクションを敷き3年で引退する一橋。同じ「学生オーケストラ」の看板の下に、在籍期間も入口も参加義務もまるで違う組織が並んでいる。第4部で見た「制度が選曲を規定する」という構図の、入口側の実例である。
本文で扱う34団体と、本文では触れないその他140団体の一覧です。演奏記録の現物(1行1曲)は本文8,997件が data.csv、その他7,486件が repertoire_appendix.csv にあります。「最高難度」はその公演で最も難しかった曲の点数(12点満点)で、測っているのは選曲の難度であり、演奏の巧拙ではありません。公演数の少ない団体ほど数字が振れます。
| 団体 | 区分 | 年の幅 | 公演 | 曲 | 最高難度 平均 | 9点 以上 | 指揮者 実人数 | 主な指揮者(登板数) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京科学大学管弦楽団(旧・東京工業大学) | 本文 | 1932〜2025 | 173 | 519 | 8.33 | 51% | 12 | 末永隆一 96/尾原勝吉 42/近藤信一 6/柵池慶助 5/山田裕治 5 |
| 立命館大学交響楽団 | 本文 | 1955〜2025 | 142 | 497 | 8.72 | 56% | 93 | 伊吹新一 23/阪哲朗 21/吉田興三郎 9/豊嶋和史 8/岡田司 6 |
| 京都大学交響楽団 | 本文 | 1957〜2026 | 143 | 484 | 9.24 | 77% | 67 | 山田一雄 15/山下一史 15/奥田道昭 12/手塚幸紀 12/円光寺雅彦 12 |
| 北海道大学交響楽団 | 本文 | 1956〜2025 | 111 | 431 | 8.38 | 48% | 2 | 川越守 115/下野竜也 1 |
| 千葉大学管弦楽団 | 本文 | 1951〜2025 | 134 | 400 | 8.52 | 56% | 42 | 水野修孝 48/石黒一郎 11/井﨑正浩 7/伊藤翔 7/藤岡幸夫 6 |
| 同志社交響楽団 | 本文 | 1926〜2026 | 126 | 398 | 8.39 | 47% | 62 | 宮本政雄 32/現田茂夫 11/新田ユリ 8/小田野宏之 7/麻田佳男 6 |
| 横浜国立大学管弦楽団 | 本文 | 1962〜2026 | 135 | 389 | 8.76 | 65% | 43 | 甲賀一宏 20/河地良智 19/林紀人 18/新田ユリ 7/菊池彦典 4 |
| 学習院輔仁会音楽部 | 本文 | 1957〜2026 | 125 | 381 | 8.76 | 59% | 35 | 前田幸市郎 27/三石精一 19/河地良智 10/末廣誠 8/船橋洋介 6 |
| 新潟大学管弦楽団 | 本文 | 1927〜2019 | 120 | 348 | 8.05 | 45% | 20 | 河地良智 87/江頭義人 9/小林勝郎 6/山岡重信 5/阿部道行 4 |
| 神戸大学交響楽団 | 本文 | 1951〜2019 | 113 | 342 | 8.75 | 59% | 65 | 藏野雅彦 9/新田ユリ 9/小田野宏之 6/井村誠貴 4/金洪才 4 |
| 法政大学交響楽団 | 本文 | 1961〜2021 | 110 | 338 | 8.28 | 48% | 22 | 福井功 67/山田慶一 10/河地良智 9/新通英洋 3/工藤俊幸 3 |
| 上智大学管弦楽団 | 本文 | 1961〜2025 | 109 | 331 | 8.79 | 62% | 5 | 汐澤安彦 95/小川晶久 11/河地良智 2/金山隆夫 1/汐澤安彦 1 |
| 東京理科大学管弦楽団 | 本文 | 1960〜2024 | 112 | 330 | 8.68 | 65% | 9 | 川合良一 88/村川千秋 9/久志本涼 7/八村義夫 4/鈴木寛一 1 |
| 日本大学管弦楽団 | 本文 | 1968〜2024 | 103 | 330 | 8.87 | 61% | 31 | 高石治 42/小林研一郎 21/佐藤雄一 9/宇野功芳 7/家田厚志 7 |
| 金沢大学フィルハーモニー管弦楽団 | 本文 | 1950〜2018 | 119 | 329 | 8.34 | 42% | 103 | 安藤芳亮 10/山下成太郎 9/佐々木宣男 7/金洪才 7/藤島秀敏 6 |
| 筑波大学管弦楽団 | 本文 | 1975〜2026 | 106 | 326 | 8.22 | 48% | 36 | 小田野宏之 41/田中一嘉 9/白川和治 8/橘直貴 8/長瀬清正 3 |
| 東京農業大学農友会管弦楽団 | 本文 | 1935〜2025 | 111 | 320 | 8.08 | 39% | 22 | 内藤佳有 43/城谷正博 12/加藤為三郎 8/安達真吾 8/磯部省吾 8 |
| 関西大学交響楽団 | 本文 | 1948〜2022 | 104 | 307 | 8.30 | 45% | 62 | 竹本泰蔵 23/高谷光信 5/荒瀬英文 5/金洪才 5/宮本一郎 4 |
| 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ | 本文 | 1993〜2026 | 86 | 306 | 9.34 | 73% | 26 | 十束尚宏 14/大河内雅彦 13/藤岡幸夫 10/飯守泰次郎 8/河地良智 7 |
| 専修大学フィルハーモニー管弦楽団 | 本文 | 1973〜2025 | 91 | 277 | 8.31 | 42% | 29 | 川本統脩 19/福富俊一 11/中馬脩 6/松沼俊彦 5/米崎栄和 5 |
| 東京外国語大学管弦楽団 | 本文 | 1965〜2025 | 110 | 266 | 8.57 | 55% | 2 | 清水醍輝 22/石毛保彦 6 |
| 中央大学管弦楽団 | 本文 | 1962〜2025 | 91 | 258 | 8.81 | 55% | 4 | 小松一彦 49/佐藤寿一 29/大高義人 12/増井信貴 1 |
| 東京大学音楽部管弦楽団(東大オケ) | 本文 | 2007〜2025 | 82 | 254 | 9.05 | 76% | 10 | 三石精一 51/田代俊文 17/武藤英明 5/現田茂夫 3/河原哲也 2 |
| 一橋大学管弦楽団 | 本文 | 1981〜2025 | 76 | 179 | 9.04 | 69% | 16 | 田中一嘉 12/高井優希 8/松岡究 4/森口真司 3/宮松重紀 2 |
| 東京大学フィルハーモニー管弦楽団 | 本文 | 1998〜2025 | 55 | 154 | 8.76 | 67% | 10 | 濱本広洋 41/三重野清顕 4/住友直文 4/配島啓介 4/松浦高志 3 |
| 早稲田大学交響楽団(ワセオケ) | 本文 | 2015〜2025 | 38 | 117 | 9.18 | 68% | 5 | 寺岡清高 13/山下一史 5/田中雅彦 4/曽我大介 2/大山平一郎 1 |
| 明治大学交響楽団 | 本文 | 2011〜2024 | 40 | 115 | 7.83 | 42% | 11 | 平林剛 6/阿部未来 5/中田延亮 4/和田一樹 4/宮松重紀 4 |
| 立教大学交響楽団 | 本文 | 2002〜2024 | 44 | 115 | 8.68 | 61% | 22 | 田中一嘉 15/新通英洋 4/小田野宏之 3/家田厚志 2/尾高忠明 2 |
| 大阪大学交響楽団 | 本文 | 1993〜2025 | 32 | 71 | 8.94 | 75% | 14 | 藤岡幸夫 4/藏野雅彦 2/横島勝人 2/北原幸男 2/籾山和明 1 |
| 東洋大学管弦楽団 | 本文 | 2012〜2026 | 21 | 59 | 8.81 | 57% | 11 | 田尻真高 3/中田延亮 3/宮松重紀 2/小崎雅弘 1/金聖響 1 |
| 関西学院交響楽団 | 本文 | 2023〜2026 | 3 | 10 | 10.00 | 100% | — | — |
| お茶の水管弦楽団 | 本文 | 1992〜2026 | 7 | 7 | 9.71 | 71% | — | — |
| 青山学院管弦楽団 | 本文 | 2024〜2025 | 3 | 7 | 8.00 | 33% | — | — |
| 藝大フィルハーモニア管弦楽団 | 本文 | 2024〜2024 | 2 | 2 | 11.00 | 100% | — | — |
| 名古屋工業大学管弦楽団 | 付録 | 1962〜2017 | 97 | 284 | 8.30 | 45% | 64 | 石橋義也 7/石井恭平 7/今村能 4/鈴木詢 3/大町陽一郎 3 |
| 獨協大学管弦楽団 | 付録 | 1970〜2025 | 88 | 280 | 8.45 | 50% | 46 | 西脇秀治 29/近衛秀健 23/黒澤裕介 7/菊池貴之 6/山本聖爾 6 |
| 東海大学管弦楽団 | 付録 | 1967〜2025 | 94 | 279 | 8.53 | 46% | 7 | 加宮令一郎 68/木村美音子 10/藤本宏行 9/草川正憲 3/奥田恵悟 2 |
| 早稲田大学フィルハーモニー管絃楽団 | 付録 | 1980〜2025 | 97 | 278 | 8.76 | 65% | 27 | 松岡究 21/小田野宏之 12/征矢健之介 11/森山崇 9/福富俊一 7 |
| 横浜市立大学管弦楽団 | 付録 | 1970〜2025 | 90 | 274 | 7.70 | 28% | 19 | 中根國夫 29/山田和樹 15/田尻真高 10/阿部未来 9/大谷三千雄 6 |
| 成城大学レストロ・アルモニコ管弦楽団 | 付録 | 1969〜2025 | 89 | 271 | 8.37 | 48% | 25 | 松岡究 21/増井信貴 17/河原哲也 7/伊神優 5/川本統脩 5 |
| 電気通信大学管弦楽団 | 付録 | 1961〜2025 | 96 | 270 | 8.65 | 52% | 32 | 金洪才 15/小堀浩之 9/藤崎凡 9/上垣聡 9/河原哲也 9 |
| 成蹊大学管弦楽団 | 付録 | 1970〜2025 | 93 | 269 | 8.34 | 49% | 14 | 鎌田由紀夫 25/高井優希 18/伊神優 16/久志本涼 9/小堀浩之 6 |
| 東京海洋大学・共立薬科大学管弦楽団 | 付録 | 1974〜2025 | 86 | 255 | 8.28 | 39% | 1 | 中島章博 19 |
| 東京電機大学管弦楽団 | 付録 | 1965〜2019 | 79 | 234 | 8.09 | 41% | 27 | 家田厚志 35/長瀬清正 6/佐々木新平 5/田代詞生 4/梅村榮 3 |
| 茨城大学管弦楽団 | 付録 | 1975〜2019 | 76 | 232 | 8.32 | 46% | 14 | 松元宏康 4/佐藤雄一 3/直井大輔 3/古莊恭啓 2/瀧澤寛 1 |
| 大阪府立大学交響楽団 | 付録 | 1965〜2019 | 73 | 219 | 8.32 | 49% | 56 | 西輝之 5/木下貴文 5/松尾祥史 4/垣花秀美 4/金原彰範 4 |
| 神奈川大学管弦楽団 | 付録 | 1976〜2025 | 81 | 218 | 8.01 | 43% | 10 | 松岡究 49/山上純司 11/上野正博 5/三河正典 5/片山光由 4 |
| 山口大学管弦楽団 | 付録 | 1958〜2024 | 46 | 211 | 8.33 | 48% | 7 | 十川真弓 44/清水宏之 3/中井章徳 3/久保田尚 2/川本貢司 2 |
| 武蔵大学管弦楽団 | 付録 | 1973〜2024 | 68 | 204 | 8.15 | 40% | 20 | 山田慶一 10/橋本久喜 7/土田英三郎 6/久保田悠太香 6/大河内雅彦 6 |
| 東京経済大学管弦楽団 | 付録 | 1983〜2019 | 66 | 204 | 7.92 | 26% | 6 | 久世武志 6/櫻井優徳 1/神宮章 1/桐山彰 1/坂本和彦 1 |
| 愛知学院大学管弦楽団 | 付録 | 1974〜2026 | 60 | 168 | 7.73 | 27% | 45 | 清田健一 8/竹本泰蔵 7/寺島康朗 7/吉田年一 6/吉住典洋 4 |
| 東京大学フォイヤーヴェルク管弦楽団 | 付録 | 1999〜2025 | 51 | 147 | 8.12 | 37% | 11 | 鷹羽弘晃 19/原田幸一郎 16/角田鋼亮 4/山田和樹 3/大町陽一郎 2 |
| 滋賀医科大学管弦楽団 | 付録 | 1986〜2013 | 50 | 146 | 8.30 | 50% | 12 | 岩井一也 38/奥津輝男 7/西崇男 6/谷口洋貴 4/西原広徳 3 |
| 慶應義塾アインクライネスオーケストラ | 付録 | 1995〜2026 | 40 | 132 | 7.92 | 38% | 7 | 河地良智 30/加藤優佳 1/島田知樹 1/花田瞬 1/藤本未来 1 |
| 日本大学生物資源科学部管弦楽団 | 付録 | 1986〜2019 | 46 | 130 | 7.74 | 33% | 1 | 田代俊文 47 |
| 京都三大学合同交響楽団 | 付録 | 1998〜2025 | 44 | 130 | 8.61 | 61% | 18 | 藏野雅彦 11/井村誠貴 5/湯浅篤史 4/清水宏之 4/高谷光信 3 |
| 早稲田室内管弦楽団 | 付録 | 1997〜2026 | 44 | 127 | 7.93 | 36% | — | — |
| 京都薬科大学管弦楽団 | 付録 | 1973〜2012 | 40 | 125 | 8.22 | 42% | 38 | 酒井睦雄 37/中山進 2/藤島昌寿 2/楠本薫 1/田中佳祐 1 |
| 奈良女子大学管弦楽団 | 付録 | 1991〜2021 | 41 | 113 | 8.05 | 41% | 15 | 牧村邦彦 21/井村誠貴 6/木下麻由加 4/森口真司 4/河崎聡 2 |
| 岐阜大学管弦楽団 | 付録 | 1998〜2024 | 37 | 109 | 8.35 | 49% | 17 | 山田慶一 7/岡田司 4/新通英洋 4/中村暢宏 3/三原明人 2 |
| 東京大学フィロムジカ交響楽団 | 付録 | 2005〜2024 | 28 | 83 | 9.04 | 71% | 1 | 小笠原吉秀 28 |
| 東京農工大学管弦楽団 | 付録 | 2008〜2025 | 29 | 83 | 8.41 | 41% | 6 | 内藤佳有 12/高橋誠也 11/松沼俊彦 4/佐藤洋人 1/長谷川ゆき 1 |
| 埼玉大学管弦楽団 | 付録 | 2011〜2026 | 28 | 82 | 8.25 | 32% | 8 | 佐藤親悟 15/米崎栄和 4/木許裕介 2/山岡健 2/喜多原和人 2 |
| 立正大学管弦楽団 | 付録 | 1993〜2019 | 27 | 77 | 7.78 | 15% | 1 | 和田一樹 6 |
| 京都女子大学交響楽団 | 付録 | 1991〜2016 | 25 | 75 | 8.20 | 40% | 1 | 安村好弘 25 |
| 千葉大学OBOGオーケストラ | 付録 | 2007〜2026 | 25 | 73 | 8.20 | 44% | 7 | 長野力哉 10/阿部未来 4/上野正博 4/佐々木新平 3/伊藤翔 1 |
| 国際基督教大学CMS管弦楽団 | 付録 | 2010〜2024 | 25 | 71 | 8.40 | 48% | 1 | 井﨑正浩 25 |
| 東京都立大学管弦楽団 | 付録 | 2012〜2025 | 23 | 68 | 8.13 | 43% | 3 | 増井信貴 21/今井治人 1/竹内健人 1 |
| 慶應Kプレミアムオーケストラ | 付録 | 2009〜2022 | 18 | 66 | 8.44 | 44% | 2 | 横山奏 17/松本宗利音 1 |
| 宇都宮大学管弦楽団 | 付録 | 2008〜2025 | 21 | 63 | 8.00 | 38% | 14 | 北原幸男 4/井﨑正浩 3/竹澤真一 2/清水宏之 2/新田ユリ 1 |
| 日本女子大学オーケストラ | 付録 | 1996〜2018 | 19 | 61 | 7.58 | 16% | 8 | 伴野剛 6/白谷隆 5/加藤昌則 3/三矢幸子 2/内山厚志 1 |
| 文教大学管弦楽団 | 付録 | 2000〜2019 | 18 | 56 | 8.28 | 50% | 1 | 冨田邦明 18 |
| 東京学芸大学管弦楽団 | 付録 | 2014〜2025 | 19 | 56 | 8.53 | 53% | 7 | 廣井隆 9/山本訓久 2/井﨑正浩 2/佐々木新平 2/苫米地英一 2 |
| 東大フィル・グラデュエイト・オーケストラ | 付録 | 2010〜2026 | 21 | 56 | 8.43 | 48% | 5 | 大沼太兵衛 5/小久保陽平 5/三重野清顕 5/田中健 4/小久保大輔 4 |
| 大阪市立大学交響楽団 | 付録 | 2012〜2019 | 16 | 48 | 8.44 | 50% | 17 | 井村誠貴 4/中井章徳 3/高谷光信 3/学生指揮:植木宥 2/七野展生 2 |
| 東京薬科大学ハルモニア管弦楽団 | 付録 | 2011〜2025 | 17 | 46 | 8.12 | 29% | 2 | 田部井剛 15/佐々木新平 2 |
| 関東学院大学 管弦楽団 | 付録 | 2005〜2019 | 14 | 42 | 8.14 | 36% | 1 | 安東裕躬 15 |
| 東京六大学オーケストラ連盟 | 付録 | 2010〜2025 | 10 | 38 | 8.60 | 70% | 3 | 横山奏 9/濱本広洋 9/山本音弥 1 |
| 東京五美術大学管弦楽団 | 付録 | 2011〜2023 | 9 | 37 | 8.00 | 22% | 1 | 諸岡範澄 9 |
| 昭和大学管弦楽団 | 付録 | 2009〜2025 | 13 | 37 | 8.38 | 46% | 1 | 山下進三 13 |
| 愛媛大学交響楽団 | 付録 | 2014〜2020 | 11 | 33 | 8.18 | 36% | 4 | 直井大輔 7/平井秀明 2/高橋達馬 1/岡輝明 1 |
| 広島大学霞管弦楽団 | 付録 | 2018〜2026 | 9 | 33 | 7.67 | 22% | 2 | 齊城英樹 8/六車一樹 1 |
| 日本医科大学・女子栄養大学ハルモニアオーケストラ | 付録 | 2009〜2018 | 11 | 33 | 8.09 | 36% | 5 | 川崎嘉昭 4/石川星太郎 3/米田覚士 2/鈴木竜哉 1/澤村杏太朗 1 |
| 信州大学交響楽団 | 付録 | 2012〜2017 | 7 | 33 | 9.00 | 43% | 4 | 橘直貴 5/松下京介 3/田中一嘉 3/石毛保彦 1 |
| 静岡大学管弦楽団 | 付録 | 2012〜2023 | 11 | 31 | 8.36 | 36% | 4 | 山上純司 7/濵津清仁 2/道端大輝 1/松元宏康 1 |
| 宮城教育大学交響楽団 | 付録 | 2014〜2020 | 10 | 28 | 8.60 | 50% | 1 | 日比野裕幸 10 |
| 創価大学新世紀管弦楽団 | 付録 | 2012〜2017 | 11 | 28 | 8.36 | 36% | 1 | 飯吉高 11 |
| 九州大学芸術工学部フィルハーモニー管弦楽団 | 付録 | 2016〜2025 | 9 | 27 | 6.67 | 11% | 9 | 水戸博之 3/松本孝哉 1/後藤柊 1/田中誠人 1/小口雄也 1 |
| 都留文科大学管弦楽団 | 付録 | 2014〜2024 | 8 | 26 | 8.38 | 50% | 1 | 吉田悟 9 |
| 東京慈恵会医科大学音楽部管弦楽団 | 付録 | 2015〜2025 | 9 | 25 | 9.67 | 78% | 1 | 米津俊広 9 |
| 慶應義塾大学医学部管弦楽団 | 付録 | 2011〜2019 | 8 | 24 | 8.75 | 75% | 1 | 佐藤雄一 8 |
| 富山大学医科薬科管弦楽団 | 付録 | 2010〜2014 | 7 | 23 | 6.86 | 0% | 6 | 鈴木博詞 7/大熊ゆか里 1/飯野竜彦 1/田中裕記 1/太田秀康 1 |
| 甲南大学文化会交響楽団 | 付録 | 2015〜2022 | 8 | 21 | 8.25 | 25% | 9 | 小宮健志郎 3/藤田葵生 2/宇野凌太郎 1/浦壁柾人 1/村井拓斗 1 |
| 京都教育大学管弦楽団 | 付録 | 2012〜2022 | 6 | 20 | 9.00 | 67% | 6 | 藏野雅彦 6/小枝尚人 1/青木奨太 1/東谷ひとみ 1/城間優華 1 |
| 南山大学管弦楽団 | 付録 | 2015〜2025 | 7 | 20 | 9.14 | 71% | 7 | 永峰大輔 1/海老原光 1/和田一樹 1/武藤英明 1/中村暢宏 1 |
| 浜松医科大学管弦楽団 | 付録 | 2014〜2020 | 6 | 18 | 8.00 | 17% | 1 | 堺武弥 6 |
| 岡山大学交響楽団 | 付録 | 2013〜2017 | 6 | 18 | 10.00 | 100% | 2 | 保科洋 6/秋山隆 6 |
| 龍谷大学交響楽団 | 付録 | 2016〜2018 | 6 | 18 | 8.50 | 50% | 4 | 藏野雅彦 4/佐藤佑哉 4/三河正典 1/脇坂英夫 1 |
| 広島大学交響楽団 | 付録 | 2015〜2025 | 6 | 17 | 6.67 | 17% | 1 | 田中一嘉 4 |
| 岩手大学管弦楽団 | 付録 | 2016〜2017 | 3 | 15 | 7.00 | 33% | 1 | 久志本涼 3 |
| 近畿大学文化会交響楽団 | 付録 | 2012〜2023 | 5 | 15 | 8.20 | 20% | 7 | 岡田良機 3/浅野走 2/藤枝智 1/福西隆志 1/山口航貴 1 |
| 明治学院大学管弦楽団 | 付録 | 2019〜2024 | 5 | 15 | 8.40 | 60% | 1 | 汐澤安彦 5 |
| 杏林大学医学部管弦楽団 | 付録 | 2015〜2019 | 5 | 15 | 8.20 | 40% | 1 | 阿部肇 5 |
| 帝京大学交響楽団 | 付録 | 2011〜2015 | 5 | 15 | 8.60 | 60% | 1 | 安部克彦 5 |
| 駒澤大学管弦楽団 | 付録 | 2012〜2014 | 4 | 14 | 7.50 | 25% | 1 | 春山和雄 4 |
| 名古屋市立大学管弦楽団 | 付録 | 2016〜2018 | 4 | 12 | 8.00 | 25% | 4 | 高谷光信 1/寺本義明 1/濵津清仁 1/高井優希 1 |
| 立教大学交響楽団/同志社交響楽団 | 付録 | 2018〜2025 | 4 | 12 | 8.50 | 50% | 6 | 家田厚志 2/伊藤翔 2/新田ユリ 1/山上純司 1/田中一嘉 1 |
| 東邦大学東邦フィルハーモニー管弦楽団 | 付録 | 2015〜2019 | 5 | 12 | 8.00 | 40% | 4 | 太田弦 2/瀧澤寛 1/神成大輝 1/小林雄太 1 |
| 山口大学医・工学部管弦楽団 | 付録 | 2018〜2024 | 4 | 12 | 8.25 | 50% | 1 | 水戸博之 4 |
| 獨協医科大学管弦楽団 | 付録 | 2009〜2013 | 4 | 11 | 7.00 | 0% | 1 | 吉澤真一 4 |
| 京都産業大学神山交響楽団 | 付録 | 2012〜2012 | 2 | 10 | 8.00 | 50% | 3 | 門良一 2/横山愛 2/徳田昌俊 1 |
| 大妻女子大学管弦楽団 | 付録 | 2015〜2017 | 3 | 10 | 7.00 | 0% | 1 | 長崎亜星 3 |
| 上野学園大学管弦楽団 | 付録 | 2016〜2017 | 2 | 10 | 9.00 | 100% | 1 | 下野竜也 2 |
| 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ 木管セクション | 付録 | 2025〜2026 | 3 | 10 | 10.33 | 67% | 1 | 川本貢司 2 |
| 愛知教育大学管弦楽団 | 付録 | 2012〜2014 | 3 | 9 | 8.00 | 0% | 3 | 磯部省吾 1/中村暢宏 1/寺本義明 1 |
| 福岡大学交響楽団 | 付録 | 2015〜2024 | 3 | 9 | 9.33 | 100% | 3 | 後藤龍伸 1/寺岡清高 1/和田一樹 1 |
| 群馬大学フィルハーモニックオーケストラ部 | 付録 | 2011〜2025 | 3 | 9 | 8.67 | 67% | 3 | 小山裕之 1/田部井剛 1/岡田友弘 1 |
| 高知大学医学部管弦楽団 | 付録 | 2017〜2019 | 3 | 9 | 8.00 | 33% | 1 | 酒井睦雄 3 |
| 香川大学医学部管弦楽団 | 付録 | 2012〜2018 | 3 | 9 | 8.00 | 0% | 1 | 奥村哲也 3 |
| 甲南女子大学管弦楽団 | 付録 | 2012〜2014 | 2 | 9 | 7.50 | 0% | 1 | 佐々木宏 2 |
| 玉川大学管弦楽団 | 付録 | 2018〜2019 | 3 | 9 | 8.00 | 33% | 3 | 横山奏 2/西上純平 1/富永順一 1 |
| 東邦大学管弦楽団 | 付録 | 2015〜2017 | 3 | 9 | 8.33 | 33% | 1 | 山崎滋 3 |
| 滋賀県立大学オーケストラ | 付録 | 2012〜2019 | 3 | 9 | 8.00 | 33% | 1 | 脇坂英夫 3 |
| 福島大学管弦楽団 | 付録 | 2015〜2016 | 3 | 8 | 8.33 | 33% | 3 | 横島浩 1/野口芳久 1/髙橋裕之 1 |
| 弘前大学フィルハーモニー管弦楽団 | 付録 | 2014〜2015 | 2 | 8 | 6.50 | 0% | 2 | 今廣志 1/安達弘潮 1 |
| 聖マリアンナ医科大学管弦楽団 | 付録 | 2015〜2017 | 3 | 8 | 8.67 | 67% | 1 | 御法川雄矢 3 |
| 山形大学フィルハーモニーオーケストラ | 付録 | 2025〜2026 | 2 | 8 | 9.00 | 100% | 1 | 竹谷智 2 |
| 福岡教育大学管弦楽団 | 付録 | 2016〜2019 | 2 | 6 | 8.50 | 50% | 2 | 福田隆 1/水戸博之 1 |
| 杏林大学管弦楽団 | 付録 | 2024〜2025 | 2 | 6 | 7.50 | 0% | 1 | 阿部肇 2 |
| 九州工業大学交響楽団 | 付録 | 2015〜2019 | 2 | 6 | 9.50 | 100% | 2 | 佐藤迪 1/水戸博之 1 |
| 名古屋大学交響楽団 | 付録 | 2016〜2020 | 2 | 6 | 8.50 | 50% | 2 | 森口真司 1/新田ユリ 1 |
| 大阪大学外国語学部管弦楽団 | 付録 | 2018〜2019 | 2 | 6 | 7.50 | 0% | 1 | 佐々木宏 2 |
| 神戸女子大学管弦楽団 | 付録 | 2012〜2013 | 2 | 6 | 7.00 | 0% | 5 | 川嶋雄介 2/平井圭織 1/佐藤昌子 1/田中千尋 1/奥田真樹子 1 |
| 徳島大学交響楽団 | 付録 | 2013〜2018 | 2 | 6 | 7.50 | 0% | 2 | 小笠原洋三 1/小笠原恭史 1 |
| 東北大学交響楽団 | 付録 | 2012〜2024 | 2 | 6 | 9.00 | 100% | 2 | 高橋信雄 1/阪哲朗 1 |
| 東京大学教育学部附属中等教育学校 管弦楽部 | 付録 | 2019〜2019 | 1 | 6 | 6.00 | 0% | 2 | 滝沢健作 1/近藤圭 1 |
| 愛知工業大学管弦楽団 | 付録 | 2024〜2026 | 2 | 5 | 9.50 | 100% | 2 | 中村暢宏 1/村上史昂 1 |
| 兵庫医科大学医療大学合同オーケストラ | 付録 | 2014〜2014 | 1 | 5 | 6.00 | 0% | 1 | 静間佳佑 1 |
| 北海道大学交響楽団・京都大学交響楽団 | 付録 | 2019〜2019 | 1 | 5 | 8.00 | 0% | 2 | 斎藤匠 1/滝本慎一郎 1 |
| 北里大学十和田交響楽団 | 付録 | 2017〜2017 | 1 | 5 | 7.00 | 0% | 1 | 萩原章宏 1 |
| 洗足学園音楽大学ベーシックオーケストラ | 付録 | 2016〜2016 | 1 | 5 | 8.00 | 0% | 1 | 秋山和慶 1 |
| 昭和音楽大学サクソフォーンオーケストラ | 付録 | 2019〜2019 | 1 | 5 | 6.00 | 0% | 5 | 大森義基 1/有村純親 1/松原孝政 1/野原武伸 1/福本信太郎 1 |
| 東京歯科大学管弦楽団 | 付録 | 2017〜2019 | 2 | 5 | 7.00 | 0% | 1 | 直井大輔 2 |
| 武蔵大学テーネ室内管弦楽団 | 付録 | 2012〜2012 | 1 | 5 | 4.00 | 0% | 1 | 山崎茂 1 |
| チャールズ・ナイディックと東京大学オーケストラ | 付録 | 2018〜2018 | 1 | 4 | 7.00 | 0% | 1 | チャールズ・ナイディック 1 |
| 岩手医科大学管弦楽団 | 付録 | 2016〜2016 | 1 | 4 | 8.00 | 0% | — | — |
| 三大学親睦管弦楽団 | 付録 | 2013〜2013 | 1 | 4 | 9.00 | 100% | 1 | 田代詞生 1 |
| 和歌山大学交響楽団 | 付録 | 2013〜2013 | 1 | 4 | 9.00 | 100% | 1 | 中谷彩乃 1 |
| 筑紫女学園大学フィルハーモニー管弦楽団 | 付録 | 2017〜2017 | 1 | 3 | 9.00 | 100% | 1 | 井上智子 1 |
| 大阪府立大学交響楽団創立55周年記念オーケストラ | 付録 | 2013〜2013 | 1 | 3 | 9.00 | 100% | 3 | 遠藤正樹 1/郭順也 1/計盛創 1 |
| 福井大学フィルハーモニー管弦楽団 | 付録 | 2016〜2016 | 1 | 3 | 8.00 | 0% | 1 | 木許裕介 1 |
| 東海大学医学部健康科学部管弦楽団 | 付録 | 2020〜2020 | 1 | 3 | 9.00 | 100% | 1 | 瀧澤寛 1 |
| 自治医科大学管弦楽団 | 付録 | 2014〜2014 | 1 | 3 | 8.00 | 0% | 1 | 神永秀明 1 |
| 鹿児島大学学友会管弦楽団 | 付録 | 2012〜2012 | 1 | 3 | 8.00 | 0% | 1 | 大河内雅彦 1 |
| 慶應義塾大学カデンツァフィルハーモニー | 付録 | 2014〜2014 | 1 | 3 | 6.00 | 0% | 1 | 吉岡駿 1 |
| 神戸学院大学管弦楽団 | 付録 | 2015〜2015 | 1 | 3 | 8.00 | 0% | 2 | 松井隆司 1/朝倉裕 1 |
| 北里大学管弦楽団 | 付録 | 2015〜2015 | 1 | 3 | 9.00 | 100% | 1 | 小林幸人 1 |
| 北里大学医学部管弦楽団 | 付録 | 2017〜2017 | 1 | 3 | 9.00 | 100% | 1 | 真壁伸吾 1 |
| 室蘭工業大学管弦楽団 | 付録 | 2024〜2024 | 1 | 3 | 8.00 | 0% | 2 | 大堀知良 1/森田海渡 1 |
| 桜美林大学オーケストラ | 付録 | 2019〜2019 | 1 | 3 | 8.00 | 0% | 1 | 山本英助 1 |
| 西南学院大学管弦楽団 | 付録 | 2019〜2019 | 1 | 3 | 9.00 | 100% | 1 | 石﨑真弥奈 1 |
| 農工大管弦楽団特別記念(ThANKS)オーケストラ | 付録 | 2015〜2015 | 1 | 3 | 10.00 | 100% | 1 | 高橋誠也 1 |
| 聖心女子大学オーケストラクラブ | 付録 | 2016〜2016 | 1 | 3 | 8.00 | 0% | 1 | 清水潤一 1 |
| 山梨大学医学部交響楽団 | 付録 | 2018〜2018 | 1 | 3 | 7.00 | 0% | 2 | 丸本莞爾 1/高瀬聡之 1 |
| 富山大学フィルハーモニー管弦楽団 | 付録 | 2012〜2012 | 1 | 3 | 9.00 | 100% | 1 | 土井浩 1 |
| 早稲田フィル・ウインドオーケストラ | 付録 | 2020〜2020 | 1 | 3 | 6.00 | 0% | 1 | 東貴樹 1 |
| 山口大学医工学部管弦楽団 | 付録 | 2012〜2012 | 1 | 3 | 9.00 | 100% | 1 | 友永次郎 1 |
| 鳥取大学室内管弦楽団 | 付録 | 2017〜2017 | 1 | 3 | 7.00 | 0% | 1 | 鈴木博志 1 |
| 横浜国立大学管弦楽団木管セクション | 付録 | 2016〜2016 | 1 | 3 | 6.00 | 0% | — | — |
| 横浜国立大学サクソフォンオーケストラ | 付録 | 2018〜2018 | 1 | 3 | 6.00 | 0% | — | — |
| 慶應義塾大学コレギウム・ムジクム古楽アカデミー・オーケストラ | 付録 | 2014〜2014 | 1 | 2 | 6.00 | 0% | 1 | 石井明 1 |
| 東京工業大学管弦楽団弦セクション | 付録 | 2016〜2016 | 1 | 2 | 4.00 | 0% | — | — |
| 福岡女子大学フィルハーモニー・オーケストラ | 付録 | 2019〜2019 | 1 | 1 | 6.00 | 0% | 1 | 吉浦勝喜 1 |
| 金城学院大学管弦楽団 | 付録 | 2012〜2012 | 1 | 1 | 8.00 | 0% | 1 | 中村暢宏 1 |
本文の関連調査の節で触れた検証の全文である。集計に使った定義、分類の境界事例、統計量、そしてこの分析では言えないことを、省かずに載せる。数字の一部は、検証の途中で棄却したものも含む。
作成日: 2026-08-23 / スクリプト: keifu_analysis.py / 先行集計: output/shikisha_matome.md
検証したい仮説:「学生オケの選曲・指揮者と、社会人アマオケの選曲・指揮者が似ている。これは学生オケ経験者が社会人オケへ流れているためではないか」
※ 数字の根拠は 2 節以降。ここでは結論だけ書く。
1. 「学生と社会人の選曲は似ている」は、数字としては成り立つ。ただし「両方ともプロと違う」という形ではない。
2. 編成階級で見ると、アマチュアがプロより小編成に寄っているという単純な図式も成り立たない。
3. OB・OGオケは、n が小さすぎて判定不能。
4. 指揮者は実際に行き来している。これが本稿でいちばん直接的な材料。
5. 時間差は、向きは出たが、原因は特定できない。
6. 総じて — 「似ている」までは言える。「系譜」は言えない。
本稿が観測したのは選曲と指揮者名だけで、演奏者個人の経歴(学生オケ出身かどうか)は一度も観測していない。系譜仮説の本体である「人の移動」は、このデータには入っていない。
orch_detail.json 総レコード 3511 件 → err フラグ 29 件を除外 → 3482 公演 / 963 団体shikisha_analysis.py(元は final2.py)の PRO 固定リスト42団体 + BIZ キーワード正規表現をそのまま使用。新しい定義は作っていない。summary_program 優先、空なら本文「プログラム」欄)。曲目テキストが空でない公演: アマチュア 2848/2848、プロ 393/393。団体名の文字列だけで機械的に判定する。判定順は上から。推測で埋めない。
| 順 | 区分 | 判定ルール(団体名に含まれる文字列) |
|---|---|---|
| 1 | OB・OG | OB OG OBOG(前後が英字の場合は除外=KOBE 等の誤爆防止)/Alumni アルムナイ 同窓 卒業生 Graduate 校友 |
| 2 | 学生 | 卒業記念 卒団記念(=卒業予定の在学生による演奏会と解釈)/大学 大學 学院 学園 高校 高等学校 高等部 中学 中高 中等部 学生 旧帝 六大学 三大学 五芸祭 管弦楽部 オーケストラ部 音楽部 附属 学芸大 / 略称・固有名で大学名を含まないもの(義塾 九大 学習院 輔仁会 関学)。※ 校名を含まない団体名(例:お茶の水管弦楽団、TMU管弦楽団)は判定できないので「不明」のまま |
| 3 | 社会人・市民 | 市民 区民 町民 村民 県民 都民 シティ コミュニティ 市音楽団/職域オケの実在名称リスト(日本IBM・NTT・ソニー・東芝・日立・JR東日本・三菱UFJ・東京ガス・キリン・楽天・ANA・SOMPO・サントリーグループ・三井物産・横河電機・パソナ・TISインテック・電機らいおん・全日本医家・ママさん・シルバーミレニアム) |
| 4 | 不明 | 上のどれにも当たらないもの |
| 区分 | 団体数 | 公演数 | 公演構成比(対アマ+プロ) |
|---|---|---|---|
| 学生 | 136 | 546 | 16.8% |
| OB・OG | 25 | 58 | 1.8% |
| 社会人・市民 | 60 | 245 | 7.6% |
| 不明 | 659 | 1999 | 61.7% |
| プロ | 26 | 393 | 12.1% |
不明が 659 団体 / 1999 公演あり、アマチュア公演の 70.2% を占める。日本の社会人アマオケは団体名に「市民」等を付けない方が多数派で、名前だけでは社会人と断定できないため。ここを推測で社会人に寄せると結論が作られてしまうので、厳格定義では「不明」に置いたまま扱う。
厳格定義では社会人の n が小さすぎて比較に耐えないため、「不明のうち、団体名がオーケストラらしい名称(管弦楽団/交響楽団/オーケストラ/フィルハーモニー/合奏団/アンサンブル/シンフォニー等)のもの」を「社会人・市民(推定込み)」に寄せた版も併記する。これは「学生でもOB・OGでもない演奏団体は社会人団体だろう」という仮定であり、検証はしていない。イベント主催者・チケット業者・ホール等がこの推定に紛れ込む余地は残る。
| 区分(拡大定義) | 団体数 | 公演数 |
|---|---|---|
| 学生 | 136 | 546 |
| OB・OG | 25 | 58 |
| 社会人・市民(推定込み) | 586 | 1944 |
| 不明 | 133 | 300 |
| プロ | 26 | 393 |
ジュニア 少年少女 ユース 等)が 1 団体 / 2 公演 含まれる。大学オケとは編成も選曲も違いうるので、6節で除外版の感度分析を出す。■ OB・OG 団体 全リスト(n が小さいので全件出す)
| 団体 | 公演数 |
|---|---|
| ワグネル・ソサィエティー・OB オーケストラ | 8 |
| OB交響楽団 | 6 |
| 成蹊大学管弦楽団OBオーケストラ「桃李」 | 6 |
| 北九州市ジュニアOBオーケストラ | 4 |
| 千葉大学OBOGオーケストラ | 4 |
| Moonbow(福島高等学校管弦楽団OBOGオーケストラ) | 3 |
| Nishi Graduate Orchestra | 3 |
| 東京六大学OBオーケストラ連盟 | 3 |
| 関西学生OBOGオーケストラ | 3 |
| 上智大学OB管弦楽団 | 2 |
| KプレミアムOBオーケストラ | 2 |
| FMOA[福井大学医学部OBOG管弦楽団] | 1 |
| T.J.O.S. Alumni | 1 |
| 加藤登紀子と東大同窓生オーケストラ | 1 |
| 南陵フィルハーモニー管弦楽団 OB・OG | 1 |
| 大阪公立大学OB交響楽団 | 1 |
| 大阪大学交響楽団アルムナイ | 1 |
| 女子学院OG管弦楽団 | 1 |
| 明治大学OB交響楽団 | 1 |
| 東京慈恵会医科大学OB管弦楽団 | 1 |
| 東海学園交響楽団OB会 | 1 |
| 神奈川大学附属中・高等学校音楽部・OBOG合同オーケストラ | 1 |
| 群馬大学OBOGリバイバルオーケストラ | 1 |
| 関東学院中高オーケストラ部第13回定期演奏会卒業生 | 1 |
| 麻布学園OB+オーケストラ | 1 |
各区分ごとに「その作曲家が曲目に出てくる公演の割合」を49次元ベクトルにし、コサイン類似度とスピアマン順位相関を取る。95%区間は公演を区分内で復元抽出したブートストラップ(B=600)。
■ 主要作曲家の出現率(%、対 曲目取得済み公演)
| 作曲家 | 学生(n=546) | OB・OG(n=58) | 社会人・市民(n=245) | 社会人・市民(推定込み)(n=1944) | プロ(n=393) |
|---|---|---|---|---|---|
| チャイコフスキー | 18.7 | 10.3 | 13.5 | 8.3 | 4.1 |
| ブラームス | 12.8 | 8.6 | 6.9 | 9.6 | 5.3 |
| ドヴォルザーク | 11.2 | 3.4 | 6.1 | 5.3 | 1.3 |
| シベリウス | 9.9 | 13.8 | 5.3 | 4.7 | 1.3 |
| ベートーヴェン | 9.7 | 3.4 | 9.4 | 11.8 | 11.5 |
| モーツァルト | 5.9 | 8.6 | 6.9 | 11.0 | 9.9 |
| ボロディン | 5.5 | 1.7 | 4.9 | 2.8 | 0.8 |
| ワーグナー | 5.3 | 3.4 | 9.0 | 5.1 | 0.8 |
| シューベルト | 4.4 | 3.4 | 2.0 | 3.0 | 2.5 |
| J.シュトラウス | 4.4 | 0.0 | 5.3 | 1.5 | 1.0 |
| サン=サーンス | 4.2 | 6.9 | 1.6 | 2.5 | 0.8 |
| ビゼー | 3.8 | 3.4 | 2.4 | 2.3 | 2.5 |
| ヴェルディ | 3.8 | 1.7 | 2.0 | 1.3 | 1.5 |
| ロッシーニ | 3.7 | 0.0 | 1.6 | 1.0 | 1.3 |
| スメタナ | 3.5 | 3.4 | 4.5 | 2.1 | 1.8 |
| リスト | 3.3 | 3.4 | 2.4 | 1.4 | 0.5 |
| メンデルスゾーン | 3.1 | 6.9 | 5.7 | 5.6 | 2.8 |
| ウェーバー | 3.1 | 5.2 | 4.1 | 2.3 | 0.5 |
| ラフマニノフ | 2.9 | 0.0 | 2.9 | 2.4 | 3.1 |
| グリーグ | 2.7 | 5.2 | 2.4 | 1.4 | 0.5 |
■ 区分間コサイン類似度(作曲家構成比・49次元)
| 学生 | OB・OG | 社会人・市民 | 社会人・市民(推定込み) | 不明 | プロ | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 学生 | — | 0.825 | 0.907 | 0.862 | 0.834 | 0.640 |
| OB・OG | 0.825 | — | 0.786 | 0.801 | 0.786 | 0.597 |
| 社会人・市民 | 0.907 | 0.786 | — | 0.918 | 0.888 | 0.713 |
| 社会人・市民(推定込み) | 0.862 | 0.801 | 0.918 | — | 0.996 | 0.863 |
| 不明 | 0.834 | 0.786 | 0.888 | 0.996 | — | 0.886 |
| プロ | 0.640 | 0.597 | 0.713 | 0.863 | 0.886 | — |
■ 同・スピアマン順位相関
| 学生 | OB・OG | 社会人・市民 | 社会人・市民(推定込み) | 不明 | プロ | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 学生 | — | 0.666 | 0.808 | 0.815 | 0.790 | 0.486 |
| OB・OG | 0.666 | — | 0.580 | 0.665 | 0.676 | 0.356 |
| 社会人・市民 | 0.808 | 0.580 | — | 0.864 | 0.805 | 0.518 |
| 社会人・市民(推定込み) | 0.815 | 0.665 | 0.864 | — | 0.985 | 0.689 |
| 不明 | 0.790 | 0.676 | 0.805 | 0.985 | — | 0.726 |
| プロ | 0.486 | 0.356 | 0.518 | 0.689 | 0.726 | — |
■ 肝:学生から見た距離(プロとの比較)
| 比較 | コサイン | 95%区間 |
|---|---|---|
| 学生 × 社会人・市民 | 0.907 | [0.809, 0.913] |
| 学生 × 社会人・市民(推定込み) | 0.862 | [0.800, 0.885] |
| 学生 × OB・OG | 0.825 | [0.588, 0.844] |
| 学生 × プロ | 0.640 | [0.534, 0.698] |
| 社会人・市民(推定込み) × プロ | 0.863 | [0.785, 0.887] |
| OB・OG × プロ | 0.597 | [0.372, 0.674] |
| OB・OG × 社会人・市民(推定込み) | 0.801 | [0.565, 0.831] |
この階級分けは依頼側から与えられた基準であり、うちがスコア(総譜)の実物で確認したものではない。 判定は曲目テキストを行単位で読み、作曲家名+(あれば)交響曲番号/曲名から下表の規則で階級を当て、公演にはその公演で最も大きい階級を割り当てた(=その団体が組めた編成の下限を表す)。どの規則にも当たらない公演は「判定不能」に置き、推測で埋めていない。
| 階級 | 規則 |
|---|---|
| 2管編成級 | モーツァルト/ベートーヴェン/シューベルト/メンデルスゾーン/シューマン/ブラームス(作曲家単位) |
| 3管級 | シベリウス/ボロディン/フランク(作曲家単位)+チャイコフスキー交響曲4〜6番/ドヴォルザーク交響曲7〜9番 |
| 大編成級 | マーラー/R.シュトラウス(作曲家単位)+ブルックナー7〜9番/ショスタコーヴィチ4・7・8・11番/ストラヴィンスキー『春の祭典』/ラヴェル『ダフニスとクロエ』/レスピーギ『ローマ三部作』/ホルスト『惑星』 |
■ 区分 × 編成階級(構成比%・行方向)
| 区分 | n | 2管編成級 | 3管級 | 大編成級 | 判定不能 |
|---|---|---|---|---|---|
| 学生 | 546 | 27.1% | 22.2% | 4.6% | 46.2% |
| OB・OG | 58 | 25.9% | 15.5% | 5.2% | 53.4% |
| 社会人・市民 | 245 | 25.7% | 14.7% | 6.1% | 53.5% |
| 社会人・市民(推定込み) | 1944 | 32.4% | 10.3% | 7.8% | 49.5% |
| 不明 | 1999 | 32.1% | 8.8% | 7.4% | 51.7% |
| プロ | 393 | 29.8% | 3.1% | 5.9% | 61.3% |
■ 区分 × 特殊楽器を要する曲(下限値)
※ 曲名から特殊楽器の要否を当てるには曲ごとの対応表が要る。うちが引いた既知の代表曲リストで判定しており、リストに載っていない曲は「要らない」ではなく「不明」。したがって下の数字は「その楽器を要すると確認できた曲を演奏した公演の割合」=下限値である。全区分に同じリストを当てているので、区分どうしの比較は下限値どうしの比較として読める。
| 楽器 | 判定に使った代表曲 |
|---|---|
| ハープ | マーラー全曲/R.シュトラウス主要曲/幻想交響曲/ダフニス・ボレロ・亡き王女・マメールロワ/海・牧神/ローマ三部作/惑星/火の鳥・ペトルーシュカ・春の祭典/くるみ割り・白鳥の湖・眠れる森・ロメジュリ/モルダウ・わが祖国/だったん人 |
| チェレスタ | くるみ割り/惑星/ばらの騎士・アルプス・家庭交響曲/火の鳥・ペトルーシュカ/バルトーク全曲 |
| ワーグナーチューバ | ブルックナー交響曲第7・8・9番/R.シュトラウス アルプス交響曲・ドン・キホーテ/ワーグナー『指環』4部作 |
| サクソフォン | アルルの女/ボレロ・展覧会の絵(ラヴェル編)/ラフマニノフ交響的舞曲/プロコフィエフ ロメジュリ・キージェ中尉 |
| オルガン | サン=サーンス交響曲(3番想定)/ツァラトゥストラ・アルプス/ローマの松/惑星/マーラー(2番・8番想定だが作曲家単位で拾うため過大側) |
| ピッコロトランペット | バッハ ブランデンブルク協奏曲第2番 |
| バンダ(別働隊) | 幻想交響曲/ローマの松/1812年/アイーダ/マーラー(1〜3番想定だが作曲家単位で拾うため過大側) |
| 区分 | n | ハープ | チェレスタ | ワーグナーチューバ | サクソフォン | オルガン | ピッコロトランペット | バンダ(別働隊) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 学生 | 546 | 10.8% | 2.0% | 0.0% | 1.3% | 3.5% | 0.0% | 3.8% |
| OB・OG | 58 | 6.9% | 1.7% | 0.0% | 0.0% | 3.4% | 0.0% | 1.7% |
| 社会人・市民 | 245 | 11.4% | 0.4% | 0.8% | 1.2% | 2.9% | 0.0% | 3.3% |
| 社会人・市民(推定込み) | 1944 | 9.2% | 1.6% | 1.6% | 1.4% | 4.7% | 0.0% | 4.1% |
| 不明 | 1999 | 8.4% | 1.7% | 1.7% | 1.3% | 4.8% | 0.0% | 4.1% |
| プロ | 393 | 6.4% | 1.0% | 1.3% | 0.3% | 3.6% | 0.0% | 2.5% |
編成階級ごとに区分間コサインを取り直す。注意:階級は作曲家から作っているので、同じ階級の中では階級を定義した作曲家が必ず共通してしまう(循環)。 そこで(a)全49次元と、(b)その階級を定義した作曲家を除いた次元、の両方を出す。(b) のほうが循環の影響が小さい。
| 比較 | n(左) | n(右) | (a)全49次元 | (b)階級定義作曲家を除く |
|---|---|---|---|---|
| 学生 × 社会人・市民(推定込み) | 148 | 630 | 0.908 | 0.673 |
| 学生 × プロ | 148 | 117 | 0.833 | 0.407 |
| 社会人・市民(推定込み) × プロ | 630 | 117 | 0.949 | 0.450 |
| 学生 × OB・OG | 148 | 15 | 0.833 | 0.512 |
| OB・OG × 社会人・市民(推定込み) | 15 | 630 | 0.901 | 0.620 |
| 比較 | n(左) | n(右) | (a)全49次元 | (b)階級定義作曲家を除く |
|---|---|---|---|---|
| 学生 × 社会人・市民(推定込み) | 121 | 200 | 0.975 | 0.814 |
| 学生 × プロ | 121 | 12 | 0.952 | 0.699 |
| 社会人・市民(推定込み) × プロ | 200 | 12 | 0.957 | 0.667 |
| 学生 × OB・OG | 121 | 9 | 0.678 | 0.204 |
| OB・OG × 社会人・市民(推定込み) | 9 | 200 | 0.716 | 0.309 |
| 比較 | n(左) | n(右) | (a)全49次元 | (b)階級定義作曲家を除く |
|---|---|---|---|---|
| 学生 × 社会人・市民(推定込み) | 25 | 151 | 0.897 | 0.526 |
| 学生 × プロ | 25 | 23 | 0.831 | 0.208 |
| 社会人・市民(推定込み) × プロ | 151 | 23 | 0.917 | 0.276 |
| 学生 × OB・OG | 25 | 3 | 0.577 | 0.192 |
| OB・OG × 社会人・市民(推定込み) | 3 | 151 | 0.575 | 0.142 |
ジュニア 少年少女 ユース だけが手がかりの団体(10 団体)は学校名が無く、「不明」に置いた。■ 大学系だけに絞った場合の類似度
| 比較 | 学生(全体, n=546) | 学生(大学系のみ, n=503) |
|---|---|---|
| 学生 × 社会人・市民(推定込み) | 0.862 | 0.857 |
| 学生 × 社会人・市民 | 0.907 | 0.904 |
| 学生 × OB・OG | 0.825 | 0.817 |
| 学生 × プロ | 0.640 | 0.632 |
| 比較 | コサイン | 95%区間 |
|---|---|---|
| OB・OG × 学生 | 0.825 | [0.585, 0.847] |
| OB・OG × 社会人・市民(推定込み) | 0.801 | [0.576, 0.825] |
shikisha_analysis.py と同一。| 集合 | 人数 |
|---|---|
| 学生オケに登板 | 155 |
| 社会人・市民(推定込み)に登板 | 442 |
| 社会人・市民〈厳格〉に登板 | 86 |
| OB・OGに登板 | 30 |
| プロに登板 | 100 |
| 学生と社会人(推定込み)の両方に登板 | 80 |
| 学生と社会人〈厳格〉の両方に登板 | 29 |
| 学生とプロの両方に登板 | 19 |
| 学生とOB・OGの両方に登板 | 14 |
■ 学生・社会人の両方に登板している指揮者 上位20(登板公演数順)
| 指揮者 | 学生での公演数 | 社会人での公演数 | 登板団体数(全体) |
|---|---|---|---|
| 田部井剛 | 9 | 33 | 21 |
| 松岡究 | 9 | 18 | 9 |
| 山上紘生 | 1 | 26 | 13 |
| 和田一樹 | 3 | 21 | 13 |
| 坂入健司郎 | 1 | 21 | 10 |
| 新田ユリ | 3 | 16 | 15 |
| 佐藤寿一 | 6 | 13 | 4 |
| 田代俊文 | 18 | 1 | 2 |
| 村上史昂 | 1 | 17 | 9 |
| 金山隆夫 | 4 | 14 | 6 |
| 小林雄太 | 4 | 14 | 10 |
| 佐藤有斗 | 1 | 14 | 5 |
| 森口真司 | 1 | 14 | 8 |
| 清水醍輝 | 8 | 7 | 5 |
| 阿部未来 | 4 | 11 | 10 |
| 冨平恭平 | 2 | 12 | 8 |
| 汐澤安彦 | 8 | 5 | 5 |
| 河地良智 | 4 | 9 | 5 |
| 寺岡清高 | 1 | 12 | 11 |
| 松井慶太 | 1 | 11 | 9 |
アマチュア公演のみを対象に、ある作曲家の出現公演が上位何団体にどれだけ集中しているかを見る。上位3団体で50%を超える作曲家は、全体傾向ではなく特定団体の事情として読むべきもの。
| 作曲家 | アマ出現公演数 | 上位1団体シェア | 上位3団体シェア | 上位団体 |
|---|---|---|---|---|
| ニコライ | 13 | 38.5% | 53.8% | 東京大学音楽部管弦楽団(5)、名古屋市民管弦楽団(1)、和光市民オーケストラ(1) |
| ファリャ | 6 | 16.7% | 50.0% | 東京カンマーフィルハーモニー(1)、オーケストラHARUKA(1)、石川県立音楽堂(1) |
| J.ウィリアムズ | 11 | 27.3% | 45.5% | ソニー・フィルハーモニック・オーケストラ(3)、オーブ フィルハーモニック オーケストラ ジャパン(1)、四條畷市ラーニングコモンズ(1) |
| ヘンデル | 15 | 13.3% | 33.3% | 聖心女子大学オーケストラクラブ(2)、青山学院管弦楽団(2)、東京ビーダーマイヤー管弦楽団(1) |
| フランク | 9 | 11.1% | 33.3% | 獨響會(1)、MASUO(1)、国分寺フィルハーモニー管弦楽団(1) |
| プッチーニ | 10 | 10.0% | 30.0% | NIPPON SYMPHONY(1)、港北区民交響楽団(1)、学習院輔仁会音楽部(1) |
| ジブリ/アニメ/ゲーム(作曲家名不特定) | 17 | 11.8% | 29.4% | プロアルテムジケ(2)、Orchestra Crocus(オーケストラ クロッカス)(2)、宮前フィルハーモニー交響楽団(1) |
| ヴィヴァルディ | 24 | 12.5% | 29.2% | La Musica Collana(3)、弦楽合奏団ミル・フルール(2)、KANSAI BAROQUE(2) |
| オッフェンバック | 11 | 9.1% | 27.3% | 松本交響楽団(1)、ワールドシップオーケストラ(1)、日本大学管弦楽団(1) |
| バルトーク | 15 | 13.3% | 26.7% | TBSK管弦楽団(2)、白山祝祭管弦楽団(1)、Orchestra Moderne Tokyo(1) |
| フォーレ | 20 | 10.0% | 25.0% | 音泉室内合奏団(2)、京都大学交響楽団(2)、NTTフィルハーモニー管弦楽団(1) |
| ブルックナー | 60 | 11.7% | 23.3% | リキ・メモリアル・オーケストラ(7)、名古屋ブルックナー管弦楽団(4)、ミハラシンフォニカ(3) |
| 伊福部昭 | 14 | 7.1% | 21.4% | アウローラ管弦楽団(1)、ミュージック☆スターマンドリンオーケストラ(1)、Orchestre Horizon(1) |
| ブルッフ | 20 | 10.0% | 20.0% | Kleine Harmonie Orchester(2)、ブレスシンフォニーオーケストラ(1)、NIONフィルハーモニー管弦楽団(1) |
| ホルスト | 26 | 11.5% | 19.2% | armoniosoCONCERTO(3)、沖縄交響楽団(1)、国分寺フィルハーモニー管弦楽団(1) |
| 日付 | 編成階級 | 曲目(先頭180字) |
|---|---|---|
| 2023/1/14 | 判定不能 | 曲目 別宮貞雄/管弦楽のための二つの祈り 別宮貞雄/第3交響曲「春」 ウォルトン |
| 2023/10/9 | 判定不能 | 曲目 ショスタコーヴィチ/バレエ組曲「黄金時代」 ショスタコーヴィチ/交響曲第9 |
| 2023/4/23 | 3管級 | 曲目 ドヴォルザーク/交響曲第7番 ドビュッシー/交響組曲「春」 ドビュッシー/ |
| 2023/7/17 | 判定不能 | 曲目 トゥリーナ/幻想的舞曲集 伊福部 昭/シンフォニア・タプカーラ ファリャ/ |
| 2024/1/8 | 大編成級 | 曲目 シュレーカー/あるドラマへの前奏曲 マーラー/交響曲第10番(クック版)全 |
| 2024/10/12 | 判定不能 | ルトスワフスキ/小組曲 ヤナーチェク/歌劇「利口な女狐の物語」組曲 ブルックナー |
| 2024/4/21 | 判定不能 | 曲目 デュカス/交響曲 ラヴェル/高雅で感傷的なワルツ レスピーギ/交響詩「ロー |
| 2024/7/28 | 判定不能 | 曲目 オネゲル/夏の牧歌 オネゲル/交響曲第3番「典礼風」 ストラヴィンスキー/ |
| 2025/1/5 | 判定不能 | ワーグナー作曲 舞台祝祭劇《ニーベルングの指環》より第2日《ジークフリート》ハイ |
| 2025/10/13 | 判定不能 | ☆小中高大学生、大学院生、専門学校生、29歳以下の方 無料ご招待します☆ こちら |
| 2025/4/19 | 判定不能 | 芥川 也寸志/オルガンとオーケストラのための「響」*1 シチェドリン/ピアノ協奏 |
| 2025/7/21 | 判定不能 | 芥川 也寸志/「赤穂浪士」 坂田 晃一/「おしん」「おんな太閤記」「いのち」「春 |
| 2026/1/12 | 判定不能 | ☆小中高大学生、大学院生、専門学校生、29歳以下の方 無料ご招待します☆ こちら |
| 2026/10/4 | 判定不能 | コルンゴルト/「シー・ホーク」メインテーマ コルンゴルト/ヴァイオリン協奏曲 ニ |
| 2026/4/12 | 判定不能 | J. S. バッハ(ウェーベルン編)/6声のリチェルカーレ シェーンベルク/浄め |
| 2026/7/12 | 3管級 | シベリウス/交響的幻想曲「ポヒョラの娘」 ヤナーチェク/狂詩曲「タラス・ブーリバ |
読み方(1)大編成について:本データの範囲(16公演)で、マーラー・ブルックナー・ストラヴィンスキー・ショスタコーヴィチ・レスピーギ・ラヴェル・ワーグナーといった大編成作曲家が マーラー×1、ブルックナー×1、ストラヴィンスキー×1、ショスタコーヴィチ×1、レスピーギ×1、ラヴェル×1、ワーグナー×1 の形で出ている。「アマチュアだから編成に制約される」の反例として成立する社会人団体が実在する。
読み方(2)4節の階級規則の限界:一方で、4節の規則で「大編成級」と判定できたのは 1 公演だけで、13 公演が「判定不能」に落ちている。別宮貞雄・ウォルトン・シュレーカー・トゥリーナ・オネゲル・ルトスワフスキ・ヤナーチェク・シチェドリン・コルンゴルト・シェーンベルクといった、依頼側の階級基準に載っていない近現代作品が多いためである。ブルックナーも規則が7〜9番限定、ショスタコーヴィチも4・7・8・11番限定なので、それ以外の番号は拾われない。この団体は、階級規則が現実の編成規模を取りこぼす典型例である。
読み方(3)日本人作曲家は割り引く:本データでも芥川也寸志(0公演)・伊福部昭(1公演)が出るが、芥川也寸志は新交響楽団の創立者である(同団は2026年に創立70周年)。したがって同団の日本人作曲家の反復は、社会人アマオケ一般の傾向ではなく、その団体固有の、創立者の遺産として説明がつく。一般的傾向の証拠には使えない。
| 日付 | 編成階級 | 曲目(先頭180字) |
|---|---|---|
| 2023/10/8 | 2管編成級 | モーツァルト/クラリネット五重奏曲第1楽章 ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第11番 |
| 2023/11/12 | 大編成級 | チャイコフスキー/幻想序曲『ロミオとジュリエット』 マーラー/交響曲第10番より |
| 2023/6/24 | 2管編成級 | ヴェルディ/『運命の力』序曲 ブラームス/悲劇的序曲 ベートーヴェン/交響曲第6 |
| 2024/11/4 | 3管級 | ワーグナー/歌劇「リエンツィ」序曲 リスト/交響詩「レ・プレリュード」 フランク |
| 2024/2/23 | 3管級 | ワーグナー/歌劇「さまよえるオランダ人」序曲 ボロディン/交響曲第2番 ストラヴ |
| 2024/6/28 | 2管編成級 | シューマン / 序曲「メッシーナの花嫁」 グリーグ / ノルウェー舞曲 シベリウ |
| 2024/9/29 | 2管編成級 | ヴィヴァルディ/「四季」春第1楽章 モーツァルト/ディヴェルティメント K.13 |
| 2025/2/11 | 2管編成級 | サン=サーンス/歌劇「サムソンとデリラ」より バッカナール シューベルト/交響曲 |
| 2025/5/14 | 判定不能 | 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ(公認学生団体) 学生指揮 野宮孝 |
| 2025/6/1 | 判定不能 | 伊福部昭 / SF交響ファンタジー第1番 ニールセン / 交響曲第1番 ドヴォル |
| 2025/9/26 | 3管級 | ボロディン / 歌劇「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」 Borodin / |
| 2026/2/21 | 大編成級 | レスピーギ / 交響詩「ローマの松」よりアッピア街道の松 ※京都大学交響楽団との |
| 2026/2/25 | 判定不能 | ウェーバー / 歌劇「魔弾の射手」序曲 Weber / Der Freischü |
| 2026/3/3 | 判定不能 | ウェーバー / 歌劇「魔弾の射手」序曲 Weber / Der Freischü |
| 2026/6/13 | 判定不能 | ハチャトゥリアン/組曲『仮面舞踏会』よりワルツ、マズルカ、ギャロップ チャイコフ |
読み方:本データの範囲(15公演)で、編成階級は 2管編成級=5、3管級=3、大編成級=2、判定不能=5。学生団体でありながら大編成級を含んでおり、「大編成をやれるかどうかは学生/社会人の別で決まる」という単純な図式は成り立たない。 団体の規模と歴史という第三の変数で、学生側の一部と社会人側の一部が同時に説明される可能性がある。ただし11節のとおり、うちはその「規模」を測る指標を作れていないので、この可能性は排除も確認もできていない。
| 団体 | 大編成級の公演数 | その団体の総公演数 |
|---|---|---|
| 立命館大学交響楽団 | 2 | 4 |
| 関西医科学生交響楽団 | 2 | 2 |
| 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ | 2 | 15 |
| 一橋大学管弦楽団 | 2 | 12 |
| 東京大学フィロムジカ交響楽団 | 2 | 7 |
| 全日本医科学生オーケストラ | 1 | 1 |
| 明治大学交響楽団 | 1 | 8 |
| 第34回北日本医科学生オークケストラフェスティバル | 1 | 1 |
| 大阪公立大学交響楽団 | 1 | 4 |
| 東京科学大学管弦楽団 | 1 | 9 |
| 名古屋市立大学管弦楽団 | 1 | 4 |
| 東京薬科大学ハルモニア管弦楽団50周年記念演奏会 | 1 | 1 |
| 第45回全日本医科学生オーケストラフェスティバル | 1 | 1 |
| 東京理科大学管弦楽団 | 1 | 7 |
| 関西学院交響楽団 | 1 | 10 |
| 大阪大学交響楽団 | 1 | 7 |
| 福島県立医科大学管弦楽団 | 1 | 3 |
| 全日本高等学校オーケストラ連盟 | 1 | 3 |
| 東京農工大学管弦楽団 | 1 | 6 |
| 法政大学交響楽団 | 1 | 7 |
手元のデータで規模の代理になりうるものを探した結果:
halls.json は会場名→Google Maps URL と緯度経度のみで、席数を持っていない。hall_pref.json も会場→都道府県だけ。よって「大ホールを使えるか」という規模指標は本データからは作れない。prices フィールドは、3482 公演中 2791 公演(80.2%)が全く同じ値の並び ['1,000', '2,000', '100', '100', '100', '200'] になっており、公演ごとの券種価格ではなく teket 側の定型値(手数料表と思われる)を拾っている。実際、最高額の分布は 2,000円が 2902 公演と大半を占め、価格帯として団体を区別できない。価格を規模の代理に使うのは断念した。■ 代理指標(teket 掲載公演数)別の大編成級率
| 掲載公演数 | 団体数 | 公演数 | 大編成級率 | 2管編成級率 | 判定不能率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1回 | 336 | 336 | 7.1% | 26.5% | 56.8% |
| 2〜3回 | 243 | 597 | 6.0% | 34.0% | 49.2% |
| 4〜6回 | 181 | 856 | 6.2% | 32.0% | 50.9% |
| 7回以上 | 146 | 1452 | 7.0% | 28.9% | 52.8% |
■ 規模(掲載公演数)を揃えたうえでの 学生 vs 社会人 の大編成級率
| 掲載公演数 | 学生 n | 学生 大編成級率 | 社会人(推定込み) n | 社会人 大編成級率 | プロ n | プロ 大編成級率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1回 | 51 | 7.8% | 188 | 9.0% | 8 | 12.5% |
| 2〜3回 | 62 | 6.5% | 434 | 6.2% | 3 | 33.3% |
| 4〜6回 | 103 | 4.9% | 648 | 6.8% | 12 | 0.0% |
| 7回以上 | 330 | 3.6% | 674 | 9.3% | 370 | 5.7% |
読み方:掲載公演数で層を切っても大編成級率は 6.0〜7.0% でほとんど動かない。つまりこの代理指標では、大編成をやれるかどうかを説明できていない。ただしそれは「団体規模が効いていない」ことの証明ではなく、この代理指標が規模を測れていないことの現れかもしれない。どちらかは本データでは決められない。
../univ_orch_scraper/history_all_clean.csv(1916 行 = 1行1曲、列 univ/year/round/composer/piece)。※この検証は 1,916 行版で行った。本記事が公開している data.csv は、その後に収集先を広げて i-Amabile と結合した 34 団体 8,997 行版であり、系譜の検証はその版では再計算していない。同ディレクトリの university_orchestra_repertoire_1917-2026.csv(1,489行)より京大分が多く上位集合だったので、こちらを採用。※いずれも当時の作業ファイルであり、現在公開している data.csv(34団体8,997件)とは別物である。| 大学 | 行数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 京大 | 437 | 22.8% |
| 立命館 | 361 | 18.8% |
| 学習院 | 313 | 16.3% |
| 上智 | 306 | 16.0% |
| 東京理科 | 281 | 14.7% |
| 一橋 | 43 | 2.2% |
| 中央大学 | 35 | 1.8% |
| 阪大 | 32 | 1.7% |
| 法政大学 | 25 | 1.3% |
| 日本大学 | 20 | 1.0% |
| 神大 | 13 | 0.7% |
| 早稲田 | 13 | 0.7% |
| 関西学院 | 10 | 0.5% |
| 東大フィル | 8 | 0.4% |
| 東大音楽部 | 8 | 0.4% |
| 横国 | 5 | 0.3% |
| 慶應 | 3 | 0.2% |
| 筑波 | 2 | 0.1% |
| 東工大 | 1 | 0.1% |
上位5校(京大、立命館、学習院、上智、東京理科)だけで全体の 88.6% を占める。 年代ベクトルは実質この数校の選曲であり、「1990年代の日本の学生オケ一般」を代表するものではない。
■ 年代別の n と大学構成
| 年代 | 行数(曲) | 演奏会数 | 大学構成 |
|---|---|---|---|
| 1970s | 268 | 90 | 立命館(64)、京大(62)、上智(55)、学習院(45)、東京理科(42) |
| 1980s | 300 | 110 | 東京理科(60)、学習院(60)、上智(59)、京大(57)、立命館(55)、一橋(9) |
| 1990s | 312 | 123 | 上智(60)、東京理科(59)、学習院(57)、立命館(55)、京大(55)、阪大(10) |
| 2000s | 287 | 110 | 上智(60)、学習院(59)、東京理科(58)、京大(58)、立命館(40)、一橋(10) |
| 2010s | 308 | 136 | 京大(60)、立命館(56)、学習院(38)、上智(33)、東京理科(33)、法政大学(18) |
| 2020s | 180 | 77 | 京大(51)、立命館(30)、中央大学(24)、関西学院(10)、日本大学(9)、阪大(7) |
■ 突合のための正規化
composer 列(263 種)に、teket 側と同一の作曲家正規表現を当ててキーに寄せた。例:P.I.チャイコフスキー→チャイコフスキー、A.ドヴォルザーク→ドヴォルザーク、R.シュトラウスはJ.シュトラウスと別キー。(univ, year, round) を1演奏会にまとめ、演奏会単位でその作曲家が出たか否かの0/1にした。teket 側の「公演単位で出たか」と粒度を揃えるため。■ 各区分(teket 2022-2026)× 学生オケ各年代(100年データ)のコサイン類似度
| teket側の区分 | n(公演) | 1970s | 1980s | 1990s | 2000s | 2010s | 2020s | 最も似た年代 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 社会人・市民(推定込み) | 1944 | 0.895 | 0.919 | 0.894 | 0.911 | 0.825 | 0.801 | 1980s (0.919) |
| 社会人・市民 | 245 | 0.748 | 0.881 | 0.840 | 0.877 | 0.863 | 0.821 | 1980s (0.881) |
| 学生 | 546 | 0.722 | 0.889 | 0.879 | 0.922 | 0.949 | 0.887 | 2010s (0.949) |
| OB・OG | 58 | 0.634 | 0.728 | 0.691 | 0.753 | 0.773 | 0.660 | 2010s (0.773) |
■ 同・95%区間(社会人・市民(推定込み)/ブートストラップ B=600、両側とも復元抽出)
| 年代 | 演奏会数 | コサイン | 95%区間 |
|---|---|---|---|
| 1970s | 90 | 0.895 | [0.841, 0.906] |
| 1980s | 110 | 0.919 | [0.849, 0.926] |
| 1990s | 123 | 0.894 | [0.818, 0.907] |
| 2000s | 110 | 0.911 | [0.833, 0.915] |
| 2010s | 136 | 0.825 | [0.728, 0.850] |
| 2020s | 77 | 0.801 | [0.651, 0.826] |
読み方:1970s〜2000s の4年代は 0.89〜0.92 で横並びで、どの年代が最も似ているかは分離できない。分離できるのは「1970s〜2000s の帯」と「2010s・2020s」の差の方である。社会人アマオケの選曲は、いまの学生オケより、2000年代以前の学生オケに似ているという向きは出ている。ただしこれは相関であって、人が持ち上がった結果とは限らない(時代そのものの変化=いまの学生が新しい曲へ動いた、という読みでも同じ数字になる)。
■ 対照:teket 側の現役学生オケが「2020s学生」に最も似るか(手法が動いているかの確認)
■ 100年データ側の年代どうしの類似度(比較の物差し)
| 1970s | 1980s | 1990s | 2000s | 2010s | 2020s | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1970s | — | 0.877 | 0.844 | 0.830 | 0.665 | 0.682 |
| 1980s | 0.877 | — | 0.935 | 0.945 | 0.876 | 0.861 |
| 1990s | 0.844 | 0.935 | — | 0.955 | 0.868 | 0.853 |
| 2000s | 0.830 | 0.945 | 0.955 | — | 0.911 | 0.884 |
| 2010s | 0.665 | 0.876 | 0.868 | 0.911 | — | 0.908 |
| 2020s | 0.682 | 0.861 | 0.853 | 0.884 | 0.908 | — |
shinkyo_archive.json(264 公演 / 827 曲 / 1957〜2026 年)。取得元は同団公式サイトの10年ごとのまとめページ7本のみ、生HTMLは _concert_raw/shinkyo/ に保存済み。今回、新規の外部アクセスはしていない。⚠ この節は n=1 の事例研究である。 新交響楽団は1団体であって社会人アマオケ全体の代表ではない。しかも10節のとおり、大編成・近現代作品を常演する例外的な団体である可能性が高い。「社会人オケはこうだ」という一般化には使えない。
また 芥川也寸志が同団の創立者であるため、日本人作曲家の比率は団体固有の事情である。時系列で見るときも同じ。
■ 新響の作曲家構成の年代変化(各年代の公演のうち、その作曲家が曲目に出た割合)
| 作曲家 | 1960s(n=37) | 1970s(n=40) | 1980s(n=39) | 1990s(n=39) | 2000s(n=40) | 2010s(n=41) | 2020s(n=25) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ベートーヴェン | 51% | 30% | 18% | 18% | 12% | 12% | 4% |
| マーラー | 0% | 8% | 26% | 10% | 10% | 15% | 8% |
| チャイコフスキー | 22% | 12% | 8% | 15% | 2% | 10% | 4% |
| ブラームス | 11% | 8% | 8% | 15% | 10% | 10% | 8% |
| 伊福部昭 | 5% | 5% | 10% | 21% | 10% | 7% | 8% |
| 芥川也寸志 | 5% | 10% | 8% | 13% | 10% | 7% | 16% |
| モーツァルト | 16% | 20% | 10% | 5% | 0% | 0% | 8% |
| ドヴォルザーク | 19% | 5% | 3% | 5% | 8% | 5% | 12% |
| シューベルト | 27% | 8% | 3% | 5% | 0% | 5% | 4% |
| ショスタコーヴィチ | 3% | 5% | 10% | 10% | 15% | 2% | 8% |
| ワーグナー | 5% | 2% | 3% | 13% | 5% | 7% | 8% |
| R.シュトラウス | 0% | 2% | 5% | 8% | 12% | 7% | 4% |
| シベリウス | 11% | 5% | 0% | 5% | 8% | 2% | 8% |
| ラヴェル | 3% | 5% | 5% | 5% | 8% | 7% | 4% |
| ブルックナー | 0% | 2% | 3% | 8% | 2% | 10% | 12% |
| ベルリオーズ | 8% | 8% | 5% | 3% | 2% | 7% | 0% |
※ 1950年代は3公演しかない(1956年創立のため)ので上表から外した。芥川也寸志・伊福部昭の行は創立者由来の団体固有の偏りとして読むこと。
■ 新響の指揮者(登板回数上位・記載のある151公演内)
| 指揮者 | 登板回数 | 初登板 | 最終登板 |
|---|---|---|---|
| 芥川也寸志 | 14 | 1976 | 1987 |
| 飯守泰次郎 | 13 | 1993 | 2022 |
| 山田一雄 | 11 | 1979 | 1991 |
| 矢崎彦太郎 | 11 | 2013 | 2026 |
| 寺岡清高 | 10 | 2015 | 2025 |
| 山下一史 | 9 | 2007 | 2021 |
| 湯浅卓雄 | 8 | 2014 | 2024 |
| 高関健 | 7 | 1990 | 2021 |
| 原田幸一郎 | 5 | 1991 | 1995 |
| 坂入健司郎 | 5 | 2022 | 2025 |
| 山岡重信 | 4 | 1975 | 1985 |
| 河地良智 | 4 | 1977 | 1980 |
■ 両側化した世代差検定
向きを分けて2本引く。時間の前後関係は使えるが、因果は言えない。
向きA:新響 2017年以降の 37 公演 × 100年データ学生オケ各年代
| 学生オケの年代 | 演奏会数 | コサイン |
|---|---|---|
| 1970s | 90 | 0.552 |
| 1980s | 110 | 0.699 |
| 1990s | 123 | 0.631 |
| 2000s | 110 | 0.653 |
| 2010s | 136 | 0.617 |
| 2020s | 77 | 0.632 |
→ 最も似た年代は 1980s(cos=0.699)
向きB:teket 現役学生オケ 546 公演 × 新響 各年代
| 新響の年代 | 公演数 | コサイン |
|---|---|---|
| 1960s | 37 | 0.739 |
| 1970s | 40 | 0.673 |
| 1980s | 39 | 0.476 |
| 1990s | 39 | 0.673 |
| 2000s | 40 | 0.525 |
| 2010s | 41 | 0.622 |
| 2020s | 25 | 0.560 |
→ 最も似た年代は 1960s(cos=0.739)
■ 参考:新響 各年代 × 学生オケ 同年代(同時代どうし)
| 年代 | 新響 公演数 | 学生 演奏会数 | コサイン |
|---|---|---|---|
| 1970s | 40 | 90 | 0.833 |
| 1980s | 39 | 110 | 0.645 |
| 1990s | 39 | 123 | 0.774 |
| 2000s | 40 | 110 | 0.657 |
| 2010s | 41 | 136 | 0.700 |
| 2020s | 25 | 77 | 0.577 |
■ 参考:新響 年代どうしの類似度(同団内でどれだけ選曲が動いたか)
| 1960s | 1970s | 1980s | 1990s | 2000s | 2010s | 2020s | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1960s | — | 0.836 | 0.546 | 0.627 | 0.490 | 0.573 | 0.524 |
| 1970s | 0.836 | — | 0.773 | 0.727 | 0.608 | 0.699 | 0.611 |
| 1980s | 0.546 | 0.773 | — | 0.761 | 0.717 | 0.799 | 0.605 |
| 1990s | 0.627 | 0.727 | 0.761 | — | 0.767 | 0.856 | 0.733 |
| 2000s | 0.490 | 0.608 | 0.717 | 0.767 | — | 0.711 | 0.729 |
| 2010s | 0.573 | 0.699 | 0.799 | 0.856 | 0.711 | — | 0.664 |
| 2020s | 0.524 | 0.611 | 0.605 | 0.733 | 0.729 | 0.664 | — |
限界:teket(5年・多団体・チケット販売サイト)/新響アーカイブ(70年・1団体・公式サイト)/100年データ(大学オケ・演奏史サイト)は、出所も収集方法も母集団も違う。粒度は「1公演で当該作曲家が出たか否か」に揃えたが、構成比の水準そのものを横並びに読むことはできない。読めるのは各行の中での年代間の高低だけである。
jao_counts.txt・Wayback 由来): 2001年 102 / 2007年 145 / 2023年現在 131 団体(jao_trend.txt の年次推移も同ファイル群にある)。member_names.txt に 134 行。うち見出し行(「加盟オーケストラ/中部」等)と連盟自身を除いた 126 団体名 を突合に使った。外部への新規アクセスはしていない。■ 突合の正規化ルール
全角英数→半角、括弧内((公社) (YCP、横浜シティフィル) 等)を削除、法人格語(NPO法人/公益社団法人/一般社団法人 等)を削除、空白・中黒・スラッシュ・ハイフンを削除。そのうえで 完全一致、次に 前方一致(かつ長さの差が4文字以内) の順で当てた。中間一致は「名古屋丸の内交響楽団」と「丸の内交響楽団」のような別団体を誤って結んでしまったので採らなかった。表記が大きく違う団体は取りこぼすので、下の一致数は下限値。
つまり teket は JAO の上位集合ではなく、別の網である。 団体数では JAO の 6.7 倍あるのに、JAO 加盟団体の 24% しか捕まえていない。「広いが、既存の名簿を包含してはいない」という形。とくにジュニア・ユース系の掲載率が著しく低い(下表)のは、無料公演や学校経由の配券が多い層が teket に乗らないことの現れと読めるが、その理由自体は本データでは確認できない。
■ 載っている団体と載っていない団体の違い(名前から分かる範囲)
| 区分 | JAO団体数 | teketに載る | 掲載率 |
|---|---|---|---|
| ジュニア・ユース系 | 17 | 1 | 5.9% |
| それ以外(一般) | 109 | 29 | 26.6% |
JAO 側の名簿に都道府県欄が無い(member_names.txt は団体名のみで、地区見出しは名前のソート時に失われている)ため、掲載/非掲載の都道府県の偏りは測れなかった。名前から都道府県を推測すれば数字は作れるが、それは推測なのでやらない。
■ teket に載っていた JAO 加盟団体(一致例・先頭30件)
| JAO側の名称 | teket側の団体名 | 本データ内の公演数 |
|---|---|---|
| ウインドミルオーケストラ | ウインドミルオーケストラ | 3 |
| 丸の内交響楽団 | 丸の内交響楽団 | 5 |
| 交野シティ・フィルハーモニック | 交野シティ・フィルハーモニック | 1 |
| 会津市民オーケストラ | 会津市民オーケストラ | 3 |
| 俊友会管弦楽団 | 俊友会管弦楽団 | 5 |
| 倉敷管弦楽団 | 倉敷管弦楽団 | 6 |
| 北名古屋シティ管弦楽団 | 北名古屋シティ管弦楽団 | 3 |
| 名古屋市民管弦楽団 | 名古屋市民管弦楽団 | 2 |
| 大阪市民管弦楽団 | 大阪市民管弦楽団 | 6 |
| 奈良交響楽団 | 奈良交響楽団 | 7 |
| 姫路交響楽団 | 姫路交響楽団 | 5 |
| 岡崎フィルハーモニー管弦楽団 | 岡崎フィルハーモニー管弦楽団 | 7 |
| 岩手県民オーケストラ | 岩手県民オーケストラ | 4 |
| 成田フィルハーモニー管弦楽団 | 成田フィルハーモニー管弦楽団 | 3 |
| 新潟交響楽団 | 新潟交響楽団 | 1 |
| 松戸シティフィルハーモニー管弦楽団 | 松戸シティフィルハーモニー管弦楽団 | 7 |
| 柏交響楽団 | 柏交響楽団 | 2 |
| 横浜シティ・フィルハーモニック | 横浜シティ・フィルハーモニック(YCP、横浜シティフィル) | 6 |
| 横浜フィルハーモニー管弦楽団 | 横浜フィルハーモニー管弦楽団 | 3 |
| 横浜交響楽団 | 横浜交響楽団 | 4 |
| 沖縄交響楽団 | 沖縄交響楽団 | 4 |
| 沼津交響楽団 | 沼津交響楽団 | 1 |
| 福岡市民オーケストラ | 福岡市民オーケストラ | 1 |
| 緑交響楽団 | 緑交響楽団 | 6 |
| 茨城交響楽団 | 茨城交響楽団 | 1 |
| 藤沢ジュニアオーケストラ | 藤沢ジュニアオーケストラ | 3 |
| 西宮交響楽団 | 西宮交響楽団 | 4 |
| 郡山市民オーケストラ | 郡山市民オーケストラ | 8 |
| 関西シティフィルハーモニー交響楽団 | 関西シティフィルハーモニー交響楽団 | 1 |
| (公社)岐阜県交響楽団 | 岐阜県交響楽団 | 1 |
■ アマチュア全体 vs プロ の編成階級分布
| 区分 | n | 2管編成級 | 3管級 | 大編成級 | 判定不能 |
|---|---|---|---|---|---|
| アマチュア(全体) | 2848 | 30.5% | 12.0% | 6.7% | 50.8% |
| プロ | 393 | 29.8% | 3.1% | 5.9% | 61.3% |
このデータからは「志向」と「可能」を区別できない。 アマチュアが大編成に寄っているとしても、「やりたいから選んでいる(志向)」のか「人が集まるからやれている(可能)」のかは、選曲の記録だけでは決まらない。ただし次の材料は「志向」寄りの傍証にはなる。
| 掲載2回以下で大編成級を演った団体 | 大編成級公演数 | 掲載公演数 |
|---|---|---|
| ESMT祝祭管弦楽団 | 2 | 2 |
| 関西医科学生交響楽団 | 2 | 2 |
| 全日本医科学生オーケストラ | 1 | 1 |
| 関西シティフィルハーモニー交響楽団 | 1 | 1 |
| 三井物産管弦楽団 | 1 | 1 |
| 名古屋シュピールシンフォニカー | 1 | 2 |
| Orchestra Brillante | 1 | 2 |
| Ensemble Verde | 1 | 1 |
| オーケストラフィルハーモニーリラ | 1 | 1 |
| Atem Philharmonic Orchestra | 1 | 1 |
| 第34回北日本医科学生オークケストラフェスティバル | 1 | 1 |
| Sehnsucht Philharmoniker | 1 | 1 |
| 新潟交響楽団 | 1 | 1 |
| Say No Yes Yes Youth Orchestra | 1 | 2 |
| 都筑オーケストラ | 1 | 1 |
| マロニエ交響楽団 | 1 | 2 |
| フモレスケ管弦楽団 | 1 | 1 |
| EMQ(Ensemble Musikquellchen) | 1 | 2 |
| オーケストラHARUKA | 1 | 2 |
| ムジカ・フィルハルモニカ東京 | 1 | 1 |
| オルケストル リジエール | 1 | 1 |
| 東京薬科大学ハルモニア管弦楽団50周年記念演奏会 | 1 | 1 |
| 第45回全日本医科学生オーケストラフェスティバル | 1 | 1 |
| 永峰チェンバーオーケストラ | 1 | 2 |
| 国立マーラー楽友協会 | 1 | 1 |
1. 編成の制約:4〜5節で階級化して切り分けを試みたが、階級の定義自体が依頼側の基準であってスコア実物では検証していない。また階級を作曲家から作っているため、階級内類似度には循環が残る。
2. 団体規模:11節のとおり、会場収容人数が取れず、掲載公演数と価格という弱い代理しか作れなかった。「大編成をやれるのは団員が多い団体だから」という説明を排除できていない。学生/社会人の別と団体規模は交絡しうる。
3. 曲の難易度:技術的難易度は編成規模と別軸だが、本データからは測れていない。
4. レンタル楽譜のコスト:著作権が生きている曲(近現代作品)は貸譜料がかかり、団体の財政で選曲が決まりうる。データに無い。
5. 会場の規模・音響:同上。取れない。
6. teket 掲載バイアス:teket を使う団体だけが母集団。14節のとおり teket のアマチュア団体は 880 団体で JAO 加盟 131 団体の約 6.7 倍あり、「連盟加盟の有名団体だけ」ではない。それでも JAO 加盟団体のうち本データに1公演も出てこないものが残るうえ、入場無料・自主管理でチケットを捌く団体は原理的に teket に載らない。この層が抜けている可能性は消えていない。したがって「teket 上のアマオケが大編成に寄っている」ことから「日本のアマオケ全体が大編成に寄っている」とはまだ言えない。言えるのは「teket に載る団体の中では」までである。さらに、学生オケと社会人オケで teket 採用率が違えば区分ごとに母集団の性格がずれるが、このずれは本データでは測れない。
7. 年次の偏り:2022年が6件しかないなど年で件数が違う。区分ごとの年構成の違いは補正していない。
8. 地域の偏り:区分ごとの都道府県構成の違いは補正していない。
9. 団体固有の事情:9節の集中度で機械的に検出を試みたが、上位3団体シェアが小さくても特定の指揮者・創立者の影響が散らばっている可能性は残る。
10. 世代差検定の非対称性:学生オケ側には100年ぶんの演奏史があるが、社会人アマオケ側に同等の長期データが無い。したがって12節は「現在の社会人 vs 過去の学生」という非対称な比較にならざるを得ず、「現在の学生 vs 過去の社会人」という裏の検定ができていない。時代そのものの変化(例:1970年代はどの層もマーラーを演らなかった)と、層の違いを分離できていない。
11. 2つのデータの出所が違う:100年データは大学オケの演奏史サイトのスクレイプ、teket はチケット販売サイトの掲載分。母集団も収録基準も違うので、構成比の直接比較には原理的な限界がある。
※ 将来の拡張余地として:新交響楽団は第275回まで演奏会記録を持ち、社会人アマオケ側の長期データ候補になりうる(今回は新規スクレイプをしていない)。
本編の第5部は100年の経年変化を扱ったが、直近10年だけを切り出して団体ごとの偏りを見る作業はしていなかった。ここではその欠けを埋める。出典は本編の大学公式サイト集計ではなく、アマチュアオーケストラの演奏会情報サイト i-amabile に掲載された演奏会記録である(全国1,195団体・9,869公演)。
ここで比べるのは東京大学音楽部管弦楽団・京都大学交響楽団・一橋大学管弦楽団・早稲田大学交響楽団・慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラの5団体だけである。大学名を冠していてもインカレ団体(複数大学の学生による混成団体)は除いた。早稲田大学フィルハーモニー管絃楽団や東京大学フィルハーモニー管弦楽団のように掲載件数の多い団体もあるが、構成が複数大学にまたがる以上、その数字を「その大学の傾向」として読むことはできない。
作曲家ごとの傾向を出すとき、「その作曲家が1曲でも載った公演の割合」で数えるのが一見わかりやすい。しかしこの指標は使えない。1公演あたりの曲数に汚染されるからである。実測すると、1公演に並ぶ曲数は東京大学音楽部管弦楽団 3.11曲、京都大学交響楽団 3.05曲、一橋大学管弦楽団 3.27曲、早稲田大学交響楽団 4.08曲、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ 3.14曲とばらつく。曲を多く並べる団体ほど、どの作曲家についても自動的に割合が上がってしまい、団体の間で比べられない。
そこで指標を分ける。ここで使うのは特化指数、すなわち全国のアマチュアオーケストラ全体の曲数シェアを100としたときの比である。指数が200なら全国平均の2倍、50なら半分、0はこの期間に掲載記録がないことを表す。作曲家名の表記ゆれは、掲載元の正規化キーで吸収した。
母数は東京大学音楽部管弦楽団 38公演・118曲、京都大学交響楽団 38公演・116曲、一橋大学管弦楽団 44公演・144曲、早稲田大学交響楽団 25公演・102曲、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ 44公演・138曲。ツアーで同じプログラムを複数都市で演奏する団体があるため、同一年・同一曲目のものは1件に畳んでいる。
| 作曲家 | 全国シェア | 東大 | 京大 | 一橋 | ワセオケ | ワグネル |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ベートーヴェン | 8.5% | 20(2曲) | 101(10曲) | 41(5曲) | 58(5曲) | 51(6曲) |
| チャイコフスキー | 8.2% | 124(12曲) | 73(7曲) | 118(14曲) | 131(11曲) | 97(11曲) |
| ブラームス | 7.3% | 186(16曲) | 142(12曲) | 76(8曲) | 135(10曲) | 50(5曲) |
| モーツァルト | 6.2% | 27(2曲) | 14(1曲) | 34(3曲) | 143(9曲) | 0(0曲) |
| ドヴォルザーク | 5.7% | 75(5曲) | 106(7曲) | 86(7曲) | 52(3曲) | 77(6曲) |
| シベリウス | 3.8% | 0(0曲) | 113(5曲) | 73(4曲) | 0(0曲) | 57(3曲) |
| メンデルスゾーン | 2.7% | 124(4曲) | 0(0曲) | 76(3曲) | 144(4曲) | 27(1曲) |
| ワーグナー | 2.4% | 143(4曲) | 219(6曲) | 118(4曲) | 332(8曲) | 521(17曲) |
| シューベルト | 2.2% | 115(3曲) | 117(3曲) | 126(4曲) | 222(5曲) | 197(6曲) |
| シューマン | 1.9% | 90(2曲) | 46(1曲) | 37(1曲) | 52(1曲) | 116(3曲) |
| ボロディン | 1.8% | 0(0曲) | 93(2曲) | 75(2曲) | 0(0曲) | 196(5曲) |
| ヨハン・シュトラウス2世 | 1.8% | 48(1曲) | 245(5曲) | 79(2曲) | 0(0曲) | 0(0曲) |
| ラフマニノフ | 1.7% | 151(3曲) | 308(6曲) | 83(2曲) | 0(0曲) | 172(4曲) |
| マーラー | 1.6% | 157(3曲) | 160(3曲) | 172(4曲) | 121(2曲) | 492(11曲) |
掲載記録の残る期間は団体ごとに違う。そこで全団体が揃う2015年以降に切り直し、結論が期間の取り方で変わらないかを確かめた。ただし期間を短くすると1団体あたりの曲数が半分近くまで落ち、多くの欄が0〜3曲になる。指数の細かい上下は読めなくなる。
母数は東京大学音楽部管弦楽団 26公演・83曲、京都大学交響楽団 21公演・63曲、一橋大学管弦楽団 31公演・99曲、早稲田大学交響楽団 25公演・102曲、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ 24公演・72曲。ツアーで同じプログラムを複数都市で演奏する団体があるため、同一年・同一曲目のものは1件に畳んでいる。
| 作曲家 | 全国シェア | 東大 | 京大 | 一橋 | ワセオケ | ワグネル |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ベートーヴェン | 7.9% | 15(1曲) | 60(3曲) | 51(4曲) | 62(5曲) | 52(3曲) |
| チャイコフスキー | 7.7% | 125(8曲) | 103(5曲) | 118(9曲) | 140(11曲) | 72(4曲) |
| ブラームス | 7.2% | 201(12曲) | 154(7曲) | 98(7曲) | 136(10曲) | 19(1曲) |
| モーツァルト | 5.8% | 21(1曲) | 27(1曲) | 52(3曲) | 152(9曲) | 0(0曲) |
| ドヴォルザーク | 5.6% | 87(4曲) | 114(4曲) | 54(3曲) | 53(3曲) | 75(3曲) |
| シベリウス | 3.5% | 0(0曲) | 45(1曲) | 87(3曲) | 0(0曲) | 79(2曲) |
| メンデルスゾーン | 2.8% | 0(0曲) | 0(0曲) | 36(1曲) | 138(4曲) | 49(1曲) |
| ワーグナー | 2.2% | 165(3曲) | 145(2曲) | 92(2曲) | 358(8曲) | 507(8曲) |
| シューベルト | 2.2% | 167(3曲) | 147(2曲) | 140(3曲) | 226(5曲) | 192(3曲) |
| シューマン | 1.8% | 67(1曲) | 0(0曲) | 56(1曲) | 55(1曲) | 78(1曲) |
| ボロディン | 1.8% | 0(0曲) | 87(1曲) | 0(0曲) | 0(0曲) | 152(2曲) |
| ヨハン・シュトラウス2世 | 1.8% | 68(1曲) | 271(3曲) | 57(1曲) | 0(0曲) | 0(0曲) |
| ラフマニノフ | 1.6% | 153(2曲) | 302(3曲) | 64(1曲) | 0(0曲) | 176(2曲) |
| マーラー | 1.7% | 145(2曲) | 191(2曲) | 182(3曲) | 118(2曲) | 501(6曲) |
両方の期間でほとんど動かなかったもの、すなわち期間の取り方に左右されない偏りは次のとおりである。
| 団体 | 作曲家 | 2007〜25 | 2015〜25 |
|---|---|---|---|
| 早稲田大学交響楽団 | ドヴォルザーク | 52 | 53 |
| 早稲田大学交響楽団 | ブラームス | 135 | 136 |
| 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ | ベートーヴェン | 51 | 52 |
| 東京大学音楽部管弦楽団 | ラフマニノフ | 151 | 153 |
| 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ | ラフマニノフ | 172 | 176 |
| 早稲田大学交響楽団 | ベートーヴェン | 58 | 62 |
逆に、期間を絞ると大きく動いた組み合わせもある。これは近年になって演奏の頻度が変わった可能性を示すが、曲数が少ないため、これ自体を結論として読むことはできない。
| 団体 | 作曲家 | 2007〜25 | 2015〜25 |
|---|---|---|---|
| 東京大学音楽部管弦楽団 | メンデルスゾーン | 124(4曲) | 0(0曲) |
| 京都大学交響楽団 | ワーグナー | 219(6曲) | 145(2曲) |
| 京都大学交響楽団 | シベリウス | 113(5曲) | 45(1曲) |
| 東京大学音楽部管弦楽団 | シューベルト | 115(3曲) | 167(3曲) |
上の表に載せた14名で、各団体の演奏曲の何割が説明できるかを見ると、散らばり方の差が出る。この数字が低いほど、名前のよく知られた作曲家以外に曲目が散っている。
| 団体 | 上位14名で説明できる割合 | それ以外 |
|---|---|---|
| 東京大学音楽部管弦楽団 | 48.3% | 51.7% |
| 京都大学交響楽団 | 58.6% | 41.4% |
| 一橋大学管弦楽団 | 43.8% | 56.2% |
| 早稲田大学交響楽団 | 56.9% | 43.1% |
| 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ | 56.5% | 43.5% |
公開日:2026年7月 / 最終更新:2026年8月24日(収集先を広げて34団体8,997件・2,977公演に拡張。最古年が1955年→1926年)
運営:株式会社日本財務戦略センター(JFSC)